ガンダム・ビルドライジング   作:ガリアムス

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前回の続き&DDツールの動きが加速する第33話でございます


Ep,33 祝賀と修行と王者の再臨(中編)

 

ジョージ・ダルクス━━━━━其れはジョーが、八島財閥に仕える時に捨てた名前である。

 

ガンプラバトル時代━━━初出場の第3回ガンプラバトル選手権世界大会ベスト8、第5回並びに第12回ガンプラバトル選手権世界大会・優勝。

 

GPD時代━━━━ヨーロッパチャンピオンとして第2回並びに第5回GPD世界大会優勝、GBNリリース決定により、最後の大会となった第9回GPD世界大会3位入賞。

 

初めて手にしたガンプラの『リーオー』と共に、幾度となく戦い、時には苦戦し、敗北を味わいながら、傷付き、壊れた機体を何度も修繕し続け、世界の頂に立った男。

 

イタリアの伊達男(リカルド・フェリーニ)が憧れ、アメリカの暴れ牛(グレコ・ローガン)がリスペクトし、ガンプラ心形流の大師範や初代ガンプラバトル選手権覇者、皇帝と呼ばれたMA使い、二代目メイジンや三代目メイジン、そして後進のファイター達と意地とプライドを掛け、数多の激闘を繰り広げ、伝説を残した存在。

 

ガンプラバトルの黎明期から、GPDの終焉までを駆け抜けた伝説は、ジョージ・ダルクスは人知れず表舞台から姿を消した。

 

 

 

━━━━貴方を私の娘の教育者にしたい。

 

 

 

残りの余生を静かに過ごしていたある時、ガンプラバトルのエキシビションマッチにおいて、一度だけ刃を交えたニルス・ニールセン…八島ニルスが八島・ミシェイラ・ニールセンを連れて自分の元を訪れ、そう言われた時の私は心底驚いた。

 

何故自分なのかと思ったが、ガンプラバトルとGPDを現役で駆け抜けた貴方だからこそ、ガンプラの光と闇を知る貴方だからこそ、次の時代を担う者の指針となって欲しいと…そう頼まれた。

 

其の役目は三代目メイジンが適切であろうし、自分には不相応だと断ろうとしたが、齢10にも充たない小さな少女が憧れと尊敬の眼差しで此方を見ながら、自分自身が作ったガンプラを見せてきた時、彼女の中にある確かな。そして素晴らしい才能の光を垣間見たのを、今でも良く覚えている。

 

八島財閥の屋敷に就く事になった私は、自身の名を捨て、新たにジョーとしてミシェイラ様の教育係兼執事として仕え。彼女に、私が此迄培ったガンプラ製作技術とガンプラバトルのノウハウを余すこと無く教えた。

 

そんなある日、GBNをプレイしていたミシェイラ様から、フォースと呼ばれるチームに入ったという話を聞いた。そして其のフォースを率いる青年の話も。

 

ミシェイラ様が録画なされた彼のバトルに、私は心を揺さぶられた。泥臭くとも、弱くとも、今の自分自身に出来る事を、全力で成そうとする姿勢に。

 

同時に此の青年は、私が『本気』で鍛え上げたなら、何れ程の傑物に変わるのか?━━━━そんな疑問と興味が沸き上がった。

 

ミシェイラ様から聞けば、所属しているフォース・ビルドライジングは、ソード・ブリンカー・レヴとの戦いに敗れ、フォースのメンバーを引き抜かれ、其のメンバーを取り戻すべくリベンジに燃えている。其れが私の判断を決定付けるには十分で、GBNの世界を体験する良い機会となった。

 

フォースに入れるだけのランクとコスチュームをゲーム内で揃え、嘗てガンプラバトルとGPDを共に駆けた愛機と共に、今日という日を迎えたのだ。

 

彼のリベンジの御手伝いをするために━━━━━━。

 

 

 

*********************

 

 

 

虎武龍、フォースネスト内・修練場。其処は今、地獄とも天国とも呼べる状況に在った。

 

「お、オーマ・リ・オー…だと……」

「う…そ、だろ…?!」

「兄さん…あれ…」

「おいおいおいおい!マジかよ…!!」

 

ジョーがアイテムボックスから取り出した、杖を回して地面を軽く突付いたと思えば、マグマが溢れ出し、天地が揺れ、とんでもないガンプラが現れた。

 

黒と金に彩られ、原型のリーオーから各部を様々なキットのパーツでブランシュアップし、リーオーの頭部前面を埋め込んだ大剣を抱えた其の機体に、ある者は動揺を隠せず戦慄し。

 

「へっ…やっぱりな。アンタは只者(タダモン)じゃあ無かったぜ…!!」

「うおおおおおおおおおおおお!オーマ・リ・オー!オーマ・リ・オー!」

「理の王者!理の王者だ!」

「理ィィィィィィィィィィィィィ!!!!!」

 

またある者は歓喜に身を奮わせ、伝説の再来を心から祝福していた。━━━━━━唯、二人を除いて。

 

 

 

━━━━私こそ、最高最善の…魔王

━━━━命を捨てて、掛かってこい

 

 

『……ヤベェ』

「あのガンプラ………怖い……」

 

オーマ・リ・オーの身体から放たれ、此方を圧殺せんとする巨大な。否━━━余りにも巨大過ぎるオーラと共に放たれる『声』に、ビヨンドガンダムに乗るケイの額には冷や汗が幾つも浮かび、ヒノワは身震いしながらカンタの後ろに隠れてしまう。

 

ガンプラの声を聴く事が出来る━━━GBNをプレイするダイバー達の、ガンプラに込めた思いから産まれたELダイバー(ヒノワ)と、物心付いた頃より人が作った物に宿った声を聞き、理解出来た慶にとっては初めての経験だった。

 

ジョーが作り上げた、オーマ・リ・オーの持つ魂の大きさ、込められた想いの強さ、そして…別次元の力の差に。

 

『ケイ様』

 

そう言ったジョーにシンクロし、此方に視線を向けるオーマ・リ・オー。赤黒のメインカメラが力強く灯り、ビヨンドガンダムを捉えて放さない。

 

『修行を始める前に。貴方と、フォース・ビルドライジングが戦う相手である、トラム様とソード・ブリンカー・レヴは格上であり、同時に強敵です。

 

そんな相手と戦う以上、私はガンプラバトルの教導者として『必ず勝たせます』。その為に此れよりの修行に措いては、ミシェル様も含め皆様に手を抜くつもりは『一切無い』事を有意し、話を御聞き下さいませ』

 

身体が強張り、額に冷や汗が浮かび、口内が急激に干上がっていく。彼の一言一句が『重い』。真に強い政治家は選挙戦時に行う街頭演説で、聴き手に『未来を見せる』事が在るとネットで見た記憶がケイにはあった。

 

ジョーの言葉は、これから先に必ず訪れるトラムと彼女のフォースとの一戦を見据え、勝利を掴み取れるだけの能力を身に付けさせようとしている。

 

『私から見たビルドライジングの現時点に置ける、最低限クリアしなくてはならない課題は、主に『二つ』あります。一つは『フォースと個人の実戦経験の浅さの改善』。もう一つは『フォースメンバー全員が必殺技を習得する事』になります。

 

前述した実戦経験に関しては、私がきっちり仕込むので問題は有りません━━━が、必殺技ともなれば話は別。GBNにおいての必殺技は『ダイバーの経験』によってシステムが決めると言われており、どのような形になるかは私自身でも解りかねません』

 

『故に』とジョーは対峙するケイに。其れを見守るメンバー全員に向け、言葉を紡ぐ。

 

『此れからフォースの皆様には此のフィールドに散らばる武器を使い、私のガンプラから『武器を叩き落として』下さいませ。無論、自分の機体が装備した武器を使って頂いても構いませんので』

 

オーマ・リ・オーの持つ大剣を叩き落とすという課題に、ケイは簡単かなと思ったが、そんな考えを一瞬の内に無くした。

 

相手はジョー、そしてオーマ・リ・オーという機体。

 

こんな凄いガンプラを作り上げた人間が、わざわざ武器を叩き落とす『だけ』に課題を留めている時点で、自分のレベルが如何に『低い』所に居るかを、否応なしに痛感する。

 

『……ジョーさん。俺が強くなるには『普通の修行』じゃあ、駄目って事ですよね』

『━━━えぇ、其の通りです。ケイ様』

 

トラムに勝つには。ソード・ブリンカー・レヴに勝つには。自分も『普通』のままではいられない。

 

『だったら…最初から全力で行きます!』

『…其の心意気や良し!』

 

普通では『いけない』。彼女を越えるには、アズキを奪い返すには、彼女達よりも『強く』ならねばならない。

 

其故の全力、其故の宣言。

 

青年の想いの丈を受け、ジョーもまたケイを段飛ばしで強くさせる為、ショック療法にも似た修行を付ける決意を固め、オーマ・リ・オーの武器を構えたのだった。

 

 

********************

 

 

『こなくそぉ!』

『ケイ様、まだまだです!』

 

訓練所で起きる爆発音、巻き上げる砂塵が幾度と無く起きる。ビヨンドガンダム駆り、フィールドに配置された武器を手に、畏れと恐怖に退きそうになりながら、ケイは戦い続けている。

 

ビームライフルのトリガーを引いて撃ち、小型メイスとチェーンソーを振るい、手榴弾で目眩ましして斬馬刀で天誅を掛け、バズーカとガトリングガンを乱射し。

 

しかしそれでも━━━━オーマ・リ・オーが僅かに、サイキョー・リ・オーブレードの鋒を薙ぐ度に、ビームは屈折して明後日の方角へ飛んでいき、弾丸は速度を失い地面に転がり落ち、接近しても分厚い風の障壁に阻まれる。

 

『ッ…!』

 

使う武器が悉く、相手の身体に触れられないのを見ていると、自分自身の無力さを、相手との力量差を犇々と思い知る。事実としてジョーの操るオーマ・リ・オーは、其の巨大な剣を軽く振るっても全く動く所か、修行を観ているダイバー達に攻撃の余波が届かない様に相殺しているのだ。

 

『GBNのバトルシステムの都合上、電子の壁が発生しているにも関わらず』。

 

 

『ケイ様、此処まで貴方の攻撃を受けてきましたが、何れも良い一撃です。用意された武器を使い、どうすれば私を倒せるかを懸命に考えておられます』

 

拙い自分の為に、修行を手伝うジョーに『ありがとうございます』と述べつつも、近くに落ちている二丁のビームハンドガンに手を伸ばし、正面に向ける過程で各々三発の計六発の弾丸を放つ。

だがしかし、其の攻撃もオーマ・リ・オーには届かない。サイキョー・リ・オーブレードの先端で、飛来するビームの進行方向を曲げ、受け流してしまう。

 

『しかし…このままでは、何時まで経っても私のガンプラから武器を落とすことは叶いません。ですので━━━━少し手荒に行かせていただきます』

 

 

━━━━我が力、受けてみよ。

 

 

そう述べたジョー。次の瞬間、オーマ・リ・オーの声がケイとヒノワに聞こえ、機体の左人差し指と中指が『ほんの僅か』に動き。

 

同時に登場した時には溢れ煮たり、今は冷えて黒く固まったマグマが、再び(あか)く灼熱を帯びるや、宇宙空間内で水が水泡となるように、オーマ・リ・オーの回りで浮遊し始めたのだ。

 

『な…ッ、こんなことも出来るのか…!』

 

オーマ・リ・オーの力の一端、其れを見たケイはビヨンドガンダムを操作し、バックステップで距離を取ろうとする。しかし、オーマ・リ・オーが指揮者の様に柔らかくタクトを振るう様に指を動かせば、逃げた先の地面がひび割れ、地面から引き剥がされた岩達が後方より襲い掛かった。

 

『うわぁ!?』

 

バックパックや膝裏、更には足首に岩が激突し、背中から地面に落ちるビヨンドガンダム。其処に追撃を掛けるように地面が円垂状に隆起し、打ち上げを食らわせて天に押し上げたのだ。

 

『ぐううう!』

「ケイさん!」

「ケイ~!」

「ケイ、踏ん張るだ!気張れだーよ!!」

 

空へと放り投げられた青年と機体に、声援を送るフォルテと仲間達。そんな中、ラルクとアキトはオーマ・リ・オーのアクションから、ある事に気付く。

 

「兄さん、アレって…!!」

「間違いない…アレは、あの技は『カテドラルガンダム』の力と『同質』の物!」

 

カテドラルガンダム━━━二代目メイジンが生前、病魔に犯され死期を悟りながらも、ビルダーとしての技術の粋とファイターとしての教授の全てを注ぎ込み完成させたという、今尚色濃く語り継がれている伝説のガンプラの一つ。

 

『動かす事の究極形』を追及した其の性能は、ファイターが特性と機体コンセプトを真に理解し、ガンプラの性能を十二分に引き出した時、フィールドを構成する『全ての粒子』を支配下に置き、己の自由に操る事が出来るという。

 

突き上げられ、空中でキリモミ回転しながらも何とか機体制御を行うケイに、ジョーは唯々剥がした岩肌を、吹き荒ぶ業風を、轟々と鳴り止まぬ雷を。

 

 

ビヨンドガンダムが壊れず

 

機体の損傷度が最低限で済み

 

そしてケイが精神的極限状態に陥るように

 

全て計算しながら戦っていたのだ

 

 

『だぁぁぁ!』

 

再び地面に、今度は機体の前面から叩き付けられた、ケイとビヨンドガンダム。

 

機体の耐久値は赤いライン(ハザード)の前段階、黄色いラインに突入したが、まだ機体は動く。まだ戦える…そう思った彼が、ビヨンドガンダムのメインカメラで見たものは。

 

 

 

『ブースターを使わず、腕組みをしたまま宙に浮遊する』オーマ・リ・オーの姿。

そして天を覆い尽くす黒雲へ、水泡のようなマグマ達が、次々に吸い込まれていく様子であり。

 

 

『ケイ様。貴方が本気でトラム様に勝つのであれば、此の試練。乗り越えられる筈です』

 

 

━━━力無き者よ、己の無力を嘆くが良い

 

 

理の王者の指先が僅かに振るわれ、恐竜時代に終焉を与えたマグマの流星群(天変地異)が、フィールドに降り注ぐ。

世紀末か、此の世の終わりか。あまりの光景に見物人が言葉を失う中、機体のブースターを全開にして逃げ延びつつも、何とか武器を拾うケイ。

 

しかしそんな彼の思惑も、必死の抵抗も全て擂り潰す様に、高速の赫弾の嵐が機関砲の如くフィールドへ着弾。幾万に等しき爆音と熱波が青年と彼の機体を、無情にも呑み込んだのだった。

 

 

********************

 

 

 

同時刻、GBN内 南アメリカ・ディメンション 砂漠地帯…━━━

 

『今日もミッションお疲れ様ー』

『オツカーレ』

 

赤いモンテーロと青のコブラガンダム、そして数機のバクゥで構成されたチームが、此のエリアのミッションをクリアして一息着いている。

 

『バクゥ組も地上戦に慣れてきたし、次のミッションは宇宙も出来るかな?』

『そーなると、バクゥを宇宙戦仕様に改造しないとだね。あとは…━━━━』

 

お互いに感じた事や反省点を話し合う。彼等にとって何気ない時間。そんな時、事件は起きる。

熱射によって地平線が揺れる中、遥か遠くで赤い光が瞬いたのを、モンテーロのダイバーは見た。

 

『ん…?何だあ』

 

直後、彼の視界は超高インパルス砲の奔流に飲まれ、胸部を貫かれたモンテーロはスパークが迸り、爆散する。

 

『な…!』

『誰だ!!?』

 

彼等のガンプラのメインカメラが捉えたのは、太陽を背にして此方へとやって来る、ストライクシリーズやウィンダム、M1アストレイ等を中心とした、SEEDとSEED DESTINYの(コズミック)(イラ)時代のガンプラによる、100機に近い軍勢であった。

 

『丁度良いオモチャが居るなぁ?』

『新しい力…試すには絶好の機会』

『ヤるぞ、彼奴等』

 

先陣を切るが如く、砲撃戦を得意とするヴェルデバスターとジェットストライカーを装備したストライクやウィンダム十数機が、バクゥ目掛けてミサイルを発射してきた。

 

『やらせるかよ!』

『撃ち落とせ!』

 

ピーポ・ソードの薙ぎ払いや、ミサイルコンテナやビーム砲による攻撃を用い、これ以上の犠牲がでないようにする。

 

が━━━━━━━ヴェルデバスターやウィンダムが放ったミサイルが、迎撃を受ける直前。

 

 

 

テクスチャの塵に分解され、攻撃が過ぎ去った途端に再構成されるや、チームへと襲い掛かったのだ。

 

 

 

 

『えっ!?嘘で━━━━うわぁぁぁぁ!?』

『ぐああ!?』

『きゃぁ!』

 

襲われているダイバー達は動揺を隠せない。攻撃武器が分解と再構築でヒットする等、前代未聞の事態。

 

『っ…早くエスケープを!』

『駄目だ、反応しないよ!』

『そんな!ミッション前は機能してた筈なのに!』

 

救済措置が機能しない。其れが『DDツール』によって引き起こされた力。

蛇や蟻が麻痺毒を狩りに用いるように、蜘蛛が糸で獲物を逃がさぬのと同じように。

 

自分達が弄ぶ為の玩具とする。

 

『ハハッハァ!お前ら全員俺達のオモチャにしてやるヨォ!』

 

黒いソードストライクが、手持ちのグランドスラムを投擲し、1体のバクゥの左半身を串刺しにするや、アーマーシュナイダーを取り出して、迎撃する他のバクゥ達のミサイルコンテナを切り飛ばし、パンツァーアイゼンでコブラガンダムのピーポ・ソードを粉砕した。

 

『こ、降参!降参します!私達は降参します!』

 

数で劣る上に、武装を破壊された。コブラガンダムを操るダイバーは形勢不利と判断して、相手方に降伏を申し出る

 

『降参…ねぇ。━━━━━させるかよぉ!』

 

黒いソードストライクの後ろから、藍色のフォースインパルスが急速接近。振るうビームジャベリンが、コブラガンダムの下半身を一閃し切り裂く。

 

『ああっ!?』

 

倒れたコブラガンダムや逃げようとするバクゥ達に、ウィンダムやグフ、M1アストレイが群がり、蹴り、踏み付け、機体の四肢を切り落とし、装甲を力付くで剥ぎ取る。

 

『やだ!やめて、お願い!』

『降参したのに!』

 

恐怖を植え付けられ、泣きじゃくった声を挙げるダイバー達。何故自分達が狙われたのか?自分達が恨みを買う事でもしたのか?

 

『お前らは俺達が!気持ち良くなるための道具なんだよぉ!道具がピーチクパーチク、ガタガタ騒ぐんじゃねぇ!!』

 

理不尽と不条理な答えと共に、ビームダガーの出力でサーベルを抜刀したアストレイとウィンダム達が、バクゥを。コブラガンダムを。

 

ケルベロスバクゥハウンドがボナパルト防衛戦で、ブルデュエルをビームファングで滅多刺しにしたように━━━DDツールの力により、倒さぬ限り消えることの無い呪いを、機体とダイバーに与える。

 

『あ……あ、あ…………』

 

ダメージ超過により、ズタボロに成った機体達は電子の塵へと変還され、セントラル・ディメンションへと戻っていく。

 

『ちぇ、もう終わりかよ』

『十分……とは言い難いが、強化型DDツールの能力は概ね解った。このまま進む』

『他のディメンションでも、仲間が良い感じみたいだしヨユーっしょ』

 

DDツールの恩恵を受けたダイバー達の駆るガンプラは、次なる獲物を求めて狩りを続ける。悪意を纏う行進は、GBNに新たなる厄災をもたらそうとしていたのだ……

 

 




圧倒的な力の差
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