IS Brotherhood   作:magnumheat

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冥王との戦いへ

セラフィエルを倒し、エクトルを救出した一夏達は、急いでIS学園に戻り、エクトルを医務室へと運んだ。

現状では、セラフィエルが消滅したことにより、天使が激減し、悪魔の方が優勢になっている。

 

千冬「皆、無事だったようだな!!」

 

一夏「はい!それよりエクトルの手当てを!!」

 

エクトルを医務室のベッドに寝かせ、治療が施される。

 

ふと、一夏は医務室を出ようとする。

 

ビリー「おい一夏、どこ行くんだよ?」

 

一夏「アルゴスのところに行く。皆はここで休んでてくれ。」

 

シャルロット「待ってよ一夏、一人で行く気!?」

 

箒「一夏、お前も休んだ方が」

 

一夏「アルゴスも早く止めないと、セラフィエルを倒したことで悪魔の方が優勢になってるからな。

俺はもう身体が十分回復してる。」

 

弾「おい一夏、気は確かか?」

 

セシリア「さっきあれほど激しい戦いが終わったばかりなのに。」

 

ラウラ「今度はたった一人で行く気か?」

 

鈴「セラフィエルだって皆で戦って苦労したのに、無茶よ!」

 

皆が心配そうにする。

 

一夏「心配するな。アルゴスも必ず連れて帰る。皆は治療と救助に専念してくれ。特に、山田先生はエクトルのそばにいるべきだ。」

 

山田先生「織斑君・・・・。」

 

千冬「まったく、どこまでも無茶な弟だ。いいだろう、ただし、必ず生きて戻ってこい!!」

 

一夏「はい!!」

 

一夏が医務室を出ようとすると、

 

エクトル「・・・夏、一・・・夏、」

 

皆「!?」

 

エクトルは意識を取り戻した。

 

山田先生「エクトル君!!よかった、よかった!!」

 

エクトル「一夏、アルゴスのところに行くのなら、これを持っていってほしい。」

 

エクトルは待機状態のケイローンを指から外し、一夏に託す。

 

一夏「これはお前の」

 

エクトル「いいんだ、加勢しようにも、僕はこの通りだし、せめてこれくらいの協力はさせてくれ。」

 

一夏「・・・・ああ、わかった!」

 

一夏は左手指にケイローンをはめる。

 

一夏「じゃあな皆、行ってくる!!」

 

一同「おう!(はい!)」

 

一夏はいざ、単身グリモヴァールに向かった。

 

 

Sideエクトル

 

千冬「よし、専用機諸君、救助に向かうぞ!!」

 

一同「はい!!」

 

エクトルと共にしばらく休んでいた専用機一同は、救助へと向かう。

 

千冬「山田先生は残ってベレンの看病をする様に。」

 

山田先生「はい!」

 

医務室は、エクトルと山田先生の二人だけになった。

 

山田先生「・・・・・・。」

 

エクトル「・・・・真耶さん、その」

 

山田先生「っ!!」

 

パァン!!乾いた音が医務室に響く。

山田先生はエクトルの顔に平手打ちをした。

 

エクトル「!?」

 

山田先生「エクトル君の馬鹿ー!!どれだけ心配したと思ってるの!?」

 

いつになく大声で叫ぶ山田先生。

 

山田先生「あなた、恋人を残して行くなんて、男の風上にも置けないわよ!!

神の代行者とか、導きなんかより、今いる大切な人を幸せにする方がよっぽど立派でしょ!!!」

 

エクトル「・・・・すみません。」

 

山田先生「でも、生きててよかった!本当によかった!!」

 

山田先生はエクトルを思い切り抱きしめる。

 

エクトル「・・・・・。」

 

エクトルは山田先生の胸の中で涙を流し、これまでの自分を思い返す。

 

エクトル「(僕は今まで何を追っていたんだろう、何を求めていたんだろう?目の前に確かな愛があるのに。

きっと僕は幻を追っていたのかもしれない。神の導きも、冥王の支配も、所詮は空想の産物に過ぎなかったのだ・・・。

僕が求める導きは、こういう人を幸せにするものなのだ!それなのに、それなのに、僕は・・・!!)」

 

エクトル「山田先生、被害の方は。」

 

山田先生「怪我人こそ多く出たけど、死者は一人もいないわ。学園の皆が人々を守ったのよ。」

 

エクトル「そうですか、そんな彼らを、僕は・・・。」

 

山田先生「織斑君はこう言ってたわ、『この事態はエクトルやアルゴスのせいじゃない。二人を幻惑した邪悪なる者たちの仕業だ。どんな事があっても、俺は二人を信じる!!』ってね。」

 

エクトル「一夏、やっぱり僕もアルゴスも、君には敵わないようだね、こんな僕も、アルゴスも、友と信じてくれているなんて。」

 

エクトルは一夏が自身の理想を遥かに超えた存在と実感したからか、少し明るさを取り戻した。

 

山田先生「織斑君は今頃アルゴス君と戦っているわ。織斑君とアルゴス君の無事を祈りましょう。」

 

エクトル「はい!!」

 

そして、二人はまた抱き合い、キスを交わす。束の間の愛し合う時が流れた。

 

 

Side専用機一同

 

箒「せやああっ!!」

 

弾「食らえ!!」

 

ビリー「おらああぁぁっ!!」

 

鈴「皆、こっちに避難して!!」

 

シャルロット「もう大丈夫ですよ!!」

 

ラウラ「クラリッサ、医療班をこっちに!!」

 

専用機一同は現場で悪魔と交戦しながら人々を救助する。

 

ビリー「だーっ!!キリがねえぞ!」

 

鈴「ホント、こいつらゾンビ以上よ!!」

 

箒「斬っても斬っても湧き出てくる!!」

 

箒、鈴、ビリーは前線で悪魔達をなぎ倒すが、冥王の存在からか、不死身同然である。

少し休んだとはいえ、スタミナが大幅に削られ、疲労が半端ない。

事態は緊迫した状態である。

 

 

Side一夏

 

一夏は単身グリモヴァールに行き、レクトラートへと向かう。

 

一夏「アルゴス、待ってろよ!!」

 

レクトラートのふもとに着くと、そこには悪魔の軍勢が。

 

一夏「チッ、こっちは今急いでいるのに!!」

 

一夏は次々と襲い来る悪魔を斬りつけ、倒していく。

 

「ほう、さすがは冥王様が見込んだ人の子だ。」

 

一夏「!?何者だ!」

 

声のする方を向くと、そこには巨大な三頭犬がいた。

 

「我は、冥界の番犬ケルベロス!!創造主の力を身に宿し人の子よ。冥王様には指一本触れさせぬ!!」

 

一夏「こんな犬をペット従えるとは、冥王はとんでもない飼い主だな。」

 

一夏はケルベロスを挑発する。

 

ケルベロス「貴様、我や冥王様を侮辱するとは!!冥界の獄炎で焼き尽くしてくれる!!」

 

一夏「来いよ!!」

 

ケルベロスが炎を吐く。

 

一夏「熱い!!でもなんとか前に出るぞ!」

 

一夏は雪片弐型で炎を振り払いながらケルベロスに接近する。

 

ケルベロスは一夏に果敢に体当たりを食らわすが、一夏はひるまずに立ち向かい、雪片弐型でケルベロスの3つの首を全て

斬り落とした。

 

ケルベロス「ぬあっ!!」

 

一夏「そっちが地獄の炎なら、こっちは友情の炎だ!!」

 

ケルベロス「ぐぬぬ、流石だな、だが、貴様では冥王様を倒すことは出来ぬ!!ここが貴様の死に場所となるのだ!!」

 

首を斬られたケルベロスの体は、炎と共に消滅していった。

一夏はレクトラートのエレベーターに乗り、そして、最上階に着いた・・・・。

 

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