いくつ連載を抱える気なんでしょうねこの作者。(暁小説で一つ[メイン]ハーメルンで二つ)
オッスオッス、いきなりだが、オレは転生者である。
前の世界で高校の帰りに自動車事故に巻き込まれ、考える間もなくお陀仏。
気がついたらこの世界に居て、赤ん坊になってた。
運が良かったのは、飛ばされた世界がモヒカン蔓延る世紀末とかではなく、普通の前の自分が生きていた世界と何ら変わらなかった事だ。お陰で順応とか変な真似はしなくて済んだ。
まぁ、前の世界と違うのは暦が西暦ではなく『神世紀』である事と、人類が絶滅寸前ってことぐらいだな。
・・・何?大事なことをサラッと流すなって?わかったよ、説明するよ食いしん坊め。
この世界は今現在、バーテックスという『敵』が攻めてきている状態であり、神樹様という存在が、ここ、四国に結界と壁を張ってくれているお陰で、人類は生きながらえている、という状態だ。
でもそんな結界を破って来る奴らもいる。そいつらを放っておくと神樹様が殺され、世界は滅びちまう。そうならないように、『勇者』という存在がある。
勇者を端的に言うとこの世界を守ってくれるヒーローだな。無垢な少女しかなることが出来ず、人知れずバーテックスを倒し、神樹様を守ってくれてる。まぁ、一般市民はそんなこと知る由もなく、のうのうと毎日を暮らしてるわけだが。
え?じゃあ何でオレがそんな事知ってるって?
そりゃあ俺も勇者だからな。
・・・オイそんな目で俺を見るな、俺は立派な男だ。モノだって付いてる。
なんで俺が勇者に選ばれたかは皆目見当もつかんが、どうやら俺は神樹様とやらに選ばれたイレギュラーらしい。
前例もあるにはあるが、西暦時代まで遡るんだとか。
まぁそんなこんながあって、今も勇者として頑張ってる次第でございやす。
・・・・・おっと自己紹介を忘れてた。
今のオレの名前は
イレギュラーな勇者やってます。
「はい、今日はここまでにします。復習しっかりね」
「きりーつ、きょうつけー、礼ー、ありがとうございましたー」
今日も今日とて授業が終わる。授業が終われば部活が始まる。俺は自分の荷物をまとめ、部室に行く準備を始めていた。
「へぇ~今日も今日とて部活ざんす~」
「どうしたのよ椛、シケタ面しちゃって。( ゚д゚)ハッ!まさか部活に嫌気が・・・!?」
「ちげーよ風。別にかったるいわけじゃねー。今日は何も起こらなかったって思っただけだ」
軽いため息をついたオレに話しかけてきた黄色い髪をした少女。
「オレはあの場所結構気に入ってるんだぜ?嫌気なんか指すかよ・・・あ、でも猫探しはもう勘弁な」
「そう言ってくれるのはとても嬉しいわ、それと安心なさい、今日は猫探しじゃないわよ」
「なら良かった。さぁさっさと部室へ行こうぜ。もう全員来てんじゃねぇの?」
「そうね」
会話を交わしながら準備をし終え、オレは風と共に部室へ向かう。
「犬吠埼風、入るわよー・・・!?」
「伊予島椛、帰ったぞ~い・・・どした?風」
オレと風は『勇者部』とプレートが掛けられた部屋のドアを開ける。
勇者部というのはまぁ、勇者の様に世のため、人の為になるようなことをやる部活。
・・・ナニ?ボランティアだろって?ところがぎっちょん少し違うんだなこれが。
勇者部の活動は誰かが出来ないような事を“勇んで”やる。だから勇者部という。(風の受け売りママ)
ま、それは表向きで、実際にはちょっと違かったんだけどな。
そんでいつもここの部室に集まって、ちょこっとミーティングして活動開始!って感じだったんだが・・・なぜか風が入り口の前で立ち止まっている。顔色も真っ青だ。
「何だってんだ一体・・・」
風から視線を移し、部室を見る。すると部室のど真ん中で車いすに乗った少女を中心に、4人の少女が顔を真っ赤にしながら㊙と表紙に書かれたアルバム?本?を見ていた。
「あ、あん、あんた達それ・・・・・」
「・・・あっ、おねぇちゃん!ナニコレ!?」
風の事をお姉ちゃんと呼ぶのは、風の実の妹である
性格はおとなしく、まるで小動物。引っ込み思案で基本的には姉の風の背中にいる事が多い。
因みに勇者部の中で一番歌がうまい。
「ふふふうふ、風先輩!?ななな、何で!こんなものが!?」
今叫んだのは
勇者部は友奈がいないと始まらないと言われるほど元気。
マッサージ激ウマで『ゴッドハンド友奈』の異名を持つ。
「ちょちょちょっと風!あんた何でこんなもの部室に、しかもテーブルにおきっぱのままなのよ!?」
コイツは
来た当初、オレ以外にはツンツンしてたんだが、友奈にかかり、牙を抜かれ、今じゃ立派なツッコミ役。
それを本人に言うとキレる。いいじゃんか、なぁ?ツッコミ役。
「はっ、はれ、ハレン、はれん、はれれれれれれ・・・・」
車いすに乗ってるバグった女の子は。
デカァァァァァイ!説明不要ッッッッ!なご立派ァ!なモノをお持ちの友奈と同じクラスの中学生(ほんとぉ?)
後、護国関連のことになると我を忘れるやべーやつだ。
「どーしたってんだ一体・・・」
「あっ!ししょー!見てくださいよコレ!」
そう言うと夏凛がオレにアルバムを渡す。
「どらどら」
「やめてぇぇぇぇぇぇ!椛、見ないでぇぇぇぇぇぇ!」
「お姉ちゃんはマズ説明してよ!」
「そうですよ風先輩!」
「アイツに見られるのはマズいって!」
叫ぶ風。説明を求め、組み付く樹と友奈。うーん、普通だな!(思考停止)
「んで、だ」
オレは夏凛からアルバムを受け取り、ページをめくる。
するとそこには―――!
ローションでテッカテカになった男の水着写真が大量に収められていた。
えぇ・・・(困惑)
「オイ風、これは・・・」
「オワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタオワッタ」
ダメみたいですね(諦め)
「風、取り敢えず説明してくれよ。これお前の私物なのか?」
「違う!!!」
力一杯否定する。
「じゃあお前、何でこんなものが部室においてあるんだよ。」
「そうだよお姉ちゃん。こんな―――
グラビア写真集なんて!」
・・・そういえば一つ説明し忘れていたか。
この世界の常識は少し、いや、かなり違っている。
最たる例がこれだろう。
この世界では、所謂貞操観念が逆転しているのだ。超簡単に説明すると『女』が『男』をエロイ目で見ているのだ。ついでに言うと男女比率も2:8でかなり違う。
つまりこの世界においてのさっきのアルバムは、元の世界で例えると―――
男子中学生が女の水着写真集を部室に忘れ、それを同じ部活の連中に見られ、更に同じ部活の女性にそれを見られたようなものなのだ。
そら壊れるわ。
「速く」
「説明」
「してくださいよ」
「風!」
「お姉ちゃん!」
「ヒヒィン・・・・・」
・・・長々と話したが、結局は『転生した世界が貞操逆転世界でした』って事だ。
これはそんなオレの、勇者としての物語。
なんか中途半端かもだけどプロローグ終わり!閉廷!
因みにあてぃしの頭にはコレともう一つ『美醜逆転』もあったんですが、それは先駆者様がいて、それに自分にはあんな絶望の世界(褒め言葉)の小説は絶対に書け無いと思ったので貞操観念逆転にしました。
(後、この話ではそこまで戦闘描写に力入れるつもりは)ないです。
戦闘はパパパッとやって終わり!
誤字、脱字等ございましたら指摘お願いします。
感想、質問お待ちしております。
おホモ様大歓迎だゾ。