東方白宙道〜Hundreds of Millions Wax PTERA〜 作:プルプルマン
EXボスも良ければ予想されてみてくださいな。
ちなみに場所は「銀河街道」です。
道中テーマは
【十萬光年ダイアリー〜pika pika traveler〜】です。
どんな曲かは皆様の思い思いで。
宙の色は黒
難易度選択
EASY 蒲公英級
吹けば飛んでしまう人向けの難易度です。
NORMAL 三色立翅級
派手好きな人向けの難易度です。
HARD 針尾雨燕級
地に足がつかない人向けの難易度です。
LUNATIC ローペン級
存在すらあやふやになる。
▷EX コンコルド級
やめときな!割に合わないね。
博麗霊夢と霧雨魔理沙は再び神社の鳥居を飛び出した。
遂に桑子と浮舟が仲間の存在と居所を吐いたのだ。
その頃には辺りはもうすっかり暗くなり、世界は妖怪のための時間へと成り代わっていた。
しかし、今度ばかりは霊夢と魔理沙も迷わない。
何しろ、敵のいる目指すべき場所の情報は既に掴んでいるのだ。
これほど話が早いことも中々無いだろう。
これで邪魔さえ入らなければ完璧といったところだろうか。
まぁ、そんなに上手く行くのなら誰も苦労はしないのだが…
あるかどうかもわからない厄介事の心配をしてもしょうがないので、2人は真上へと向かいどんどんと高度を上げ、冷え込む星空へと吸い込まれていった。
その姿を見届けた後、またもや鳥居からこっそりと出て行く影が2つ…やはり、一筋縄でどうにかなる異変など、存在しないのかもしれない。
霊夢と魔理沙は白宙道にて桑子と交戦した高度よりも一段上層を飛んでいた。
既に日が落ちたということもあり、幻想郷上空の大気は昼間の比にならないほど凍てついている。
あまりにも厳しい寒さは、耳を澄ませば星の瞬く音や呼気が凍りつく音まで聞こえてきそうなほどだった。
『こりゃあちょっと寒すぎるわね…もっと厚着してくれば良かったわ。』
『だなぁ、少し飛んだだけでこれほどとは…チルノ何体分の寒さなのやら…』
無意識のうちに2人の進行するスピードは減り、遂には小走りの人間とさほど変わらないほどまでに落ち込んだ。
『うーん、急ぎたいのに急ぐと寒い、ままならないものねぇ。』
『全くだぜ、どこかに飛びながら使えるあったかい寝袋なんか無いもんかな。背中に小型ストーブついてるとかさ。』
『河童にでも頼んでみたら?大方、文々。新聞の一面にセンセーショナルな感じで「人体発火現象か⁉︎魔法使い、火の玉となって地上に墜つ‼︎」とか書かれることになるだけの気がするけど。』
それもそうだ、ストーブなんて背負ったら危ないしバランスも取りづらい、オマケに見た目は不恰好極まりないことだろう。
何より、竹林に棲まう暇人のアイデンティティを一つ奪うのは酷というものだ。
さて、現在時刻は草木と人間しか眠らない丑三つ時。
いつも飛び回っている厄介な妖精たちも、夜だから眠れない一部を残してぐっすりと夢の中に出張っていた。
そのおかげかとても静かな上空では、風が吹いて行く音のみが支配し、このまま時が止まっても気づくことはないように思えるほどである。
しかしまぁ、本当の静寂の中では人間は耐えられず気が触れるという話をどこかで聞いたことがある。
一応自分も霊夢も発狂したりなんかはしていないとみえるし、なんだかんだここも騒がしいのだろうか?
或いは、人間と妖怪の境界があやふやになっており、2人まとめて妖怪の側に傾いてしまっているのかもしれない…なんて。
魔理沙が想像を巡らせていると、おもむろに霊夢がピタリと静止した。
『うおっと…どうした?速く先へ進んで残りの黒幕を焼き払っちまおうぜ。こんな夜はさっさと帰って布団を一枚増やして篭るにかぎるからな。』
『魔理沙、残念ながらそんな簡単にはいかないみたいよ。』
霊夢の指差す先にはなんということか、解けて消失したはずの白い道が消える前となんら変わりのない姿でそこにあったのだ。
『…あれ、おかしいな?私の記憶によればもう桑子の奴には灸を据えてやったはずなんだが…まさか、今まで私は予知夢を見続けていた…?』
『そんなわけないでしょ、どれだけ長い夢なのよ。』
『わからんぜ?世の中には蟻の巣で延々暮らした夢を見た奴もいるらしいからな。』
『なんにせよ、また一悶着ありそうね…もう一枚羽織ってくればよかったかしら?』
2人は折角なのでもう一度白い道を辿ることに決め、道なりに進んでいく。
今回出現した道には1つ桑子のものとは明らかな差異が認められた。
どうも、今回のものには実体がないらしい。
というのも、先程魔理沙が道に触れた際に腕は沈み込み、そこに受けた印象は綿密に織られた布…というよりは整列した無数の粒といえるようなものだったのだ。
やはりこれは桑子とは別の何者かが関わっていることなのか?
その目的は?
わざわざこのタイミングで同じような道を出現させるという霊夢と魔理沙への挑発とも受け取ることのできる行為を訝しみながらも2人は進むのであった。
今から引き返しても何にもならないし。
2人が飛行を続けていると、霊夢が前方に何かキラリと輝くものがあることに気づいた。
それは徐々に大きさを増し、こちらに接近してきていることは明らかであった。
程なくして魔理沙もその存在に気づき、前方を睨んで警戒を強める。
その頃には既に光の数は数十個に増加しており、大小様々なそれは新手の星団の様にも見えていた。
光はどんどん強くなり、やがてその正体を見極められる距離まで霊夢と魔理沙に向けて近づいてきた。
それは、空模様に紛れるような無数の星弾、相当遠くから放たれたとみえ、方向が定まっていないものもあるようだ。
こと座流星群もかくやというほどの数とスピードで攻め寄せてくるそれは追い込み漁でもするかのごとくあっという間に2人を取り囲んでしまっていた。
『どうする、霊夢?反撃してみるか?』
『多分無駄ね。やるにしても発射地点が遠過ぎて届かないだろうし。あんまり体力を使わないように避け続けるしかないわね。』
幸い攻撃が来るのは前方からのみであるので、スピードにさえ気を付ければさほど恐れることもなさそうだ。
2人は乱雑に降り注ぐ星の雨の中で座敷鷹が踊るように右へ左へと身を躱して飛び回る。
気のせいに過ぎない気もするが、夜空の星はより輝きを増し、非常に目に優しくないレベルにまで到達しているように思えた。
そのまま状況に変化は無く、いくらか時が過ぎて漸く星弾以外のものが2人の目に入ってくる。
…白い蛾、どうやら見覚えのある使い魔のようだ。
これはやはり桑子がしでかしたことなのか?
しかしあいつの力はどういうわけかあの後急速に失われた筈だ。
とにかく、目の前の邪魔臭い使い魔を根こそぎ撃ち落とし、1つ残らず破壊する作戦にシフトすることとしよう。
霊夢の追尾するお札と魔理沙の薙ぎ払うレーザーがみるみる間に使い魔を蹴散らし、次々と使い魔が投入され続けているにも関わらず、目に見えて弾幕は薄く貧弱になっていく。
10分程の後、呆気ないほど簡単に使い魔達は全滅し、夜空は再び静寂を取り戻した。
『もう終わりか?なんだか消化不良って感じだぜ。』
『今までのは小手調べってことなんじゃない?だって…』
霊夢の言葉が終わらないうちに夜の闇に紛れるには明るすぎる影が躍り出てくる。
『その通り!今までのは第二ラウンドの前の挨拶みたいなもんよ!』
その正体は、神社に残してきた虫織 桑子その人であった。
いつの間にかもう11月も中盤ですな。
時が過ぎるのは早いもので、明日には天寿を全うして棺に納まっている気すらします。
一日を記憶に刻み込むように濃い密度にしたいものです。
それと、最初のは難易度選択画面のつもりです。
登場人物?
蒲公英
えりが反り返っているのが…どっちでしたっけ?
三色立翅
全部が全部三色というわけでもない。
針尾雨燕
飛行に特化しすぎて、地上を歩くのが下手っぴらしい。
その内足無くなりそう。
ローペン
墓暴きは犯罪です。やめましょう。
コンコルド
人類の叡智が生み出してしまった正夢。
よっぽどのスピード狂が開発チームにいたのかも。
竹林に住まう暇人
時間は文字通り無限にありますので。
座敷鷹
所謂ハエトリグモっすな。
世の中にはコヤツらを闘わせる遊びがあるらしいですが、絶対見失うだけじゃないかと。