私のやる気に繋がります!
「あ、そういえば・・・」
「「「???」」」
リビングで休憩していた伸太郎が何かを思い出したかのように呟くと、近くでゲームに興じていた3人が不思議そうに振り向く。
「明久と優子は学校どーすんだ?」
「あー、そうね。行くにしても行かないにしてもそこはハッキリさせないとよね」
「「もう行くつもりはないよ(わ)」」
「だよな。なら、残りの学習内容は俺が教える。余裕があれば、入試の要点も詰めるか。
定期的に届く学校からのプリントに考査の問題用紙とかもあるだろうし、それも活用していくか。そこから2人が苦手な傾向を割り出していけば学校で学ぶよりも深く理解できるはずだ」
コーヒーを片手になんてことなさそうに呟いた伸太郎に2人は分かりやすく驚く。それを感じ取ったのか貴音はゲームの手は止めないまま伸太郎の言葉を補うように付け足す。
「安心していいわよ、伸太郎の実力は私が太鼓判を押してるわ。元々は赤点ばかりだった私が平均以上をキープできるようになったのも伸太郎のお陰だし」
「貴音は元々頭が悪いわけじゃなかったからな、事情があって授業に集中できなかっただけで頭の回転は元々良い。だから、教えるのは楽だった。というか、桃と比べれば誰でもマシってもんだ」
遠い目をしながら『あれは大変だった』という伸太郎に2人は興味を示す。
「「姉さん(お姉ちゃん)?」」
「ああ。アイツに教えるのは本当に大変だった・・・」
「私は見てて面白かったわよ?」
「そのあと桃に覚え方を請われて涙目になったのは何処のどいつだったか・・・」
クスクスと笑いつつ、からかうように言う貴音に伸太郎はカウンターを食らわせる。
──明久と優子は操作を途中で放棄したため、棒立ち状態になっていたので他の敵にとっくに倒されている。貴音は敵を殲滅し、二人のバナーをきっちり確保したようだ──
「うっ・・・!そ、そうだ。2人とも、私も桃ちゃんも《お姉ちゃん》呼びだと紛らわしいでしょ?それ、どうにかしない?」
「・・・・・・(露骨な話題転換に対するジト目)」
「からかってごめん、だからその目をやめてください・・・・・・」
途中、貴音はどうにか話を逸らそうとしたが伸太郎の無言の攻撃に敢えなく撃沈した。
──ちなみにこの間もゲームの手は止めずに動かし続けている──
はぁと溜め息を吐いた伸太郎は立ち上がり、貴音の頭を撫でる。
「そこまでヘコまなくても良いだろ・・・」
「だって~・・・」
「このマッチの後で久しぶりに俺もゲームに参加してやる。だから元気出せ」
「おっけ!この試合直ぐに終わらすわ!!」
しょんぼりしていた貴音を元気に敵プレイヤーを抹殺するいつもの貴音に戻すと、伸太郎は明久と優子に向き直る。
「明久、優子、勉強に関しては俺が見る。それでいいか?」
「もちろん!」「はい!」
「あぁ、あと・・・」
「「???」」
「さっきの貴音の意見もごもっともだから、何か考えといてくれると嬉しいよ」
伸太郎は柔らかく笑ってそう言うと、貴音の横に座って、何処からか取り出した明久達とは別のとある"大きな液晶画面をもち、取り外し可能なコントローラーを持つ携帯ゲーム機"を起動させ始めた。
「よし!勝ったわ、伸太郎!さっさと次を殺るわよ!」
「まて、物騒な単語が聞こえたぞ!」
「そんなことどうでも良いのよ!って、今回はパソコンでやらないのね?」
「こっちに貴音達がいるのに何でわざわざあっちまで行く必要があるんだ?」
「でたよ、天然・・・」
テンポよく交わされる会話は一部物騒ではあったが、夫婦の仲の良さが伺える。
そんな如月夫妻をよそに、彼らが可愛がる新しい弟妹は頭を寄せ合って、コソコソと何かを話していた。
「ね、兄さん・・・、伸兄さんって前から思ってたけど、もしかしてチートスペックってやつなのかな?」
「そうね。お兄ちゃん・・・、伸兄さんって、何者なのかしらね?この家も大きいし・・・」
「桃姉さんは超絶有名アイドルだし、当たり前のように伸兄さんも貴音姉さんも整った顔立ちだし・・・」
「貴音お姉さんはあたしでも知ってるようなプロゲーマーだし・・・」
「「如月家って一体・・・・・・?」」
「ねぇ、明久君。この前、桃お姉さんが出てた音楽番組覚えてる?」
「うん?あぁ、あれか、もちろん覚えてるよ」
「ならあの時、桃お姉さんが爆弾発言したのも覚えてるわよね?」
「もちろん、あの有名な”
「あの時は『へーそうなんだ』って軽く流してよく考えなかったけど、伸兄さんがCitrinPだったのね。やっぱり伸兄さんもすごい・・・」
衝撃の事実が発覚したところで、楽しそうにゲームをしてる兄姉の方を見ると更なる驚きの光景が。詳しく言えば、大画面のテレビでプレイをしている貴音のゲーマーとしての名前【Ene_cnc】の上。そこに伸太郎のネームであろう【
たっぷり3分ほどかけて、正気に戻った明久と優子は再び頭を寄せ合う。
「ねぇ、優子さん」
「なに?明久君・・・」
「僕の気のせいじゃなければあの名前はFPSやTPSで超有名なプレイヤーの名前に見えるんだけど・・・・・・」
「安心して、明久君。ここは紛れもなく、どうしようもなく現実よ」
「そっかそうだよね!」
「ええ、そうよ!」
『あっはっはっは!』
まったく同時に笑い声が重なるが、彼らはそれどころの話ではない。ピタリと笑うのをやめるとまた顔を寄せる。
「どういうことなの!?」
「今日に来て2度目?いえ、3度目の驚きに脳が追い付いていけないわ!」
「僕もだよ・・・!」
伸太郎のプレイ画面を見ると、貴音が使っている機種より、圧倒的にやりにくいはずにも関わらず、それをものともせずに部隊を壊滅させていく光景が映った。
「本物だ!」「本物ね!」
2人は深夜テンションのような、謎のテンションになってしまっていた。恐らく、度重なる驚愕に脳が着いていけず、キャパオーバーしてしまったのだろう。
しかし、こうなるのも仕方ない。それほど【Nemophila_toro】の名前は有名なのだ。
Citrinの名前と同じくらいには。
笑顔動画や大手動画サイトを見る人、またはFPS、TPS──全く別ジャンルのゲームでも有名だが──を軽く嗜む程度の人でも知らない人はいないほどに。
彼らのプチパニックが収まったのは、秀吉が帰ってきてからのことであった。
「どうしたのじゃ?2人とも。鳩が豆鉄砲を食らったと思ったら後ろから猫にパンチをお見舞いされたような顔をして・・・」
「い、いや。ちょっとね」
「アンタは何処に行ってたのよ?」
「見ての通り学校じゃ」
そう言われて改めて秀吉の格好を見ると中学指定の学ランとバッグを持っている。まさに学校帰りの学生といった感じだ。まぁ、現在の時刻は通常の下校時間よりも一時間程早いのだが。
「学校に行ってたの!?怪我はないの!?」
「何も言われなかった!?僕のことを引き合いに出されて何かされなかった!?」
「お、おおお落ち着くのじゃ!姉上、明久!ワシはこの通りピンピンしておるし、学校に行っていたとは言っても、教室におったわけではない!特例が認められ、ずっと屋上や保健室におったのじゃ。
奴らはそのことを知らぬから何かをされることも機会もない!だからワシを揺らすのをやめるのじゃ!」
「あっ、ごめん」
「何はともあれ、無事で良かったわ」
「まあ、事前に言わなかったワシも悪いのう。次からは事前に相談するのじゃ」
「うん、そうしてくれると安心かも」
「学校にいる間は何をしてたの?」
「兄上からの課題じゃ」
そう言って秀吉が取り出したのは小冊子にまとめられた問題集だった。優子がそれを受け取って明久は横から覗き込む。パラパラ捲ると左側に要点の説明と例題、右側に実践問題と応用問題が乗っている。説明は分かりやすいし、テキストに挟まっている回答も丁寧に解説してあり、市販の物よりも理解がしやすい。
「な、なにこれ!僕でも分かるよ!」
「すごい・・・。あたし、この問題理解できるまで時間掛かったのに」
「これ、兄上のお手製とのことじゃ」
「「えっ・・・」」
明久と優子は考えることを放棄した──。
伸太郎の活動名の由来は伸太郎にちゃんと関係しますぜ。久しぶりにルビ機能使ったから間違ってなきゃいいけど。toroとcncもちゃんと意味があります。
伸太郎のお兄ちゃん感を出したいけど、難しいなぁ。
味方(上位2つ)にしたいのは・・・?【バカテス部門】
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坂本雄二
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土屋康太
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清水美春
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高城雅春
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新かw・・・ゲフンゲフン根本恭二
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霧島翔子
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小山優香
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姫路瑞希
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島田美波