ガンダム・ビルドライジング   作:ガリアムス

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ビヨンドガンダムの様々な形態が登場する第21話でゴザル




Ep,21 超越の機神(ビヨンドガンダム)

「出来たんだ……これが、俺の新しいガンプラ!ビヨンドガンダム!」

 

トリコロールカラーに彩られ、初代ガンダムを彷彿とさせる其の姿。

 

力強く机に立ち、遥か彼方を見据える眼は金の輝きを宿し、ハイメガキャノンパーツをスラスターに組み込んだ、パワーアームズパワーダーのバックパックと各部の関節は、黒のサーフェイサーとガンメタルの塗装。

 

メタリックレッドによって赤の部位は引き締められ、大半を占める白もまた下地の影響により、どっしりと落ち着きの有る色として、ガンプラの完成度を高めるスパイスとなったのである。

 

「初代よりも、少し細マッチョな印象を覚える姿ですね……」

「明人もそう思ったか。GM/GMとレオパルド・ダ・ヴィンチの関節は同じだし、ビルドバーニングの手首も2つのキットと共通したスイング式だ。可動域も使ったキットの影響も有って、十二分に動きそうだな」

「其れにチャンピオンのAGE-2 マグナムの足に、テルティウムの脚部………合わない様に見えて、本来ならAGE-2の足首にあるストッパーが無いから、テルティウムの開脚時の足首が抱えていた接地問題を解決してます。こんな方法があったんだ……」

 

ビルダー兄弟から感心の言葉を寄せられ、慶は嬉しくなる。心無しかビヨンドガンダムの横顔も、嬉しそうに見えていた。

 

「……実は、ビヨンドガンダムを作る過程で、他の形態も幾つか考えていたんです」

 

そう言いつつ、自分のバッグの中から構想案が記された、大学ノートを取り出して星那兄弟に見せる。

其処にはビヨンドガンダムの各形態の名前と、其の形態に必要なパーツが書かれていた。

 

「機動力を高めた宙空戦形態に、ビームサーベルで〆る為の格闘戦仕様。ステルス偵察と重装甲形態……。どれもコンセプトが確りしていて、良く出来ているな」

「他にもプランがあって、慶さんが真剣にビヨンドガンダムと向き合ってるのが、ノートから伝わってきます…!」

「それで御二人に聞きたいことが1つ有りまして、2日後のバイト休みでビヨンドガンダムの機体性能を確認しに行くのですが、何かオススメのミッションは有りますか?」

 

慶が駄目元で聞いてみると、少しの間を空けて國弘がこう言った。

 

「……それなら慶、少し難しいが『G5アタック』にチャレンジしてみたらどうだ?」

 

G5アタック……GBN内に無数に存在するミッションの1つであり、歴代ガンダム作品に存在する『ガンダム』達の中から、システムの抽選によって選ばれた5つの機体と戦い、全滅させるまでの時間を競うという、タイムアタックミッションである。

 

「G5アタックは、どの時代のガンダムが出現するかが毎回ランダムで決められますし、ビヨンドガンダムのテストに持ってこいだと思います」

「機体性能を確かめるなら、実戦で確かめる方が経験値を積めるし、特性を掴みやすくて良い。何事もやってみる価値は有ると思う」

 

自分はまだまだ未熟だ、ならば一度でも多くの実戦経験を積まなくてはならない。アズキを取り戻すには、トラムが率いるソード・ブリンカー・レヴに勝つ以外、方法は無いのだ。

 

(ビヨンドガンダム……俺達の初陣、G5アタックで決めるぞ!)

 

決意を胸に掲げ、青年と小さな機神の新たな戦いが始まる………━━━━━━━━

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

2日後、GBNセントラル・ディメンション、メインロビー………

 

『こんにちは!此方はGBN総合受付となります!本日はどうなさいますか?』

 

受付窓口に立つNPDの女性に話し掛けた慶は、メニュー画面に在る『ミッション』の項目より、今回彼が挑戦する『G5アタック』をタッチする。

 

すると目の前に『EASY』『NORMAL』『HARD』、そしてランクA以上で参加可能となる『EXTRA』の4つのボタンが現れた。どうやら此れは難易度を示すようだ。

 

『難易度を選択してください』と吹き出しが出、慶は初めて挑戦する事もあって、一番簡単な『EASY』を押そうする。

 

━━━━━本当に其れで良いのか?

 

心の内から、そんな言葉が湧いてきた。

 

━━━━━トラムに勝つんだろう?

 

そうだ、俺は彼女に勝たなくちゃいけない。

 

答えは既に決まっていた。ケイの指は『EASY』を離れ、現状の彼が挑戦出来る最高難度の『HARD』を押すに至らせる。

 

『此方で宜しいですか?』との質問に、目の前には『YES』と『NO』の選択肢。覚悟は有る、ビヨンドガンダムの力を信じる、後は己が出来る限りを全力でやりきる。

其の指先は『YES』のボタンを叩き、青年の初めての挑戦が始まるのだ。

 

「お、久しぶりだなアンタ」

 

と、ケイの後ろで声がして彼が振り向くと、女海賊の衣裳を身に纏ったフランシスが、軽く手を振っている。

 

「フランシスさん、お久し振りです」

「あぁ、久しぶり。何かミッションやるのかい?」

「G5アタックのハードモードに挑戦します。新しいガンプラの初陣戦をするので」

「お、そりゃ楽しみだね。気張っていきな!」

 

笑顔でサムズアップし、ケイへ激励を送ったフランシスはコンソール画面から、セントラルコロシアムへとワープしていった。

 

「よし、頑張━━━━!?!」

 

気合を入れ、ふんす!と鼻息を出したケイ。しかし其の直後、彼は此迄感じた事の無い危険な感覚で全身の毛という毛が逆立ち、強い悪寒に襲われたのだ。

 

其の方向を見ると、此方に向かってくるフォルテの姿が在り。しかし彼女の視線は、死んだ魚の様に光を失い、深淵よりも更に深い殺意を抱き、ケイとの間合を一挙に詰めた。

 

「早━『ケイサンフランシスサントナニハナシテタノ』━━!?」

 

カタコト言葉で話したと思えば、光無き瞳で此方の顔を、目を見つめてくる。喉が、彼女の底知れぬプレッシャーで急速に渇いていく。

 

一瞬たりとて、彼女から目を反らしてはいけない。

もし反らしたならば、己の命は無い。

 

そんな予感が在った。故に彼は彼女の視線に合わせ、其の瞳から目を反らさずに向き合う。汗が身体中から噴き上がり、全身にピリピリと緊張に包まれた。そんな時間が数分程流れた先━━━━

 

「………卑しい事では無いみたいね、目を見て解ったわ」

 

先程の殺意とプレッシャーが、まるで嘘のように消え、何時も彼女の雰囲気に戻る。

 

「フォルテがいきなり、殺意とプレッシャーを放ちながら突撃してきたから、何事!?って思ったよ。これからG5アタックに挑戦する為に、参加手続きをしていたらフランシスさんと出会って、ちょっと会話しただけ」

 

ありのまま、起きた事を少女に話すと、「そうなんだ」と答えが帰ってくる。

 

「実はウチも今日のG5アタック、難易度エクストラでチャレンジするんだ。色んな人の戦い方を見て、学ぶ事も強くなる一歩だと思うよ♪」

 

「ケイさん、頑張って!」とエールを送り、フォルテは一足先に会場となるセントラルコロシアムへ、コンソール画面を操作して移動していった。

 

今の自分が製作(ビルド)したビヨンドガンダム(超越の機神)が、歴代ガンダム達を相手に何処まで通用するか。其れを確かめる為に━━━━━━

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

30分後、セントラル・ディメンション、セントラルコロシアム………━━━━━

 

『ウェーイ!セントラルコロシアムの皆ー!AgeAgeで盛り上がってるかーうぃ!』

 

満員御礼のコロシアムの上部吹き抜けより、UFO型のユニットより飛び出し、ド派手な声量と共にDJアルルが現れる。

 

『本日実況で御送りするのは、セントラルコロシアムで行われているミッション、歴代ガンダムと戦う『G5アタック』!今回は難易度『HARD』と『EXTRA』をお届けだぁ!

 

早速行くぜ!チャレンジャーの入・場!』

 

コロシアムが歓声に沸き立つ中、中央に在る四方形の超大型スクリーンの場面が切り替わる。映し出されるはG5アタック専用に構築された、漆黒の宇宙に満たされた戦闘用のディメンション。そしてスタートエリアに顕現するは、1つの機体。

 

『今回、G5アタック初参戦となる其のダイバーは、新たなガンプラを引っ提げて、此のミッション!難易度『HARD』に挑む!

 

見届けろ!其の勇気を!ビルドライジングフォースリーダー、ダイバーネーム・ケイとビヨンドガンダムの初陣をッッッッッ!』

 

歓声と共に、宇宙空間内でスポットライトの光が灯り、トリコロールカラーに彩られたビヨンドガンダムの御身を照らす。

右手にビームライフルを握り締め、左腕にGM/GMのシールドを固定し、黄金のツインアイに力強い輝きが宿り、起動する。

 

 

「俺達の初陣だ……やろうぜ、ビヨンドガンダム」

 

━━━━━あぁ、全力で!

 

 

ビヨンドガンダムがケイの声に答え。同時に現れる、開戦へのカウントダウンを告げるレーシングランプ。赤の光が満ちていく中、青年はガンダム作品の御決まりである出撃口上を述べた。

 

「ダイバー・ケイ、ビヨンドガンダム アッセンブルスタイル!

 

 

 

行きますッッッッッ━━━━━!

 

赤が緑へ変わった瞬間、コックピットに『G5アタック、ミッションスタート!』の音声。青年はペダルを力強く踏み込み、其れによってビヨンドガンダムの身体は、バーに弾かれ飛ばされたパチンコ玉のように、黒の宇宙へと解き放たれる。

 

「機体は……うん、良い感じ。敵は……此方に来てる、か」

 

操縦桿を動かし、機体を上下左右に振りつつ、操作性を確かめながら、ケイは己の持つ『創作物の声を聞く特殊な感覚』を用いて、これから戦う相手のガンプラの位置と存在を確かめる。

 

と……━━━━━━━

 

「来るっ!」

 

まるで『人』であるかの様なマニューバと共に、ビヨンドガンダムの真上を取る機影が1つ。

 

黒と紫と緑の装甲に覆われた、ガンメタリック塗装のフレームに、3つの支柱に支えられる特徴的な胴回り。

 

バックパックに懸架されるは、折り畳まれた長芯の砲塔が目印の『滑腔砲』に、曇り無き純白の柄と磨き抜かれた漆黒の刀身が綺羅めく『太刀』。

そして振り翳されるは、巨大なる鈍器にして此の機体を象徴する武装の『メイス』。

 

G5アタック、ビヨンドガンダムの最初の相手となったのは、『ガンダムフレーム』搭載機の1つにして、嘗てビルドライジングに居たアズキがベースとした機体『バルバトス(第4形態)』だった。

 

 




G5アタック始まる


ビヨンドガンダム ラピドゥーサスタイル:朱鳥 慶が製作したビヨンドガンダムに、追加オプションとしてライトニングバックウェポンシステムMK-Ⅱのバーニアユニット及び、HWS&SVカスタムウエポンズのシグマシスファンネルをブースターに改修した『シグマシスマニューバブースター』を組み込み、AGE-3オービタルのシグマシスロングキャノン、マーキュリーレヴより発想を得た複合近接戦闘武装『エタニティ・ソーブレード』を装備する、高機動・速度特化形態。

テルティウムの脚部のバーニアとシグマシスマニューバブースター、そしてライトニングバックウェポンを組み合わせた、高い機動性と宙空での機体制御、敵の懐へ飛び込みつつヒット&ウェイで敵を撃破する戦法を主力とする他、敵陣形を圧倒的な速度を以て突撃し翻弄する。

一方で、其の高い機動力故に操作難度は全形態中最も難しく、誘導兵器の避け方も『躱わす』ではなく『引き離す』事になりやすく、其の特性がバレた相手には不利を取ることになる。



ビヨンドガンダム ゲーラカウトスタイル:朱鳥 慶が製作したビヨンドガンダムに、追加オプションとしてレオパルド・ダ・ヴィンチのミサイルポッド、アメイジングブースターのヒートナタ、量産型ジオニックソードのコンバットナイフ、ライトニングガンダムのセンサースコープ、鉄血オプションセット1の滑空砲、ブリッツガンダムのミラージュコロイドステルスや、ガンダムデスサイズ・ヘルのハイパージャマーより着想を得た特殊迷彩『ヴィエンジェ・マント』で武装した、局地戦を想定した形態。

森林や砂漠、湿地帯に氷冷地といった特殊な環境下での活動を得意としており、ブースターを使用しない間は電波や熱源等のあらゆる探知兵器に掛かることがないヴィエンジェ・マントでステルスを行い、センサースコープを用いて敵陣の偵察及び索敵を行う。

またミサイルポッドには、慶が製作したトリモチミサイルver2.0が装填されており、トリモチの粘着力が強化されると共に、アトラスガンダムのメデューサの矢が持つ変質効果が施されている。



ビヨンドガンダム ディトネイタースタイル:朱鳥 慶が製作したビヨンドガンダムに、追加オプションとしてEz-SRのサーベルユニット付き電磁ナックルを両腕、サイドアーマーとバックパックにMSソード01のソードとクナイを装備した、近接戦闘特化形態。

『ビームサーベルでトドメを刺す』事をコンセプトに、クナイは投擲用・ソードは敵武装破壊用・電磁ナックルは敵のセンサー機能停止用に役割を分担しており、どの攻撃ならば敵に対し、効率良くダメージを蓄積させられるかを追求する為の形態となっている。

ビヨンドガンダムの各形態の中でも、8割が近接武装で固められており、アッセンブルスタイル以上に敵を倒す為の戦略を要求されるが、一度キリングレンジに入れば、確実にダメージを与えに行けるという、リスクとリターンを考えさせられる姿である。


ビヨンドガンダム ガルガンチュアスタイル:朱鳥 慶が製作したビヨンドガンダムに、追加オプションとしてバトルアームズのブースターユニットとシールド、パワーアームズパワーダーの腕部ガトリング、ボールデンアームズの装甲を加工したリアクティブアーマーと、リアアーマーに複数本の小型プロペラントタンク、ヘルムヴィーゲ・リンカーの大剣の刃を改造し、超振動発生装置を装備した『ガルガンパニッシャー』を主力武装とする、重装甲突貫形態。

ガンダムバルバトス第6形態やアレックスのチョバムアーマーから着想を得ており、高い防御力と継戦力で前線に風穴を穿ち、フォースの突破口を切り開く事を主眼にビルドされた姿で、被弾箇所のアーマーをパージして敵にぶつけ、其の隙を突いて撃破したり、重装甲であることを利用した突撃戦法を得意としている。

またアーマーパージに比例して機体の機動力が上がっていくため、肉を切らせて骨を断つならぬ、アーマーを壊させて叩き潰すを体現した形態となっている。


ビヨンドガンダム ガトナージスタイル:朱鳥 慶が製作したビヨンドガンダムに、追加オプションとしてパワーアームズパワーダーの大型ガトリングユニット、レオパルド・ダ・ヴィンチのビームキャノンを2つ、サイドアーマーにバトルアームズユニットのミサイルコンテナ、カレトヴルッフ炎を改修し、バックパックの空き箇所と両手に『カレトヴルッフ焰ウェポンズ』を装備する、砲射撃戦闘形態。

『相手を自身のキリングレンジ内に入れない事』をビルドコンセプトとしており、圧倒的な弾幕を形成し近付く敵を退ける事を主眼に置いている他、ウェポンズによる状況に応じた射撃武装の切り替えを行えるのも特徴。

反面、其れ等全ての武装が撃ち切り式であるため、武装の残弾には常に注意を払いながら撃たなければならず、操作に二重苦を強いられる機体となっている。



ビヨンドガンダム トレジデントスタイル:朱鳥 慶が製作したビヨンドガンダムに、追加オプションとしてギラーガテイルとスプレーガン、クロスボーンガンダムのバックパックをベースに、ボールデンアームズのジョイントパーツ等を用いて製作した『マルチプルウェポンラック』を装備した形態。

戦う以外でのビヨンドガンダムの可能性を模索する為の形態であり、GBNでの探索や採集クエスト等での冒険を純粋に楽しむ事を主眼に置いている。

アメイジングレヴやグリッターレヴ等からヒントを得たマルチウェポンラックは、様々な武装を懸架が出来る他に、独立稼働を可能としており、使い方次第で無限の可能性を発現する物となっている。
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