【!注意!】
・人によっては残酷に感じる描写あり
・主にヴィオラちゃんに過酷(好きな人ごめんない!)
・人によっては胸糞展開に感じる話
上記を踏まえた上で大丈夫な方だけお読みください。
今回の話は読まなくても今後の展開が分からなくなる事はないと思います。
が、この世界のスカーレットやキュロスなど
ドレスローザの状況を知る&補強する為のお話です。
ヴィオラちゃん辛いのは嫌だけど、内容はおおざっぱに知りたい!
という方がいれば“後書きだけ”でも大体わかるかと思います。
辺り一面に花が咲き誇り、花びらが舞う丘に1人の女性が木を背に腰掛けている。
爽やかな風になびく黒髪は美しいが、その女性は綺麗な布で目を覆っていた。
隠れきれていない肌から察するに、恐らく火傷のような怪我を負っているのだろう。
しかし、そんな盲目な彼女の口元には柔らかな微笑みがあった。
強い女性を思わせる、そんな表情だ。
丘に咲く甘い花の香りに包まれ静かな時間を過ごしていた盲目の女性は、走っているような足音に気付き振り返った。
「ヴィオラ、そろそろお昼の時間よ?」
凛とした佇まいの芯の強そうな女性の声に、ヴィオラと呼ばれた盲目の女性は立ち上がった。
「ごめんなさい、スカーレットお姉さま。
最近、この丘の花が満開になったとレベッカが言っていたから…
香りを楽しんでて時間を忘れちゃったみたい。」
スカーレットと呼ばれた女性は優しい笑みを浮かべると、ヴィオラの手を取った。
「なら、食事が終わったらみんなで丘に来ましょう!
また昔みたいに花冠をつくって…」
「そうね、お姉さま。
それは楽しそう…うふふ!」
笑ったヴィオラを見て、嬉しそうな顔をするとスカーレットは繋いだ手をそっと引いて歩き出した。
丘の下に見える町には百獣海賊団の旗が揺らめいている。
花が咲く丘からスカーレットとヴィオラは家への道を並んで歩き、住み慣れた場所へと戻って来た。
可愛らしい2階建ての家の扉をスカーレットとヴィオラはくぐる。
綺麗に掃除されている家の中からは楽しげな2人分の笑い声が響いている。
「 おとうさん、もう一回やって~!」
「はははは!
よ~し、レベッカ!いくぞ……高い高~い!!」
「わ~!」
「どうだ、レベッカ!
もう一回しようか?それとも大好きな“夜明けの物語”の絵本でも読もうか!」
きゃっきゃっと和やかな雰囲気で戯れる父と娘の姿にスカーレットはとても優しい笑みを浮かべた。
「キュロス、ご飯だから絵本は後で読んであげて?
レベッカもお片付け始めてね。」
「あ、おかあさんにヴィオラお姉さま!」
「スカーレット、おかえり!
ヴィオラも!」
満面の笑顔で出迎えるキュロスとレベッカにヴィオラとスカーレットはクスりと小さく微笑んだ。
キュロスとレベッカは片付けを始め、スカーレットとヴィオラは昼食をテーブルへと運んでいる。
穏やかな昼下がり、この家には暖かくゆったりとした時間が流れていた。
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オレはドレスローザ王国のスラム街で生まれた。
親も金もなく、あるのは“キュロス”と言う名だけだった。
あの頃のドレスローザは豊かとは言えず貧富の差も大きく開いていた。
王国の中心の町は平和だったがオレの住む町は争いが絶えず弱くては生きて行けない、そんな場所だった。
子どものオレでさえ、あの町では強くなければ奪われるだけだと理解できていたし、物心ついた時から寝る場所も服も食べ物も全て奪って手に入れて来た。
この世の中は奪い奪われることが当たり前だと思っていた。
そしてオレは十代の頃、唯一の……大切な友を奪われた。
たった一人の友が乱闘騒ぎに巻き込まれた話を耳にし、その場所へ着いた時にはもう何もかも遅かった。
ボロボロになった友は揺すっても声をかけても、ピクリともしなかった。
冷たく蒼白い肌は鉄のように硬くなっている。
おそらく、オレは人生で初めて声を上げて泣いた。
腹にふつふつと沸き上がるドス黒い感情を雄叫びに変え、ひたすら叫んだ。
この世は理不尽だ。
産まれた瞬間から地位のある人間と、産まれた瞬間から地を這う人間。
自分では産まれる場所なんて決められやしないのに、貧しい親に産み捨てられただけで争いの中生きることを定められ、やっと見つけた心許せる友まで奪われて…
オレは感情のままに友を殺した男達を殺すことを誓った。
奪われたら奪い返す、そんな生き方があの頃のオレの常識だったんだ。
だが、友を殺した男達は海へ出て行ってしまっていた。
オレと友とで少しずつ貯めていた金を使い、船を手に入れたようだった。
オレは絶対に復讐してやると強い憎悪を抱え、自力で船を作り後を追った。
奴らの向かうと言っていた場所の情報は掴んでいたので、そこを目指せばいいだけだった。
そして、船を出しオレは奴らの後を追った。
……が、辿り着ける筈もなかった。
なにせオレには航海の知識などない。
食料もろくに積まずに感情だけで海へ出たオレを待ち受けていたのは“遭難”の2文字だった。
突如、荒れ始めた気候によって現れた大きな波を最後にオレの記憶は途絶えた。
目を覚ますと島に流れついており、オレの周りには何人もの男達が立っている。
『お、目ぇ覚めたみたいだな?』
『なんだ、大丈夫そうじゃねぇか!丈夫な奴だぜ。』
『おい、ガキ!お前名前はなんつーんだよ。』
ガラの悪そうな男達に声をかけられたオレは側にあった棒を握り、襲いかった。
今思えば彼らは漂着したオレを看病してくれていたのだから、しっかり礼を述べ名前を名乗るべきだったのだが……
あの頃のオレは自分以外の人間、即ち敵…と言う思考だったんだ。
だから看病されてたなんてこと思いもせずに、彼らを攻撃した。
そして、海岸で立っているのがオレだけになった時、空から声が聞こえて驚いて顔を上げた。
『ウオロロロロ…
ガキの割には悪くねぇ動きじゃねぇか。』
頭上に現れた大きな龍の姿にオレは言葉を失った。
圧倒的な存在とはまさに、今目の前にいる存在のことだろうと思った。
言葉を発することも
動かないことを気にする素振りもなく大きな龍は人の姿に変わると、オレの前へ降り立ち口を開いた。
『ここはおれのナワバリだ。
そこで暴れた奴を見逃すつもりはねぇ。
だが…おれの部下になるってんなら話は別だ!
ガキ、選ばせてやる。』
鬼のような男の言葉にオレは叫んだ。
あの時のオレは誰の下にも着く気はなかったんだ。
『ふざけるな!!
どいつもこいつも下にみやがって!
おれは、もう…!』
叫びながら決死の突撃をしたオレを鬼のような男は簡単に払い除けて、踏みつけた。
『っうぐ…あ!!』
『いつまでもキングのやつにレオヴァの世話ばかりをさせるわけにもいかねぇ…
戦力を増やせば適任が見つかるかと思ったが、ガキにやられるようなのが増えた所でかァ?』
鬼のような男はオレの存在など気にした様子もなく、倒れている部下を眺めて溜め息をついていた。
ドレスローザ王国のあのスラム街では大人相手にも引けを取らなかった自分が手も足も出ない、そんな現実に悔しさが溢れたが踏まれているせいで声も出ない。
少しずつ息苦しくなり、またオレの意識は途絶えた。
そして、次に目を覚ましたのは船の上だった。
この頃のオレは暴れることしか知らない子どもだった為、また看病してくれていたであろう相手へ殴りかかった。
色々と問題を起こしたオレは殺される覚悟も決めていたが、意外に咎められることはなく
鬼のような男も口を出してくることはなかった。
逃げることも出来ず、結局オレは百獣海賊団で見習いとして生活することになったのだった。
見習いになってから半年でオレは少しずつ変わっていた。
百獣海賊団はあのスラム街よりも暖かな場所だったのだ。
寝る場所も食べ物にも困らないし、周りの船員も気の良い者達ばかりだった。
最初に変わった理由はオレの教育係だったトネグマさんだろう。
海戦中にトネグマさんはオレを庇って怪我をしたんだ。
初めて他人に庇われたことや
『無理な戦闘ばっかりだし!
アンタ、私より年下のクセに生き急ぐ真似するのは止めなさい!!
見ててムカつくのよ!!!』
と血まみれで怒られた時、オレの中で何かが変わった。
少しずつ、確実にオレの価値観は変化していった。
……ただ、この時でさえ友を殺された憎しみだけは
そのままオレは百獣海賊団で生活していた。
行く場所も帰る場所もなかったから、居心地の良いこの場所にとどまっているうちに幹部にまでなった。
“真打ち”と言う幹部になると同時に、オレはカイドウ様のご子息……レオヴァ様との対面を果たした。
このレオヴァ様との出会いはオレに“更なる変化”を与えた。
カイドウ様のご子息らしく、レオヴァ様は本当に強かった。
オレ達が海軍や他の海賊団相手に苦戦していると、いつも助けて下さるんだ。
『大丈夫か?
よくここまで持ちこたえてくれた、後はおれがやろう。』
そう言って、まだ幼いにも関わらず敵を薙ぎ払うレオヴァ様はカイドウ様の血筋を強く感じさせた。
だが、背中で語るタイプのカイドウ様とは違い
レオヴァ様は良く声をかけて下さる人だった。
側仕えや遠征やらでレオヴァ様との時間が増えていくにつれて、オレは他人を想いやる気持ちを知っていった。
穏やかな日々の中でオレは徐々に復讐を忘れつつあったのだが、あの日は訪れた。
ナワバリに居たのだ、友を殺した男達が…
それも今度は百獣の船員を、オレの部下に手をかけようとしていた。
オレをキュロスさんと呼び慕ってくれる大切な部下がボロボロの姿で地に伏している姿と、友の姿が重なって見える。
怒りで目の前が真っ赤になった。
そして、気付けばオレは男達をめった刺しにしていた。
剣にも手にもべっとりと赤い血がつき、部下はそんなオレの姿を見て目を見開いている。
肉片と化した男達から目を反らし、絞り出すようにオレは声を出した。
『……すぐに戻って手当てをしてもらえ。』
『っ…はい!』
足を引きずりながら消えて行った部下を横目にオレは立ち尽くした。
ぼんやりしたまま浜辺に行き、剣と体を洗った。
何度も何度も何度も、オレは血を洗い流した。
部下を救い、友の仇をとった。
しかし、心は晴れなかった。
この感情はなんと表せばいいか分からない。
殺したことを後悔しているのか?と問われれば、違うと答えるだろう。
矛盾…のような感情が胸を占めていた。
そして、オレはこの日を境に悪夢を見るようになった。
今まで海戦で敵を討ったことはあった。
だが、その時はこんな感情にはならなかった。
何が原因なのか、復讐を終えた今……何をするべきなのか
全て分からなくなっていた。
少し前までは忘れられそうだった筈なんだ、復讐という薄暗い感情を。
この感情を思いだし実行してから、悪夢と無気力な日々に苛まれていた。
周りから心配されたが、それもオレの心にある矛盾のような感情に拍車をかけた。
お前は心配されるような人間なのか…?
と言う問い掛けが聞こえる気がした。
だが、悶々とした日々に終わりが来たのは突然だった。
遠征先でレオヴァ様に呼び出しを受けたのだ。
オレはここ最近の仕事への態度を咎められるのだろうと思い、重い足取りで向かった。
しかし、レオヴァ様はオレを咎めなかった。
ただ何時ものように穏やかに
『何かあったのか?
言いたくないなら言わなくても良い。
だが、キュロス……お前は真打ちだ。
指揮する立場のお前が不安定では部下に危険が及びかねない。
…休んだらどうだ?
お前は十分すぎるほど働いてくれてる、少しくらい休んでも誰も文句なんざ言わないさ。
いや、おれが言わせない。』
そう言って下さった。
レオヴァ様の優しい雰囲気に、毎晩の悪夢で不安定だったオレは気付いたら目から涙を流していた。
そんな挙動不審なオレを気味悪がることもなくレオヴァ様はハンカチを手渡し、涙が止まるのを静かに待ってくれた。
オレはポツポツと思いを溢した。
生まれた国のことや昔の自分のこと、そして友のこと。
何時間そうしていたかは分からないが、話すのが上手くないオレの話はきっと酷いものだっただろう。
要点も話の筋もなにもない。
ただ今までの思いを吐き出すように、次から次へと脈絡なく語り続けた。
そして、オレの言葉を最後まで聞き終えたレオヴァ様はゆっくりと口を開く。
『友の仇を取って何も無くなったように感じると言っていたが、今はそれでいい。
無理に何かを見つける必要はない。』
レオヴァ様の言葉にオレは顔を上げた。
『……いい…のですか?
なにもなくても……』
『あぁ、それで良い。
キュロス、今のお前の心には少し休憩が必要なんだ。
また何かを見つければ真摯なお前はそれに向かって突き進むだろう。
だから何もなくてもいいんだ、今は。
ずっと張り積めていた分、ここで休めばいい。
休んで、気持ちが落ち着いたら行動を起こせばいいんだ。
真面目な者ほど、人生とは歩み続けなければならないと思っている様に思う。
だが、おれは寄り道や休息も大切だと考えている。
無理をして自分を追い込む必要はないんだ。
キュロス、お前の人生の主役はお前自身なんだぞ?
自分を一番大切に考えるべきだ、もっと自分に甘くていいんだ。』
休んでいい、その言葉にオレは声が詰まった。
そんな事言われたのは初めてだったし、必死に生きてきたオレはその言葉になんて返せば良いのか分からなかったんだ。
口を開いたり閉じたりしながら戸惑うオレにレオヴァ様は本当に、本当に優しく笑いかけて下さった。
『突然、こんな事を言って困らせたか…?
……そうだ、今度ドレークと休暇遠征に行くんだがキュロスも来ればいい。
まずはおれと一緒に休むことを覚えるところから始めよう!
実を言うとおれも休暇が苦手なんだ。
…何もしていないと言うのが、なんとも変な気分でな……父さんの役に立てない時間がどうも駄目らしいんだ。』
そう言って眉を下げたレオヴァ様をオレは驚きで見つめた。
何でも出来て悩みもなさそうなレオヴァ様もオレと同じ様な事を思っている、その現実に驚いたんだ。
オレもカイドウ様やレオヴァ様、百獣の為に役に立っている間は安堵のような感情があり
逆に休日や怪我をした時などは、何にも貢献出来ていない焦りや不安のような感情があった。
レオヴァ様が休暇が苦手なのはオレと同じ様な感覚ではないだろうか?
そう思うと少し力が抜けた気がした。
『レオヴァ様でも、そんな風に思ったりするんですね…』
『おれも人間だからな、色々と思う時はある。
苦手なものも好き嫌いも…な。』
心外だというように告げられた言葉にオレは少し申し訳なく思った。
そうだ、どんなに完璧に見えてもレオヴァ様も1人の人なんだ。
オレと同じ…というのは失礼だが、神のような存在だと勝手に祭り上げるのは良くないことだった。
なにせ、あのカイドウ様ですら酔って泣いたり笑ったりするのだ。
レオヴァ様だって…
そう思ううちに少し気持ちは軽くなっていった。
まだ無気力感やモヤモヤは完全に消えた訳ではなかったが、一人で抱え込んでいた時よりはいくぶん楽になっていた。
その後レオヴァ様の休暇遠征などに付き添い、数ヶ月の休みを経てオレは悪夢を克服した。
百獣海賊団にいれば、オレはもっと変われる。
そう思ったんだ。
そして、百獣海賊団になってから約十数年。
オレはレオヴァ様から任された護衛任務で、初めて愛おしいと思える人に出会った。
彼女の名前はスカーレット。
あのドレスローザ王国の王女だったらしいのだが、追われる身となり百獣海賊団に匿われていた。
しかし、ドンキホーテファミリーと百獣海賊団は取引関係にあり大手をふって匿うことは出来ない。
結果レオヴァ様とドフラミンゴのひと悶着の末、ドレスローザ国民には死んだ事にする運びになり、
同時にスカーレットとヴィオラの二人を小さな百獣海賊団のナワバリに隠れ住まわせることになった。
だが、二人だけにすることは出来ない。
いくら百獣のナワバリとはいえ100%安全とは言いきれないだろう。
その為、レオヴァ様は二人の為に護衛を付けると宣言した。
そして、最初の護衛を任されたのがオレだった。
どうやら美女や金に頓着しない性格を評価されたらしい。
確かに色恋沙汰も金銭欲もなかったオレが適任だと思われる任務内容だった。
なにせ、スカーレットもヴィオラも美人という言葉では足りないほど美しい。
ヴィオラは顔に大きな怪我をしていたが佇まいや所作が美しかったし、スカーレットは影があったがとても綺麗な瞳をしていた。
オレ以外の男達は皆が目をハートにしていたこともあり、選ばれたのは必然のようにも思えた。
当たり前の話だが、護衛任務で護衛が対象を襲うことがあってはならないのだから。
初めこそ綺麗な人たちだ、くらいにしか思わなかったオレだが
年月を重ねて行くうちに気付けばスカーレットに惹かれていた。
最初は暗かったスカーレットの笑顔を見たのが切っ掛けだったと思う。
『ありがとう、キュロス!』
そう言って笑った彼女の笑顔から目が離せなかった。
それから影のあった彼女が少しずつ明るく活発になるにつれて、オレの気持ちも強くなった。
もう、あんな悲しそうな顔はしてほしくない。
……幸せにしたい。
そう思うようになった。
それを自覚したオレは頭を抱えた。
護衛対象に特別な感情を抱かないだろと、レオヴァ様から任されたというのに
オレは彼女に、スカーレットに特別な感情を持ってしまったのだ。
迷いに迷ったがオレはレオヴァ様に全てを話した。
レオヴァ様は急に呼び出したと言うのに最後まで静かに話を聞いてくれた、あの時のように。
ぐっと唇を噛み締め答えを待つオレの肩に暖かな手が置かれる。
『スカーレットの様な“穢れなき人”の側に居たいと思うと自分では釣り合わない、などと考えてしまう気持ちは分かる。
だが世の中そんな綺麗事で生きていけないことも、お前なら身に染みて分かるだろう?
誰もがスカーレットのように“美しい理想”だけを掲げて生きている訳じゃない。』
レオヴァ様の鋭い言葉にオレは返す言葉が見当たらず、沈黙を続けた。
悪意と飢えの中で育ったオレにとって、レオヴァ様の言い分は痛い程にわかるのだ。
だからこそ、綺麗でまっすぐなスカーレットに惹かれているのだから。
俯くオレへレオヴァ様は言葉を続けた。
「キュロス、だからこそお前がスカーレットの側に居るべきなんだ。」
「れ、レオヴァ様……仰っている意味がおれには…」
言葉の真意がわからず顔を上げたオレにレオヴァ様は真面目な表情で話す。
「この厳しい世界で綺麗なスカーレットを守りたいなら、誰かが汚れなくちゃならない。
彼女はドレスローザの国民達から憎悪を受ける身だ。
誰かが側で支え守らなければ、いつかはその憎悪や悪意に汚され……最悪、命を落とすだろう。」
オレは息を呑んだ。
スカーレットが悪意のある者によって奪われる光景を想像するだけで全身に怒りが溢れる。
誰だろうと、優しくも厳しい彼女を傷付けることは許せない。
思わず口から叫びが溢れた。
「駄目だ!!
スカーレットが幸せになれないなど、そんな未来があっていい筈がない!!!」
拳を握りしめるオレの隣にレオヴァ様は腰掛け、同意を示してくれる。
「その通りだ。
圧政と虐殺を行ったのはリク王であって彼女ではない。
むしろ彼女は圧政を止めようとさえしていた。
そんな彼女には幸せになる権利がある……そうだろう?
だが、キュロスが彼女の側を離れるとなれば…」
難しい顔をするレオヴァ様を見て、慌ててオレは口を開く。
「お、おれ以外の護衛を付けてはくださらないのですか…!?」
「いや、もちろん護衛は付ける。
……しかし、キュロス以上に
なにせスカーレットとヴィオラは美しいだろう?
…変な気を起こさず、尚且つ腕の立つ者となるとな……」
珍しく考え込むレオヴァ様の隣で、オレも考えを巡らせた。
スカーレットに恋心を持ってしまった自分以外が護衛についた方が安全だと思ったのだ。
恋心を自覚してしまってからはスカーレットの笑顔や少しの仕草に心揺すられる自分では、いつの日か間違いを起こしてしまうのではないか…それだけが不安だった。
大切な人を傷つけたくなかったし、信じてくれるレオヴァ様を裏切りたくなかった。
だが、レオヴァ様の話を聞いて狭くなっていたオレの視界は開けた。
護衛を替わったとして、その新しい護衛が彼女に手を出さない保証があるのか…?
レオヴァ様の命令であれば“彼女の命”は守るだろう。
けれど、他はどうだろうか?
レオヴァ様は忙しい、一人の女性の為に多くは時間を割けない。
そんなレオヴァ様に護衛につく部下の動向を全て押さえて欲しいということは、無理難題だ。
……なら、自分が守った方がいいのではないだろうか?
自分ならば絶対に何があっても彼女を見捨てることはしない。
揺れ動く心なんて無理矢理にでも縛り付け、側に…
そういう考えに至ると同時にオレは顔を上げ、隣のレオヴァ様の方へ顔を向けた。
振り向いた先では既にレオヴァ様が此方を見て小さく笑っている。
キュロスはその表情に今から言う言葉が悟られていることに気付いたが、構わず口を開いた。
「申し訳ありません、レオヴァ様!
やはり、先ほどの申し出は無かったことにして頂けないだろうか。
スカーレットは…
「もちろんだ、キュロス。
お前以上にこの護衛が適任な奴はいない。
……なにより勝手にお前を護衛から外したとなれば、スカーレットが暴れそうだ。」
「そっ…そ、それはどういう…?」
小さく笑うレオヴァ様の隣でオレは顔が熱くなるのを感じたが、切り替えるように立ち上がり宣言した。
「レオヴァ様!
このキュロス必ずやヴィオラ、そしてスカーレットをお守りして見せます…この命に代えても!!」
「迷いが消えたなら良かった。
任せるぞキュロス、幸せになってくれ。」
「はい!敵を退け、幸せにしてみせます!!
……へ?いや、なってくれ?
えっとそれは、おれがでしょうか…?」
ギクシャクした動きで首をかしげたオレを面白いものを見るような目でレオヴァ様は見やり、口を開いた。
「そうだ、キュロス。
相手を幸せにしたいなら、まず自分が幸せになれ。
不幸な顔をした人間が他人を幸せにできると思うな。
お前が幸せそうな顔をすれば、スカーレットもきっと嬉しいだろうからな。
……尽くしてくれるお前を側に置けなくなるのは、おれにとって痛手だが…
女に一切興味を示さなかったお前にそんな顔をさせられる相手にくれてやるなら、それも存外悪くはない。」
フッと笑ったレオヴァ様の前で膝を降り、オレは涙が滲む顔を隠した。
「カイドウ様に拾われ…レオヴァ様に教えを頂いた日々がおれの宝です!
百獣海賊団としての最後の任務、必ず生涯をかけて全う致します…!!」
頬を伝い地面にポタポタと数滴の雫が溢れる。
レオヴァ様は震える肩にまた優しく手を置くと柔らかな声で告げた。
「真打ち、キュロス。
お前ならこの任務最高の形でやり遂げてくれると、おれは確信している。
……今までよくやってくれた、ありがとう。」
「っ…は"い"っ!!」
この日からオレの最後の任務、スカーレットの護衛が正式に決まったのだった。
そして、これは後日談なのだが…
隠れ家に来ていたレオヴァ様は帰り際にスカーレットに爆弾発言をして帰って行ったのだ。
その発言にスカーレットは顔を真っ赤にして怒り、ついには泣き出してしまった。
『キュロスのバカ!!
なによ!護衛止めるなんて…私、一言も聞いてない!!
ずっと…ずっと守ってくれるって言ってたじゃない!!』
そう言って胸板を叩くスカーレットにオレは動揺した。
なんて言えば良いか分からず、けれど何か言わなければと口を開いた。
『す、すまない……
だが、レオヴァ様も言っていた通り護衛は引き続きおれが担当する。』
『そういう問題じゃないの!!
なんで、護衛を止めようと思ったのよ…』
『そ、それは君を好きになってしまって!
それでその!おれは護衛失格だと思いレオヴァ様に!』
『すっ……好き?』
『え、あっ…!いや!その…違うんだ!!』
『違うの…?』
『ちっ、違わないが……』
悲しそうな表情で俯いてしまったスカーレットの姿にオレは言わなくて良いことを口走ってしまった。
……いや、今思えば言って良かった事なんだが
それからはてんやわんやだった。
オレもスカーレットも混乱し、お互いに会話にならなくなったんだ。
最終的には見かねたヴィオラが間を取り持ってくれたおかげで、オレはスカーレットに気持ちをしっかりと伝えられ……今では夫婦となった。
目に入れても痛くないような可愛いレベッカも産まれた。
出産後はレオヴァ様が大量のオムツやお尻拭きなどを抱えて訪問してくれたりもした。
オレはこんなに沢山悪いと断ろうとしたのだが、その言葉を遮ってレオヴァ様は口を開いた。
『こういう消耗品は毎日使うからあるだけ役立つんだ、受け取っておけ。
なによりこれはキュロスへの土産じゃなく可愛いレベッカへの土産だからな、無理やりでも置いていくぞ。』
『ふふふっ。
レベッカへのお土産なら私達が断るのも変だわ。
キュロス、ありがたく頂きましょう?』
『れ、レオヴァ様っ…!!
ありがとうございます!』
『……ずいぶんと涙脆くなったなァ、キュロス。
お前なら
『えぇ、私が選んだ人だもの。
世界一のお父さんになってくれるわ。』
この時、オレの視界に移るスカーレットとレオヴァ様の微笑む顔は涙で滲んでいた。
幸せすぎて少し怖くなったが、それでは駄目だと自分を震い立たせた。
これからはスカーレットとヴィオラだけでなく、レベッカもオレが守って行かなければならないんだ!
オレは絶対にこの幸せを守り抜くと決めた。
何があっても手離しはしない、それがオレの新しい生きる意味だ。
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ドレスローザ王国の第2王女ヴィオラの過去は壮絶だった。
まず、ギロギロの実の能力。
これによって多くの嘘や嫌なものが見えてしまうようになり、少し人見知りな性格になった。
次に、ある時を境に愛し尊敬していた父親が別人のようになってしまった。
娘達とは目も合わせず、言葉も殆ど交わさない。
あれだけ優しく大切にしてくれていた父親の豹変はまだ若いヴィオラの心に深い傷を付けた。
覗いた父の心には自分達への想いなど一切なかったからだ。
そして、その後まもなく最悪の出来事が起こる。
父リク・ドルド三世の圧政で一部の国民により反乱軍が結成され、反乱が起こったのだ。
幸い、ここ数年の“方針変更”により強い軍隊があった為、反乱はすぐに沈静化されたのだが……リク王は止まらなかった。
突如、反乱とは関係ない民にも言われなき罪を被せ、刃を向けたのだ。
そこからは地獄だった。
逃げ惑う国民とそれを追い詰めるリク王と王国軍。
どんなにスカーレットとヴィオラが止めるようたのんでも、あの優しかった父は虐殺を止めなかった。
それどころか民を庇うように前にでたスカーレットを斬り付けた。
血を流すスカーレットをヴィオラは泣きながら抱き締めた。
『お姉さまっ…お姉さま死なないで!!』
悲痛なヴィオラの叫びにも父は見向きもしなかった。
この時、“優しいお父様”を信じていた心はヴィオラの中から消えたのだった。
そして、若いヴィオラに残ったのは悲しみと恐怖だ。
だが、その父の対応はこの後に起こるヴィオラへの仕打ちを鑑みればまだマシな仕打ちであったのかもしれない。
本当の地獄はその後だった。
ドンキホーテファミリーによって、殺戮を尽くした王とリク王軍は捕らえられたのだ。
その事にはヴィオラは胸を撫で下ろした。
これでもう、罪のない人たちが死なずにすむ……そう思ったからだ。
しかし、厳しい現実は心優しいヴィオラを襲った。
リク王の一族としてスカーレットと共にヴィオラも捕まったのだ。
そして、牢獄から全身を布で覆った白衣の大男に引きずられながら暗い部屋に連れて行かれた。
その部屋には母がいた。
ヴィオラは恐怖と不安から母を呼んだ。
だが、部屋の光が点くと同時にヴィオラの母を呼ぶ声は絶叫にかわる。
吊るされ、両手を潰されて歯を抜かれた母の瞳は虚ろで、なにも写してなどいなかった。
ヴィオラは強く目を閉じた、
手探りで逃げようと踠くヴィオラを吊るされた母親の方へ投げ、白衣の大男は抑揚のない声で言った。
『あんなに会いたがってた娘に会わせてやっても反応はなし…か。
チッ、もう駄目だな……これならボール野郎のウイルスでも使って長持ちさせるべきだったか?』
独り言を呟く白衣の大男から後退るヴィオラだったが、脚を捕まれ宙吊りにされる。
『おいおい……母親を置いて逃げるのか?
随分と薄情な子どもがいたもんだ。
……そういえばお前、目を見た相手の思考が見えるんだってなァ?
ドフラミンゴが欲しがってたぞ。』
逆さまな状態で、背後の白衣の大男が嗤っている気配を感じてヴィオラは悪寒を抑えられなかった。
恐い恐い恐い恐い…!!
恐怖で震え強く瞳を閉じる姿を見て少し考える素振りを見せたあと、白衣の大男は台に叩き付けるようにしてヴィオラを寝かせ、拘束した。
『相手の目を見ると思考が見えると聞いたが、他にも衣服の中を見ることも出来るらしいな。
で、いつまで目を閉じてるつもりだ?
お得意の力で見てみたらいいじゃねぇか、おれの思考を。
今から
おれの顔もお前の力なら見れるんじゃねぇのか?』
愉しげに嗤う白衣の大男の言葉にヴィオラはただガタガタと震えることしか出来なかった。
暫くぎゅっと強く瞼を閉じていると、白衣の大男が離れる気配を感じた。
思わず少し力を抜くと同時に想像を絶する痛みと熱さを感じ絶叫した。
ヒュウ…ヒュウ……と肩で息をするヴィオラの耳に少し弾んだ声が届く。
『残念だったなァ…さっきのが目を開ける最期のチャンスだったんだが……
かけた薬品のせいで皮膚が溶けてくっついてる。
もう2度と目は開けられねぇだろうなァ?
ところで……見えないなら眼球も無くても良いと思うんだが…どう思う?』
『ヒュッ…』
息をするのすら辛いヴィオラは白衣の大男の言葉が理解出来なかった。
痛みと拘束具から逃れようと暴れだしたヴィオラに低い声が突き刺さる。
『……おい、なんの為に口は残してやったと思ってる。
答えろ、眼球は必要かそうでないか。』
苛立ちを感じさせる声にヴィオラは震える声で答えた。
『ッ…ひつ、必要……です』
『そうか、必要か。』
白衣の大男の手の動きが止まる気配に安堵していると、右手の拘束具が外される。
意味が分からず混乱していると何かを握らされたのだが、それはとても重かった。
思わず落としそうになると吐き気を覚える低い声が降ってくる。
『眼球、必要なんだろ?
それを落としたら眼球は失くなると思え。
せっかくの好意をまさか無駄にしねぇよなァ…第2王女サマ。
おれが戻ってくるまで堪えられてたら父親と姉のいる牢屋に帰してやる。
堪えられなかったら母親と仲良く、おれの相手だ。』
クツクツと嗤いながら白衣の大男が部屋を出ていく気配を感じたと同じに、ヴィオラの口からは嗚咽が漏れる。
誰でもいいから助けて!
心からの叫びはただひたすら冷たい部屋にこだまするだけだった。
あれから何時間たったのか、もしくは1日たったのか。
時間の経過は分からなかったが、ヴィオラの腕には限界が来ていた。
手はだんだん力が入らなくなっており、脂汗のせいで少しずつ握っているものは滑っていっている。
そして、ついにヴィオラの手からそれは滑り落ちた。
ガチャンッと言う音と共に頭に何かの機械が設置されたようだった。
次の瞬間、ゆっくりと爛れた皮膚に鋭い何かが突き刺さる感覚を感じヴィオラは必死に踠いた。
だが、頭は固定されておりビクともしない。
その機械はゆっくり時間をかけてヴィオラの瞳を奪っていった。
本当に地獄だった。
しかし、いつまでも終わらないこの苦痛にヴィオラが死を望むようになった時だ。
幼い頃から知っているタンク軍隊長がヴィオラを地獄から連れ出したのは。
『ああッ…!こんなっ……なんてことだ!!!
ヴィオラ様…もっと、もっと早くお助け出来ていればッ…』
泣きながらヴィオラを抱えてタンク軍隊長は走った、全力でドレスローザ王国の小さな浜辺へと。
後ろからは追手の気配が迫っている。
浜辺にある船に辿り着くとタンク軍隊長はスカーレットにヴィオラを預けた。
ヴィオラの姿にスカーレットは声を出せずに泣いていたが、タンク軍隊長の言葉で船を動かし始めた。
『スカーレット様、ヴィオラ様。
ここは私が時間を稼ぎます!!
どうか……どうか遠くへお逃げください!
ドレスローザの国民とドフラミンゴの手の届かぬ場所へ…!!!』
なんとか出港した船からタンク軍隊長が迫りくる民衆へ突撃していく姿を最期にヴィオラの意識は途絶えたのだった。
その後瀕死のヴィオラを救ったのは百獣海賊団のトラファルガー・ローであった。
最初は身分を隠していたのだが、ドンキホーテファミリーから情報が流れていた為に全てバレてしまった。
地獄へ戻るのならば死ぬ!
そう思い自害しようとしたヴィオラをローと共にいたベポが止め、話を聞き付けて来たレオヴァの意向によって保護が約束された。
それからは信じられないほど平和な日々だった。
地獄を夢に見て魘される事がないと言えば嘘になるが、それでも平和な毎日だった。
穏やかでのんびりとした日々だ。
それにヴィオラには新しい家族が出来た。
それは優しく頼りになるキュロスと天使のように可愛く優しいレベッカだ。
たった一人の家族、スカーレットお姉さまの幸せはヴィオラにとって何よりも嬉しかった。
これからも、もう争いもなく平和な日々が続くようにヴィオラは願った。
……心に潜む薄暗い感情を圧し殺して。
ー後書き&補足ー
↓にて番外編始めました
https://syosetu.org/novel/279322/
ドレスローザの件、レオヴァは“全容”は知らなかった。
(カイドウがレオヴァに小人をサプライズしたかったので言わないようにキングとローに釘をさしていた。)
キングへの助言もドレスローザとは知らずに新しいナワバリへのマッチポンプとして、重要人物の確保や変装の案を出していた為、拷問などはキングの独断。
(危険性の高いヴィオラは殺すよりも使えなくして飼殺しにしようとキングは考え、スカーレットは自殺を防ぐ為の要因として健康な状態で生かしていた。)
ただし、その後キュロスをスカーレットに会わせようとしたのはレオヴァの意思。
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キュロス:十代の頃にカイドウに拾われ百獣に入団した
スレイマンと仲が良く、トネグマには頭が上がらない
定期的に極秘連絡ルートを使いレベッカやスカーレットが可愛いと言う手紙をレオヴァに送っている
このまま彼は“いい父親”として生涯を過ごすだろう
スカーレット:護衛として共に過ごすうちにキュロスと恋に落ち心からの笑顔を取り戻した
鳳皇の大切な部下と結ばれたことで彼女の幸せは約束された、このまま幸せな世界に“だけ”留まれば
レベッカ:原作より年齢も性格も幼い。
この先きっと彼女が暗い未来に怯えることはないはずだ、麦わら帽子の少年と出会わなければ
ヴィオラ:拷問により失明した。
全神経を注いで能力を応用すれば景色は見えるが、瞳がない為心を見るなどの力が使えなくなった。
精神的な事もあり簡単に能力を使えなくなったことも大きく影響していると思われる。
姉の幸せを望んでいたい気持ちに偽りはない…筈なのだ
白衣の大男:全身黒の服ぐらいしかもっていなかったのでボール野郎に作らせた
普段は出ている炎は引っ込めて趣味とお仕事に全力投球
拷問の件は坊っちゃんには話していない
(バレてないとは言ってない)
レオヴァ:百獣の為に死ぬもの狂いで働いたキュロスの幸せを願っている
レベッカにも慈愛を、なんせ部下の愛娘だ
彼が“良い父親”になったことは微笑ましい
リク王:「殺人を犯さなければ生きてはいけんというのなら、私は進んで死を選ぶ!!!」
この考えは素晴らしいが、この世界はその理想で生きるのは難しい環境だった
人を殺すことは時代によって善にも悪にもなるのだ
[原作とプロットの関係で2月から此方の更新頻度下がります…]