学園生活も12月を迎え、その年もあと数週間となったこの頃、一夏達は期末テストを終えて一息付いてるところである。
一夏「いやー、期末テストも無事終わったなー!」
ネロ「まあ、そこまで苦労はしなかったがな。」
一夏とネロはまんべんなく勉強していたので、操縦テスト、筆記試験共にトップクラスの結果に。
箒「今回のテストはなかなか難しかったな。」
箒は何とか平均より上を取れた。
エクトル「みんなお疲れ様だね。」
アルゴス「ああ、全く疲れたぜ。」
エクトル、アルゴスは一夏、ネロには劣るが、学年では上位の方に。
セシリア「それにしても一夏さんは素晴らしいですわ。」
ラウラ「うむ、さすがは嫁だ。」
シャルロット「僕も頑張ったんだけどなー。」
鈴「やっぱ一夏天才だわ。」
この四人はエクトル、アルゴスと同等の結果といったところで、一夏の成長ぶりには驚かされた。
弾「あー、やっぱ俺筆記は苦手だわ。」
レオ「俺も、射撃だけならトップクラスに行ける気がするがな。」
ビリー「教科書の活字を読むだけで結構苦労すんだよな。」
弾、レオ、ビリーは操縦の飲み込みは早いが、専門知識を覚えていくことが苦手だ。位置的には箒よりやや下側といったところ。
のほほん「う〜ん、疲れた〜。眠いよー。」
簪「本音はいつも眠そうな顏してる。」
レベッカ「全くその通りね。」
本音、簪、レベッカは逆に筆記試験はまあまあだったが、操縦技能にまだブレがあり、改善の余地がある。
試験の結果を見たあと、いつも通り夕食を食堂で食べる。
「そういえばさー、もうすぐ冬休みだよね。」
「あー、今年ももう終わりかー。」
「冬休みに何かやりたいよねー。」
話題は冬休みをどう過ごすかという内容である。
一夏「冬休みか、エクトルとアルゴスは夏休みは俺の実家で過ごしたけど、冬休みはどうするんだ。」
エクトル「う〜ん、それなんだけど。」
アルゴス「実を言うと、また厄介になろうかって思ってんだが。」
一夏「もちろんいいぜ!ネロも来るか?」
ネロ「・・・俺も行っていいのか?」
一夏「大歓迎だ!いいですか、織斑先生?」
千冬「うむ、許可しよう。」
エクトル・アルゴス・ネロ「ありがとうございます!!」
ネロは先日のアスタロトとの戦いで帰る場所がないため、特に来るべきだろう。
箒「3人は冬休みも一夏の家にいるのか。」
セシリア「羨ましいですわ。」
ラウラ「国に一旦帰ったらまた会いにいくぞ一夏。」
簪「エクトルとアルゴスとネロは一夏の家にいるんだ。何だか楽しそう。」
シャルロット「そういえばレオとビリーはどうするの?」
ビリー「ああ、俺とレオは弾の実家に世話になる予定だ。」
レオ「ま、そういうことだ。そっから一夏の実家にも行けるしな。」
簪「そうなんだ。(よかった、冬休みもレオに会える。)」
簪は嬉しそうだ。しかし、
鈴「ビリー、あんた弾の家に泊まんの!?(これはチャンスだわ、レベッカは弾の家を知らないし!)」
ビリー「お、おう。」
レベッカ「何でカナダに帰らないの?」
ビリー「しょーがねーだろ、姉貴が冬休み中は実家をリフォームするっつってんだからよ。」
鈴「あー、それは仕方ないわね。」ニヤニヤ
レベッカ「ムーッ!!」プクー
一夏「はいはいもうその辺にしとけよ。」
平和な時間は今日も続く。
夕食後、皆が寝静まった頃に一夏は1人バルコニーで佇んでいた。
一夏「・・・ネロが学園に来てから信じられないくらい平和だ。」
一夏はしばらく続く平和な時間に呆けていた。そんな時、
クラスト「おい一夏、ちょっといいか?」
クラストが一夏の前に思念体で現れる。
一夏「どわっ、何だよクラスト、脅かすなよ。」
クラスト「すまんな、ネロに我が力を分け与えた事の影響からか、汝の肉体から離脱が可能になってな。」
一夏「そういやお前、前は俺がリミットブレイクしないと出てこなかったもんな。」
クラスト「汝は我とは同じ1人の肉体を共有し合っているからな。それより、さっきから1人でボーっとしてるが、何かあったのか?」
一夏「いや、なんかここんところすげー平和でさ。災難にもあって来たけど、それらにも意味はあったんだと思えただけだ。」
一夏はこれまでの過去を振り返る事で己の存在の意味を改めて認識しようとしていたのだ。
クラスト「フッ、今の世にそこまで考えられる輩はそういない。やはり汝は特別なのだ。」
一夏「大袈裟だっての。」
一夏とクラストは兄弟のように話し合っている。そんな様子を垣間見る者が1人。
千冬「・・・・・。」
千冬は一夏がクラストと話しながら生き生きしてるのを見て不思議な気持ちになっていた。
千冬「・・・クラストか。一夏が強く入られるのも、あいつのおかげという訳か。感謝せねばな。」
千冬はそう考えながらもドキドキしている。
千冬「・・・何だろう、感謝するにしては、何故こんなにドキドキするのだ・・・・。」
クラストに対して芽生えた想いの意味を、この時千冬は分かっていなかった。