一夏に転生してから早一ケ月、この世界にもだいぶ慣れてきた。中学では弾を中心に色々な友人と、前世とはまた違った充実感ある生活ができた。
そんな日々も後わずかなこの時期、そう、俺は今受験という人生の岐路に立っている。俺は今、一夏が第一志望校にしていた藍越学園の受験会場に来ていた。前世に続いて受験とは、また不思議なものである。
一夏「とりあえず余裕を持って来てみたぜ。しかし寒いな、早く中に入るか。」
いち早く控え室に来て、座ってゆっくり待つことにした。ちなみに開始一時間前である。
すると、
声「人の子よ。」
聞き覚えのある声がした。
一夏「またこの声だ。おい、あんたは一体何者だ。ってゆうか、ゆめの中でなくても聞こえるのかよ。」
声「声のする方に向かいなさい。あなたの使命を果たすべき場所へと導きましょう。」
一夏「…。とりあえず行くしかないか。」
声は控え室の外に遠のいていく。一夏は控え室から出て、声が聞こえる方に向かう。
廊下を渡り、階段を登り、奥へと進む。そして、とある部屋に着いた。
一夏「この部屋に何かあるのか?」
恐る恐る入ってみる。するとそこには、見覚えのある物体が。
一夏「えっ、これって。」
そう、かの有名なISだった。千冬から聞いた話では、これは打鉄という訓練機である。
声「さあ、人の子よ、それに触れるのです。」
まあ触れても何も起きないだろう、多分。
一夏「まさかな。」
冗談半分に触れてみた。すると、機体が音を立てて光りだした。
一夏「うわっ、マジかよ⁉︎どうなってんだこりゃ⁉︎」
その瞬間、俺の運命は大きく変わった…。
3ヶ月後…
一夏「…。」
春うららかなる4月の今日この頃、俺、織斑一夏はIS学園に半強制的に入学することが決まり、今に至る。
正直に言えば、肩身がかなり狭い。それもそのはず、IS学園には基本女性ばかり。大抵の男は今の俺の状況を羨むだろうが、女尊男卑のこの時代でそれはかなりきついものがある。周りの女子は皆ギラギラした目で俺を見てくるし、どう思われているのかわからないから尚更緊張感が増してきた。箒が一緒のクラスにいることがせめてもの救いだが。
そんな中、教室のドアが開き、教師らしき女性が入ってくる。
女性「皆さん、この度はIS学園にご入学おめでとうございます。私はこの一年一組の副担任の、山田真耶です。よろしくお願いします。」
山田先生、原作を読んで知ってたけど、いざ近くで見てみるとやっぱり巨乳だなあ。歩いてるだけでたゆんたゆんしてたし。
おっと、いかんいかん、つい見とれていた。集中せねば。
山田先生「それでは、出席番号順に自己紹介をお願いしますね。」
自己紹介が進み、自分の番が来る。最初が肝心だからな、ビシッと決めねば。
一夏「織斑一夏です。学園唯一の男子ということで、色々苦労をかけますが、どうかよろしくお願いします。」
よしっ、言えた。すると、
「世界初の男子だから気になってたけどメチャクチャカッコいい!」
「この時期に入学してよかった!」
「今年は運があるぞー‼︎」
予想外の歓迎ぶりに戸惑っていると、
「騒ぐな、自己紹介が進まないだろう!」
鋭い一喝と共に千冬が教室に入って来た。
「諸君、私がこのクラスの担任の織斑千冬だ。入学して浮かれているようだが、これから過酷な訓練が待っているのを忘れるな!今のうちに覚悟を決めておけ!」
圧力のある自己紹介をする千冬、しかし、
「きゃー‼︎本物の千冬様よ‼︎」
「ブリュンヒルデに会えるなんて夢みたい‼︎」
静まるどころか逆にヒートアップしてきた。千冬は世界中の女性に崇められる程の存在だからである。
一夏「ね、じゃなかった。織斑先生、すみません。」
千冬「うむ、よく言い直したな織斑。」
うっかり姉さんと呼びそうになったのを見て、千冬は少し苦笑いした。
「あれ、織斑君って千冬様と知り合い?」
「そういえば苗字が同じだ。」
千冬「コホン、織斑一夏は私の弟だ。」
「そうなんだ、いいなあ。」
「千冬様の弟ならイケメンなのは当然よね。」
一夏「( 凄え言われようだな。)」
その後、各自、自己紹介が終わり、最初の授業に入る。