誤字脱字報告感謝です!
あまり広くはないが手入れの行き届いた部屋に三人は向かい合うように座っている。
「レオヴァさま、お茶です!」
こどもが盆に三つの茶飲みを乗せ部屋へ入って来た。
康イエはその子の、お茶を一生懸命に運ぶ たどたどしい様子にハラハラさせられていたが
子どもはなんとかレオヴァの下へ茶飲みを届けた。
「ありがとう。
そうだ……この菓子を後で妹と食べるといい。」
レオヴァは柔らかい笑みを浮かべながら礼を言うと、袖から
「やった! 妹とたべるね!
ありがとうレオヴァさま~!」
子どもは
「……酒ではなくて申し訳ないが…」
そう言いながらレオヴァは盆の上の茶をヒョウ五郎と康イエの前に置く。
茶からは上品な落ち着く香りが漂っている。
「いや、茶も好きでな。ありがたく頂こう」
康イエは手を軽く上げ、気にするなと示す
そして良い香りの茶に口をつけた。
「…おぉ…! これはまた……」
茶を飲み感激する康イエを見てヒョウ五郎が
「おいおい、なんだ? 茶がどうかしたのか?」
「ヒョウ五郎、お前もひと口飲んでみろ!
今までの茶だと思うと腰抜かすぞ!」
そして、ひと口飲むとヒョウ五郎も目を見開く。
「はっはっは!こいつぁ美味い!」
「言っただろう!この
「旨みもそうだが、飲み終わった後の程よい苦味が良い!
これぞ茶だろう、おれぁ気に入った。」
「だが一体、こんな茶を何処で手に入れたんだ?」
「そうさな……茶を作ってる場所なんざ
若造!こりゃ何処で手に入る?」
ヒョウ五郎と康イエがぐっと身を乗りだしレオヴァを見つめる。
「その茶は、この編笠村で作ってる。
買い取りたいってんなら茶畑の婆さんに、おれから話をつけよう。」
「ここで作ってる?」
「編笠村で茶を作ってるなんざ聞いたこたぁねぇぞ」
驚きを露にする二人にレオヴァが説明をする。
「実は土地を取られた茶葉農家がこの町に来てな……
今は彼らは野菜を作っているが、その合間に茶の栽培も少ししていたらしく、採れた葉で茶を淹れてくれたんだ。それ以来すっかり茶にハマってしまってな。
本人たちも"お茶"に誇りが有るようだったし少し所有地を増やして茶の栽培も出来る様にした…って訳なんだ」
「……そうだったのか…土地を追われた者たちの……」
「そりゃ茶農家も喜んだだろうなァ……」
レオヴァの説明に二人は深く頷いた。
「にしても土地を増やしてやるたぁ太っ腹だな
ほかの村人たちゃ文句言わなかったのか?」
康イエはヒョウ五郎の意見ももっともだと腕を組んだ。
「編笠村の領地は決まってる。新しく土地をやるにも他の町人の土地を渡さなきゃならんだろう?
……どう意見をまとめたのか是非聞きてぇもんだ。」
「いや、二人が考えてる方法で土地を渡した訳じゃない。
この編笠村は領地の大半が竹で覆われているだろう?
だから少し整地して住んだり、
ヒョウ五郎と康イエはなる程、と納得のいったような顔で頷く。
「そう言う事だったか。」
「ははは!確かにここはデケェ竹に囲まれてるからな」
「疑う様な聞き方をして悪かったな……おれはてっきり無理に領地を分けさせたのかと…………いや誤解だった…」
申し訳なさそうにする康イエにレオヴァは少し眉を下げた。
「頑張ってくれてる皆から奪うような真似はしたくない。
それに誤解されても仕方がないだろう。
…………実際、オロチはそう言うやり方をしているらしいしな…」
「…そうだ。あの馬鹿はてめぇの事しか考えずに好き放題やってやがる。
だが、今日この村に来てお前がオロチとは違うやり方で村をまとめてるのを見た。
この村の者たちが幸せなのは揺るぎねぇ事実だ。」
その言葉に康イエが続ける。
「ヒョウ五郎の言う通りだ。
この村は昔と変わらず……いや、昔以上に平和で豊かだ。
……なぜだ? オロチは何も言わねぇのかい?」
「それだけじゃねぇ、お前自身の考えもわからねぇ。
……余所者の若造が村を平和に保つ事になんの利がある?
邪気は感じねぇ……だが腹が読めねぇ
はっきり言おう、おれぁお前を見定めに来た!
腹をわって話してぇ……本音で、だ」
覚悟を纏った男の気配に怯むことなく、真っ直ぐとレオヴァは向き合う。
「そうか…わざわざ大物がおれに会いに来たんだ
なにか理由があるのはわかってた。
………おれも本音で話そう。なにより
全てに答えよう、何から聞きたい?」
レオヴァのこの言葉で三人の本当の対談が始まった。
「まず、何故村に良くするのかが聞きてぇ」
「…逆になぜ酷くしなければならない?」
「……答えになってねぇぞ」
「んん……言葉にするのは難しいが、おれは村の管理を任されている。だから村の"為になる"事を成すのは当たり前じゃないのか?」
「ほう……お前さんはそう言う考えなのか」
「…欲がねぇって事か」
「いや、欲はある。おれも人だからな…
しかし、だからといって皆から無理やり搾り取るのは違うだろう。」
「その考えにゃ おれも賛成だ。」
「……だがなぁ…オロチはお前さんのやり方に反発してこねぇのかい?」
「…………まぁ、文句なり邪魔したりと色々と妨害はあるな…」
レオヴァは奴には心底疲れたと言う様な顔で溜め息を吐いた。
「……ずいぶんと苦労してるみてぇで…」
「逆らっても首が飛ばねぇとは」
「おれは奴よりも、奴の配下よりも強い。
…まぁ…奴が手を出せないのは"百獣の息子"という肩書きのせいだろうがな」
「そうだった。お前さんカイドウの息子だったなぁ…」
「遠くから見たこたぁあるが……若造…お前あんまり似てねぇなァ……」
ヒョウ五郎の言葉で初めてレオヴァの表情が陰った。
その顔を見て二人は驚く。
「……似て…ないか……確かに
先ほどまでとはうって変わり、酷く悲しそうな表情のレオヴァに一人は狼狽え一人は笑った。
「はっはっはっは!!なんだ小僧、気にしてたのか!」
ヒョウ五郎は思わず笑ってしまった。
先ほどまで子どもらしさの欠片もなかった少年が、父親と似ていない事に分かりやすく不満を表している。
完璧に感じた少年の人間らしさに笑わずにはいられなかったのだ。
しかし笑われたレオヴァは対照的に、ムッとした顔でヒョウ五郎を見る。
「……笑うことはないだろう…誰にでも悩みのひとつや二つあるものだ
………はぁ、この話はいい……他に質問は?」
「なんだ、いじけるな小僧!
いいじゃねぇか、人間味がある!
なんでも完璧すぎて得体が知れなかったが、なかなかどうして可愛げがあるじゃねぇか」
「まったく……ヒョウ五郎!
あまりからかってやるな!……だが、意外ではあるな。
と、まぁ次の質問だ。工場での労働内容が聞きてぇ」
レオヴァはいまだケタケタと笑うヒョウ五郎の言葉を無視し、康イエの質問に答える。
「編笠村と鈴後の工場では7時間労働、間に1時間昼休憩。午前10時開始の午後6時終わりだ。
少し長引く日もあるが、その場合は長引いた時間の
そして、一週間のうち5日作業の2日休みで、
二人は目を白黒させる。
「んんん?仕事の時間がきっちり決まってんのか……いや、そもそもなぜ長引いた分も給料がでる?
それに昼休憩に1時間……20分ありゃ飯は終わるだろう?」
「いや、それもそうだが……"ゆうきゅうきゅうか"とは聞き慣れん言葉だ……」
「うちは歩合制ではなく時給制なんだ。」
「あぁ…駄目だ。ちょっと待て。
聞き慣れん単語が増えすぎて意味がわからねぇ…」
「ぶあいせい?……じきゅうせい?」
「歩合制は出来高によって給料がかわる。時給制は時間で決まった給料が貰える制度だ。」
「……ほう。歩合制は商人や農家のような感じか?」
「まぁ、そんな認識でいい。」
「ん?……じぁあ歩合制のがいいじゃねぇか?
やったらやった分だけ稼げる訳だろう?」
「確かにやった分だけ稼げるが、その分安定しない。
出来が悪ければ給金にならないし、質を良くするよう努めたら給金も上がりづらくなるだろう」
「……時給制ならば上がりやすいと?」
「あぁ。時給制に加え、
工場に勤めたばかりの新人職人と経験の多い職人が同じ給料だとおかしいだろう?」
「なるほどな……
「そうだ。昇給制度があれば極めた分だけ給料は上がる。
それに時給制なら極める間も安定した給金があるから生活にも困らない。
武器作りも私生活も楽しく過ごせることが一番だろう」
ヒョウ五郎も康イエも
「……ふむ…理想形だな」
「小僧のいう政策は働く者からしたら楽園みてぇな考えだ…!」
「ヒョウ五郎の言う通りだ。
…しかし、それだけ手厚い対応をしてお前さん達に利益は出ているのか…?」
「勿論だ、利益は出ている。ワノ国の職人は
あれだけの出来なんだ売れないハズがないだろう?」
「ワノ国でも編笠村の工場の武器は随一だって聞いてる。
……職人の給金を減らせばもっとも利益がでるだろ。
なぜ、手厚い対応を続けるんだ?」
「そりゃ職人がいるから質の良い物が出来るんだ。
ならば、その職人達を
「そうか……そうだな。」
康イエは嬉しそうに微笑み、頷いた。
「なら村人たちに良くするのはなぜだ?」
「農家は生活には欠かせない存在だ
村の発展において一番重要だとも言える。
そして、村人たちの殆どが農民だ。
…重要な存在を大切にするのは当然だと思わないか?」
「農民からは大きな利益は出ねぇだろう?
……それでも重要だと?」
「食料がなきゃ
それを防げるだけで既に重要な存在なのは言うまでもないだろう。
それに特産品を作れば利益もでるさ……さっきの茶のようにな」
ふっと笑って見せるレオヴァに二人はハッとしたように自分の手前にある
「……まったく…本当に敵いそうもないな
その歳でここまで経営力があるとは……」
「ただの小僧じゃねぇことは良くわかった!
……会ったら絶対に聞きてぇと思ってた事がある
お前の目的だ。」
「おれの目的…?」
「そうだ。小僧が村を良くしていってるのは十分見たし、聞かせてもらった。
だが、理由がねぇ。利益を理由にするなら小僧のやり方は不自然だろ?
細かい所を切り詰めりゃもっと利益が出せるんだ。
……例えば工場の近くの自然とかな。あれの整備にも金はかかってるだろ?
そりゃ住む村人にとっちゃ大切な自然だ……けどな、そんなこと余所者には関係ねぇはずだ。
……おれぁ…小僧のやってることの
「ヒョウ五郎の言う事、
おれもお前さんが何故ここまで編笠村と
善意……とはまた違うのだろう?」
二人は此処に来るまで疑っていた。
だが来てからは此処の素晴らしさに心打たれた。
そして、対面した少年レオヴァと話した印象は良かった。
彼は上に立つ者としての素質があるように見えた、それに人格者のようだった。
民を思う心、父を慕う純真
そして少し
二人は彼を"慕って"しまいかけている。
しかし、二人の経験から彼へ疑問が浮かぶ。
彼がどんなに素質のある人格者でもワノ国の人間に良くする理由がない。
管理を任されていても彼は"あちら側"の人間だ。
わざわざ将軍に睨まれてまで村を大切にする必要があるのか?
彼の政策は村人にとって良い事も多いがちゃんと利益が出る仕組みになっている。
そこから汲み取れるのは彼が人格者でありながら合理的な思考もしっかりと持っている人間であると言う事。
果たして"合理的な人間"が"善意"で動くのか……?
それが二人の疑問であった。
二人の問いかけに暫し沈黙したレオヴァだったが、
一口茶を飲むと話し出した。
「二人の言いたいことは理解しているが…
……納得させる自信はないぞ?」
「構わねぇ、おれぁ知りてぇだけだ」
「あぁ、納得したい訳じゃないんだ」
二人の返答にレオヴァは それならばと頷いた。
「まず、1つがおれ自身がワノ国の文化を気に入ってる事。
そして2つ目は……父さんの役に立ちたいからだ。」
思っていた返答と違い二人はきょとんとしてしまう。
「……気持ちは解るがそんな顔をしないでくれ…
……おれは父さんの喜ぶ顔がみたいんだ」
「父親……カイドウの為か」
「あぁ、父さんの為になるなら おれは何でもやるつもりだ」
「いや、おれたちが聞きてぇのは……」
「動機が聞きたかったんだろう?
本音で話すと約束したからな……この際だ、はっきり言おう…おれの行動原理は基本、父さんだ。」
レオヴァの主張にさらに二人は混乱する。
「いやだから、何故そうなるのかが聞きたいんだ!」
「……カイドウがそれを望んでるってことか?」
「いや、父さんは村の事については完全におれに任せてくれている」
「じゃあ、やはりお前さんの父親の役に立ちたいって気持ちと村を大切にする事に繋がりは無いんじゃないか…?」
「おうよ、それじゃ答えになってねぇ」
「そうだな、すまない。少し言葉足らずだった。
……少し語弊があるが…分かりやすく言うならば
父さんから預けられたものを大切にしている感覚…だな」
「あー……さっきよりかは分かりやすいな」
「……ふむ…確かにそれなら理由にはなる…か?」
「もちろん他にも理由はあるぞ?
ワノ国特有の文化や風景が素晴らしかった事
それに住む人々も真っ直ぐで好感が持てた。
……包み隠さず言うなら……気に入ったから大切にしている…という所だ」
「ワノ国が気に入ったから良くしてるってことか……
普通なら納得できねぇ!……と言う所だが実際、本当に良く村をまわしてるからな…」
「変な所で子どもらしいと言うか……だが嘘をつく理由もないか」
レオヴァの"理由"に二人は" 各々の解釈 "で納得していた。
「……腹を割って話す場だからこそ、おれも聞きたい事がある」
レオヴァは二人の目を見て再度言葉を発した。
「ヒョウ五郎親分、康イエ殿
……おれと共にワノ国を変えてはくれないだろうか?」
突然すぎる申し出に二人は息を飲む。
「おいおい、また突拍子もねぇ…!
……おれにお前の下につけってのかァ……?」
ヒョウ五郎は一段下げた声でレオヴァに睨みを利かす。
「……まったく話が見えんな」
康イエは静かに目を閉じ、腕を組む。
「おれの下に付いて欲しい訳じゃねぇ、"共に"今の現状を変えて欲しいんだ
……正直オロチのやり方は目に余る。
事実、おれのやり方でオロチを上回る結果が残せてるんだ
民を
レオヴァをじっと睨むように見つめたままヒョウ五郎が問う。
「……小僧…もし、もしてめぇが国を仕切る事になったら編笠村や鈴後にしたように……利益だけじゃなく、民に利になる政策をとれるのか…?
……仮にだ…民の為になる政策をとるなら、小僧にとっての利益はなんだ?」
「いや、元より おれが国を仕切るつもりはない。
だが、あらゆる素晴らしい文化をこのまま
そして、おれにとっての利益はワノ国の
「ワノ国の存続……?」
「……ワノ国が滅びる…と言いたいのか?」
「少なくともこのまま民を
……民が豊かになれば国も栄える…逆も然りだ。
なにより、国とは民があってこそ。
それを忘れた者に上に立つ資格などない……とおれは考えている。」
「………………」
「……お前さんの意志はわかった。
…なら何故ワノ国の存続が利益になる?」
「逆に考えてくれ。
ワノ国がなくなる事は百獣海賊団にとって損失なんだ、なんたって今ある利益が出なくなる訳だからな」
「ふむ……存続し続ければそれが利益になると
……確かにその通りだ。」
「……で、どうだろうか。
おれは百獣海賊団の…父さんの為に現状を変えたい。
そして、ワノ国の文化に惚れ込んだ者として民を守りたい。
ヒョウ五郎親分、康イエ殿……この件について考えてくれるだろうか?」
「……今ここで答えを聞かぬのか」
「簡単に答えが出せる内容ではないだろう?
……おれも唐突すぎたとは思っている」
「…何故おれらに声をかけた…?」
「民を思い、今に不信を抱いているからだな」
「……会ったばかりで分かるもんか?」
「ふふ……少なくとも民の為、希望の噂を確かめようと罠かも知れない場所へたった二人で来るような人達だ。
本当に皆を大切に思って居ないと出来ないことだろう?」
そう言うと二人を見て、柔らかくレオヴァは微笑みかけた 。
大人のような子どものような不思議な雰囲気だった。
二人は押し黙る。
一人は強く腕を組み下を向いている。
もう一人はじっと見定める様にレオヴァを見ていた。
長い沈黙の後に、二人は
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今回、二人が俺に会いに来るだろう事は事前に判っていた。
何故なら、少し前に花の侠客が放った者たちが来て俺のことを嗅ぎ回っていたからだ。
そして、大名である男が花の侠客と繋がっていることも大方
あの男たちが現状に不満や焦りを感じているのは火を見るより明らかである。
大名の土地は荒れてゆき、民は飢え始めた。
なのに信じる"王"は何も言わず踊るのみで不安も不信も増すばかり。
だが、大名は信じる他なかった……それだけが希望だときっと信じ込んでいるのだろう。
だからこそ、貧困と飢餓に
いくらワノ国の侍と言えど、その信頼を揺らがずに保つには希望が薄すぎた。
何も
強さ、探求心、行動的な性格、人情の厚さ。
だが、
オロチを倒せぬ者の"強さ"など当てになるか?
世界をみたいと言う"探求心"から
"行動的"であるが故に、考えなしな男に
答えは、
おでんは人情厚いが故に、泥を全て自分
だが、俺は油断するつもりはない。
俺の記憶では、おでんは父さんに並ぶ強さだった。
ならば、俺がある程度削る事が出来れば間違いなく父さんの圧勝で終わるだろう。
……おでんの影を父さんに残す事だけは避けたい…!
だからこそ新しい人材確保の為、花のヒョウ五郎と大名康イエが俺の下へ来るように噂を流させたのだから。
本音が6割、嘘が4割。
父さんの為に国を良くしたいのは本音だ
そして"役に立つ"ワノ国の民を減らしたくない事も。
本音でも言い方を変えるなり、
そうしたら俺は相手の望む姿を見せる。
今回で言うならば、民を思う人格者でありながら皆の利を考えられる者……と言うように。
結果は成功とは言えず…失敗とも言えず……だろうか。
おそらく、1人は俺と来るだろう。
信じた王に限りをつけて、人々の為になるならと。
しかし、1人は俺と来ないだろう。
昔の輝きを……過去の幸せな記憶を裏切れずに。
決戦まで……あと一年と少し。