【前回のあらすじ】
・フランのもう一つの人格、『狂気』はマッシブーンの身体に移って以降、精神を著しく成長させながら共に過ごしてきた。
・大好きなマッシブーンが雷神に殺害され、フランは呆然とする。
・雷神への怒りから、彼女は大妖怪としての片鱗を見せた。
怒りで自分を忘れる、という表現が正しいだろうか。
フランはかつてない程の──かつて自分が殺した『お気に入り』の死骸を目の前にしたレミリアのような──凄まじい怒りを手のひらにぎゅっと込めて、強くレーヴァテインを構えていた。
「ころしてやる」
妖力は有り余っている。身体は万全。それなのに、全く役には立たず、マッシブーンの助けにもならず、むしろ自分を守らせて死なせた。自分へ五割、雷神へ五割。自己嫌悪と他者嫌悪との間で揺れ動く彼女は、一瞬かっと眼を見開いた。
「ころしてやるっ!!」
燃え滾る感情のままに、フランは自分でも分からぬほどの速さで雷神に剣を向けて突進した。しかし、炎に貫かれる筈だった雷神は、浅はかな予想には収まらぬ強さを以ってして、軽々と突進を回避する。
神力を全て失った雷神であったが、肉体の強さが地に堕ちることはない。
(終わりだ)
槍を持つ手に力を込め、容易くフランの頭を貫く。
「───」
生命力が高い吸血鬼とはいえ、即死は免れないだろう。戦いは既に終わったと雷神は確信した。
その虚を、本物のフランドール・スカーレットが突いた。
「!!」
たった今貫いたフランの分身は、赤い霧となって雷神の視界を覆った。そして、妖力を限界まで込めた拳が、天満大自在天神の腹に突き刺さる。
「ゴフッ」
ずどんと殴り飛ばされ、少量の唾を吐いた雷神は全身を走る衝撃に声を漏らした。
(小娘が三匹!)
目の前には、分身二匹と本物のフランドール・スカーレットがいる。槍を地面に擦らせながら足の爪先で勢いを弱めていると、レーヴァテインを振りかぶった一匹のフランが猛スピードで雷神に接近した。
神力を失った雷神が、純粋な腕力のみで槍を振るう。その顔に狂気的な笑みを浮かべながら。
「ハハハハハハハハハハハ!!」
キンキンキンキンキンキンキンと甲高い音を鳴らし、炎の剣と雷の槍は激しくぶつかり合った。互いの速度は常人の目には追えず、拮抗する力は絶えず凄まじい。
(なんで……!)
フランにはそれが恐ろしかった。不愉快で不気味で堪らず、必死にレーヴァテインで雷神を焼き尽くさんと斬りつけた。
(届かない!!)
だが、彼女の全力を雷神は軽々と捌き切る。遠くから見ていた二体の分身は、それぞれ羽を広げて雷神の方へと猛スピードで飛んだ。
二体は同時に妖力を放出し、揺らめく炎の剣を生成する。
「妖力の使い過ぎだ、小娘!」
目の前にある一つの巨大な妖力と、感知した二つの微かな妖力に、悪手であると雷神は断言した。彼はそれまで出していなかった本気の腕力で本体のフランのレーヴァテインを弾き飛ばし、隙だらけとなった彼女の腹を素早く蹴った。
「ゔっ!?」
重い一撃に小さな呻き声が漏れる。フランの身体が浮き上がり、背後からもう二体のフランが突っ込んでくる。
「教えてやろう、武器にばかり妖力を使うとどうなるかを!」
雷神は槍を構え、二体の分身のフランのレーヴァテインを一瞬にして弾き、目にも止まらぬスピードと剛力で腹を裂いた。
「がっ……!」
「ぐぇっ……!」
二体の分身は紅い霧となって彼の視界を覆った。すぐに槍で霧を払い、雷神は言った。
「──このように、肉体を妖力で殆ど強化しなければ、俺にとってお前らは蝙蝠と大差無い。いくら優れた武器を持とうが、使い手が弱ければ無意味に等しい。お前の中々に多い妖力が無駄に削れてしまったではないか。」
「……フゥ……フゥ……黙れ……」
「マッシブーンであれば、蹴りを受け止めつつ俺を殴れたであろうな。」
「黙れぇ……!!」
「諦めろ。お前は俺を殺せない。」
「黙れッ!!絶対に、絶対に殺してやる!!」
「そうか」
雷神は話しながら、不意に一瞬の動作で槍を真っ直ぐに投げた。
真っ直ぐに、神槍が放たれた。
ぐしゃっ。
「ガアッ…………!!!?」
油断していたフランドール・スカーレットの胸に、深々と突き刺さった槍。
先端から鮮血に染まり、意識が消えて無くなりそうなくらいの痛みが彼女を襲う。目を見開いて脂汗を掻く。
「お前、話している間は攻撃されないとでも思っていたのか?」
雷神が目を細めて笑った。
「次は何処が良い。腹か?肩か?慈悲だ、好きな場所を選べ。お前を守ろうとした善き者と、屍を同じ姿にしてやろう。」
口から真っ赤な血を吐き出し、苦悶の表情を浮かべていたフランは、その言葉を聞いた途端に顔を上げた。両眼は憤怒で大きく開き、赤く染まった鋭い牙と歯を見え隠れさせながら息を吸う。
「ゔああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
鬼の形相から放たれた絶叫と共に、彼女の中に残存する最後の妖力が、九体の分身を生み出した。九体はそれぞれが現れた瞬間、自身が造られた意味を理解し、次々と天満大自在天神に向かって飛びかかった。
「フハハハッ!」
雷神は背後へと跳躍し、距離を離した。
(──いかんな。俺の悪癖だ。死にかけている妖怪は少し刺激すれば想像を超えた力を発揮する。思い出したぞ。これを蹂躙するのが愉快で堪らなかったのだ!)
離れたかと思いきや雷神は足を接地させた瞬間に走り出し、フランドール・スカーレットの分身の大群に自ら突っ込んだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ゔ……」
微かな、微かな呻き声を出したフランは、胸を貫く槍をどうにもできないまま、その場に膝から崩れ落ちていた。
(……息ができない……羽も……)
ひたすら咳き込んで血液を吐いた後、損傷した肺が萎む。呼吸未満の動きをぜえぜえと繰り返し、生きる意思は揺らがないが、反対に身体は弱り果ててゆく。
限界が向こうから近づいてきた。彼女はそれを迎え入れる気などさらさら無いが、既に肉体の力は抜けている。前に傾くと胸の槍が地面に押され、最早突き抜けそうなまでになった。
(……ごめん……なさい……)
ぼんやりと、誰かに謝った後のこと。彼女は静かに目を瞑った。
血。
微かな血の臭い。
少女の鼻をくすぐった。
死体のような彼女の身体が動き出し、渇いた喉を潤す為によたよたと歩いた。
例えるなら、炎天下の砂漠。どこを見渡そうが砂の大地が広がっている。足が止まって焼かれ死ぬ寸前、目の前にオアシスが現れた。
意識だけが飛び出して水を飲もうとするほど、今の彼女にとって血はキラキラと光っていた。口の中は涎が溢れそうなくらいに出ていた。ゆっくりと、ゆっくりと足が動き、やがて少女は血の池に辿り着いた。
ごくりと喉を鳴らし、少女は血の池に飛びついた。ごくごくごく、と一心不乱に血を飲んだ。身体は生まれ変わるかのように爆発的な再生を始める。槍が邪魔になったから、すぐに後ろから引っこ抜いた。また血にがっつくと、空いた胸の穴までもが塞がった。
ハァッ ハァッ ハァッ
過呼吸になりながらも、表面を濡らす血が無くなるまで、必死に飲み干そうとした。牙も歯も真っ赤に染まった。血の池もまた真っ赤だったが、少しだけ色が薄くなった気がした。
ハァッ ハァッ
呼吸が落ち着くと、彼女の目から涙が溢れた。溢れて溢れて、大雨のように頬を流れ落ちた。顔が歪んだ。血の池は目の前から消えていた。そもそもの話、最初からそんなものは無かった。
フランドール・スカーレットは、死体になったマッシブーンから血を吸っていた。
「ゔぁ……」
嗚咽が漏れる。倒れ掛かったフランは、赤い身体にぼたぼたと大粒の涙を落とした。
「ゔぁぁ……」
冷たくて、動かない。優しくしてくれた、たくさん話してくれた、大好きなマッシブーン。その命を貪る自分。
(……どうして、どうしてつめたいの……)
彼の死がはっきりと感じられた。生きていてほしかった彼の死体から血を奪っていた。その醜悪さに、フランは吐きそうになった。目元を更に歪ませて、何度も何度も涙を落とした。
(いやだ、いやだ……。わたしじゃない、あなたが……)
思考は続くことなく、やがて途切れ、頭の中はぐちゃぐちゃになり、フランは子供のように大声で泣きじゃくった。
怒りも、戦っていたことすらも忘れた。
ひたすら、悲しさを掻き消そうとした。
しはらくして、ようやく彼女が静かになった後、辺りに落ちていた血濡れた槍を拾った者がいた。
天満大自在天神。九体の分身を全て消し飛ばし、今度は本体のフランを手にかけようとする者。彼は片手に持つ槍の矛先を少女に向け、無表情で言った。
「仏の血は美味かったか?吸血鬼。」
その言葉に、フランの息遣いが止まった。
「お前とマッシブーンの強さは、決して比べ物にはならない。もう一度言おう、お前に俺を殺すことはできない。生きる意味などとうにないだろう。」
雷神は真顔を崩さないまま、嫌悪感を抱きながらフランに言葉を放った。
「しかし、涙を流す程に愛していた者の屍を、お前は自分が僅かにでも生き残るために貪ったのだ。醜いこと、この上ない。お前は妖怪ではなく畜生だ。」
辺りは静寂に包まれ、フランは徐に雷神の方を振り返った。血に染まった真っ赤な歯を見ると、雷神は眉を顰めた。
「穢れている」
俊敏に、力強く。雷神は足を踏み込み、神槍をフランドール・スカーレットの脳天に突き刺そうとした。
「………」
槍は、頭を貫く寸前で動かなくなった。
(これは……)
空中で固定されたように、槍はぴたりと止まった。どれだけ力を加えようとも無駄だった。
目の前では、フランドール・スカーレットが、拳をきゅっと握っていた。
(小娘の──)
雷神が悟った瞬間、フランは手を広げ、空中の槍はどかんと弾けた。それだけではない。同時に掴まれていた、マッシブーンを刺していた数々の槍が次々にばばばばと弾け飛ぶ。
(……最高の出来であった神槍を、これほど容易く!)
黄色い粉末が辺り一面を舞う。彼が脅威を感じ取り、背後に下がった直後。
フランは手を伸ばした。
きゅっ!
彼女が、『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』で天満大自在天神の魂を掴むと、彼は先程の槍と同じく、金縛りにあったように動けなくなった。
(……!)
雷神の身体に、二度と蘇らなかったはずの神力が漲る。肉体の損傷は完全に治り、万全の状態となる。ただし、動けない。フランが手を離した瞬間、彼は爆散して死ぬ。
「殺されちゃうんだ」
金髪の吸血鬼は、赤い歯を見せながら言った。
「お前には殺せないって言ってたのに。こんなに呆気なく、私に殺されちゃうんだ?」
感情を殺した真顔で、淡々と雷神を煽った。
「私、お前が大っ嫌い。だから離れるね。離れて離れて、お前の攻撃も何もかも届かない距離まで離れて、それから安心してお前を殺すの。」
雷神は、背後に下がった姿勢のまま動かない。目も口も、指の一本さえ動かせられない。
「後悔してよ。マッシブーンを殺したこと、死んでも死にきれないくらい後悔して。それから死んで、地獄に行って。」
フランは敵を呪うように目を見開き、ぐぐぐと魂を掴み続け、大きな羽を広げて最後に告げた。
「じゃあね、クソ野郎。」
バサッと浮き上がり、吸血鬼の少女はその場から立ち去った。
(……これでいい。アイツ、私が手を緩めた瞬間、絶対に私を殺そうとしてくる。多分、アイツにはそれができる。)
視線を離すことなく、怒りを込めた目で雷神を真っ直ぐ見つめながら、フランは羽を広げて後ろ向きに飛んでいた。
(だから大丈夫。アイツは必ず、私という囮に引っかかる。理解ができないまま、勝ち誇った顔をして死んでいくんだ。お前の命を握ってるのは、私じゃないのに。)
フランは、今度は雷神ではなくその背後に目をやった。
(本当にアイツをきゅっとしてるのは……アイツの後ろにいる、分身の私……!)
『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』は、彼女の分身──雷神に殺された九体分の紅い霧が一つに集まったもの──が使っていた。本物は、魂を掴んだフリをしているだけ。
分身が、本物のフランを見て意を決したように頷き、片手をぎゅっと握ったまま、背を向けて雷神の遥か後方へと飛び去っていった。
分身はびゅんびゅんびゅんと飛び去り、やがて振り返っても豆粒のようにしか見えないくらいに離れる。本物のフランはようやく勝利を確信した。
(例え本物の私が死んでも、分身の私がお前を壊す!だから、私は囮じゃなきゃいけない!お前にギリギリ見える場所まで離れて、私を殺してみろって、お前の攻撃を誘うの!)
金髪の吸血鬼は、復讐を果たせることに真っ赤な歯を見せていた。未だ胸の中を渦巻く怒りと悲しみは、憎悪となって雷神に向いた。
まもなく分身のフランが手を離した瞬間、天満大自在天神は怒り狂った様子で本物のフランに雷を飛ばすのだろう。後ろにいる分身には気付かず、破壊されてしまうのだろう。
(待ってて、マッシブーン……今、私がやるよ……)
その時、フランは死んでいるかも知れない。マッシブーンが世界にいない今、それさえも本望だった。
(きゅっとして!)
本物のフランと分身のフランは、同時に伸ばした握り拳を開いた。
天満大自在天神の身体が自由になった。
刹那。
彼の背中にある六つの雷太鼓が、ドォンドォンドォンドォンドォンドォン、と全て鳴り響いた。
見る者を戦慄させる、剥き出しの笑顔。目も口も限界まで開いた雷神は、彼の身体六つ分の、膨大な膨大な神力で辺りを満たす。
真っ暗な地面には複雑な黄色い紋章が、初めからあったかのように一瞬で刻まれた。半円状に、国を一つ覆う程度の空間支配が行われる。目に見える場所にいた本物のフランは勿論、遠く遠くに離れていた分身までもが雷神の空間支配に閉じ込められる。
圧倒的な神力量。吸血鬼たちは無数の矛先を向けられ、絶望する暇さえ与えられない。
ずががががががががががががががががががががががががががががががががががががががががががががが。四方八方から眩い稲妻が、二体のフランを絶え間なく襲った。
分身は既に紅い霧となって消滅している。本物だけが雷に打たれ続け、激しい熱に焼かれて黒焦げになっていった。
考えることすら許されなかった。気絶しながら、勢いを増す雷鳴に焼かれていった。
「少し、感心した。」
「動けなくなる寸前、背後に僅かな妖力を感知した。もし、俺に能力を使用していたのが、前方にいた小娘でなく、背後の何処にいるかも知れない小娘だったのならば、良い機転であったと褒めてやろう。」
「だが、俺の神力を完全に復活させた時点で既に勝敗は決まっていた。次は月に逃げると良い。」
「次というものは、お前には無いようだがな」
雷神が歩くのを止めると、足元には全身が黒焦げになった死体が転がっていた。美しかった金色の髪は焦茶色に染まり、艶やかな肌は炭化している。
雷神は死体をしばらく見つめた後、踵を返して扉の方に向かった。
その場には、誰であったかすら分からない丸焦げの死体のみが残される。
唯一、金色の淡い光を見せていたのは。死体の首から下げられていた円形のロケットペンダントだった。
それは悪魔から貰ったもので、マッシブーンとフランドール・スカーレット以外には見えない魔法がかけられていた。中にはいつ撮ったのだろう、二匹の幸せそうな写真が入っている。
金色のペンダントが真っ白な光を放っている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
"私から一つ、貴女のペンダントに素敵な魔法をかけました。苦しくて辛い時、少しだけ力が湧いてくる魔法です。"
"きっと貴女を助けてくれるでしょう。大切に持っていて下さい。"*1
(……あれ……)
ぱちりとフランが目を覚ました。横たわっている彼女の美しい金髪が、地面であちらこちらへと枝分かれするように垂れている。
(わたし、あんなにいたかったのに)
黒焦げになったはずの少女は、すっかり元通りの姿になっていた。ただし、身体は上手く動かせず、横たわったままでいる。
(……なんでだろ……)
フランは様々なことを不思議に思った。自分がまだ死んでいない理由。今、自分が生きている意味。雷神が
(……ちがう。)
雷神は神力を完全に失っていた。フランは神力というものを知らなかったが、自分の妖力に似たものが雷神にもあり、それが確かに失われていたことを分かっていた。
しかし、自身の能力で雷神を破壊しようとした、その時。どう隠そうが隠しきれないような莫大な神力が、フランとその分身を殺害したのだった。
"貴女は気付いていないようですが、その規格外の力は再生と破壊を司るようですね。"
ペンダントをくれた悪魔がいつか言っていた言葉。ふと、思い出す。
"貴女がその気になれば、誰かの生と死を自由に操ることも可能でしょう。"
その目を見開かせる。
(あぁ、)
倒れたままのフランドール・スカーレットは、ぽろぽろと涙を落としていた。
(なんで、もっとはやく、きづけなかったんだろう。)
視線は、前の方に微かに見える、血塗れのマッシブーンの方を向いている。
(わたしのちからは、だれかをたすけるためにあったんだ……)
手を震わせながら、少女は最期に能力を使用する。
フランドール・スカーレットの『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』。その正体は魂への直接干渉であり、他者の完全再生と完全破壊を行うという規格外の能力。
渾身の力を振り絞って、フランは万力の如く拳を握ろうとした。破壊ばかりしてきた左手は、最初で最後の使い方をする。
真っ黒な指先が、魂を掴む。
(……きゅっとして……)
いきて
やがて、マッシブーンは目を覚ました。
彼の記憶では、彼は雷神に敗れて死んでいた。一本、一本と貫かれてゆく痛みを妙に覚えていた。しかし今の自分は傷一つ無い、完全な肉体。すぐに起き上がると、遠くに何かが見えた。
四本脚を動かしていたが、段々と歩く速度を落とした。先程、レミリア・スカーレットの能力で見た運命と、黒焦げの死体の姿は酷く似ていた。
彼は、呆然と立ち尽くしていた。
残り四話です。