東方白宙道〜Hundreds of Millions Wax PTERA〜   作:プルプルマン

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キャラの立ち絵とか描いてみたいんですけど、なにぶん絵心は皆無なもので…
ましてや、ZUN氏の画風を真似するなど、とてもとてもできません。


VS越後屋 瑠璃橋

幻想郷名物、血の気の多い連中同士の啖呵合戦にひとまず幕を降ろし、いよいよ本格的な弾幕ごっこが幕を開けた。

瑠璃橋と霊夢たちが互いに相手の出方を伺える位置に移動して向かい合う。

山の向こうから朝日が完全に顔を出し、空の色は赤から青に移ろっていた。

未だ、若干の夜の冷たさが残る風が絨毯やスカートをヒラヒラとはためかせている。

風のなか、最初に動いたのは悪徳亡霊商人 越後屋 瑠璃橋だった。

『後悔しても、もう遅い!キッチリ全額払っていただきます!』

瑠璃橋は絨毯に座り込み、そのまま縦横無尽に飛び回り始める。

飛び回る絨毯の軌跡からランダムなばら撒き弾が放たれ、それなりのスピードと密度で霊夢と魔理沙に向かって来ていた。

二人は一度目配せし、左右に分かれて弾幕を展開する。

瑠璃橋は二人の位置を確認すると、霊夢の放つアミュレット弾幕と魔理沙の星形弾幕に挟み込まれないように二人の弾幕の進行方向を避けて、移動しつつ攻撃する。

しかしながら、瑠璃橋は知らなかった!博麗霊夢の妖異を流さぬホーミング座布団を知らなかったッッ!

まあ、そもそも初対面なんで知ってるはずもないんですけどね。

突然大きくカーブして自分を追いかけてくるアミュレットに瑠璃橋は心底驚いたようだ。

バランスを崩して、絨毯の上から落っこちそうになっている。

もし、弾幕ごっこを日常的に嗜む者ならば、初めて見る弾幕にもある程度は対応できるだろう。

少なくとも、バランスを崩して自らピンチを招くようなことにはならない筈である。

しかし、瑠璃橋はどちらかといえば人に忌まれ遠ざけられてきた存在なので、他人との弾幕ごっこにあまり慣れていないのであった。

だがしかし、その隙を逃す筈もなく魔理沙が星形弾を放つ。

その流れるような攻撃は、間違いなく瑠璃橋を捉えたように見えたが………

危機一髪、瑠璃橋は絨毯を盾にして弾幕を防いでいた。

『く〜、惜っしいなぁ。』

『危なかった〜 気をつけなきゃ…』

瑠璃橋が絨毯上に戻り、スペルカードを宣言する。

 

金符「ペルシャ猫に小判」

 

瑠璃橋の持つ磁器から、大量の銭弾がばら撒かれる。

その光景に博麗霊夢は、しばし回避を忘れていた。

『なんであの死神と言い、寺の鼠と言い、そこの亡霊と言い、私の前で銭をばら撒くのかしら。うちの家計事情を知った上での狼藉なら許し難いわね…』

何故だか今日は腹立たしいことばかり起きている気がする。

1日の計は狂うし、二人分飯代を払う羽目になるし、挙げ句の果てには目の前で銭が巻かれている。

どうせ妖怪の山へ向かうのだから、ついでに厄神にも会った方が良いのだろうか?

博麗神社は取り立てて困窮している訳でもないが、目の前の冒涜的な光景を許すことができるほど霊夢は寛容でもなかった。

霊夢は理不尽な今日に対する、これまた理不尽で静かな怒りを込めてお札を放った。

放たれたお札はいとも簡単に銭弾の間をくぐり抜け、瑠璃橋の額に直撃すると同時に瑠璃橋のスペルカードをも打ち消したのだった。

『ふぅ、ちょっとはスッキリしたわね!』

『どうしたー?霊夢、やたら念がこもってたけど、なんか悩みの種でもあるのか?』

『ええもちろん、尤もその半分くらいはあんただけどね。』

『そうか、そりゃ大変だな。養生しろよ。』

そんな話をしていると、またもや横から弾幕が放たれる。

それは、怒った瑠璃橋が放ったものだった。

『ええい、なんで私は謂れのない怒りをぶつけられてるんですか‼︎』

瑠璃橋の文句は至極もっともである。

『あーうん、悪かったわね。』

『いーえ、もう許せません。矮小な人間らしく、ここで黙ってくたばるが良い‼︎』

瑠璃橋はそういうと先程よりも高速で絨毯を操り、弾をばら撒いてくる。

どうやら、ランダムなばら撒き弾の中に緩めの自機狙いを混ぜてきているようだ。

『不味いわねぇ、怒らせちゃったわ…』

『かくなる上は、叩きのめすしかないってことだな‼︎』

魔理沙がやたらと楽しそうに言う。

まあ、どちらにせよ叩きのめすのは変わらないのだが。

結局、力ずくが一番楽なのだとあらゆる歴史が証明していることには違いはないのだ。

ある一種の真理に辿り着いた気になった霊夢と魔理沙は、再び弾幕の方へ意識を向けるのだった。

二人はランダム弾と、巧妙に混ぜ込まれた自機狙い弾を軽く躱し、弾幕を撃ち返してゆく。

次第に追い込まれていく瑠璃橋は、少し迷った後にとっておきで最後のスペルカードを宣言した。

 

魔法「空飛ぶ波斯絨毯」

 

スペルカードの発動と同時に瑠璃橋の背後から六枚の波斯絨毯が現れ、瑠璃橋自身を守るように取り囲んだ。

『そんなにあったなら一枚ぐらい…』

などと霊夢が言い終わらない内に瑠璃橋自身の乗るものも含め、全ての絨毯が輪郭に沿って弾幕を放ち始めた。

当然、先程戦った一枚の絨毯とは弾の速度こそ同じなれど、弾数は桁違いの多さの絨毯軍団である。

あたりの空の妖精たちならば、勝手に突っ込んで行っては勝手に落ちてゆくような、中々の弾幕だろう。

しかし、霊夢と魔理沙は飛行スピードを落として冷静に、確実に弾幕を躱していく。

そう、確かに大量の絨毯が自ら弾を放つという光景は初めて見た者からすればインパクト抜群であることは間違いない。

しかし見慣れて仕舞えば、それぞれの絨毯が放つランダム弾が交差しているだけであり、霊夢と魔理沙が余裕を持って回避するのは、そう難しいことではなかった。

一瞬の隙に魔理沙が放ったマジックミサイルが弾幕を裂き、瑠璃橋の元へ向かう。

自身の攻撃をくぐり抜けてきたマジックミサイルが目前に現れたとき、瑠璃橋は目を見開いて驚いた後、見事に撃墜されたのであった。

 

 

 

 

 

『さ、絨毯を二、三枚置いて行って貰いましょうか。』

『あーん 私の商売道具が〜』

『じゃあついでに博麗神社までの配達も頼むわよ〜』

『わかりましたよ……あの…送料の方は…?』

霊夢はにっこりと微笑んで言った。

『びた一文でないわよ。』

『やっぱりぃ〜』

そんなやりとりを眺めながら、魔理沙はどちらがより悪徳商人に近いのか、などと、不毛な事を考えるのだった。




一ボスまでが終わりました

登場人物

あの死神
サボタージュの泰斗

寺の鼠
今日も何処かで宝塔が行方をくらます

厄神
いつもより多く回っております

越後屋 瑠璃橋
スペルカード
魔樹「イランイランの木」
金符「ペルシャ猫に小判」
魔法「空飛ぶ波斯絨毯」

キャラ設定などの詳しい情報は前回をご参照ください
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