収容所から脱出は出来たが、背後で爆発が起こり吹き飛ばされてしまった。なんとかケータイは死守出来たが頭を強く打ってしまい気絶してしまった。
気絶から復帰すると見慣れた青空ではなく見知らぬ青年の顔だった。
目と目が合う事1秒、青年に日本語で挨拶してみるとポカンとした顔をしたが挨拶を返してくれた。どうやら面白い人みたいだ。
挨拶を済ませお互いに自己紹介をした。青年はプロハンターらしく、そのついでにハンターライセンスを見せてもらった。本物を見た事がないので真偽はつかないが多分本物なのだろう。すっごーいと感想を言ったら呆れた顔をされた。
青年は恩師から課せられた試練でこの国を訪れる予定だったが、3日前にニュースで大爆発を知って急いでやって来たらしい。そして此処で気絶していた私を発見したという事だ。
あの国で何があったのか聞かれたのでこれまでの経緯を話した。話し終えると病気について聞いてきたので、私の考察も混じえて話した。
話し終えると私は感染していないのかという表情をしていたので、自分にはその兆候が一切なかったとも付け加えてひとまず納得させた。
発症していないだけで潜伏期間かもしれないという事で、ハンター協会が運営する病院まで同行してくれると言った。そして入院費用は出してくれるらしい。目つきが怖くて内心ビビっていたが本当にいい人のようで安心した。
ついでにここが何処なのか聞いたらバルサ諸島の1つ、ブラーラ島だと教えてくれた。地図を見るとジャポンを超えて南下していたようだ。
私ばかり面倒を見られるのも悪いと思い、恩師に課せれた試練は何かと聞くと未知の鉱石を発見する、という内容の様だ。その内容なら私がテーマパークで集めた石が当てはまると思い見せて、使い方を実演したら本当に未知の鉱石だった。
これから世話になるという意味であげたのだが渋られてしまった。どうやら自力で試練を突破したいらしい。
こうやって偶然出会った人物が偶然求めていた物をくれる。運も実力のうちって言うでしょ?だから大丈夫大丈夫と意味不明な事を言って押し付けた。
渡した鉱石はどういう物かというと、まず見た目に反して柔らかい。そして力を入れて握ると握った分だけ硬くなり揉むと柔らかくなる。けど思い切り握るとどれだけ揉んでも元に戻らない頑固物でもある。ちなみに私があのテーマパークで武器の素材になった物だ。グリップが最悪なので投擲専用になってしまったが。
没収され処分されてしまったので新しい物を作ろうと思ったが鉱石の量が足りないので諦めた。
ジンさんから課せられた試練をクリアするのにうってつけだったが、 3日前ニュースで報道された大爆発。本来なら諦めて違う国に行く予定だった。しかし形容し難い嫌な予感がした。
予感に従い、ハンターの特権を使い急いで向かう途中、荒野で倒れている人を発見した。オーラを感じられない事から既に死亡している可能性は高いが、野晒しで放置するのも可哀想なので埋葬しようと近づくと突如目を開き俺を見つめる。しまった!罠だったか!?と咄嗟に
「おはよう」
珍しいジャポン語で挨拶をしてきた。寝起きの眼、よく寝たと言わんばかりの大欠伸に気が抜けてしまった。
「…ああ、おはよう」
抜けてはいけない筈なのに、いっそ不気味な筈の目の前の存在に思わず挨拶を返してしまった。すると、何が嬉しいのか気持ちのいい無邪気な笑顔をしていた。
「カイト君はハンターなんだ。私本物のハンターはたぶん初めて見たよ!という事はハンター免許証。あれ、ライセンスだっけ?持ってるの?」
目をキラキラさせ此方を見る姿に若干気圧されるが、好奇心が強いのだろう。しかし悪い気はしない。
「ああ、これがハンターの証たるライセンスだ。と言ってもジンさん、俺の恩師からしたら俺なんてまだまだヒヨッコだけどな」
「それが本物のライセンスなんだ。すっごーい!でもハンターになるのって命懸けで凄い大変なんでしょ?だったらなれるだけでも凄いと思うんだけどね」
だったら私なんてヒヨッコ以下のナニカだよと笑う彼女。彼女の話が事実ならば、爆発で長距離吹き飛ばされ3日間気絶していた筈なのにかなり元気だ。そして劣悪な環境で働いていたと言うのに健康状態を損なった様には見えない。
「──という私の考察も幾らか混じってるけどそんな病気が流行っていたんだよね。というか幾らなんでも爆弾で滅菌しようだなんてゲームのバイオハザードかよ」
ゲームのバイオハザードで滅菌作戦なんてあったか?という疑問は湧いたが彼女の話が事実なら、あの国での生存者は絶望的だろう。
しかしそんな強力な病気が流行ったのに目の前の彼女は何故無事なのだろうか。
「ん?あーたぶん私は感染していないと思うよ。そういった兆候も自覚の範囲ではなかったと思うし。ま、まあ馬鹿は風邪をひかないって言うもんね!」
あははーと気の抜けた声で笑っているが、実際は兆候がないだけで潜伏している可能性もある。それに、現状唯一の生存者である彼女に死なれたら困るという理由もあり、同行すると言った。
「え、いいの?やった!これでジャパン、じゃなかった。ジャポンに辿り着く可能性が上がったよ。ありがとうね」
どうやらジャポンに行く旅の途中、個人情報の登録を行なっていなかった為に犯罪者として強制労働をさせれていたらしい。出身を聞くと魔獣が数多く生息し、殆ど人がいない島で暮らしていたと言う。
「じゃあカイト君はそのジンっていう人の試練をクリアする為にここに来たんだ。ちなみに試練の内容って何?」
移動中、彼女は俺がハンターとしてどんな活動をしているのか等を聞いてきた。その中で彼女の興味を1番引いたのは俺がジンさんに課せらた試練のようだ。そして今課せられている試練の内容を話してみると、皮袋から鉱石1つ取り出して見せてきた。
「これなんかはカイト君の探してる鉱石に当てはまるかな?」
彼女が取り出した鉱石は一見するとそこら辺にある石ころと見間違えてもおかしくないものだった。しかし、実際に触ってみると見た目に反する柔らかさを持っていた。そして力加減次第で望む硬度になる鉱石に変化し加工出来る奇妙な物だ。好奇心と共に得体の知れない不気味さを感じる。
「はい、あげる。これからお世話になる代金って事で」
返した鉱石をポイッと投げ渡され慌ててキャッチしたが、試練は俺自身の力で乗り越えなければ意味がない。それにこの鉱石はこんな物が本当に存在するのかと改めて考えてしまう程にナニカがおかしい。
流石に受け取れないと返そうとしたが拒否され、そのまま押し付けられてしまった。確かに運も実力のうちとは言うが今だけはその言葉を考えた奴が憎い。
「協会が運営する病院って言うけど近くにあるの?」
「本来なら直ぐ近くにあるんだが検査設備が十分に揃っているとなると…スワルダニシティだな。少し長旅になると思うが大丈夫か?」
「ん?まあ旅は慣れてるし余裕余裕」
慣れているとは言っているが、彼女は皮袋にボロボロでダメージを通り越してズタボロになった服装という浮浪者にしか見えない。これじゃとてもじゃないが陽射しが強いここは乗り越えられないだろう。
一緒に行動するし見ていられない。予備の服装と帽子を渡しておこう。こんな姿の女と行動してるのを見られたら俺はもうハンターではなく変態のレッテルを貼られてしまう。
殆ど人がいない島
主人公の認識だと自分自身とおっさんしかいない
便利アイテムその1
千変万化石
力を込めた分望んだ鉱石になる
揉めば元に戻す事が出来る
山を呑みこむ怪物の体内で出来た石
カイトはこんなキャラじゃないと思ったら知らせてください