東方白宙道〜Hundreds of Millions Wax PTERA〜   作:プルプルマン

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24時間テレビが知らないうちに始まって、知らないうちに終わっていることに戦慄を感じますね。


死への羽ばたき

霊夢と魔理沙がヒラヒラと宙を舞う怪しい物体に挟み撃ちができる位置どりで近づいてみると、徐々に鮮明な姿が見え始め2人を困惑させた。

『なんだこりゃ?ちょうちょか?』

『蛾じゃないの?どっちにしてもやたらと大きいことには変わりないけど。』

翅を開いた大きさで50センチぐらいだろうか?

その巨大な蛾は、おもむろに霊夢と魔理沙に向けて大量の鱗弾と小弾の弾幕を作り出し、攻撃を仕掛けてきた。

完全なる不意打ち成功…かと思われたが、咄嗟の判断で霊夢が結界を作り壁の様に使って弾幕を防いでいた様だ。

『攻撃してきたってことは、お前は敵ってことでいいんだな?』

もうもうと立ち込める着弾時に発生した煙の中から魔理沙が真っ先に飛び出し、問いかけに対する答えを待たずに数個の星弾を放って反撃する。

意外にも放たれた星弾に対してその蛾のようなものが何かしらの反応を示すわけでもなく、あっさりと直撃していた。

『なんだ、避けないのかよ…よくわからん奴だな…』

魔理沙の弾幕が直撃した後、その蛾のようなものは小刻みに震え、周囲にサークル状に鱗弾をばら撒いて砕け散った。

『うおっ!自爆とは穏やかじゃないな。』

『弾を当てると爆発するの?気をつけなきゃね。それはそうと、これでこいつは明らかに生き物やら妖怪っていう線は無くなったってことでいいのかしら?』

『だな。やられたら自爆する妖怪なんて聞いたこともないし、まぁ生き物の方は知らないけどな。』

『流石にいないでしょ。…いないわよね?』

一体、その正体は何なのだろうか?

これから先でもよくわからん奴と戦うのはなんともモヤっとした気分になる。

早いところ見極められれば良いが…

なんて考えていると、前方の空に何か白い靄のようなものが漂っているのが見て取れた。

『魔理沙、あれって何かしら?靄みたいに見えるけど…』

『おいおい、また浮舟の奴ってのは勘弁してくれよ。流石に1日に何度も顔を合わせたい相手じゃないぜ。』

それは霊夢も同じことである。

ただでさえ浮舟のせいでかなりの遠回りをさせられているのだ。

またあったら今度はどんな時間稼ぎをされるかわかったものではない。

だが、靄が此方に近づいてきたことでわかったことは、どうやらあの靄は浮舟ではないようではあるが、まあかといって手放しで喜べるものでもないだろうということだ。

2人と対面したその靄の正体は、夥しいほどのさっき自爆した蛾のようなものの群れだった。

その群れは明らかに霊夢と魔理沙の存在を認識しており、此方に強烈な敵意を向けていた。

『…ちょっと数が多すぎるんじゃないかしら?』

『それは言えてるな…だが、これでこいつらの正体は推理できるな。私は黒幕の使い魔だと思うぜ。』

『へぇ、その心は?』

『さっきのやつが与えられた役目をこなすことしかしなかったこともあるが、何よりもあの一匹ごとについてる魔法陣だな。ありゃ使い魔の個体識別番号みたいなもんでさ、主人との力のやりとりなんかもアレを通してやってるんだよ。』

『なるほどね。ひとまずは納得したわ。』

『そりゃ結構。しかし、あれだけの数とパワー…主人は並の妖怪なんかじゃあないかもな。』

魔理沙が不穏な言葉を口走っているが、どちらにせよ倒していかなければ前に進ませてくれないのは変わらないだろう。

であれば、主人がなるべく厄介な奴ではないことを願いつつ戦うことがベストだ。

『この群れを切り抜けた後で落ち合いましょ。』

『わかったぜ。ま、気をつけろよな。』

霊夢は左へ、魔理沙は右へと分かれ、敵の戦力を2つに分ける作戦をとる。

そして、作戦に上手く敵が乗っかってくれたようで、群れが中心部から二手に分かれ戦力をほぼ半分に分けることができた。(それでも十分多勢に無勢だが…)

霊夢と魔理沙はそれぞれここが正念場、と広範囲にお札や星弾・レーザーを放ち、次々と使い魔達を撃ち落としていく。

無論、使い魔達も鱗弾と小弾で応戦し、一帯は凄まじい弾密度となっていた。

 

箒から飛び降り、錐揉み回転をしながら魔理沙が星弾を大量に放ち一斉に集まって来ていた使い魔達を一掃し、再びいつのまにか自身の下に構えていた箒へと飛び乗る。

『ぐぬぬ、これだけの数じゃ自分がどこをどう飛んでるかもわからなくなってくるぜ。霊夢も苦労してんだろうな…』

その時、目の前の使い魔達がまるで道を作るように魔理沙の前の空間を開けた。

魔理沙が突然の使い魔達の行動に気が利いてるじゃないか、と思ったのも束の間、その道の奥には一つの人影があった。

『ふっふっふ、お前にはここで落ちてもらうわ!白黒の魔法使い!』

 

 

お札をばら撒き続けるも、数で押し潰そうとする敵にジリ貧の戦いを強いられている霊夢は、いよいよ押し負けるかと思われたその時、お札を撒く中で抜け目なく仕込んでおいた結界を発動させ大量の使い魔達を閉じ込める。

慌てた使い魔達は外の霊夢に向かって弾幕を放つが、この時霊夢が作り出した結界の性質は、内側で放たれた弾幕をそのまま内側で反射するものであった。

つまり、使い魔達が放った弾幕は全て彼ら自身へと帰り次々と撃ち抜かれてゆく。

かといって発射を止めても時すでに何とやら、撃ち抜かれた者が自爆して次の弾幕をばら撒き、それが連鎖して結界内部は阿鼻叫喚といった様子となっていた。

『あら…思ってた以上に上手くいったわね。やっぱり見た目通り本能だけの虫なのかしら。このまま一気に突破したいところだけど…ここはどこ?』

その時、目の前の使い魔達がまるで道を作るように霊夢の前の空間を開けた。

霊夢が突然の使い魔達の行動に今更無抵抗面しても遅いわよ、と攻撃を再開しようとした瞬間、その道の奥に一つの人影がいることに気づき、その手を止める。

『ははは、止まってなかったらどーんと不意打ちできたのになぁ。まぁ、博麗の巫女を倒す名誉は私がもらうわ!』

 

霊夢と魔理沙の前にそれぞれ立ちはだかった人影は何者なのか?

使い魔達の主人とは何か関係があるのか?

疑問は増える一方であるが、そんなことにはお構いなしに戦いは始まる。

ただそれでも透き通る様な青空は明るい前途を示していた。(どっちにとってであるかはともかくだが…)




六面中ボスは豪華に2人構成でございます。
タイトルがちょっと不穏な気もしますが、底抜けに明るくいきたいものですね。
ちなみに自爆に近しいことをする生き物はいるらしいです。
40億年の歴史を積んできただけありますね…

登場人物

蛾のような使い魔
黒幕が操るエネルギー体であり、形は巨大な蚕をイメージしていただければそれで良いと思います。
使い魔に関する設定は私のオリジナルなので、本家様がおっしゃっておられないことをご理解ください。

浮舟
本作の四面ボス、霊夢と魔理沙を計略に陥らせた狡賢い奴。

人影A&B
中ボス
一体何者なんだ…?
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