一夏「んん?」
いつもの様に消灯時間に就寝したはずだが、気づくと一夏は、1人異空間に立っており、前にはクラストの姿が。
一夏「クラスト、何だよ人が寝てる時に。」
クラスト「一夏、汝に問う。汝にとってISの存在意義は?」
一夏「・・・そんなこと、束さんに聞けばいいだろ?」
クラスト「だが、同じ力でも使う者によっては災いとなっているであろう。」
一夏「別に今に始まった事じゃないし、考えてもしょうがないよ。」
死線をさまよう目にあってきたからか、一夏はすっかり慣れた様子だ。
クラスト「ふむ、まあ汝らしいと言えばらしいが・・。
だが、覚えておけ。汝らはこれから先も皆で多くの敵と戦い続ける。いずれこの兵器の存在そのものが、汝ら人の子にとって
どんなものなのかが問われる事であろう。特に一夏。いや、一夏に生まれ変わりし人の子よ。汝はなぜ一夏に生まれ変わりし
存在となったのか、その答えにたどり着く日も来るやもしれぬ。」
一夏「・・・それはそうだけど、でも俺は、己の選んだ道を歩いて行くつもりだぜ。いろんな事にぶちあたりはするけどよ。」
クラスト「ならばよい。このところの汝の様子を見て心配していたのだが、その必要はなかったようだな。
その命の輝きを失う事なかれ、一夏よ。」
一夏「・・・・。」
クラストはゆっくりと消えていった。
翌朝
一夏「・・・・。」
朝食を食べながら、一夏は昨夜のクラストとの会話について頭の中で色々考えていた。
セシリア「一夏さん、どうしましたの?」
弾「起きてからなんかボーッとしてるぞ。」
一夏「いや、実は昨日の夜寝てる間クラストと話してたから、何か変な感じでな。」
ラウラ「クラストとは、あの白と黒の翼の者の事か?」
一夏「ああ。」
アルゴス「夜中に妙に寝言を言ってたのはそれが原因か。」
エクトル「大変だね一夏。」
シャルロット「何だか不思議だよね、自分の身体の中に別人がいるなんて。」
一夏「ははは、そうなんだよなぁ。(正確に言えば俺も本来の一夏とは別人なんだが。)」
ビリー「平然と笑ってやがる。」
鈴「図太さは相変わらずね。」
レオ「よく落ち着いていられるな。」
簪「それって、取り憑かれてるのと同じじゃないの?」
箒「だが、クラストとやらのおかげで一夏も私たちも助けられた事もある。」
谷本「夢の中でお話か〜、何だか楽しそう。」
のほほん「私もおりむーの中にいる人とお話した〜い。」
鷹月「本音ったら何にでも興味持つわね。」
ある意味のほほんさんが一番図太いだろう。
Sideネロ
ネロ「ここがIS学園、織斑一夏の居場所か・・・。」
ネロは学園付近に来ていた。
警備は厳重であり、そう簡単には侵入できそうにない。
だが彼は、一夏を学園から引きずり出すべく、ある作戦を考案していた。
身につけている特殊なハンドヘルドコンピューターでカイムとエキドナと連絡をとる。
エキドナ「ネロ様、準備完了です。」
ネロ「よし。カイム、例のシステムの調子は?」
カイム「ご安心ください、VTウィルスのテストでは完璧な結果を出しています。」
VTウィルス、かつてラウラを苦しめたVTシステムから作り出された、いわゆるコンピューターウィルスのISバージョンだ。
一度感染すると、機能の低下や暴走を招く。
カイムはIS学園の格納庫内の訓練機の管理コンピューターにハッキングし、VTウィルスを作動させた。
IS学園のセキュリティをいとも簡単にかいくぐっていた。
ネロ「戦闘開始といこう。」
ネロはサタナキアを展開する。
Side一夏
一夏達1年1組は今日も普段通りに授業を受けている。
千冬「さて、もうすぐ冬になるが、冬期からはISの整備や技術開発について学び、実践していく事になる。
教わるだけでなく、己自身で新しいものを生み出せるよう励むように !
また、これは後輩を指導する上で最も重要な課題となる。学園の名に恥じぬよう研鑽しろ!」
一同「はいっ!」
冬が近づき、来年度は2年生になる一夏達は、みんな緊張感を持って千冬の話を聞く。
山田先生「織斑先生!異常事態です!!」
千冬「どうした、山田先生!?」
山田先生「格納庫の訓練機が突然暴走を始めました!」
千冬「何、暴走だと!?セキュリティアラームは鳴っていなかったが、どういう事だ?」
一夏「織斑先生!恐らくアスタロトの仕業かもしれません!」
千冬「・・・可能性は無きにしも非ずだな、専用機諸君、山田先生と共に暴走中の訓練機を止めに行け!!」
山田先生・専用機一同「はいっ!!」
急いで格納庫に向かう。現場にはすでに楯無と虚が対処していた。
楯無「皆、来てくれたのね!!」
アルゴス「楯無さん、大丈夫か!?」
弾「虚さん!!」
虚「弾君、こっちをお願い!!」
ラウラ「まさか、こっちのものを利用されるとはな。」
鈴「ビリー、一緒に倒すわよ!!」
ビリー「おらぁ!!」
レベッカ「えいっ!!」
皆で訓練機を攻撃する。すると、攻撃した機体から黒い霧が発生する。
箒「何だこれは!?」
エクトル「機体に吸い付いてくる。」
セシリア「えっ、そんな!?」
シャルロット「セシリア、どうしたの!?」
セシリア「装備が使えません!!」
見ると、ブルーティアーズのスターライトmkIIIから弾が発射されなくなっていた。
それどころか、ミサイルも一箇所かたしか発射されていない。
レオ「何だ、アビリティが使えないぞ!」
箒「紅椿も変だ!!」
レオはいつもの早撃ちができず、箒は赤椿が右腕しか展開されなくなっていた。
簪「ちょっと待って、何この警告!?」
皆の機体のモニターに『VT VIRUS 』の文字が。
弾「何だこれ、ウイルス!?」
楯無「訓練機を倒したら変な事に!!」
楯無は武器が勝手に暴走を始め、弾は飛行が出来なくなっていた。
シャルロット「うわっ、絶対防御システムが止まってる!!」
シャルロットが負傷する。
混乱の中、何故か一夏、エクトル、アルゴスには異常が見えない。
エクトル「皆、大丈夫か!」
アルゴス「どうなってんだこりゃ!?」
声「説明は俺からしよう。」
一同「!?」
上を見ると、そこにはネロの姿が・・・。