ビリー「あーあ、なんかこう事件が起きると、フラストレーションが溜まっちまうよな。」
鈴「ホントよねー。」
事件後、専用機持ち一同は休息がてら夕食をとっていた。
シャルロット「結局、タッグマッチバトルも中止になってしまったし。」
箒「ふむ、虚しいものだ。」
弾「ふああ、疲れたぜー。ん?」
弾は一夏、エクトル、アルゴスの方を見る。
一夏・エクトル・アルゴス「・・・・・。」
弾「あの3人さっきからずっと考え事してるな。」
手元を見ると、彼らは料理に全く手をつけていない。
ラウラ「一夏、そんなにあの織斑マドカとやらが気になるのか?」
一夏「・・・まあな。」
一夏はISにおける自分の立場の意味について悩んでいるようだ。
セシリア「一夏さん、そうお気になさらず、一夏さんはご自分を信じた上で今頑張られているのですから。」
一夏「セシリア、ありがとう。」
レオ「アルゴス、お前はどうなんだ?」
アルゴス「厳密に言えば、奴が俺たちに言った言葉が気になっている。」
エクトル「アルゴス、奴の言葉について考えるのはよそう。」
アルゴス「あ、ああ。」
アルゴスはどこかぎこちない返事をする。
レオ「あっ、そういえば俺ちょっと用事があるんだ。」
弾「そう言えば俺も。」
エクトル「僕もちょっと失礼するよ。じゃ、また明日。」
一夏「おう。」
彼らは食堂を後にする。
シャルロット「何だかソワソワしてたね。」
ラウラ「恐らく、これは逢い引きだな。」
鈴「アンタ突然何言い出すのよ。」
ラウラ「クラリッサから聞いたことがあってな、人が突然用事を思い出す時、その用事は高確率で逢い引きであると。」
一夏「またクラリッサさんかよ。」
セシリア「変わった知識をお持ちですのね。」
ビリー「つーか、どこでどうやってそれを学んでんだよ。」
箒「もし当たってたら凄いがな。」
ビリー「そういや鈴、日曜の件だけどさ。」
鈴「えっ、あっ、うん、何?」ドキドキ
鈴は期待を込めてビリーの言葉を待つ。
ビリー「どこに買い物に行くんだ?」
鈴「・・・・は?」
何とも間の抜けた空気に変わる。
ビリー「だって、一緒に出かけるって事は、買い物を手伝えってことだろ?
そうだ、だったら他の奴らも誘おうぜ。人手が多い方が鈴も助かるだろ?」
鈴「・・・・・。」
一夏「(いるよなぁ、こういう奴。確か以前の一夏もこうだったんだっけか。)」フゥ
箒「(鈴は難儀な者に惚れたのだな。)」ハァ
セシリア「(鈴さんが気の毒ですわ。)」ハァ
シャルロット「(先が思いやられるね。)」ハァ
ラウラ「(これは大問題だな。)」ジトー
ビリー「え、な、何この空気?」首傾げ
鈴「アンタ、どこまで鈍感なのよー!このバカー!!」ウガーッ
ビリー「どわーっ!?」
鈴はビリーにダイブして馬乗りになり、胸ぐらをつかんで思い切り揺らしたり、頭や体に拳骨をしまくる。
ビリー「お、おい待てやめろ!揺らすなって!イテテテ、拳骨は勘弁しろ!!」
鈴「うるさいうるさい!ホント一夏の恋人候補達が羨ましいわよ!!アンタも少しは一夏を見習いなさい!!」ムキーッ
一方、
Sideレオ
レオは1人女子寮へと向かい、ある生徒の部屋の前に止まった。そこは簪の部屋だった。
簪「お、お待たせ。」
レオ「おう。んじゃ、屋上にでも行こうぜ。」
レオは簪と2人きりで屋上に出た。
簪はモジモジしながらもレオに色々話し出した。
簪「その、この間はありがとう。あと、冷たくしてごめんなさい。織斑君にも謝っとく。」
レオ「いいって事よ、簪ちゃん。一夏なら気にしてないと思うぜ。あいつは誰にでも優しいからな。」
簪「・・・お願い、ちゃん付けせずに、簪って呼んで。」
簪は顔を赤くして、やや下を向く。
レオ「わかったよ、簪。簪も、俺のことはレオでいいぜ。」
簪「うん。」キュン
ほのかに甘い空気に包まれる。
その場を、楯無は陰から見守る。
楯無「(なるほどー、そういうことだったのね。先越されちゃったわ。)」
簪「あ、あのね、レオ、私・・・。」
レオ「簪、先に俺から言わせてくれないか?」
簪「えっ、う、うん。」ドキドキ
レオ「俺、実はお前の事、少し気になっててさ、最初は寂しげな娘ってほっとけねーなって感じだったんだけど、
いざ一緒に戦ってみてわかったんだ。俺はお前のような女と一緒がいいって。」
簪「!!」
レオ「更識簪、オレと付き合ってくれ!!」
簪「・・・・よろしくお願いします!」
屋上から見える夕日をバックに、2人はその場で抱き合った。
Side弾
弾「さて、生徒会室はここか。それにしても、布仏先輩急に呼び出しとは何だろうな?」ドキドキ
実を言うと、弾は虚に対して密かに好意を持っていたのだ。
弾は生徒会室のドアをノックする。
虚「どうぞ、五反田君。」
弾「失礼します。」
生徒会室にゆっくりと入る。
弾「えっと、話ってのは。」
虚「実はあなたにお礼を言いたくて。五反田君、事件では妹が危ないところを救ってくれてありがとう。」
弾「いえいえ。」
虚「五反田君もかなりISの才能があるわね。」
弾「いいえ、一夏ほどじゃないですよ。」
虚「お茶でもどうかしら?」
弾「・・・頂きます。(先輩のお茶、ラッキー!)」
しばし静かな空気が流れる。
虚「どうかしら?」
弾「めっちゃ美味しいです!」
虚「ありがとう。じゃあ私そろそろ寮に戻るわね。」
虚は生徒会室をあとにする・・・筈だった。
弾「あっ、あのっ、ちょっと待ってください!!(ここで行かねえと!!)」
虚「えっ!?」
突然呼び止められて虚はびっくりした。
弾「俺、布仏先輩が、す、好きです!!お、俺と、つ、付き合ってくだしゃい!!(や、やべえ、大事な時に噛んじまった!!)」
一瞬時間感覚が無くなった。
虚「・・・・クスッ。」
弾「ハ、ハハハハハ(終わった・・・。)」
虚「はい!私でよければ喜んで!」
弾「えーっ!?」
弾は歓喜に満ちた。
虚「じゃあ、今日からはあなたを弾くんって呼ぶわ。私のことは虚でいいから。」
弾「はい!虚さん!」
生徒会室の外には、偶然のほほんさんがいた。
布仏本音「(ほ、ほぇぇー!?ごったんとお姉ちゃんが!って事は、ごったんは将来私のお兄ちゃんだ!!)」
Sideエクトル
エクトル「(今日こそは、あの人に思いを。)」
エクトルが小走りで向かい、たどり着いたのは、職員室だ。
そこに、エクトルが想いを寄せる人がいる。
エクトル「失礼します。」コンコン
千冬「ベレンか、珍しいな、職員室に来るとは。」
エクトル「山田先生はいらっしゃいますか?」
千冬「ああ、山田先生、ベレンが先生に用があるそうだ。」
山田先生「はい、どうぞベレン君。)」
山田先生はエクトルを見るなりほのかに顔を赤くする。エクトルに好意を寄せている証拠だ。
千冬「(なるほど、教師として生徒との校内での交際は見過ごせないが、一夏の友人であるエクトルの望みだ。
想いを伝えるくらいは許そう。)」
千冬は職員室を出て、2人きりにしてあげた。
エクトル「実は先生にちょっと相談が・・・。(どうにかして告白のタイミングを。)」
山田先生「はい、何でもどうぞベレン君、私も先生ですから。」
エクトル「ズバリ聞きますけど、生徒が教師と付き合うことって、本当に悪いことなのでしょうか?」
山田先生「えっ!?」
予想外の質問に山田先生は驚く。
山田先生「えっと、それは付き合い方によると思いますよ。学校ではきちんと節度を持っておかないとね。
でも、素敵な事だと先生は思います!」
エクトル「そうですか、それは良かった。(ここだっ!)」
山田先生「?」
エクトル「山田先生、僕、エクトル・ベレンは、山田先生を愛しています!!どうか、僕と付き合ってください!!」
山田先生「えっ、えーっ!?」
山田先生はしばらく固まってしまった。そして、次の瞬間、
山田先生「・・・・う、う、う、」涙ポタポタ
エクトル「先生!!驚かせてごめんなさい!!」
山田先生「ちっ違うの!嬉しいの!だって私もベレン君の事、好きだったから!!」
エクトル「山田先生・・・。」
山田先生「ベレン君、いえ、エクトル君、プライベートでは、私を真耶って呼んで。」
エクトル「はい、真耶さん!」
山田先生「ここは学校よ、でも、今は許します。」
2人はその場で激しく抱き合った。
千冬「真耶・・・、良かったな。」
こうして、IS男子の半分はカップルが成立した。
この幸せな時間がいつまでも続く事を祈るばかりである。