千両道化と異世界転移   作:バギー大好き人間

1 / 2
初投稿です。ものすごく読みづらいですがどうか生暖かい目で見ていただけると幸いです。※キャラ崩壊が凄いです。バギーに至ってはただの真面目ちゃんです。それはまぁ、七武海になってから色々あったって事にしといて下さい。byバギー好きだけどキャラが全く分からない民



第1話 七武海制度撤廃と新たな船出

 

 

 

「ハァ、ハァ、どうやら終わったようだな。」

 

「ぜェ、ぜェ、全く手間かかせやがってよ!」

 

二人の男がそう呟く。周りはすっかり荒れ果て、そこらかしこに海兵や海賊の死体が転がっていた。

七武海制度撤廃による海軍との衝突。島の周りを包囲出来る程の人数を相手にするのは、大分分が悪かった。

この男たちの名はカバジとモージ。バギー海賊団の幹部であり、麦わら達と衝突した時にもいた古参である。

「よよ、よくやったお前達ィィ〜〜!!流石は俺の部下だぜェ!」

戦闘に参加するでもなく、岩陰に隠れてビクビク怯えていた人物が突如偉そうに声を上げた。そう、彼こそがこの2人の上司であり、バギー海賊団船長、千両道化のバギーである。

 

「バギー船長!」

「おお、生きていやしたか!」

 

筋肉質な男とブクブクに太っている男がバギーに近づく。

「な、お前たち、見るなァ!」

 

バギーは急いで声を上げるも、時すでに遅し。隠れていた大きな岩の後ろには、お宝でパンパンに膨れ上がった袋があった。

 

「、、、」

「、、、」

 

それを見て、なんとも言えない表情で固まる二人。

 

「ここれは、そのぉ、、」

 

露骨に2人から顔を逸らしつつ、頭をフル回転させて言い訳を考えるバギー。まさか戦ってる仲間を囮に、船の宝だけ持ってトンズラしようとしていた、なんて言える筈もなかった。

先程まで血で血を洗う戦闘が起きていたとは思えないほどの静かな沈黙が、島を包み込んだ。

その沈黙は、

 

「成程、もう一度バギーズデリバリーを再建する為の宝物を守っていたのですね!!」

 

カバジの渋めな声によって破られた。

 

「ん?あ、あぁ、そうだ、そうなんだよ!俺様はこの衝突の先の先まで読んで、たった1人でこの宝物を守ってたのよォ!!」

 

全くもって的外れなカバジの推理に、これ幸いと乗っかるバギー。脂汗を書きながら無理して威張るその姿は、どう見ても小物にしか見えなかった。

 

「よぉし、そんならまずは被害の確認だ。カバジ!動ける奴、意識のある奴をかき集めてバギーズデリバリー本社に集めろ!モージとリッチーはぶっ壊れたバギー街や海軍の軍艦から金になりそうな物を取ってこい!」

「イエスキャプテン!」

「イエスキャプテン!」

 

半ば強引に話題を変える。すぐさま走り出すカバジと、苦しそうにのそのそあるくモージにリッチー。

2人を送り出した後、バギーは近くにあった瓦礫にドスッと座り込む。バタバタ倒れている海兵に自分たちの仲間。鼻につく血の匂い。数刻前まで本拠地にしていたカライ・バリ島の惨状を確認し、

 

「なんで俺がこんな目に合わなきゃいけねェんだコンチクショーメェー!!!」

 

盛大に愚痴を零した。

 

_________________________

 

 

 

そこらかしこに穴が空き、見るも無惨なバギーズデリバリー本社。中にはボロボロな海賊達が大勢寝ていた。

 

「それで?これからどうするわけ?」

 

地面に胡座で座り込み、バギーを鋭い目で睨みつける女。

衣装の一部が焦げ、髪が乱れようと、高飛車な態度は意地でも変えない。これが懸賞金500万ベリー、「金棒のアルビダ」の謎のプライドだった。

 

「うるせぇ!いま必死に考えてんだから黙ってロォイ!」

 

同じく胡座で地面に座り込み、アルビダに睨み返す少し小柄なこの男。無論バギーである。胸の真ん中で腕を組み、眉間に皺をこれでもかと寄せている所を見るに、恐らくこの言葉は嘘ではないだろう。自分の安全が脅かされる事態とあらば、流石のバギーでも部下に丸投げとは行けないのだ。

 

「七武海制度撤廃によって、今まで持っていた七武海権限が無くなり、傭兵を合法的に送ることが出来なくなったガネ!このままじゃバギーズデリバリーはもれなく倒産!早く手を打つだガネ!」

 

バギーの隣でワタワタしているのは、元バロックワークスエージェント、Mr.3ことギャルディーノ。傭兵、食糧、資金の管理等もそつなくこなす頭脳派である。そして頭の回る彼だからこそ、七武海の権限が無くなるという事の重大さをよく理解していた。

 

(あぁクソ!ドフラミンゴの野郎がくたばって、さあこれからって時だってのによォ!)

 

バギーは心の中で悪態をつく。ドフラミンゴがインペルダウンに投獄された事で、武器兵器の類が世界に流通しなくなり、世界から傭兵を求める声が続出。バギーズデリバリーには、バブル景気が訪れていたのだ。その為、傭兵も人数を増やし、その他武器食糧防具等も多く買い入れており、無駄に大量の備蓄が存在している。今はもはや一端の海賊でしかない為、無闇に売り払うことも出来ない。そもそも、権限が無くなったせいで、「海賊を傭兵として送り込む」という行為事態が出来ない状況だ。考えども考えども堂々巡り。うーんうーんと顔を上下に動かしながら悩むバギー。ふと、胸の真ん中で組んでいた腕を見た。黒い帯に真ん中に真珠が着いているだけのシンプルな腕輪。インペルダウンからの脱走時、麦わらに情報を対価に譲ってもらった物だった。

 

(!!)

 

と、突然、バギーはなにか悪い事を思いついたかのようにニヤリと笑う。そして声高らかにそれを宣言するのだった。

 

「おめェら!!今日で俺たちバギーズデリバリーは、解散する!!」

 

 

 

 

_________________________

 

 

 

「はぁ!?」

「ガネ!?」

 

Mr.3とアルビダの驚いた声が重なる。当たり前だ、普通だったら後5、6日かけて審議すべき決定を、なんの前触れもなく言い放ったのだから。そう思っていたのはアルビダ達だけではなかったようで。辛うじて意識が残っているものや、軽傷ですみ、他の仲間の手当てをしているものは皆、口をあんぐりと空けて固まっている。

 

「し、正気だガネ!?バギーズデリバリーの解散は、アルビダ海賊団との同盟を決裂するのと同意義!!ここでまた戦争をおっぱじめれば、両者とも無事では済まないガネ!」

「そうよ!第一、私たちには麦わら達を倒すという目標が「うるせェな分かってるよ!ちゃんと策は考えてある。」

 

必死に抗議してくるアルビダ達を軽くあしらい、バギーは本題に入る。

 

「お前ら、この腕輪はなんだと思う。」

「何って、、大した金にもならないただの腕輪でしょう?」

 

突然のバギーの問いに対して、大きなクエスチョンマークを浮かべるアルビダ。首をコテンと倒す姿は容姿も相まって中々に破壊力があったが、見慣れているバギーは気にすることなく話を続ける。

「こいつはそんな安っぽいもんじゃねぇ。あの最悪の海賊団、ロックス海賊団のクルーであったキャプテンジョンの隠した宝の在処を示す宝の地図なのさァ!生憎どうやって宝の場所を教えてくれるのかはまだ分かっちゃいねぇが、賭けてみる価値は十分にある。」

そう言って得意げに腕輪を見せつけるバギー。真珠が1つ、ポツンと着いているだけの腕輪にそんな特殊能力があるとは全くもって思えないが、彼の目は伊達では無い。骨董品やらなんやらを見極める力は、この場の誰よりもあると思える程素晴らしい。

 

「なァアルビダ、どうだ?俺達と一緒に宝探しといこうじゃかねぇか。」

「嫌々そんな信憑性の薄い話に乗るわけ「面白いじゃない。」ガネ!?」

 

恐らく、このままバリ島に居続けても状況は好転しないだろう。もう一度海軍に襲われでもしたら本当に終わりなのだ。動くのは、早い方がいい。

 

「それじゃあ決まりだ。もう一度同盟を組んでもらおう。詳しい内容は、船の中でじっくり話し合うとしよう。それじゃあ、、」

 

「バギーズデリバリー改め、バギートレジャーズ、結成だァ!!!」

 

両手を高らかに上げ、バンザイのポーズをとるバギー。すっかり夜も更け、外には見事な満月が登ってきていた。

 

 

 

 

 

 

2日後、、、

 

彼らは着々と出航の準備を進めていた。

モージが見つけてきた島の貴重品と、バギーが戦闘中にかき集めた金銀財宝を足すと、少なくとも2ヶ月程は生きていける程の金になった。もっとも、それは今回の戦いで大きな被害を負ったからなのだが。

軽傷者123名、重傷者12名、死亡者210名。傭兵を増やすため、海賊を大人数集めていたとはいえ、この被害は異常であった。加えて、集めた海賊はみな凶悪で腕に覚えのあるヤツらばかり。その事も加味して考えると、海軍がどれだけ本気で元七武海を潰しに来ているかが否が応でも分かる。

 

(やはり今回の決断は正解だった様だな!)

 

瓦礫を枕に寝転がっているバギーは、

比較的昔からいる古参の下っ端、綱渡りフナンボローズからの被害の連絡を聞き、自分の英断を褒め倒していた。

もしもあの時、島に残る選択をしていたら、中将クラスが2,3人いる増援にコテンパンにやられていた事だろう。そして、船を出す準備の進み具合を見るに、海軍の増援が来るよりも早く島を出る事が出来る。七武海の時に買っておいた食糧で、近くの島まで行くのにも問題はない。こういう所で運がいいのが我らが船長、バギー様なのだ。

 

ふと、泣きながら死んだ仲間の服を剥ぎ取り、海に投げ入れている者たちの姿が目に入った。海賊に死と別れは日常茶判事。バギー海賊団では死を軽く見るようにならぬ為、戦いの後は必ず死んだ仲間を思い黙祷を捧げる事を義務としているが、流石に態々墓など建てないし、いちいち気にしていたら死ぬのは己なのだ。海賊の命は、想像以上にな軽い。

 

「船長!この分なら今日の内に出航出来そうですよ!」

「おおそうか!」

 

屈強な船大工の声に顔を上げるバギー。船を島の外れの洞窟の中に隠しておいただけあって、島の被害とは対照的に、内部も外部も傷1つ着いていなかった。普通の船2隻分程の大きさに、高らかに上がるは鼻の赤い骸骨の旗。これこそがバギー海賊団の船、エキボック・アンダーダウン号である。

 

「それじゃ最後に準備の確認だ!荷物は全部乗せとけよ、今日の夜に出航だァ!」

アイアイサー!!

 

バギーの怒鳴り声にも似た指示に威勢よく応える船員達。バギーは長く住み着いたこの島を離れる事を惜しむと同時に、この先に待っている冒険に心を踊らせるのだった。

 

 

 

 

 

アンダーダウン号甲板にて。

多くの死者が出たこともあってか、宴会はいつもよりしんみりとした物だった。大きな争いの直後ならこんなもんだろうとバギーは思う。しんみりとしていると言っても酒を飲んでいない訳ではないし、2、3人で集まって(恐らく死んだ仲間の話だろう)話をしていた。

いくら死がものすごく身近だからといって、直ぐに忘れていい筈がない。しかし、だからといって悔やみ過ぎても海賊の活動に支障をきたしてしまう。常に頭の片隅に置いておき、ふとした時に思い出す、それくらいがいいのだ。しかし俺はこのバギー海賊団の船長。この船に1番長く乗っていた人間だ。今まで数多くの人間を殺し、多くの仲間を殺された事で、自分の中での死が、随分と軽くなっていると思う。今回死んだ仲間達も、全員の名を覚えている訳では無い。乗っていた船の船長に名前を覚えられてさえいないとは、随分と不幸な事なのでは無いのだろうか。

そんな分かりもしない考えを振り払い、グビっと一気に酒を飲み干す。突然やってくる火照りと微かな頭痛。さっきまでの堅苦しい考えが溶けていく感覚。やはり酒は、極悪非道で浅はかな海賊に似合うと思った。だとするなら、

(お前に酒は似合わねぇなァ?シャンクス。)

 

昔見習いの時に知り合った、赤い髪の酒豪の事を思い出しクスッと笑う。

夜はまだ、始まったばかりだ。

 

 

 

 

 

「バギー船長!南の方向に大規模なハリケーンを発見!このままじゃ飲み込まれます!!」

「急いで旋回しろぉ!!」

 

 




第1話目。なんとタイトに異世界転移とあるのに異世界に行きさえしないという。次の話では行くから。(多分)
見ていただいてありがとうございました!

異世界転移するのは?

  • バギーのみ
  • バギー海賊団も一緒
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。