突如として八雲邸に現れた夜幻が幻想郷の賢者である八雲紫の父だと判明してから十数分後
八雲邸の居間には紫と藍、そして夜幻が卓を囲みながら対面していた
「それじゃ改めて…俺は
…まぁ親父とは言っても血は繋がってない養父だけどな」
「こ、これは御丁寧にどうも…!
お初にお目にかかります、私は紫様の式をしております八雲藍です
知らなかったとは言え先程はご無礼を…!」
どこからか取り出した一升瓶から酒を注いだ盃を傾け呑みながら改めて名乗る夜幻とその前で綺麗に頭を下げ尻尾を垂らしながら名乗り返し謝罪を述べる藍
それを横で見ていた紫がふと口を開いた
「父様は藍と会ったことあるでしょ、父様の
初対面のフリして揶揄うのも程々にしてくださいな?」
「えぇ!?
会ったことがあるって…いつのことですか!?」
会ったことがあるという言葉に驚きつついつの間に会っていたのか紫に尋ねる藍
その問いかけに紫はお茶を飲みつつ少し考え込みながら答えた
「そうねぇ、まだ藍が幼い子狐だった頃だから…
大体1000と500年前くらい…かしらね?」
「そ、そんな昔のこと…
覚えてる訳無いじゃないですかぁ…」
予想より遙かに昔のことだと答えられガクリと膝を付き項垂れる藍
それを見ていた夜幻は楽しそうに笑いつつ---
「まぁあの頃は狐としても人としても幼く未熟だった頃だったしな…
覚えてねぇのも無理ねぇだろうさ」
「そうね、まだ藍が私のことをお母様呼びしてた頃だったし…
記憶があやふやでも仕方ないんじゃないかしら?」
「うぅ~///」
そう揶揄うように言い、紫もそれに便乗し藍を揶揄い始めた
そして当の藍はと言うと紫が発した言葉に忘れ去っていた幼い頃を思い出して項垂れたまま蹲り顔を赤面させてうなっていた
「まぁ百聞は一見にしかず、実際見た方が早いだろ」
「そうね、というわけで…スキマシアター開幕~」
そう言いながらスキマを開き何処かに繋げる紫
そのスキマを覗いてみると紫と夜幻、そして今の腰辺りの背丈しかない幼き日の藍が映っていた---
----------
その日、藍は八雲邸に訪れて来た客人を見つめながら母代わりである紫に質問していた
「おかーしゃま、このおじしゃんだーれ?」
「この人はね、かつてこの世に産まれたばかりの…
ただの下級妖怪にすぎなかった私を
保護し、大切に育て、鍛えてくれた…
私の師であり…私の御父様にあたる人よ」
正座した自身の膝に座りながら尋ねる藍に紫は懐かしそうな顔をしながら答えた
その答えが難しかったのか藍は首を傾げ少し考えるともう一度口を開いた
「んっと…?
おかーしゃまの…おとーしゃま?」
「えぇそうよ、私の御父様」
藍の2つめの質問に微笑みながら答える紫、そんな紫に藍は更に質問を投げかけた
「じゃあ…らんのおじーしゃま?」
その言葉に呆気に取られ固まる紫と夜幻
しかしすぐに納得したように笑い出すと首を傾げ不思議そうに二人を見る藍の頭を撫でながら答えた
「ふふっ…そうね、藍にとってはお祖父様ね」
「あぁ全くだ、言われてみりゃあ…お前は俺の孫みてぇなものだな!」
そのまま紫と夜幻が小さな子狐の頭や尻尾を撫でて、その子狐も楽しそうに笑う
そんな光景が広がっていた---
----------
「以上、スキマシアター閉幕~」
「うおぁあぁぁ~…///」
紫がスキマを閉じると自身の幼い日の出来事をありありと見せつけられた藍は顔を赤らめ頭を抱えると恥も外聞も繕わずその場で転げ回りながら唸った
「いやぁ…あの頃の藍は無邪気で甘えんぼで可愛かったわ
今のしっかりした藍からは想像も出来ないくらい」
「やめてくださいよぉぉぉ~…///」
幼い日の出来事をありありと見せつけられ恥ずかしさの余り藍はその後十数分その場で蹲り転げ回り続けた
その様子を紫は微笑みながら見守り夜幻も酒瓶片手に楽しげに自身の孫娘的存在の妖狐を見守るのだった---
新たに出すとしたらこの中の誰?
-
八雲紫の義兄
-
八雲紫の義妹(毒舌双子)
-
八雲夜幻のかつての部下