(旧)アリナレコード〜光と闇の小夜曲〜 作:選ばれざるオタクⅡ
昼と夜が混じり合う逢魔が時
すっかり画材道具で乱雑としてしまっている美術部室は窓から差し込む夕日で紅く染め上げられる
埃っぽく長い間人の手が入っていないような寂しげな場所であるが、そこには少女が
腰まで伸びた緑色の髪は
鉛筆を握る手は瞬く間に絵の下書きを描き込んでいき、向けられる鋭い眼差しは真剣そのもの
さながら映画のワンシーンのような幻想的な光景だったが、そこに黒い珍客がやってきた
「カァーッ」
まるで威圧するかのような鴉の態度だが、少女は驚きもしなかった
淡々と、まるで当たり前であるかのように前に消しゴム代わりに使った使用済みの食パンを鴉の目の前に放り投げる
あっという間に築き上げられた食パンの小山に鴉もそれ以上催促せずおとなしく食パンを食べ始めた
それを微笑みながら観察していた少女だったが、ふと、その目が鴉の脚に止まる
見るとピンク色のリボンで何かが脚に括り付けられていた
そのリボンに手を伸ばすも、鴉は無抵抗で、ひたすらに食パンをついばむ事に集中している
少女がリボンを解き終えると同時に食パンを食べ終えた鴉は、少女を一瞥するとその黒き大きな羽根を羽ばたかせて神浜の闇に溶け込んでいく
それを見送った少女の手の中には、小さな星のキーホルダーが握られていた
何故かその緑の瞳から涙が流れ、困惑している少女は
その名を「アリナ・グレイ」という
アリナ編その1
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「シット…ッ!」
つい汚い言葉を漏らしてしまった
最近マミーにも散々口酸っぱく言われているのに…直さないとネ
なーんて考えてる暇は残念ながら今のアリナには無いワケ
現在アリナは戦闘中、
いくら
もう集中力も切れてきちゃって
目の前の
狙いがガバガバだから、奴らはそれをヒョイと避けてしまう
アリナは追う、アイツらは避ける
たまに当たっても増援がわらわら出てくる
そんなバトルがもうかれこれ二十分は続いているワケ
未だ決定的な攻撃は出来ていない
魔力は減っていく一方
焦るなって方が無理難題でショこんなの……
そもそも、
「なーんでこんな時に限って他のマジカルガールが倒れてるワケェッ!?」
結界に先客がいた事はアリナにもわかった
他のマジカルガールと共闘できれば、いくら
バット、アリナが駆けつけた時には既に
古風な魔法使いの帽子を被ったマジカルガールが倒れてて、すぐ側にはねじれた木製の杖も落ちていた
傍から見ても満身創痍、いつ使い魔にやられるかわからない状態
このマジカルガールは一切起きる気配が無い
仕方ないからアリナがこうして守ってる……へなちょこのアリナだからいつまで持つかはわからないケド……
「アァッ…!もう!いい加減にして欲しいんですケドォッ!!」
魔力も残り僅かだってのにまた敵の増援が来た
もう、これ以上はムリ
そもそも
だからエスケープするしか無いワケ
「ホラ!!ウェイクアップ!!起きて!!」
どんなに揺らしても起きそうに無かったから、結局例のマジカルガールは背負って逃げる事になった
いくらアリナもマジカルガールだからって人間一人担ぐなんて非力なアリナにはツライ、
ケド、
だからアリナは使い魔の攻撃がおぶってるマジカルガールに当たらないように逃げながら、出口に向かってひたすら走る
こんな時、もし捨て台詞的に叫ぶ事があるとしたらある漫画の主人公の言葉を借りてこうだヨネ
「逃〜げるんだよォォッ!!スモーキーィィッ!!」
別にこのマジカルガールはスモーキーって名前では無いだろうけど
………アレ?そもそも、なんで漫画の言葉が浮かんできたワケ?
何か引っかかるけど深く考える余裕は全くもって無かった
どのくらい走ってただろう
数秒しか経っていなかったかもしれないし数時間も走っていた気もする
やっと出口が見えてきた、これで勝つる!!
と、思った所で使い魔の攻撃がアリナの脚を撃ち抜いていった
移動手段を奪われたアリナはその場に倒れ込むしかなく、
使い魔共はあっという間にアリナ達を包囲し、文字どおりの絶体絶命に
使い魔はここぞとばかりに大量に集まってきていて、ざっと数えただけでも数百匹とかそのぐらいのレベル
おそらくあと少しもすれば使い魔の攻撃が一斉に突き刺さり、アリナはこのマジカルガールと一緒に死ぬんだろう
思い返せばアリナのマジカルガール人生は散々なものだった
契約した内容は何故か霧の中みたいにわからないし、
自分の固有魔法もわからないままに使い魔達と戦わされて
挙句の果てに汚い打算で結界の中に入っていって、
そんで期待は大外れ、その時点でさっさと逃げれば助かったかもしれないのに
いつものお節介でアリナ自身もこうやって死にかけている
アリナなんかが助けに入っても何も変わらなかった
所詮、テーマの無い、15で才能が枯れるアリナは世間に何のメッセージも無く、マジカルガールとしても何も出来ずにロストされる運命だったってワケ
そんなアリナが「アリナの美」なんてよく言えたよねってハナシ
「………………ふざけるな」
そんなの当然認められないヨネ
「ふざけるなふざけるなふざけるなふざけるなァッ!!」
ここまで苦労したのに成果ゼロだなんてあり得ない
アリナが生きてきたのが全て無駄だったなんて許せない
「アナタ達の相手はこのアリナ!!ただ一人なんですケドォッ!!
邪魔な役者は…デリートするしか無いヨネッ!!」
全力でこの子を使い魔の包囲陣の外へ放り投げる
でも、これだけじゃまたすぐに攻撃されるダケ……だからアリナは切り札を切る
「
死ぬのはアリナだけで良いから」
アリナの最期の力を込めるとキューブは虹色になって分解、全方向に散らばると同時に内部から崩壊するように爆発、そのエネルギーはビームになって撒き散らされる
包囲網の最前列の使い魔の半分を消し飛ばし、3列先の使い魔にまで届いたその攻撃で使い魔達のターゲットは完全にアリナに向いた
「あ〜あ……これでアリナも
ま、中々良いラストだったワケ
それじゃあ、バイバイ現世、また来世」
大量の魔力を使った疲労感に満たされて、アリナはその瞳を閉じた
ドシュゥッ!!ドシュッドシュッ!!!!
ズドドドドドドドドドドドドッ
凛とした声と共に鋭い風切り音が鳴り響く
かと思ったら今度は使い魔の断末魔が喚き散らされる
その異変に驚き、再び目を開けると、……眼の前には空から幾千幾万もの青い槍が飛んできているという摩訶不思議な光景が広がっていた
その一本一本が確実に使い魔を貫き、絶命させ、霧散させる
まさしく、
あれよあれよという間に使い魔は全滅し、結界は消滅した
元の世界の路地裏に放り出された私は、そのまま地面にへたれ込む
「あなたたち、あぶなかったわね」
かけられたのはとてもやさしく、聞いていると安心するようで、とても頼りがいがある…そんな感情を抱く声
その声を聞いて、ようやく生きている実感が戻ってきた
怖かった、初めに出てきたのはそんな感情
でも、それ以上に間に合って良かった
あそこで何もしなかったら多分助けが来る前に死んでいただろう
二人共、生き残れたんだ
「大丈夫?立てる…かしら?」
その言葉を皮切りに、今まで偽りの自分を演じる事で抑えてきたココロの堰が決壊した
恐怖、安堵、疲労、劣等感、様々な感情はアリナの中を駆け巡り涙となって外に溢れ出す
助けてくれた青い魔法少女はそんなアリナを何も言わずに抱きしめてくれた
初対面の、使い魔に苦戦するような弱っちい魔法少女
そんなアリナが落ちつくまでただ、ただ、側にいてくれた
これが、私へなちょこ魔法少女「アリナ・グレイ」と、
神浜の西を取り纏める大ベテラン魔法少女「
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幕間
【挿絵表示】
アリナ・グレイ
・原作からかけ離れてしまっている登場人物第一位
この作品の(一応)主人公
原作を知っている我々から見るとセリフの至るところに矛盾点や思想の違いが見られる他、
願いや固有魔法の記憶も無い等原作よりも明らかに弱体化してしまっている、
比較的口調のクセが弱い…?
・容姿も原作とは異なっており、
髪の色は緑なれど、全体的に色素が薄い印象、黄色のメッシュは健在だが、
性格は弱気で卑屈でしょっちゅう被害妄想が入る
魔法少女に変身している時は尊大な態度をとっているが、そういう偽りの自分を演じないとやっていけないから(←ココ、フールガールポイント)
だが、今後作者のガバでかなりキャラがブレるけども、そこらへんは記憶喪失故の不安定さとでも解釈していたまげれば…幸いです………
木属性ではなく、光属性
固有武器のキューブも緑一色ではなく、緑と白のチェック模様になっている
・まぁ、ぶっちゃけると
元々あんなアリナ先輩といろはちゃんの運命を入れ替えるんだったらこの位のハンディキャップが無いとダメだったってのと、
完全に作者の性癖の一側面を反映した結果
(初期のネオマギウスの二人とかとても好き)
(私はね……圧倒的強者と圧倒的弱者が好きなんですよ)
様々な厄ネタが詰まった神浜の火薬庫
無事に爆弾解体できるか、それとも大爆発して神浜が消失するかは全てやちよさんとほむらにかかっている
気絶してた魔法少女
・ふゆぅ
後に羽根堕ちするらしい
(関係ないけどアニレコは髪下ろしたももこさんが好きです。アリナ先輩の次の次ぐらいに。ああいう髪型の金髪の子が好きなんだよなあ。
あ、勿論その後の調整屋でのももみたの絡みも好きですよ。あの熟年夫婦感よ。)
七海やちよ
・強い
・いろはちゃんと違ってアリナ先輩は神浜市在住なので初期好感度は比較的高め
なお、好感度の上がり幅はいろはちゃんと比べると……どうなんでしょ?
・今回の件でアリナ先輩からバッチリ依存された(作者の性癖)
弱体化されてても病みアリナ先輩ならみっふぃーのマウントパラノイアにも対抗出来る……ハズ
ただし、イベントが発生するかは未定
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