東方白宙道〜Hundreds of Millions Wax PTERA〜 作:プルプルマン
場所は「白宙道東端付近」です
道中テーマは【燕囀る大空都市〜Crusty swallow〜】です
どんな曲かは皆様の思い思いで
純白の白宙道
時は午の一つごろ、霊夢と魔理沙はところどころが雲の上の高度にあるにある、超巨大一反木綿の上に来ていた。
それというのも、先ほどまで異変解決に全く関係ない、不毛な弾幕ごっこを繰り広げていた一本だたらの果無三雲からのタレコミで、露骨な不審者が一反木綿の方向に向かって飛んで行ったという情報を得たので、取り敢えずそれを信じて追跡してみることとしたからである。
空は青く澄み渡り遥かに下界の春を吸い上げたような柔らかい風が吹き、陳腐な表現ではあるが、まさに空の上に吸い込まれてしまいそうな色をしている。
『どうするんだ?こいつはべらぼうに長いぜ…』
なんということか。一反木綿の果てはそんな空の彼方へとどこまでも、さながら世界の端までも伸びているかのように続いている。
『これは…近くで見ると、余計にえらく大きく見えるわね。全部幻想郷に入りきってるのかしら?』
もしかしたら、本当に博麗大結界を貫いて、その先の外界まで繋がっているのかもしれない。
そう思わずにはいられないほど、白く、長く一反木綿は伸びているのであった。
しかし、もしそうであれば、それは先ほどまでの霊夢が考えていた事態よりもかなりの一大事となってしまう可能性が出てくる。
博麗大結界は幻想郷と外界、つまり常識の世界と非常識の世界を分かつ結界であり、幻想郷が存在し続けるための最重要システムを担っている。
そこに異変が生じたり、結界の術式が暴かれて解除されたりすることがあれば、最悪の場合幻想郷そのものの危機にすらなり得るのだ。
この可能性を魔理沙に伝えるべきだろうか?半ば無理矢理にではあるが異変解決についてきてるし。
霊夢の頭にほんの一瞬、そんな考えがよぎる。
しかし、よぎっただけであった。
霊夢は魔理沙にわざわざ伝えてやる義理もないと判断して、そのまま一反木綿の上を道なりに飛び始める。
『お〜い!置いて行くなよ〜』
慌てて魔理沙も後を追い、同じく道なりに飛び始める。
2人が青空と一反木綿の単調な風景の中を飛びつつ、見るからに不審っぽい人影を探していると、『‼︎ 突風よ!魔理沙ッ!』『わかってるぜ!』
全世界共通で上空にありがちな突然の強い風が、霊夢達の正面から吹き付けてくる。
顔を覆って風を凌ぐが、それでも寒いものは寒い。
今までにも何度か雲の上は飛んだし、なんなら天界に行って天人くずれを退治したこともある、そして、そのたびに思うのは…
『やっぱり、雲の上なんてくるもんじゃないわね…』
思わずつぶやいたことが魔理沙にも聞こえていたのか、
『ああ。全くだな。こういうところにいるべきなのは馬鹿か、煙か、スカイフィッシュぐらいだって決まってるもんだぜ…』
『スカイフィッシュって何よ…』
『白くて細長い空飛ぶ魚らしいぜ。マミゾウが言うにはだがな。』
魔理沙の言うスカイフィッシュとやらにはさほど興味が湧かなかったが、話している内に突風は止み、再び周りを見ることができるようになった。
が、周りを見渡すと、そこは大陸風のデザインの楼閣が立ち並ぶ、荘厳で優美な繁華街となっていた。
もう一度目を瞑り、開けてみようがその光景は消えず、むしろ瓦の艶めきが増した気がする。
この光景は、魔理沙にも見えているのだろうか?
もし見えていないのならば、どちらがおかしいのかは分からないが、異変解決後に2人揃って永遠亭に行くべきだろう。
『おいおい!なんだ?いつの間にこんな場所にいたんだ?ぜんぜん気づかなかったぜ。』
どうやら、こちらから聞くまでも無く見えていたようだ。
自分だけが見えていた訳ではないことを知り妙に安心する。
だが、明らかに異様な現状をどうしろというのだろうか?
取り敢えず街路図の描かれた立札でも探してみようか?
頭を悩ませていると、今日だけでも何度も見たお馴染みの姿が複数接近してくる。
2人は取り敢えず妖精たちを追い払ってから、今後の対応について考えることにしたのであった。
虹龍洞良いですね〜
伊弉諾物質やら陰陽玉うんぬんやら大天狗やら、ワクワクするワード祭りですね。
登場人物
博麗大結界
幻想郷と外界を隔絶する結界
誰からも忘れ去られることができたら超えられるかもしれませんよ
天人くずれ
あの天人と同義
スカイフィッシュ
実在が完全に否定されてしまったUMAのひとつ
なので、幻想郷にも生息してるかも
恐らく魚ではない
マミゾウ
佐渡ヶ島の凄い狸
スカイフィッシュを飛魚か何かと勘違いしている可能性がある
あるいは、わざと嘘を混ぜたか…
永遠亭
薬屋であり、医院であり、シンデレラケージであり、月都万象展会場でもあるお屋敷
迷いの竹林内部にあるらしい