学校始まっちゃいました。
〜神山高校2-A〜
すっかり秋となり、何となく夏や春よりも空が高く見える気がする今日この頃。流れるうろこ雲を眺めていたら4限目の授業がいつの間にか終わっていたので昼飯の準備をする。と言っても今日はコンビニで惣菜パンを買ってきたので購買に走る予定は無い。
取り出したるは本日のメイン惣菜パン、『ウインナー&マヨネーズパン』、名前の通りパンにウインナーとマヨネーズぶっかけただけの単純なパンだ、こいつは数時間カバンに入れっぱなしのぬるいお茶とによく合う。
「いただきます」
冷めきったマヨネーズの油分が染み込んだパンの香りと思ったより細いウインナーの味を噛み締めながら何となしに教室の扉に目を向ける。
先日思わぬ伏兵(初対面の1年)にバレてしまったこともあり、知らない人間が立っていると「バレたか?」って思ってしまうようになった、我ながら心の弱い男である。
そんな心配とは裏腹に今日は見知った綺麗な橙色の明るい髪と同じ色の瞳と目が合った。
「真尋もランチか?今日は天気もいいし中庭でと思っていたのだが、一緒にどうだ?」
「いいほ、いほいほ(いいぞ、行こ行こ)」
『ウインナー&マヨネーズパン』をお茶で流し込み残りの菓子パンが入った袋とお茶を持って司について歩きながら話を聞く。
なんでも咲希ちゃんに俺の事を紹介したいんだそうだ。
「でもいきなりだな、前々から会いたいと言ってたのをようやっと聞き入れてくれたのか?」
「いや、昨日咲希にお前の話をしたら、ぜひ会ってみたい!と言い出してな。兄としてはあの期待に目を輝かせた妹を裏切るわけにはいくまい」
「あ、結局咲希ちゃんのためなのね。なんか安心したわ」
その後はいい感じの木陰があったのでそこで昼飯を食べた。途中、蟻の行列に司がビビり倒すなんて面白すぎることがあったりもしたが、何とか時間内に食べきることが出来た…………まぁ、授業には間に合わなかったが
〜帰り道〜
赤のような茶色のようなよく分からん色になってきた街路樹の下を虫に怯えながら歩く司について行く
途中アップルパイが美味しいと評判のお店で噂のアップルパイを5つ購入、天馬家へのお土産と俺の分だ。
…甘いのあんまり得意じゃないが大丈夫だろうか?無理だったら司に食べてもらえばいいか
その後は問題なく司の家に到着した、緩やかな傾斜の住宅街の一件が天馬家のようだ
「ただいま!」
「お邪魔しまーす」
勢いよく玄関を開けつつもしっかり靴を揃えるところが司らしい…って靴多くないか?
え、天馬家って大家族なの??
「む、この靴は…どうやら一歌達が来ているようだな」
「一歌?どっかで聞いたことが……あ、咲希ちゃんの幼なじみの?」
「おお、よくわかったな!もしやエスパーか!?」
「いや、お前が話したんだろ…」
確か咲希ちゃんと仲のいい幼なじみが3人居て最近また寄りを戻して前よりいっそ仲良くなっている…って言ってた気がする。
「しかし、せっかく幼なじみが来てるのに俺が行っても大丈夫か?」
「むむ、確かにそうだな……とりあえず咲希に確認だな、一応近々紹介すると言っておいたから多分大丈夫だと思うが…っと、ここが咲希の部屋だ。咲希、今大丈夫か?」
司が扉をノックをしながら中に問いかける
「はーい、大丈夫だよお兄ちゃん」
「入るぞー…やはり一歌たちが来ていたか、よく来たな!ゆっくりしていってくれ」
司の後ろから部屋の中を覗くとの差4人の美少女がいた。扉側に一番近い位置に座っていた綺麗な黒髪の子と目が合った、恐らくまだ彼女にしか俺は見えてないだろう
「あ、司さん。お邪魔してます…えっと、後ろの方は?」
「フッフッフッ、紹介しよう!我が友である真尋だ!」
凄く雑な紹介をされたが勿論それで納得できるわけもないのであらためて自分から名乗る。
「はじめまして、学校では司のお目付け役をしてます、入相真尋です。よろしくお願いします」
年下とはいえ初対面、それも女性なので敬語を使う……女性だと年下でも敬語使っちゃうのなんでだろ?
「あ、お兄ちゃんがよく話してた人だ!はじめまして、
おお、これがリアル咲希ちゃんか。途中から司が脳内で生み出したイマジナリーシスターかと思っていたが……良かった実在したんだな
「はじめまして、噂はかねがね、色々と耳にタコができるくらい聞いてるよ」
「あ、あっはは…お兄ちゃん変なこと言ってませんでしたか?」
「俺の中では病弱だけど聖人君子の生き字引みたいなイメージになってるよ、まぁ会ってみてあながち間違いじゃないかもって思ったけどな」
「うぇ!?そ、そんな…アタシなんか、えっと……あ、ありがとう、ございます?」
うん、本当にいい子だ、話した印象が『いい子』って感じる、全身から幸せなオーラが滲み出てるタイプの、周りも幸せに出来るタイプの子だな。
反応が良くてからかい甲斐があるところも司によく似ている
「あ、みんなのことも紹介しますね!いっちゃんにしほちゃん、そしてほなちゃんです!!」
咲希ちゃんが3人いっぺんに紹介してくれる。先程目が合った黒髪の子はいっちゃん、銀髪のツリ目の子はしほちゃん、茶髪のなんか全体的にふわってしてそうな子がほなちゃんというらしい。うん、他人の紹介の仕方まで似たような兄妹だな。
流石に幼なじみの方々も苦笑いしながら自分で自己紹介を始める
「
「
「はじめまして、
黒髪の子が星乃さん、銀髪の子が日野森さん、茶髪の子が望月さんだな。よし、覚えた
「よろしくお願いします」
と、挨拶したところで左手のアップルパイが入った紙袋に視線を向けられていることに気がつく
「……望月さん?」
「アップルパイ…え、あっ、はい!なんでしょう?」
ツッコミどころが多すぎるが、あんな羨ましそうな目をされたんだ。とりあえず
「あー、良かったら皆さんで食べま──「いただきます!」
かなり食い気味で返事を返されたので若干引きながら紙袋ごと渡す。元々お土産ように買ったものだ、幸か不幸か司の親御さんは家にいないようなので幼なじみの皆に食べてもらった方がいいだろう
「穂波よくアップルパイってわかったね」
「え?匂いでわからなかった?」
日野森さんと咲希ちゃんが首を横に振る。
普通わからんよな、アップルパイがそれだけ好きということか。そう考えると俺のお土産のチョイスは正解だったようだ
「あれ?五つしかない」
と、ここで皆にアップルパイを配っていた望月さんの手が止まる。
あ、人数分買ってないわ
そんな重要なことに今気がついた、やはり俺のお土産のチョイスは正解だが個数は不正解だったようだ、無念。
まぁ、もとより甘いものは得意じゃないのでここは皆さんに食べてもらうよう促す
が、誰も口を付けようとしない。やっぱり一人食べない奴がいると食べにくいよな…
「むぅ、仕方がない。ほら真尋、俺の分を一口やろう」
ずい、っと司が自分のアップルパイを俺の口元に持ってくる。流石にここまでしてもらって『いらねぇ』と突っぱねるのは申し訳ないので一口だけ齧る……が、やはり甘い。
「……コーヒー入れてもらっていい?」
「そんなにか!?」
思ったより倍くらい美味しかったがそれと同じくらい甘かったのでコーヒーをねだる。
「ちょっと待ってろ」とアップルパイ片手に司がコーヒーを入れに1階に降りていく。やっぱり良い奴だな。
「あ、真尋さんもどうぞ座ってください。」
「お、こりゃ親切にどうも」
お言葉に甘えてあぐらをかいて座る
女性の部屋とはなんとも落ち着かないもので、自分が浮いた存在のように感じる
何となく周りを見回すと四人の視線が集まっているのがわかった
あ、これ知ってる質問攻めされるやつだ
予想は正しく、「司とはいつから友達なのか」、「何か趣味はあるか」、「アップルパイは嫌いなのか」、「変人なのか」等など色々と聞かれた。
趣味に関しては音楽が趣味と答えると質問がさらに増した
「楽器は弾くのか」、「歌は歌うのか」、「活動はしているのか」、「アップルパイは好きですよね?」
問答を繰り返していると司がコーヒーを持って、戻ってきた
「ほら、コーヒーだ。ブラックでよかったな?」
「ありがと、……美味い」
その後は司も混じえながら女性達からの質問に答え続けた。
アップルパイハオイシイ
咲希ちゃんって可愛いの権化ですよね。
ちなみに私は甘党なのでアップルパイとか大好きです。
コーヒーより紅茶大好きです、砂糖四、五杯入れるのでジャリジャリします。
あと最近『生徒会役員共』を見返してるせいで下ネタぶち込みたくなりました。理性で止めました。
続けれたら頑張ります