アスタロトとエキドナは、クローンパイロットとガーゴイルを率いてフランスに向かっている。
標的はシャルロットの実家でもあるデュノア社だ。
カイムはデュノア社のコンピュータにハッキングし、VTウィルスを送り込む。
エキドナ「アスタロト様、デュノア社と言えばIS関連の企業でも世界有数のものと聞きますが。」
アスタロト「そうよ、今回の目的はデュノア社の管理データを奪取する事。そうすればより機体を量産できるようになるし、
どの企業よりも強固な開発ができれば、今の世の支配に近づける。」
エキドナ「なる程、まずは足元を固めるわけですね。」
デュノア社に危機が迫りつつあった。
Side一夏
一夏「束さん、突然呼び出してすいません。」
束「いいよいいよー、いっくんや箒ちゃんの為なら束さんはいつでもOKさ!」
箒「(・・・少しは他の人の事も考えたらどうなんだ。)」ハァ
千冬「束、例のものは?」
束「はいはーい!」
束はコンピュータで一夏、エクトル、アルゴス以外の専用機にデータを送り込む。
束「それじゃあ、展開してみてね!」
展開すると、腰の部分にベルトのようなパーツが装着されているのがわかる。
箒「!?これは?」
束「これが対策装置『AntiVT』(アンチブイティー)なのだ!!これならウィルスを持つ奴らとも戦えるよ!」
ビリー「このベルトがあれば感染を防げるのか?」
鈴「これなら大丈夫ね!」
束「うん、でも動力は機体のシールドエネルギーだから、若干消耗が早まるよ。」
レオ「マジかよ。」
簪「いつも以上に気をつけなきゃね。」
束「大丈夫!それは自分のタイミングで発動できるから、模擬戦とかに支障はないよ!」
セシリア「それは助かりますわ。」
シャルロット「これでまたみんなで戦えるよ!」
ラウラ「うむ、3人に頼ってばかりではな。」
VTウィルスは一夏、エクトル、アルゴスの専用機には感染しないが、他の専用機には抗体がないのだ。
Sideアスタロト
エキドナ「それではアスタロト様、ご武運を。」
アスタロト「ええ、あなたもね。」
アスタロトはデュノア社の入社希望者を装い、エキドナとクローンパイロットは社内清掃員を装ってデュノア社に潜入する。
ちなみに、無人機のガーゴイルは、専用機同様小さな待機状態にできるので、それらはアスタロトのアタッシュケースに入れて持ち運びされている。
Sideネロ
ネロ「うーむ、少し寝過ごしたようだな、そろそろ起きよう。」
ネロは自室のベッドから起き上がって背伸びをする。
声「ネロ兄様、よく眠れましたか?」
ネロ「ああ、リリスか。」
リリス、ネロが生まれた後、アスタロトが愛する彼のためにネロの細胞から産み出したクローンパイロットだ。
だが、クローンであるネロの遺伝子を使っているため、身体能力、戦闘能力は量産型のクローンパイロットよりやや上である程度で、ネロに比べるとかなり低く、彼女の専用機もせいぜい学園の訓練機の2倍ほどの性能である。
だがネロはそんな事は気にせず、自身の妹リリスを大切に思っていた。
リリス「兄様、お母様の理想を実現すれば、私達家族の暮らしは誰にも邪魔されることはないのです。」
リリスはネロと違い、アスタロトの理想を完全に目指している。
ネロ「・・・そうだな。」
ネロはやや引っ掛かり気味に返事をしながらリリスの頭を撫でる。
妹を愛し、その一方で、一夏の存在に意味を感じるこの心の葛藤を、ネロはどう乗り越えるのか?