東方白宙道〜Hundreds of Millions Wax PTERA〜   作:プルプルマン

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布団から出るのがまだ辛い季節


妖怪の郷の人間の里

霊夢と魔理沙は、人里の地上に降りて朝ごはん(ついでに異変の情報収集)のためお食事処を探していた。

人里に住む者たちは既に目覚め、朝日の中で食事を取るなり、市場で物を売り買いするなり、仕事に行くなり、博打に興じるなり、アルコールを摂取するなり、さまざまに思い思いの日常を過ごしていた。

もちろん、超巨大一反木綿は空に浮かびっぱなしではあるが、特に騒ぎになるような様子はないようだ。

恐らく、先程の絨毯との弾幕ごっこを見ていて、既に博麗の巫女が動いているということが知れ渡っているのだろう。

いつの世も噂というものはやたらと速く伝わりがちである。

あるいは、どこぞやのワーハクタクがパニックを避けるため見えないようにしているか……

お食事処探しはバッチリ難航していた。

『えーと。どっちにあったんだっけ?あんた知ってる?』

『最近人里の方に来てないからな……あっちじゃないか?』

魔理沙が右手の方を指さす。

『信じるわよ。その言葉。』

『おう、大船に乗ったつもりで着いてきてくれ。』

結果を端的に申し上げると、なかった。

『どこにもないじゃないの。』

『あら?どっかで間違えたかな…たしかにこっちだった覚えはあるんだけどなぁ。』

『これじゃ泥舟に乗せられたのと対して変わらないわね。』

『そこまで言うかー?普通』

などと話しつつ雑踏をかき分けてゆくと、目の前に現れたのは例のお食事処であった。

『ほら、やっぱりこっちだったんだよ。私の白黒の頭脳に間違いは無かったな!』

『『時代はカラーよ!』』

どこからかあの某社会派ルポライターの声が聞こえた気がする。

今、写真の話はしてないのだが…

まあ、幻想郷の奴らは話を聞かないからな。

そんな魔理沙をよそに霊夢は、

『はいはい 私が悪うござんした。』

と言った様子で全く心のこもっていない詫びを入れていた。

暖簾をくぐり、若干ささくれている畳に腰掛けて、日替わり定食を注文する。

そんなこんなで、二人はようやく温かく美味しい朝ごはんにありつけたのであった。

焼き魚(今日はヤマメ、最近幻想郷で増えてきたらしい)の身を崩しながら魔理沙が言う。

『しっかし、あんな馬鹿でかい物浮かべて何がしたいのかねぇ?仮にアレがただの一反木綿だとしてもよ、あんなに大きけりゃ人を襲うにも目立ち過ぎるぜ。置いとくにも場所取るしよ。』

湯気の立つ白ごはんを食べながら霊夢が答える。

『さあねぇ、大体 異変を起こすようなやつを理解しようとするのが無茶なのよ。』

『理解不能なのは一部じゃないか?あの天人とかさ。』

『そうでもないわ、異変を起こすやつは大体妖怪で、妖怪は人間とは違うルールで動いてる、だから理解不能よ。』

『一理あるな。一理しかないが。』

『一理あれば十分なのよ。』

最後に残った味噌汁を飲み干して出発の準備は整った!

霊夢が割り勘と言い終わるより速く魔理沙は店を出ていた。

結局、二人分のお勘定を済ませることになった霊夢は、心の中で密かに

(この異変が片付いたら、次は魔理沙を退治しよう。)と、決意を固めるのだった。

当の魔理沙は、悪びれもせず店の前で霊夢を待っていた。

『お!霊夢、悪いな〜奢って貰ってよ。』

いい笑顔だ。

お祓い棒を叩き込みたくなる。

『あんたは後で退治することにするわ。』

『そりゃあご苦労さんだな。さっさと異変を片付けて逃げなくっちゃあな。』

腹ごなしに軽口を言いながら二人は再び妖怪の山方面へ飛びたった。

 

 

 

 

 

人里を後にした直後、二人の周りを強烈な寒気が包み込む。

別にそんなとんでもない高度を飛んでいるわけでもなく、氷精なんかが近くにいるわけでもない。

『うお!なんだなんだ?亡霊でも出るのか?』

『やっと春めいてきてると思ったらコレなんだから。やあねぇ。』

『おっと、お客さんがた 突然の寒波にお困りですかい?』

突然響く謎の声と共に集まる黒いもや。

見慣れたボスの登場だ。

黒もやの中から現れたのは、ついさっき撃ち落としたばかりの、空飛ぶ絨毯……

に乗ったアラビアンな装いの少女だった。




一ボス登場ですよ

登場人物

どこぞのワーハクタク
人里を認識不能にした実績あり

某社会派ルポライター
清く正しい

ヤマメ
当然と言えば当然ですが魚の方ですよ

あの天人
退治されてみたいから異変を起こした

氷精
⑨

絨毯に乗った少女
一ボス 詳しくはまた次回

次からいよいよ一面ボス戦です
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