ヒト型ポケモンと画面のトレーナー   作:鉄血

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第三話

彼女の言った言葉に、俺は呆然と呟く。

そんな俺を見て、彼女は呆れながら言った。

 

「まだ分からないんですかね?貴方は私達のトレーナーですよ?しっかりしてくれませんかね?」

 

「な、何で俺なんだよ?てか、お前らは一体なんだよ!?」

 

俺の言葉に鎧男が言う。

 

「我々はポケモンです、主。まぁ俗にいうヒト型というものですが」

 

「ポ、ポケモン!?」

 

ヒト型のポケモン。

滅多に現れないという人の形をしたポケモンだと、彼は言う。

 

「ボス〜もしかして・・・お姉さん達の事忘れちゃったのー?」

 

隣の振り袖モドキを着た女性がそう言う。

 

「・・・忘れた?」

 

俺は彼女達を知っている?ただ忘れているだけ?

 

俺は彼女達について思い出すように考える。と、ふと彼等の会話で名前を言っていた事を思い出した。

 

レイ、ティーガー、ロゼ、レオン、ユキ、サナ。その言葉に俺は彼女達が何者なのかを知った。

 

「・・・もしかして・・・“メタグロス”?」

 

俺の言葉にポニーテールの彼女はヘッドホンを外して言う。

 

「よりにもよってそう言います?普通。ちゃんと名前で言ってくれませんかね?マスター」

 

「そうか・・・そうだな、“レイ“」

 

彼女の言葉に俺は彼女の名を呼ぶ。その声にレイは若干、呆れながらも俺に言った。

 

「ええ、やっと気付きやがりましたか。中々鈍感ですねぇ、私達のマスターは」

 

彼女はそう言って腰に手を当てる。

 

「・・・悪い。気づかなかった」

 

「まぁ、気づいただけ良しとしましょう。ねぇ、皆さん?」

 

レイはそう言って周りを見渡すと、周りにいる彼等も口々に言う。

 

「ええ、主様が思い出してくださってとても嬉しいです」

 

サナがそう言って微笑む。

 

「やっと思い出したのね。全く世話が焼けるわ」

 

「世話焼けんのはテメェだけどな」

 

「余計な事言うな!?」

 

ユキとレオンの会話に俺は苦笑する。

 

「主が私達を思い出してくれただけでも恐縮です」

 

ティーガーがそう言って頭を下げる。

よく見れば、ティーガーの兜はボスゴドラそのままで分かりやすかった。

 

「ボスが思い出してくれてお姉さんとても嬉しいよー。ギューしてあげるね!」

 

「ちょっ!?ロゼ!?」

 

ロゼはギューと抱き締めながら俺を撫で回す。彼女がガブリアスというのは分かっているが、人間の時の彼女に抱き締められるのは少々心臓に悪い。

 

「・・・ロゼ?今からマスターに話があるんで離してもらってもいいですかねぇ?」

 

レイが若干、頬を引き攣らせながらロゼにそう言うが、ロゼは文句を言うようにブーたれる。

 

「ええー、いいじゃん。ちょっとくらいさー。それにボスも嫌がってないし、別にいいよね!」

 

ロゼはそう言ってその豊満な胸をユウキに押しつける。

 

「あらあら。よかったわね主様」

 

「おーおー、男冥利に尽きるってもんじゃねぇか。リーダー」

 

「ユウキはヤッパリああいったのが・・・・」

 

「よかったですな。主」

 

サナ、レオン、ユキ、ティーガーはそれぞれ口々にそう言って

俺達を見守る。

そんな俺達にレイは諦めたように俺に言う。

 

「もういいです。このまま話続けますね。マスター。貴方は“私達を使ってチャンピオンになる“つもりはありませんかね?」

 

「チャンピオン?ポケモンチャンピオンになれって言うのか?」

 

俺はレイの言葉にそう返答し、彼女は首肯する。

 

「ええ、“マスターがチャンピオンになって下されば、私達も都合がいい“ので。それで、どうします?」

 

彼女はそう言って俺を見る。

何か目的があるように見えるが、俺も元の世界に戻るという目的がある。俺はレイの提案を飲んだ。

 

「・・・分かった。やる」

 

俺はレイの返答にそう答え、レイは安心したように手を叩く。

 

「それはよかったです。では、行きましょうか」

 

「行くって、何処に?」

 

「ジムですよ?他に何があるんです?」

 

彼女はそうサラッと答えるが、俺は彼女に言った。

 

「ごめん。今は無理」

 

俺の言葉に彼女は目を丸くするが、すぐに納得したように溜息を吐いた。

 

「何故って思いましたが、そう言えばそうでしたね。ポケモンジムに出られるのは10歳からで、マスターの今の年齢は4歳でしたもんね」

 

彼女はそう言えばそうだったとまた溜息を吐き、髪を少しくしゃくしゃとかき乱す。

 

「えー?じゃあ、ボスはまだ旅に行けないのー?」

 

「さっきからそう言ってますよ」

 

ロゼの反応にティーガーは呆れながらそう言う。

 

「ま、仕方ねぇんじゃねえか。それがルールなら守るしかねぇだろ」

 

「アンタ、変な所で律儀よね?」

 

「ある程度は弁えてるつもりだっての」

 

ユキに対して、レオンはそう答える。

 

「それで?レイはどうするつもり?後六年。私達はこの場所に居る訳にもいかないし・・・」

 

サナの言葉に対してレイは言った。

 

「それに対しては大丈夫ですよ。策はありますので」

 

「策?」

 

俺の疑問にレイは答える。

 

「ええ。まぁもっとも、正直に言って誰でも思いつくような作戦ですけどね」

 

彼女はそう言って、ニヤリと口を歪めた。

 

 

 

 

プロフィール

 

レイ

 

分類 てつあしポケモン

タイプ はがね / エスパー

高さ1.6m

重さ550.0kg

特性クリアボディ

 

ユウキのポケモンの内のエース。見た目はポニーテールの赤い瞳を持った高校生くらいの女性であるが、本人曰く、性別がないから見た目とかどうでもいいらしい。

 

ユウキをこっちに連れてきた張本人であり、黒幕。

自称天才と言っている変人ではあるが、実力はあるので皆のまとめ役として指揮している。

口調にですね、やがりますか、ですかね、と言っているが、本人は口癖だと言ってる。

ユウキを元の世界に帰さない一人でもある。

 

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