遊戯王GX 語り継がれぬ物語 デュエルアカデミアのもう1人の英雄 作:桐山唯
「オブライエンだ。十代、町の様子がおかしい。至急童実野町に来てくれ。」
「何だって?!」
「奴等が本格的に動き出した。童実野町の人々が丸ごと神隠しに遭っている。」
「判った。剣山、お前は空野を探せ!俺はしばらくここを留守にする!!」
そう言って十代は校長室へ向う。
「十代君、どうしたのかね?」
「急用なんです!少しボートを借ります。童実野町まで行ってきます!!」
校長室から出るとそこには一人。
「聞いたわよ。童実野町が大変だってね。」
「唯!」
「貴方の事だから、止めても無駄だと思うけど、私にやれる事があるなら言ってね。」
「それ何だが、ミスターTが本格的に動き出したらしい。出来れば付いて来て欲しいが、アカデミアが心配だ。アカデミアを頼む。」
遂にミスターTが…
「それと、今、剣山に空野の探して貰っている。唯も剣山と合流して一緒に探してくれ。」
「了解。」
side:オブライエン
「フフフフフフフフフフ……。」
「貴様は……!ミスターT、この町の状態は貴様の仕業か?町の人達をどこにやった?」
「知りたいか?ならばデュエルで聞くのだな。」
「それが一番の様だな。『この異変をみんなに知らせる為にも、このデュエルを記録に残す!!』」
「「デュエル!」」
数日後…
side:空野
「三年生のセンパイですね?卒業デュエルの相手を探しているならぼくがお相手しますよ。」
空野もとい、ミスターTは新たなる犠牲者を生み出すべく、デュエルを繰り返している。
side:剣山
「どこだドーン?」
「こっちだよ剣山。そんなに大声を出さなくっても僕はどこにでもいるよ。」
空野もとい、ミスターTが剣山に接触する。
「お前を探していたザウルス。十代の兄貴はお前の事を心配していたドン。それに唯先輩も探すのを手伝ってくれて…」
「十代か……僕の心配をするより、自分の心配をしたらどうだと伝えておけ。君もいい加減十代の腰巾着は止めたらどうだ?君は所詮虎の威を借る狐……いや、ティラノザウルスの威を借るステゴザウルスと言ったところか。」
「なっ?!」
「十代とつるんで強くなったつもりで、ぼく達同級生を見下しているんだろ?」
「俺がいつお前を見下したドン?お前は入学後、初めて出来た友達ザウルス。」
言い掛かりにも等しい言葉を掛けられ、剣山は困惑しています。
「ブルーだってのにイエローの俺に声をかけてくれたドン!!それを見下すなんて……」
「今のは《私》が思っている事ではなく、《空野》の心の闇が思っている事でねぇ。
《私》に悪気が有る訳じゃあないんだよ。いわば、代弁しているだけさ。」
「な、何を言っているドン!!?」
これでも気付かない剣山。
「という訳で、君の心の闇も拝見してもらおう。」
そう言ってミスターTが剣山の胸板に触ろうとしますが恐竜の生存本能から危険を察知したのか、剣山はミスターTの伸ばした手を払いました。
「お前……只の人間じゃないな!?」
「これは驚いた。十代や唯以外にこんな奴がいるとは……ならば尚更……お前は邪魔な存在だ!!」
「お前誰だドン!!?空野じゃないザウルス!!」
と、T野の眼から怪光線を見てやっと剣山も気付きました。
「お友達とは、ダークネスの世界でゆっくりと話すんだな。」
空野にミスターTが重なって見えます。
「「デュエル!!」」
side:十代
真夜中の童実野町で、オブライエンの姿をしたミスターTが複数で十代を取り囲んだ状態です。
「俺にそんな小細工は通用しない!!オブライエンを何処にやった!!?」
「何を言ってるのかね。目の前に居るじゃないか。良く見るんだ十代。」
ミスターTの目から怪光線攻撃に暑苦しさを覚えた十代はその場から逃げ出しました。
ミスターTはその様子を嘲笑うだけです。
十代は逃げていますが、行けども行けども周りには人っ子一人いません。
「オブイライエンが言った通り……人っ子一人いない……だが、この怪しい気配は何だ!!?」
今度は周りのショウウインドウに映った十代がミスターTみたいに眼を蒼白く光らせ、邪悪な笑みを浮かべて寄って来ます。
「何をビビッている?何も怖がる事は無い。さあ、こちらに来るんだ。」
怖がるなって方が無理な状況。
凶悪な笑みを浮かべた自分が複数自分に向かってよってきている。
「止めろと言っているんだ!!」
「お前こそ、その目で世界を見るのは止めろ。どうしても言う事を聞けないのなら……。」
と、周りのミスターTは一斉にデュエルディスクを構えます。
side:剣山
「私はこれでターン、エンド。」
ミスターT 手札3 ライフ2600
モンスター:《ホルスの黒炎竜LV8》ATK2800
魔法罠:なし
剣山 手札1 ライフ1700
モンスター:なし
魔法罠:なし
「どーした剣山?君の力はこんなもんかい?」
「馴れ馴れしく人の名前を呼ぶんじゃないザウルス!!今黙らせてやるドン!!俺のターン、ドロー。」
「剣山君、それに…空野君まで?!」
「唯先輩、コイツは危険ザウルス…俺達の知る空野じゃないドン!」
空野君じゃない…となるとまさか…!
「そいつは剣山君の敵う相手じゃ…」
「せめて、友達の敵位取らせてくれドン!《ハイパーハンマーヘッド》を召喚。」
「ほう…」
「《ハンマーヘッド》で《ホルスの黒炎竜LV8》を攻撃。」
《ハイパーハンマーヘッド》ATK1500VS《ホルスの黒炎竜》ATK3000
剣山ライフ1700→200
「《ハイパーハンマーヘッド》の効果。戦闘を行った相手モンスターを手札に戻す。」
「成る程…これで魔法を使えるようにしたか。」
「そして魔法カード、《時空超越》を発動。墓地の恐竜さんを任意の枚数除外する事で、その数と同じレベルの恐竜族を手札から呼び出すザウルス。墓地の4体を除外し、《ディノクラウド》を特殊。このカードの攻撃力は除外されている恐竜さんの数×1000ポイントとなる。」
《ディノクラウド》ATK?→4000
「更に、《ディノブラスト》を発動。自分の場の恐竜さん1体のレベル×300のダメージを相手に与える。ターン、エンド。」
ミスターTライフ2600→1400
ミスターT 手札4(《ホルスの黒炎竜LV8》) ライフ1400
モンスター:《ホルスの黒炎竜LV8》ATK2800
魔法罠:なし
剣山 手札0 ライフ200
モンスター:《ディノクラウド》ATK4000
魔法罠:なし
「これが恐竜さんの底力ドン!!」
「そんなに恐竜が好きなのかい?」
「愚問ザウルス!!俺と恐竜さんは一心同体!!化石の発掘中、足の骨を折った俺の体には、恐竜の化石が埋め込まれているドン!!」
「成程。この男の心に闇は無い。だが、奴の中の小さな影でもあれば、それはやがて巨大な闇なる。闇無くば 作ってみよう。ならば、大好きな恐竜の世界にお前をご招待しよう!!」」
「ミスターT、剣山に何を…」
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と、T野は剣山に恐竜の世界を見せます。
南斗、剣山の前世は恐竜でした。
「ていう事は、俺は恐竜の生まれ変わりドン?ラッキー!!」
「それはどうかな?」
と、剣山ザウルスが小さな恐竜を襲って御馳走にしてしまいました。
「弱者は食われ、焼肉定食として強者の血肉となる。弱肉強食、これがお前の渇望む恐竜の世界だ!!そしてその因果は、お前に呪いとなって蘇生がえる!!」
突然、足の恐竜の化石が光り始めました。
これは一体!!?
「その足に埋め込まれた恐竜の骨は、それこそが、前世でお前に喰われた恐竜の骨なのさ!!お前の糧になった者達の呪いが、時を超越え、今度はお前の体を焼肉定食にする!!因果応報、お前自身が生きながら食われる苦痛しみを味わうがいい。」
「うあぁぁぁぁぁ!」
「剣山君!ミスターTアンタって人は…!」
「やめろ!止めてくれ!!!!コレはウソに決まってるドン!!!!!」
「もはや戦意は残っていまい。剣山、今楽にしてやろう。私のターン、ドロー。手札2枚を捨て、《魔法積の採掘》を発動。墓地の《レベルアップ!》を手札に。そして《死者蘇生》を発動。蘇れ、《ホルスの黒炎竜LV6》!」
この流れ…まさか…!
「《レベルアップ!》を発動。《ホルスの黒炎竜LV6》を《ホルスの黒炎竜LV8》に。」
「だけど攻撃力は…」
「《異次元からの埋葬》を発動。除外された恐竜族3体を墓地に戻す。」
《ディノクラウド》ATK4000→1000
「これじゃ…」
「《ホルスの黒炎竜LV8》で《ディノクラウド》を攻撃。ブラックメガフレイム!」
《ホルスの黒炎竜LV8》ATK3000VS《ディノクラウド》ATK1000
剣山ライフ200→0
「ようこそ我がダークネスの世界へ。」
剣山は消え去ってしまった。
そんな…私が早く着いていれば…!
「いずれ、君達とも決着を付けよう。だが、今は…。」
そう言ってミスターTも姿を消す。
十代「オブライエン…斎王…美寿知…ミスターTの狙いは一体何なんだ!!?」
ヨハン「急げ十代!!もっとスピードを上げろ!!嫌な予感がするぜ!!」
十代「みんな無事でいてくれ!!!!」
次回、ダークネス侵攻、奪われた記憶