お人好しの不幸な子供育成日誌   作:ジシェ

27 / 40
未来

茜ちゃんが来て翌日、警察から親に関する説明を受けた。

茜ちゃんが受けたのは、暴行、監禁、虐待、おおよそはこの程度の罪らしい。

そして殺人…しかも二人を殺めている以上、死刑、もしくは無期懲役でもおかしくないそうだ。

他にも麻薬が家から発見され、僕には対する傷害罪もある。

 

「詳しい判決は…何分昨日のことだからな。まだだが…あの男の娘に…もう親と会えないことを覚悟するよう伝えた方がいい。」

「……はい。」

「もうあの男は手遅れだったんだ。狂った人間は、簡単には戻らないよ。」

 

もう戻らない。

時間も、人も、罪も、その全てが変わらない。

たった一つ、茜ちゃんだけは何もかもが変わる。

責任を持つのが大人というものだ。

戻ることのない時間を越え、新しく与える。

親になるのが、この場合の責任だ。

 

―――――

 

「お兄さん…」

「うん?どうしたの?」

「茜さんは…どうなるんですか…?」

 

不安なのだろう。

行き場を失うというのがどうゆうことか、この子にはよく分かるから。

でも、不幸中の幸いというべきか、彼女には僕達がいる。

共に過ごせる人がいる。

許されるのなら、あの子の親になろう。

 

「警察の人次第…かな。」

「……」

「…大丈夫だよ。身元引き受け人としては親戚が選ばれるけど、決めるのは茜ちゃんだから…きっと大丈夫。」

 

警察次第であり、茜ちゃん次第。

警察が見つけた居場所に、茜ちゃんが付くかどうかは、結局本人次第。

僕達は、ただ茜ちゃんが今の居場所に、残ることを願うだけ。

誰よりも切実に願っているのは、瞳ちゃんだろう。

 

―――――

 

「茜さん。」

「…はい。」

「君の父親が何をしたかは…もう分かるね?」

「……はい。」

「子の君に罪はないよ。でもね、親兄妹もいなければ、君は生きることすら難しい。」

「……」

「高校生なら…分かるね?……君はこれから選ばなきゃいけないんだ。親戚を探すのはこっちでやるし、交渉もする。そこで暮らしたいか、もしくは…今の…彼らのところに残るか。」

「!」

「孤児っていうのはそこら辺融通が多少は聞くんだ。親戚に当てがなければ、特に書類などの手続きがなくても、ほぼ自由に居場所を探せる。」

「…それじゃぁ…!」

「…ふふ…彼らのもとに残る選択肢もあるってこと。選ぶのは君だ。まあもっとも……どうしたいかは…もう決めてるんじゃないのかな?」

「………」

 

―――――

 

後日談

 

茜ちゃんは残ることにした。

とはいえ、最初はどこかへ行こうともした。

世話になり過ぎたことに負い目があったらしい。

一人で生きることを考えてもいたようだ。

しかし瞳ちゃんに引き留められ、光希君に認められ、呑気な僕は笑顔で迎えた。

彼女は一度、家族を失った。

同じ家族は戻らない。

幸せだった昔は戻らない。

しかし、苦しんだ過去も、もう戻らない。

これから彼女が享受するのは、偽りの家族(本物の家族)と、苦しい未来(幸せな未来)だ。

それを与えるのは、僕達家族だ。

 




わりと40話くらいで終わらせるかも…ノープランできる書いてるから予測付かないんだよね~ま、裏話はその内しよか~ではではまたね~
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。