遊戯王GX 語り継がれぬ物語 デュエルアカデミアのもう1人の英雄 作:桐山唯
「このカード全てが…」
私達の前には大量のエラーカードが置かれていた。
そのカード全てが何か黒い物を纏っている。
「万城目…これって…」
「万城目『さん』だ!まさかここまで集まるとはな…それより藤原はどうした?」
「途中で逸れちゃって…。あの後連絡も付かないし…」
「仕方無い…後で会ったら一言、言ってやる。取り敢えずは解散だ。」
まぁ、この黒い靄みたいなのをどうにかする術が無い以上は…か。
side:藤原?
「こんなに…しかも闇の力がここまで…。これはどうにかしなければ…」
side:吹雪
オベリスク寮にて
「うっ…」
吹雪さんは昼寝中。
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「何をしている?!」
場所はかつてのブルー寮。
そこにはダークネスの仮面をした藤原とそれを見つけてしまった吹雪さん。
「俺はやっと見つけたんだよ……!究極のパワー、ダークネスの力を!!」
藤原の制服の左腕の先が破れており、左腕から血が出ています。
藤原の血は地面の円の絵の部分に落とされています。そして、噴出す闇が藤原を包み…
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「はぁはぁはぁ…夢…何だったんだあの夢は…」
side:万城目
「どう言う事だ…」
大量のエラーカードは何者かによって焼却処分されていたのだ。
「俺は犯人を知っている様な気がする。だが何なんだ……?この記憶に霞が掛かった感覚は……」
「ぼくも…心当たりが有る様な……。けど、それを思い出そうとすると、頭がぼやけて……。ぼく、アニキの元に言ってくるよ。こんな時に頼れるのはやっぱアニキしかいない。」
side:十代
十代は校長室に居た。
「これはどういう事だね十代君?」
十代はいきなり鮫島の前に退学届を出しています。
「見ての通りです。俺はこの学園を去る。」
「何故です?君は後半年で晴れて卒業ですよ?」
「理解っています。けど、これ以上学園に迷惑を懸ける訳にはいかない。」
「その迷惑とは?」
「今は上手く説明する事は出来ないけど……俺がここに居ればもっと迷惑が掛かる事は間違いない。」
既にミスターT、藤原(?)と接触している十代はこのままでは迷惑が掛かるとアカデミアを去る事を決意していたのだ。
「何か、異世界で起きた事と関係が有るのかね?」
「俺はもう…とにかく、俺は島を出る事にします。放置して置いてください。校長…世話になった事、礼を言います。」
「待ってくれ十代君……!!」
校長の制止も空しく、十代は部屋を去ろうとします。
タイミング悪く、電話が掛かってきました。
「こんな時に……!今取り込み…こ、これはとんだご無礼を……!!はぁ、遊城十代君に伝言ゲームですか?はい、判りました。」
取り敢えずは十代は出る直前ですので、伝言は間に合いそうです。
「十代君、君がこの学校を去る前に是非とも会いたがっている人達がいる。もし断るなら、退学届けは校長権限で受け取れない。」
「俺に会いたがっている奴?」
「大事な話らしい。これを受理するのはその後にしよう。」
「分かったよ。」
「後、唯君にも会いたいらしいから出来ればそちらにも連絡していただきたい。」
side:唯
十代と私に会いたい人が居る。その連絡を受けて私は待ち合わせ場所へ。
こんな夜に一体誰が?
「全く何処の誰だよ?こんなところで待ち合わせなんて……。」
なんと、軍用のヘリで待ち合わせの場所に来ました。
「斎王さんに影丸さん…」
待ち合わせの場所に来たのは影丸に斎王であった。
幻魔事件の主犯に破滅の光に操られていたとは言え、光の結社事件の主犯…
この2人が一体何を…
「久し振りだな十代君に唯君。」
「爺さん達こそ元気そうだな。」
「まあ、我々は療養の身だがね。」
「こんな処まで呼び出して何の用ですか?」
「他人に聞かれては困る話でね……ここまできて貰った。君達に頼みが有る。」
斎王さんと影丸さんから依頼?
「悪いけど、俺はさっき、退学届けを出して来たばかりだし。おれはこの島を去る。
頼みなら唯ににやって貰え。じゃ、そういう事で。」
「ちょいと待ちたまえ十代君。君は今起きつつある事態を君独りの事だと考えている様だが……。」
「啓示…虫の知らせと言う奴だ。」
「啓示ですか…」
斎王には未来を見通す力は失われている筈。それなのに一体…
「療養中の斎王がベッドの中で本を読んでいると、いきなり窓の端に運命の輪のタロットカードが挟まっていたのだ。知っての通り、私は既に未来を見通す力を失っている。だが、それでも巡ってきた啓示を確かめるべく、私は急遽、影丸会長に連絡を取り、何が起きようとしているのかを調査してもらった。」
「斎王君から連絡を貰い、私も驚いたよ。何故なら、私も彼と同じ様に虫の知らせを感じていたからだ。」
影丸さんと斎王さんに訪れた虫の知らせ…
恐らくその原因は…
「十代君、君も同じではないのかな?だからこそ君はその原因が自分に有ると感じ、この島を出ようとした。私の調査チームは、この島に何らかのエネルギーが噴出しようとしている事を突き止めた。それは、地盤の歪みから地震が発生する様な、謂わば、自然現象の様な強大な力だ。」
「飽くまで仮説だが、影丸会長の三幻魔復活、私の光の波動の一件、そして君のユベルの事件……。これらの事件が複合的に、この島を中心とした次元に負荷を掛け、新たな事態を引き起こそうとしている……。だからこそ我等三人に啓示が有ったのだろう。」
成る程…これが啓示の謎の一端…
「十代。今君が去ろうと、やがて来る事態がこの島から去る事は無い。」
「これは……我々がデュエルモンスターズを悪用した報いかも知れん……。」十代君、君にこの事態を収拾して欲しい。」
「俺達は同じ穴の狢だから、俺に尻拭いをしろってか?」
「十代、流石にそれは言い過ぎじゃ…」
確かにこの言い方じゃ、仕方無いけど…
「そう言われれば言い返す言葉もない。だが、我々はいまだ入院患者、君にしか頼めない。」
「私と会長には、君に何が起きたのか薄々判っている。君は人智を超越た存在になった。だからこそ孤独で、仲間から離れ、この島を去りたいのだ。気持ちは理解る。だが、これは君達にしか出来ない新しい使命だ。君はそれを投げ出し、仲間を見捨て、島を去る事は出来ない。私は良く知っている。」
十代の本質を的確に突いている…
それにこのままだといずれ…
「それで何が起きようと、変える事の出来ない……。十代、君の本質だとね。我々は君が、仲間と共に無事この学園を卒業する事を願っている。」
「よく言うぜ……っっ!!?」
少し多きめの地響きが起こる
「会長、例の現象がここ一体に起き始めています。」
SPと思われる人が影丸に知らせていますが、闇の雲が一本の線となって空間に異次元の穴を開け、ミスターTが現れました。
「貴様はさっきの……!!」
「ミスターT!」
「私とした事が十代、君には自己紹介がまだだったね。トゥルーマン、英語で真実を語る者……。気軽にミスターTとでも呼んでくれ給え。」
「真実だ?フザケルな!!」
「折角自己紹介を終えた所だが、君達は真実に近付きすぎている。消えて貰うよ。」
と言うと共に山を削り火山を活性化させる。
「火山が?!」
「斎王、影丸!ここから逃げろ!」
「「解った」」
斎王と影丸がヘリコプターに乗り込み飛び立とうとする。
が、火山岩がヘリコプターを目掛けて飛んで来る。
「ネオス召喚。ラスオブネオス!」
火山岩は1m位の所で十代によって出されたネオスに阻まれる。
「ほう、この世界で精霊の力をここまで引き出せるとは……。君達は一筋縄ではいかない様だ。ならば再びデュエルで決着と行こうか!!」
地面が切り離され、私と十代が分かれ去られ、私と十代の間の地面の下からは火山が現れる。
更に、ミスターTは分裂し、こちらにも現れる。
「これは…。」
「さぁ、デュエルと行こう。」
「「「「デュエル!」」」」
FIRST TURN:唯
「私のターン、ドロー。《マロン》を召喚。カードを2枚伏せる。ターン、エンド。」
唯 手札3 ライフ8000
モンスター:《マロン》ATK1900
魔法罠:伏せ2
「私のターン、ドロー。《ダークアーキタイプ》を召喚。」
「またそいつ…だけど今回の攻撃力の差は500…対したモンスターは出せない筈。」
「そう思っていられるのも今の内だ。《ダークアーキタイプ》で《マロン》を攻撃。そしてダメージステップに手札の《パワーギフト》を発動。対象としたモンスターの攻撃力は手札からカードを1枚墓地へ送る事でそのモンスターの攻撃力分アップさせる。私が捨てるのは《アレキサンドライドラゴン》!」
《マロン》ATK1900→3900
《ダークアーキタイプ》ATK1400VS《マロン》ATK3900
ミスターTライフ8000→5500
「これで攻撃力2500以下のモンスターを呼び出せる。《真紅眼の黒竜》を墓地へ送り、《アークブレイブドラゴン》を特殊。」
「レッドアイズ…!」
「更に、《パワーギフト》のもう1つの効果。効果を受けたモンスターが戦闘を行った場合、ダメージ計算後そのカードを破壊する。」
「ぐっ…。」
「《アークブレイブ》でダイレクト。」
唯ライフ8000→5600
「カードを1枚伏せ、ターン、エンド。」
唯 手札3 ライフ5600
モンスター:なし
魔法罠:伏せ2
ミスターT 手札1 ライフ5500
モンスター:《アークブレイブドラゴン》ATK2400
魔法罠:なし
「私のターン、ドロー。《死者蘇生》を発動。蘇れ、《マロン》!そして《運命の解放者》を召喚。」
「レベルの合計は7…。」
「レベル4《マロン》にレベル3《運命の解放者》をチューニング。二つの刃交わりしとき、ここに忠義の刃が現れん。私に仕えよ!シンクロ召喚!現れろ、《不退の荒武者》!」
「確かそのカードの効果は…」
「攻撃力が高いモンスターとの戦闘では破壊されず、相手を返り討ちにする効果。」
これで守りは万全。
「《不退の荒武者》で《アークブレイブドラゴン》を攻撃。切り捨て御免!」
《不退の荒武者》ATK2500VS《アークブレイブドラゴン》ATK2400
ミスターTライフ5500→5400
「ターン、エンド。」
唯 手札2 ライフ5600
モンスター:《不退の荒武者》ATK2500
魔法罠:伏せ2
ミスターT 手札1 ライフ5400
モンスター:なし
魔法罠:なし
「私のターン、ドロー。この瞬間、墓地の《アークブレイブドラゴン》の効果。他のレベル7又は8のドラゴンを蘇生する。蘇れ、《真紅眼の黒竜》!《黒炎弾》を発動。君に《真紅眼の黒竜》の攻撃力分…2400のダメージを受けて貰う。」
唯ライフ5600→3200
「ぐっ。」
「ターン、エンド。」
唯 手札2 ライフ3200
モンスター:《不退の荒武者》ATK2500
魔法罠:伏せ2
ミスターT 手札1 ライフ7900
モンスター:《真紅眼の黒竜》ATK2400
魔法罠:なし
「私のターン、ドロー。《不退の荒武者》で《真紅眼の黒竜》を攻撃。切り捨て御免!」
「伏せカード、オープン。《ドレインシールド》。攻撃を無効にし、その攻撃力分、ライフを回復する。」
ミスターTライフ5400→7900
「ターン、エンド。」
唯 手札3 ライフ3200
モンスター:《不退の荒武者》ATK2500
魔法罠:伏せ2
ミスターT 手札1 ライフ7900
モンスター:《真紅眼の黒竜》ATK2400
魔法罠:なし
「私のターン、ドロー。《真紅眼融合》を発動。このカードは手札・デッキ・場から融合素材を調達する。デッキの《デーモンの召喚》と場の《真紅眼の黒竜》を融合。現れよ、《悪魔竜ブラックデーモンズドラゴン》!」
「攻撃力3200…」
「《悪魔竜ブ》で《不退の荒武者》を攻撃。メテオ・フレア!更に、ダメージステップ開始時、《禁じられた聖杯》を発動。《不退の荒武者》を効果を無効に。」
《不退の荒武者》ATK2500→2900
《悪魔竜ブラックデーモンズドラゴン》ATK3200VS
《不退の荒武者》ATK2900
唯ライフ3200→2900
「更に、《悪魔竜》の効果。墓地のレッドアイズモンスターを戻す事でその攻撃力分のダメージを相手に与える。黒炎弾!」
唯ライフ2900→500
「うっ。」
「ターン、エンド。」
唯 手札3 ライフ500
モンスター:なし
魔法罠:伏せ2
ミスターT 手札0 ライフ7900
モンスター:《悪魔竜》ATK3200
魔法罠:なし
「私のターン、ドロー。カードを1枚伏せる。ターン、エンド…」
唯 手札2 ライフ500
モンスター:なし
魔法罠:伏せ3
ミスターT 手札0 ライフ7900
モンスター:《悪魔竜》ATK3200
魔法罠:なし
「私のターン、ドロー。君の驚異的な引きも今回は味方しなかった様だな。念には念をだ。《おろかな埋葬》を発動。《真紅眼の黒竜》を墓地へ。」
これであの攻撃か効果を通せば私のライフは…
「《悪魔竜》でダイレクト。」
「伏せカード、オープン。《星墜つる地に立つ閃珖》!自分のライフより攻撃力が高い特殊召還されたモンスターの攻撃を無効にし、1枚ドロー。その後、エクストラまたは墓地からスターダストを特殊する。現れよ、《スターダストドラゴン》!」
「だが、まだ終わらんよ。《真紅眼の黒竜》を墓地へ送り、《悪魔竜》の効果。黒炎弾!」
「手札の《希望の守り手》の効果。自分のライフ以上の効果ダメージが発生した場合、自分が受ける効果ダメージを0にする。但し、このカードは解放者又は宝石騎士のシンクロ素材に使われる以外の方法で墓地へ送られた場合、このカードのプレイヤーは敗北する。また、シンクロ素材で墓地へ送られた場合、自分のライフを半分にする。」
「だが、君の持つその組み合わせで出せるカードは《スターダストナイト》のみ。次で決着だ。ターン、エンド。」
唯 手札3 ライフ500
モンスター:《スターダストドラゴン》ATK2500、《希望の守り手》DEF0
魔法罠:伏せ2
ミスターT 手札0 ライフ7900
モンスター:《悪魔竜》ATK3200
魔法罠:なし
「私のターン、ドロー。手札1枚をコストに《死者転生》を発動。《マロン》を回収。そしてそのまま召喚。」
「だが、《悪魔竜》を突破は出来まい。」
「レベル8《スターダストドラゴン》にレベル1《希望の守り手》をチューニング。大いなる運命に導かれた閃光の如き、翼を見よ!シンクロ召喚!飛翔せよ、《スターダストナイト》!」
唯ライフ500→250
「更に、《受け継がれし騎士勲章》を発動。手札の戦士族を墓地へ送り、墓地の戦士族シンクロモンスターを除外して発動。場の戦士族シンクロモンスター1体を選択し、除外したモンスターの攻撃力分攻撃力を上昇させる。」
《スターダストナイト》ATK2500→5000
「ほう…」
「《スターダストナイト》で《悪魔竜》を攻撃。更に、《魂の一撃》を発動。ライフポイントを半分払い、選択したモンスターの攻撃力は相手のエンドフェイズ時まで、自分のライフポイントが4000より下回っている数値分アップする。」
唯ライフ250→125
《スターダストナイト》ATK5000→8875
《スターダストナイト》ATK8875VS
《悪魔竜ブラックデーモンズドラゴン》ATK3200
ミスターTライフ7900→2325
「《マロン》でダイレクト。」
ミスターTライフ2325→425
「ターン、エンド。」
唯 手札0 ライフ125
モンスター:《スターダストナイト》ATK3000、《マロン》ATK1900
魔法罠:なし
ミスターT 手札0 ライフ425
モンスター:なし
魔法罠:なし
「私のターン、ドロー。カードを1枚伏せる。ターン、エンド。」
唯 手札0 ライフ500
モンスター:《スターダストナイト》ATK3000、《マロン》ATK1900
魔法罠:なし
ミスターT 手札0 ライフ425
モンスター:なし
魔法罠:伏せ1
「私のターン、ドロー。《スターダストナイト》でダイレクト。」
「伏せカード、オープン。《聖なるバリアミラーフォース》。これで君の場のモンスター全ては破壊される。」
「知ってるんでしょ?《スターダストナイト》の効果。場のカード1枚を破壊から守る。自身を守る。波動音壁!」
ミスターTライフ425→0
デュエル終了と共にミスターTは消えていた。
「相変わらず消えるのは早いわね…」
「唯、大丈夫か。」
「何とかね…。」
十代の電話が入る。
「携帯?」
「ああ、ちょっとな。もしもし。」
『オブライエンだ。藤原優介の事が判った。奴はデュエルアカデミアには居ない。」
「やっぱりか。」
『だが、実在しなかったわけじゃない。』
「どう言う訳だ?」
『正確に言うなら、藤原優介は数年前に神隠しに遭っている。今は使用されていない、特待生用のブルー寮でな。』
side:ミスターT
「奴等は思ったより厄介だな。」
「早々に消し去らねばならないようだな。」
「「うむ。」」
確実に、そう確実に歯車は回り出している。
ミラフォは仕事しない。はっきり分かんだね。