幻想世界へと転生しました。   作:ほ〜く

7 / 7
一日で二回投稿!?
反動で一週間書けなさそうです(笑)


7話「フルブースト」

「3,2,1,GO!!」

 

 

 

カウントダウンが終わると同時に俺は敵の元へと踏み込んだ。

 

 

勢いよく相手の懐に潜り込み、殴りつけようとしたところ

 

「まだ遅いねぇ!」

 

 

「なっ!?」

 

 

相手は俺が殴るスピードより更に早く後ろへと下がった

 

 

早く動けるのか、それとも能力の応用によるものかどっちだ・・?

 

 

「二人の距離を『開く』!!これでお前は俺に攻撃することができない!」

 

 

 

あ、こいつ馬鹿だ。いや、かっこいいけどさ、ばらしちゃったら結構対策出来るよ?

 

 

今ので大体の応用の仕方がわかったし、もう楽勝かな

 

 

っといけない、これは死亡フラグか。能力は厄介だし油断しないようにしなくては

 

 

「『開運』って知ってるか?」

 

 

相手が話しかけてくる。会話をしているが、一応戦闘中だ。攻撃の手は休めていない。

 

 

「あぁ、大雑把にいえば運を高めることだろ・・・?って、あっ!?」

 

 

「そう、俺は自らの運を極限まで高めることで全ての結果を良い方向に持っていくことができる!」

 

 

「へぇ・・面白いねっ!!」

 

 

蹴り飛ばそうとするが距離が『開かれ』、離される。

 

 

ここでふと思いついた。あれはどうなっているのだろうか。

 

 

そこで履いている靴を音速を超える速度で投げてみた。

 

 

 

「そんなもの当たらないねぇ!」

 

 

そう相手は体をちょっと動かすことで避けた。

 

 

そのまま通り過ぎた靴は向こうの壁に当たり跳ね返ってきて・・・!?

 

 

「ぐぇっ」

 

 

「ブーメランwwwww」

 

 

 

変な声が出ちゃったじゃないか、すごい腹が立つ。一回は絶対本気で殴りたい

 

 

 

うーん・・・どうしたものか・・・

 

 

遠距離攻撃はこんな感じで全部自分に返ってきそうだ。

 

 

その時頭にある作戦が思い浮かぶ

 

 

そうか・・・!これなら!

 

 

「どうしたぁ!?攻撃する手がないのかぁ!?」

 

 

「それはっ!死亡フラグだよっ!」

 

 

そして相手が攻撃しようと自分の近くにきたら能力を発動する

 

 

「うっ!?何をした!?」

 

 

「俺はあんたほど自分の能力に自信がないんでね!教えることは出来ないんだよ!」

 

 

俺は与える能力によって強い重力を与えることで相手を動けないようにした。

 

 

それに加え、俺に絶対勝てないというイメージも与えた。

 

 

基本的に能力は使用者のイメージによって発現するものである。

 

 

例えば、発火能力者だとしても一度自分は発火能力を使えないと強く思ってしまうと

 

 

発火能力が使いづらく、または使えなくなってしまう。

 

 

つまり、絶対に勝てないというイメージは能力が衰えることを意味する。

 

 

 

「ふっ!くそっ・・・なんで当たらない!?」

 

 

 

「イマジネーションが足りないんだよ。ほら、想像してごらん?(笑)」

 

 

 

「うぜええええええええええええ!ぶっ殺す!!」

 

 

そこから戦況は一方的だった。

 

 

こっちの攻撃は全部相手に当たり、あっちの攻撃は全部回避する。

 

 

こっちはちょっとした攻撃しかしてないからダメージもあまりないだろう。

 

 

それにイラついたのか

 

 

「さっさとやれよ!生かさず殺さずが一番つらいんだから!!」

 

 

どこかで聞いたことのあるようなセリフを言ってきた。

 

 

「そうか、じゃぁ一思いにやってやる。」

 

 

そういって俺はすぐに相手の頭に衝撃を与えて気絶させる。

 

 

チート?合意の上だから気にするな。

 

 

「勝者、神城奏音!」

 

 

ワァーッ!!っと歓声が上がる、まぁ30人ぐらいだからそんなに大きくはないが。

 

 

 

「良い戦いを見せてもらったぜ!まさかこの都市でも1位2位を争うやつに勝つとはな!」

 

 

「いえいえ、で、どうですか?俺の実力を見たかったんでしょう?」

 

 

「あ、あぁ。俺から言うことは何にもない。言えるとしたら、これからも鍛錬を怠らずにってとこかな」

 

 

「了解です。じゃぁ戻りましょうか。」

 

 

「そうだな、そろそろ夜になるしいったん戻るとするか。みんなー、戻るぞー!」

 

 

観戦していた他の隊員たちがぞろぞろと隊長についていった

 

 

「お、おいちょっと待てよ・・・」

 

 

不意に声がかけられ後ろを振り向く

 

 

そこにいたのは俺の攻撃によってじゃっかん服が傷んでいる門番(ロリコン)だった。

 

 

「どうしたロリコン、何か用か。」

 

 

「俺はロリコンって名前じゃねぇ。須田零(すだれい)だ。覚えとけ。」

 

 

「おう、ロリコンな。覚えたぜ。」

 

 

「だぁーかぁーらぁーっ!ロリコンじゃないって言ってるだろ!?」

 

 

「ロリコンだけど?」

 

 

「ロリコンじゃない!」

 

 

 

「はいはい、須田零ね、覚えておくよ。」

 

 

「次会った時こそぼこぼこにしてやるからな!待ってろよ!?」

 

 

そういってロリコンは走り去って行った。

 

 

 

「・・・次会うのって明日じゃね?」

 

 

明日は門番として働くための特訓があったはず。

 

 

「からかってやろうかな・・・・」

 

 

そうして俺はロリコンへのいたずらを考えながら防衛軍本部へと戻るのであった

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

「じゃぁ、今日はこれで終わりだ!明日の特訓に備えて準備をしておくように!」

 

 

「「「「はいっ!!」」」」

 

 

隊長が明日の特訓の内容を話した後解散した

 

 

いつもなら俺はすぐに眠りにつくのだが、今日はあることをするために外出した。

 

 

 

 

 

 

 

「助けてえーーりーーん!!」

 

 

音程を某えーりんに救いを求める歌に合わせて大きな声を出す。

 

 

 

「・・・・何事!?どうかしたの!?」

 

 

 

「ただやってみたかっただけ、てへぺろ☆」

 

 

 

「ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

えーりん様が絶賛キャラ崩壊中です。9割方俺の所為ですが。

 

 

 

ちょっとその素敵な笑顔で緑色のいかにも毒薬ですっていう液体が入った瓶をこっちに持ってこないでくれるかなぁ?

 

神城さんはすごい怖いです。

 

 

「あら、わたしは怒ってなんかないわよ?ただ新薬が出来たから飲ませようかなぁって思っただけ。」

 

 

「すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

どうみてもSっぽい笑みです。本当にありがとうございました。

 

 

それをご褒美と取る人もいるらしいけど俺にそんな趣味は無いです。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・で?何が欲しいの?」

 

 

 

「えーっとですねぇ・・・」

 

 

俺は手短に且つ、明細にやりたいことを伝えた。

 

 

「へぇ・・・いたずらねぇ。おもしろそうじゃない!!」

 

 

うわぁ・・・・すごい目を輝かせちゃってるよこの人。

 

 

「え、でも見れないぞ?それでも協力してくれるのか?」

 

 

「何を言ってるの?私を誰だと思ってるわけ?この都市の重役についてるのよ?監視カメラから覗き見するくらい難しくないわ。」

 

 

「さいですか・・・」

 

 

つくづくこの都市のトップたちはおかしいなぁ、と思う奏音であった。

 

 

 

 

 

「うーん、これでいいかなぁ。」

 

 

「出来たのかー?」

 

 

「そうね、大体出来たわ。というより奏音の能力で薬を作らなかったの?」

 

 

「どうしてだ?」

 

 

「だって奏音の能力なら副作用なしにどんな薬でも作れるじゃない?」

 

 

「今日は集中力を使いすぎて不安定でね、出来ないことはないだろうけど失敗する可能性が高そうだったし」

 

 

「へぇ。そんな弱点に近いものがあるのね。知らなかったわ」

 

 

「と言っても普段から使っていて、体が覚えているやつは大体使えるぞ?」

 

 

「やっぱり卑怯ね・・・その能力・・・」

 

 

「そうだな!はっはっは」

 

 

「ちょっとむかつくわね・・・」

 

 

 

そんなこんなで薬を作り、俺は防衛軍の元へと帰った。

 

 

薬を大切に扱いながら、俺は明日のことを想像してフッっと笑う。

 

 

 

「あぁ、明日が楽しみだなぁ・・・」

 

 

 

そういって俺は眠りについた・・・


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。