落ちこぼれと言われ続けた僕は彼女達に何の夢を見るか。   作:べるぬい

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更新が遅くなってすみません!学校が始まったり新生活スタートしたりで、ゴタゴタしてました!ちょっと落ち着いてきたので、ここからまた更新再開します!
よろしくお願いします!


12.メジロアサマとゴールドシップ

夏合宿も終盤。残すところあと2日になった。砂浜や遠泳などを繰り返し、体力と筋力を付け、テイオーのダンスレッスンも繰り返し、winning liveもこれで大丈夫だと思う。

 

 そして今、僕達はは少し遠めの所にある神社の夏祭りに来ている。

 明日は軽めのトレーニングで済ませるつもりだし、今日は目一杯楽しんで欲しい。

 

「で、なんでゴルシは屋台やってんだよ」

「ふっ……このゴルシ様の焼きそばはトレセン学園じゃ大好評なんだぜ……?」

「そうなんだ。じゃあ一つくれる?」

「トレぴっぴちゃんなら無料でくれてやんよ!」

 

 そう言うとゴルシは慣れた手つきで焼きそばを用意していく。

 手際がいいな……なんて感心してるとはっぴ姿のマックイーンが横から出てくる。

 

「もうっ!なんで私がこんなことを……」

「そんなこと言っちゃって〜!マックイーン結構ノリノリだったじゃん!」

「そ、それは……!ちょっとこういうこともやってみたかったなぁなんて思っていましたし……」

「ふふん!僕にも焼きそばちょうだい!」

 

 テイオーも焼きそばを注文する。てか許可証とか大丈夫なのか……?

 ま、まぁゴルシそういうとこ割とマメだしなぁ。大丈夫か。

 微笑ましいとこを見てニコニコしてたら焼きそばを手渡される。

 

「なにニヤニヤしてんだよ!ほら出来たぜ!ゴルシちゃん特製焼きそばだ!」

「ありがと。はいお代」

「いやぁ!いらないって!それは他の屋台で使いなぁ!」

「ゴールドシップ……!」

 

 ゴールドシップに感心し、焼きそばを受け取りその場を離れる。他の屋台で何を食べようかなぁと悩んでいたら、前方からとんでもなくデカいわたあめを三本持ちながら歩いてくるオグリキャップがいた。それ前見えてんの?

 

「オグリキャップ……だよね?」

「そうだが?」

「……えっ!?今あったわたあめは!?」

「……?もう食べたが?」

 

 恐ろしすぎる。オグリキャップ。食べる速度もヤバいが、この娘は足がとんでもなく柔らかかった。約一週間の間、間近でこの娘の走りを見たが、素晴らしかった。スズカを超える前傾姿勢、ありえないほどの加速力、体力も申し分ない。素晴らしいウマ娘だった。

 

 こりゃチーム所属済みだろうな。引く手数多だろうし。

 

「なぁトレーナー。ここの屋台は全部食べていいのか?」

「えっ」

 

 なるべく僕のお金で払おうと思っていたけど、オグリの食費は正直払えそうにない。うっ、でもそんなキラキラ輝いた目で見られても……!

 

「ここは私が払いますよ」

「アサマさん!?」

「オグリさん。好きなだけ食べなさい」

「いいのか……!?ありがとう!」

 

 とんでもない速度でオグリは駆けて行った。人にぶつかるなよ……。

 ってそんなことよりアサマさん!意外と来るのが早くてビックリした。

 

「ありがとうございます。悠さん。私はこの後すぐ始まる花火の時間までに来賓席に行けば宜しいんですね?」

「えぇ。メジロ家もこの祭りに関係してるのなら来賓席が使えますからね。そこならゴールドシップと誰にも邪魔されず話せるかと」

「ふふ……。本当にありがとうねぇ。時間までに連れてきてくださるでしょう?」

「はい。って言ってもゴールドシップの奴、今焼きそばの屋台やってるんですよ」

 

 そういい、焼きそばをアサマさんに渡す。多分この人じゃ買いにくいだろうからここで渡しちゃおう。

 

「これをゴールドシップが……?」

「はい。……あっ!焼きそばとか食べたことありませんか!?」

「ふふっ。食べたことならありますよ。私も――」

 

 ヒュルルル〜……ズドン!!

 花火が始まった。花火の音で、アサマさんが何を言ったのか分からなかったけど、多分大丈夫なはず。

 

「もう始まっちゃいましたね!じゃあ自分今からゴールドシップを連れてきます!」

「えぇえぇ。待ってますわ」

 

 

 ◇◇◇

 

 

「おいおい〜!ゴルシちゃんの手を引っ張ってどこに行くんだよ〜。愛の逃避行ってやつか?」

「ははは……」

 

 丁度屋台を畳んでいたゴールドシップを連れてきた。タイミングが良くて助かった。ゴールドシップの代わりに屋台の片付けをしてくれてるスズカ達にはあとでお礼しなきゃな。

 

「……来ましたね」

「……っ!……お祖母様」

 

 アサマさんを見た瞬間にゴールドシップの先程までの態度、雰囲気全てが変わる。普段のゴールドシップからは想像も出来ないな。

 

「……ゴールドシップ。隣に座ってくれる?」

「……はい」

「悠さんも。こちらへ」

「えっ」

 

 ゴールドシップの隣を指していた。えっ話聞いていいんですか?

 しかし断るのもあれだし、ゴールドシップの目が『お前だけ逃げるな!』と言わんばかりだから……と思い席に座る。

 

「ねぇゴールドシップ。貴方のデビュー戦と、それから出たレースの話をしてくれる?」

「えっ……とですね。まずデビュー戦からなんですけど」

 

 流石のゴールドシップもメジロ家の伝説の前では普段の言動は慎むんだな。ちょっと意外な場面を見れちゃったな。

 

 

 ◇◇◇

 

 

「そうですか。貴方が勝てたのも全部トレーナーである悠さんのおかげ、と」

「はい。私に合ったトレーニングを考えてくれて、それから私の無茶ぶりな行動にも全部着いてきてくれて、それででしてね」

 

 さっきから僕の話になってない?ちょっと恥ずかしいんだけど!

 いや本当に恥ずかしい。僕のおかげって……僕は何もしてないよ。トレーナーであるだけだ、実力も勝ったのもの全部ウマ娘であるみんなが頑張ったからなのに。

 

「ゴールドシップ」

「っはい!」

「貴方は貴方の走りを貫きなさい」

「……分かった」

「悠さん。悪いんですけど、先に戻って頂戴。ゴールドシップだけに言いたいことがありますから」

「あ、分かりました!」

 

 そう言い席を立ち、この場を去ろうとする。

 

「この場を設けていただき、ありがとうございました。ゴールドシップとこうして話せたのも貴方のお陰です」

「いえいえ!それでは僕は先に戻らしていただきますね」

 

 

 ◆◆◆

 

 

 アタシとお祖母様だけになっちまった。お祖母様はアタシのこと嫌いじゃなかったんだな。全部小さい頃のアタシの勘違いだったってわけか。

 

「ゴールドシップ。貴方いつ悠さんを紹介してくれますの?」

「はい??」

 

 お祖母様??アンタ何言ってるんですか?え?トレぴっぴちゃんを紹介?いや今いたじゃん。紹介しなくても知ってるでしょうが!

 

「モタモタしてますとマックイーンに取られますよ」

「なっ……!アタシは別にそんなんじゃ……!」

「素直になりなさい。ゴールドシップ。私としてはマックイーンでも貴方でもどちらでもいいですわよ」

 

 マックイーンもトレぴっぴちゃんのことが……?いやいやアタシは別にトレーナーのことなんて好きじゃねぇし!良い奴で大事なトレーナーだとは思ってるけどな!

 

「私も昔は自分のトレーナーを無理やりねぇ」

「ぶふっ」

 

 お祖母様ってこんなキャラだったっけか?もしかしてアタシ、お祖母様似だったのか……?




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