「ただいまー」
帰宅したが、二人からの返事はない。
鍵が開いてるので少なくとも光希君はいるはずなのだが…
普段ゲームを置いてる居間の方から声が聞こえる。
光希君はゲームをしているのだろう。
まだ心を開いてくれない…と少しへこみながら居間に行く。
そこでは、ソファーに座りゲームをしている光希君と、肩にかかりながら寝る瞳ちゃんの姿があった。
「あ、おかえり。」
「ただいま。……」
「…あ」
瞳ちゃんが寄りかかっているのを見られたくなかったのか、少し赤面している。
どうやら僕がいない間に、瞳ちゃんには心を開いてくれたようだ。
しかしすぐに瞳ちゃんが倒れないよう、支えながら肩から降ろす。
起こさないよう気を遣う優しさが滲み出ている。
「……見んな。」
「ふふっ…」
「笑うな!」
「いや…仲がよくてよかったと思ってね…」
誰から見ても微笑ましい光景だ。
兄妹のようで凄くいい。
この調子で、僕も父親として接することが出来ると尚いいが、それはまだまだ難しいみたいだ。
「僕は夕飯を作るけど、瞳ちゃんベッドに連れて行こうか?」
「…俺が連れてくから飯作ってろ。」
「そう。それじゃあお願い。」
「おう。」
さて、僕は夕飯の支度をしなければ。
今日の夕飯は炒飯だ。
―――――
「瞳ちゃんは起こさないんだね。」
「いいだろ。腹減りゃ起きて来るだろうしな。」
「しっかりとお兄ちゃんしてるみたいだね。」
「…っ!うるせぇ!」
赤面しながら炒飯を掻き込む。
瞳ちゃんに関することだとからかい甲斐がある。
二人で食事を済ますも、瞳ちゃんが起きてくることはなかった。
代わりのようにヒイロが余った椅子に乗った。
「なぁ~ん」
「ヒイロもご飯食べようか。」
「……(てしっ)」
「はいはいすぐあげるって…」
手で餌を用意する僕の腕を軽く叩く。
肉球がいい感触だ。
光希君は風呂に、瞳ちゃんはまだ起きず、ヒイロはご飯を食べる。
僕は特にやることないのでゲーム。
星のカー○ィ鏡の大迷宮のRTA開始だ。
―――――
100%攻略は時間が掛かるためボスのみ狩る。
TA○は25分弱、僕は32分。
いつか勝つのが目標だ。
一番の改善点はリセットだ。
「もう一回…」
(ガチャ)
繰り返し始めようとすると、不意に扉が開いた。
瞳ちゃんが起きてきたようだ。
同時に風呂の戸が開く音もする。
光希君も長風呂から上がったらしい。
二人とも元の環境が環境だっただけに風呂は好きなのだ。
「おはよう瞳ちゃん。」
「…おはようございます…」
目を擦っていかにも寝起きのようだ。
まだ目が覚めてない時は寝惚けて空腹感はないが、出来れば食べる方がいい。
僕はフライパンに残っている炒飯を温め皿によそう。
ゆっくりでいいから食べるように言うと、瞳ちゃんは少しのろく食べ始めた。
その間に光希君は冷蔵庫から牛乳を取り出し、コップに注いでイッキ飲みしていた。
―――――
「行って来ます。」
「行ってらっしゃい。」
瞳ちゃんはしっかり起きた。
前日に長く寝ていても、しっかり起きてくる。
本当にしっかり者だ。
瞳ちゃんが学校に行くのを見送り、僕も家を出る。
光希君はまだ寝ていたので、書き置きをしておいた。
僕の見送りはヒイロだけみたいだ。
少し悲しい。
しかし悄気てる暇はない。
今日も一日仕事を頑張ろう。
僕は気合いを入れて仕事場へ向かった。
―――――
――日
瞳ちゃんと光希君が仲よくなっていた。
その輪に入れないことが少し…いや凄く悲しいが、仲がいいことはとてもいいことだ。
しかし恥ずかしがらずともいいのに。
ヒイロは平常運転…猫だからずっと寝てるけど。
三人は仲がいいというのに…僕も入りたいな。
さぁ時間が空いた!ap○xだ!