お人好しの不幸な子供育成日誌   作:ジシェ

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今回は瞳ちゃん視点です。あと18時に更新か6時に更新どっちかに統一した方がいいですかね?


初めての友達

今日からとうとう学校が始まる。

お兄さんと光希さんは一緒でいられて少し羨ましいが、学校に通わせてもらうのだ。

文句は言わない。

お兄さんに『行ってらっしゃい』と言われ、私は通学路を一人歩いていた。

正直私はとても不安だった。

虐められたりしないか。

友達は出来るか。

私が通う学校は以前からいる所…つまり以前の私を知る人は当然いる。

同い年の子が家庭のことなど知るはずもない。

以前の私のイメージは、暗くて近寄りずらい、いつもぼろぼろの服を着てて汚ない、喋らないから障がい者と思われているなど…良いイメージは皆無。

小学一年生ながらに、これほどの悪いイメージを与えてしまった。

お兄さんがいないだけで、何もかもが悪く見える。

通学路を一人で歩くと、見知った道のはずなのに、知らない場所をさ迷うような感覚がする。

お兄さんはいない。

頼れる人はいない。

まだ私は、一人になることが出来ない。

本当は光希さんを探しに行った時も、一人残されて辛かった。

平気な感じを装って、内心凄く怖かった。

体から聞いたこともないほどの音が響いて、泣き崩れそうになった。

一人は…怖い。

 

―――――

 

(何組だろ?)

 

玄関口に張られたクラス分けの紙を読み、自分のクラスを探す。

一組から順に…一組だった。

私は人が多いのに少し慣れないので、足早に教室へ向かった。

 

―――――

 

一年の時に一緒だった人も何人かいる。

私には気付かず、友達と騒いでいる。

 

(いいなぁ…)

 

ああやって気軽に話せる人がいて。

一緒で楽しいと思える人がいて。

友達がいて。

私には凄く、羨ましかった。

数分経つと先生が来た。

あまり見ない女性の先生だった。

先生の挨拶に、教室の大半が返事をする。

 

「おはようございま~す♪」

『おはようございます!』

「良い返事だね~皆元気で先生嬉しいな~」

 

結構緩い先生のようだ。

それから何言か言っていたが、ずっと言葉の最後は伸びていた。

それからすぐに自己紹介が始まった。

出席番号順に確認されていく。

私の番が来た。

一人だけ立って名前を言うこの状態は少し恥ずかしい。

 

「柊谷 瞳です。好きな食べ物は野菜炒めです。よろしくお願いします。」

 

ここまで好きな食べ物や趣味を言っていってたので、私は食べ物にした。

初めてお兄さんに食べさせてもらったもの。

やはり好きな食べ物ならこれになる。

本当はお兄さんの料理全部だけど…さすがに言えない。

無難に皆紹介を終え、自由時間が来た。

初日だから授業もないので、始業式まで自由時間が五分程出来る。

始業式が終われば帰宅。

関係ないけど始業式ってとても眠くなる。

 

―――――

 

自分から話しかけるのは私にはハードルが高い。

だから話しかけることは出来なかったが、帰る直前に話しかけられた。

 

「柊谷ちゃんもう帰るの?」

「え?うん。」

「どうせなら一緒に帰らない?」

「…う、うん!あ…でも道…」

「お家どっち?」

「駅の方向だけど…」

「あれ?もしかして近いのかな!?わたしもそっちなんだ!」

 

偶然だが、一緒に帰ることは出来てよかった。

他の人と話すこともなく、二人で帰宅を始める。

 

―――――

 

「わたしね…ちょっと人見知りなんだ。」

「え…でも…」

「前同じクラスだった人皆友達が一緒で、話せなかったの。でも柊谷ちゃんだけ一人で、話しかけられそうで…」

「私…前のクラスの時…」

「暗かったね。でも全然違うんだもん。前は話しかけたらだめな雰囲気だったし。今は凄く話しやすいの。」

「…ありがとう。」

「どういたしまして♪」

 

友達が出来た。

それが嬉しい。

これからも仲良くしていけたらと思う。

 

―――――

 

「わたしの家ここなんだ。」

「……凄い偶然…お隣さん…」

 

私の家の隣だった。

今まで…まあ七日だが会わなかったことも凄い。

本当に凄い偶然だった。

 

「ほんと!?凄い偶然!休みの日でも遊べるね!」

 

人見知りとは思えない程ぐいぐい来る。

私にはありがたい。

隣とはいえ家は違うのだ。

私達は少しはしゃいだ後、家に入った。

 

「また明日ね!明日は一緒に行こ!」

「う、うん!」

 

初めて出来た友達は、とても明るい女の子だった。

 

―――――

 

「学校どうだった?」

「楽しかったです!」

「友達も出来たみたいだしね。声聞こえてたよ。」

 

どうやら聞かれてたようだ。

私は少し恥ずかしくなったが、赤くなりながらも、顔は笑顔だった。

明日からも憂鬱に終わっていくと思っていた学校が、今は楽しみになっていた。

あの子…笹原さんに感謝だ。

 

 




彼女の名前は笹原 恵ちゃんです。
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