流し流され   作:熱くないヨーグルト

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この文量が限界


私とジュースとケータイ

 結果から言うと負けた。

 それはもう完膚なきまでに負けた。

 私の対戦相手のお爺さん強すぎ、武天老師かよ。それとも私が戦闘力5のゴミという事か。

 

 因みにどんな試合だったかと言うと、試合が始まった瞬間、お爺さんがおててのシワとシワを合わせたポーズをとった。何だろと思った瞬間吹き飛ばされた。場外に吹き飛ばされる前にギリギリ踏ん張って耐えたはいいが如何せん、攻撃が見えないし届かない。勘で避けながら詰め寄っても結局私は場外へと押し出されてしまった。

 

 しかし一階戦だというのにかなりの数の観客がいて滅茶苦茶盛り上がってたな。カメラとかテレビ局でしか見れないのも沢山来てた。

 もしかして私が今朝全裸で町中にいた人間だとSNSで発信されたから見物しに来た人が多いのか?それともあのお爺さんはマジで武天老師ポジションの人なのか?前者だったら恥ずかしさのあまりあのテーマパークに帰らなくてはならない。テンション下がるなー

 そしてお爺さんはいい運動したなーみたいに汗を拭って、秘書みたいな人にスポドリをもらっていた。やはり手加減されてたか。

 

 もしかしてあのテーマパークの怪物ってこの世界だとドラクエでいうスライム程度なのか?じゃあそこでイキってた私はスライムベス程度という事か。そしてお爺さんはゾーマポジという事か。

 隔絶した実力に私は意気消沈して退場した。

 

 しかし無様には負けたがファイトマネーは貰えた。パンフレットを隅々まで訳してなかったが、1階戦で負けてもお金がもらえるらしい。ラッキー

 とはいっても金額はパンフレットに書いてあった通りジュース代にしかならなかった。ケータイの充電が終わるまで大切にちびちび飲んだ。数百年ぶりのジュースはやはり美味い。おかわりは出来ないがうめ、うめ

 

 充電が終わり、光の速さで夕飯と野宿する場所を確保したがそこで1つ問題が発生した。

 

【悲報】ケータイ壊れる

 

 すっかり頭から抜け落ちていたが電子機器は水に弱いのだ。それを忘れていたせいでケータイが壊れてしまった。悲しい

 そしてケータイは私の言語サポートになっていた。そのため意思疎通が不可能になってしまった。これで職探しがほぼ不可能になり、やりたくない最終手段をヤらなくてはならなくなる。これで2アウト、決着がつきそうだ。

 

 嘆いていても仕方ないので、亡くなってしまったケータイの墓を立て、よくもケータイちゃんを!ケータイちゃんを返してよ!と夕飯の鮫を振り回して一人芝居をしている私に電流走る──!

 

そうだジャポンに行こう

 

 名前はパチモンくさいが、日本語が通じるというメリットが大きい。寧ろ行く理由の10割がそれだ。他にもあるがとにかくこれが1番の理由だ。

 ケータイが壊れる前に地図で見たカキン帝国も一瞬良さそうかと思ったが、私は無課金派なので行かない事にした。

 

 これからの行動方針が決まったので、鮫を食べて寝た。

 翌日の目覚めは最高だった。何と言っても頭を抱える程の怪物のパレードがなく、夜も眠れないといった怪物の襲撃がない極めて健康的な睡眠が出来た。

 今私は(比較的)文明的な暮らしができている。

 

 しかし、ジャポンに行こう!とは決めたものの私は一つ失念していた。私は方向音痴なのだ。前世では道を覚えてないと目的地の反対方向に向かったり、同じ所をずっとグルグル周る方向音痴なのだ。何を伝えたいかと言うと私は道に迷った。そして1ヶ月くらい迷って辿り着いたはいいがまた言葉が通じなかった。

 

 そして現在、私は牢屋にブチ込まれている。




ルールがある勝負では勝てないフィジカルモンスター
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