落ちこぼれと言われ続けた僕は彼女達に何の夢を見るか。 作:べるぬい
このストーリーの終わりはまぁまだ先を予定してますが、ウマ娘の短編集も書いていこうかなと思います!その時はよろしくお願いします!
無事夏合宿も終わり、何事も滞りなく夏休みも終わった。
9月となり、新学期のスタートを告げるチャイムが鳴り響いている。
今月は出走する予定は……スズカが神戸新聞杯に出走か。来月の10月にマックイーンとライスが天皇賞・秋、ゴールドシップとテイオーが菊花賞だな。
「とりゃっ!!」
「危なっ!?」
部室のドアを蹴破るように開き、ゴールドシップがタックルをかましてきた。危ない危ない……。
「ふっ……このゴルシちゃんの動きを見破るとは……流石アタシのトレーナーだぜ!」
「もう……ゴールドシップったら」
ゴールドシップの後ろからスズカが現れる。その後に続くようにゾロゾロとみんながやってくる。今日はみんな集まるのが早いな。
「今日みんな集まるの早いね。やる気は十分って?」
「勿論だよ!なんたってスズカのレースがもうすぐだしね!僕の教えたステップ使ってね〜!」
「ふふっ、勿論よ」
そういえばレース自体が久しぶりか。みんなのやる気が上がるのも分かる。それじゃあトレーニング開始だ!
◇◇◇
日も暮れ始め、そろそろ寮の門限が迫ってくる時間帯になった。
トレーニングも終わり、今みんなはストレッチをしている。
「やっぱりスズカさんは速いですわね……。逃げで離されたら中々追いつけませんわ」
「ありがとう。先頭の景色は誰にも譲らせないから」
「スズカさん……カッコイイです!ブルボンさんといい勝負が出来そうですね」
ブルボン。ライスの口から放たれたウマ娘の名前。ミホノブルボン。
スズカと同じ逃げを得意とするウマ娘。今回のレースでの一番警戒するべきウマ娘と言っても過言じゃない。
「ミホノブルボンか。彼女本来は中距離、長距離が得意じゃなかったんだけどなぁ」
「えっそうなの?」
「そうそう。僕がアドバイスしたり、自主トレーニングに付き合ったらね」
「は?」
「え?」
「あ?」
「ん?」
えっ。何?何でそんなに睨んでくるの?え?怖い。
「貴方何をやってますの!?敵に塩を送るような真似をするなんて!」
「いやいやだって僕がまだチーム作る前だし……仕方ないじゃん。彼女とても悩んでる様子だったし……」
「そうなの?」
テイオーが反応する。そうなんだよ。彼女、ずっと悩んでたから。
「本当はブルボンって短距離向けのウマ娘なんだよ」
「えぇ!?そうなの!?」
「そうなんだよ。でも彼女は三冠を目指してるんだってさ。その為には中距離と長距離を走れるようにならないとダメだろ?」
僕がまだ先輩のパシリにされてる間、1人残って自主トレーニングをしている彼女を見つけた。関わりを持ったのはそこからだったな。
彼女の努力は今は報われてて嬉しいな。僕も頑張った甲斐があったってもんだ!
「それでは今のブルボンさんは貴方が育て上げたということですね…?」
「誤解だ!僕は少しアドバイスしただけだって!それを頼りに強くなったのはブルボン自身じゃないか。僕は何もしてない!!」
「本当に言ってますの…?」
「うん!それにブルボンのトレーナーさんも優秀な人だって聞いてるからね」
「…あーん?ルマンドのトレーナーって葛城?ってやつだっけか?」
ゴールドシップが何故かブルボンのトレーナーに反応する。てかルマンドってなんだよ。お菓子じゃんか。
「そうだけど…。それがどうかしたのか?」
「アイツはあまりいい噂を聞かねぇぜ?結果を出せればいいタイプのトレーナーみたいで、ウマ娘が怪我とかしちまったらすぐポイだとよ。実際そいつのチームはメンバーの入れ替えが激しい」
「そう…なのか。まぁ特に何とも聞かないし、ブルボンは大丈夫だと思うけどなぁ」
そうなのか。僕が斡旋した訳では無いし、もしブルボンが酷い目にあってたらと思わなくもないけど、本人からは何も無いしな…。多分大丈夫だと思いたい。
「まぁそんなこと話してても仕方が無い!僕達は僕達で集中しよう!それじゃあ今日は解散!」
「ばいばーい!また明日ね!」
何事も起きずにレースを向かえればいいんだけど。何か嫌な予感がするな。まぁ気のせいだよな。
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