遊戯王GX 語り継がれぬ物語 デュエルアカデミアのもう1人の英雄   作:桐山唯

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第109話 ダークネス侵攻、奪われた記憶

side:クロノス

 

教員室で採点中にて

 

「最近は仕事がはかどって楽チンナノーネ。」

 

あ、採点中の答案用紙から答えが消えてしまいま。

言うまでも無く、ミスターTの悪企みですが。

 

「白紙ナノーネ。チェックする数が減ってるケード、キニシナーイ、キニシナーイ。」

 

side:翔

 

「僕の……負けだ……」

「さぁ、君もこちら側へ。」

「君は一体…」

 

side:吹雪

 

一方吹雪は灯台の下で呑気に独白を録音しています。

 

「あれは、確か……入学した手の頃だった……。ぼくは女生徒達に王子様に」

「何をしているんです、師匠?」

 

そこに万丈目が現れました。

 

「万丈目君か。なぁに、ぼくの学園生活を本にしようと思ってね。しかし…少し問題があってね。最近この若い身で物忘れ…」

「ていうか、師匠もですか!!?実を言うと、俺もなんです。対戦した相手の名前もさっぱりきっぱり思い出せなくて……。」

「このページを見てくれ。そこのページにはぼくにラブレターをくれた女の子の名前がびっしりと書き連ねてあるんだが……。その名前思い出そうとしても……全くもって思い出せない……愛の伝道師を自負する……このぼくがね……。」

 

と、吹雪は万丈目にラブラブノート(仮)を見せます。

そこには、吹雪の言うとおり、かつてはびっしりと書かれてあったであろう女生徒の名前がすっかり消えています。

吹雪の脳味噌の中からも記憶がこってり消えてしまった…。

 

「きっとこの学園に……何かがおき始めているんだろう……。」

「吹雪さんに万城目、ここに居た!」

「万城目さんだ!」

「唯ちゃん、どうしたんだい?」

 

side:ミスターT

 

一方、T野軍団は同志を着々と増やしている様です。

 

「大半の生徒は我々の同志となった。」

「もはやこの肉体は必要ない。」

「これより、学園を占拠する。」

 

と、ミスターT軍団は空野の姿をやめ、本来のミスターTの姿を取りました。

 

「一人残らず、我が同志に……ダークネスと共に……ダアアアアアクネエエエエエス……」

 

side:十代

 

一方、我等が主役の十代は、オブライエンの指示で童実野町にやって来て居たヨハンと一緒にボートでアカデミアを目指しています。

 

「まだか十代!!?」

「全速全開でやっている!!」

 

side:アカデミア

 

「兄さん、万丈目君!!唯、早く中へ!!」

 

と、とある部屋に明日香がいました。

ジュコ&モモエもいます。

 

「助かったのは俺達だけだ……!!」

「だが、これで敵の裏をかく事が出来た。」

 

ここにはジュンコさん、モモエさん、私、吹雪さん、万城目のみ…

 

「記憶に残っている者は残っているという事になるからね。連絡も取りやすい。」

「本当に兄さんの言った事が……。」

「ああ……この学園にはもう……俺達以外にヤツラしかいない……。」

 

と、部屋の外には怪しい人影が……!!

そして壁を爆破してミスターTが6人。

 

「迂闊だったよ……既にダークネスの侵攻が始まっていたなんて……。ここはぼく達が守る!!明日香達は先に行くんだ!!僕達のうち誰かが生き残り、ここで起きた事を彼に伝えなければならない。十代君ならばこの事態を何とかしてくれる。なぁに、僕だってむざむざ負ける積りはない。」

「その通り、この万丈目サンダーもいるんだ。あんな奴等、2人居れば十分だ!」

「さあいくんだ、明日香!!ジュンコ君にモモエ君、君達も。唯君は3人の護衛を頼むよ。」

「そんな…二人共…。」

 

自ら私達を逃すなんて…

 

「明日香様!!」「いきましょう!!」

「判ったわ兄さん……行くわよ、ジュンコ!モモエ!それに、唯。ここは任せましょう。」

「吹雪様、ご無事で!!後、万丈目君も!!」

 

と、明日香達を逃がし、万丈目&吹雪コンビはT軍団を迎え撃つ事となりました。

 

「始まったのね……!」

 

後方で爆音が起きる。

 

「「明日香さまぁ~!!」」

「大丈夫よ!きっと兄さん達が守ってくれるわ。それに…」

「絶対に逃げ切るよ!」

 

side:吹雪

 

その兄さん達は……目の前に数人のミスターT軍団がいます。

 

「十代なんぞに頼らなくたって……!!」

「俺達だけで時間を稼ぐんだ!!」

 

さて、万丈目&吹雪コンビは何体のミスターTを倒す事が出来るのか!!?

 

「果たして、時間稼ぎになっているのかなぁ?」

「何ー!!?」

「え~と……僕は誰かを守るために…唯さんを護衛に付けて…誰だっけ…?」

 

と、後ろから万丈目までもがふらっと…消えてしまう。

 

「アニキー」

「万丈目のアニキまで」

「やられちまっただ~」

「忘れない……忘れたくない……大切な仲間達……!!」

 

吹雪さんだけを残し、ミスターTはその場を去る。

 

side:唯

 

そんな…明日香さんに…ジュンコさん…モモエさんまで…

私はまた誰も…

 

「唯、どうしてこんな所に…」

「十代…?それにヨハンまで…」

「童実野町に居たミスターTがこっちに襲撃していると言ってたんだ。だから飛んで来た。残念だが、オブライエンや斎王はもう…」

「皆…消えて…私は誰も…」

「唯、大丈夫か…!安心しろ、必ず元凶をぶっ飛ばして皆を元に戻してやる。」

 

side:吹雪

 

「みんなと共に授業を教わった教室……と言うか、誰に?皆って誰?」

 

教室の前で、自問自答する吹雪さん。

ふと拾ったデュエルアカデミアニュースの卒号デュエル中間結果の1位・万丈目、2位・明日香、3位・翔の写真も三人のところだけ綺麗さっぱり消えてしまいました。

 

「ぼくはたった一人……世界にたった一人……護るべき者はいない……誰もぼくを必要としない……だがなんだ!!?この狂おしい程の想いは!!!?いや、これは知っている!!怒り!!!!愛しい者を装備魔法強奪された怒りの感情!!!!愛しい者達の記憶を奪う事は出来ても、心まで奪う事は出来ないぞ!!!!」

 

と吹雪が叫んだ瞬間、

吹雪の胸のポッケのダークネスのカードが

一瞬光りました。

その中から聞こえてくる吹雪を呼ぶ声に従い、吹雪はダークネスの仮面を装備しました。

その途端、その場から吹雪が消え去ってしまいました。

宇宙空間を初めとする摩訶不思議な空間が見えてきます。

暗い決闘場に、なぜか万丈目がいます。

 

side:万丈目

 

「分かってるんかい!!今日負けたらプロ引退だぞ!!」

 

周りの客は万丈目にブーイングを送っています。

プロとなった万丈目が負けに負けまくって次に負けたら引退と言う状況…

 

万丈目 手札1 ライフ300

モンスター:なし

魔法罠:なし

 

相手 手札0 ライフ1200

モンスター:なし

魔法罠:なし

 

「そうだ……俺はプロで一生も出来ず……背水の陣のデュエルの真っ最中……お互いモンスターも無く、一撃で勝負が付くライフポイント……このドローに全てを掛け……俺のターン、ドロー。」

『ごめーん、万城目のアニキー』

(でも、もう1枚のカードはリロード、これを発動すれば、何とかなるかもしれない……だが、モンスターカードが引けなければ俺には壁モンスターもいなくなる……)

「モンスターをセットしてターン、エンド。」

 

万丈目 手札1(《リロード》) ライフ300

モンスター:伏せ1(《オジャマイエロー》)

魔法罠:なし

 

相手 手札0 ライフ1200

モンスター:なし

魔法罠:なし

 

「ドロー。《ハルベルト》を特殊召還。」

「何?!貫通効果持ちだと?!」

「《ハルベルト》でセットモンスターを攻撃。」

 

《ハルベルト》ATK1800VS《オジャマイエロー》DEF1000

万丈目ライフ300→0

 

「俺は……こんなところで……終わりたく……ない……。」

 

そして再び、時は戻り最初の光景に戻る。

《オジャマイエロー》を引くところまでは同じ…

違うのは《リロード》を発動した事、引いたのは…

《レベルアップ!》

 

「もう嫌だ……!!こんな状態カンベンしてくれ!!!!」

 

また場所が変わり、今度は翔がそこに。

 

side:翔

 

と、次は翔が亮を介抱しているところから始まります、

亮は咳き込んでいます。

 

「翔……俺はこんなザマで、新しく作ったプロリーグはお前に任せっきりだが……大丈夫なのか?」

「心配しないで兄さん。兄さんの夢はぼくがきっと叶えて上げるよ……。」

 

翔君はヘルカイザー状態の亮と同じ衣装を纏っています。

唐突に場所は変わり、場はデュエル場に移ります。

 

「レディースエンドジェントルメーンこれより登場するのは、サイバー流デュエルリーグ、まるふじぃぃぃ、しょおおおお!!!!!」

「結局ぼくなんかじゃあ……兄さんの夢を叶える事なんて……。」

 

そして、女教師明日香に移ります。

 

side:明日香

 

明日香は4人の不良生徒相手に苦労しています。

 

「待ってみんな!!私はみんなに、デュエルを継続けて貰いたくて、その為に教師の道を選択んだのよ……!」

 

相手はブルー女子とレッド男子が2人ずつ。

 

「そんな事カンケーねーよ。」

「なら教えてくれよ、先生。」

「アタシ達オチコボレが、どうすりゃ一流のデュエリストになれるの?」

「答えて見ろよ?」

「そ…それは……」

 

流石の明日香も言葉が詰まる。

 

「やっぱりね……。」

「へへ……」

「肝心な事は教えてくれないのね。」

「その程度のデュエリストが……教師面するなよ!!」

 

と、既に学級崩壊しています。

 

side:吹雪

 

「うああああああ!!!!!!!!!!」

 

三人の悪夢を見たせいか、現実世界に戻った吹雪は絶叫しています。

 

「明日香…翔君…万丈目君…希望を奪い、絶望を与え、そして心を折る……これがダークネスのやり方なのか……!!」

 

吹雪がアカデミアの外に出てみるとミスターTがダース単位でぎょーさんいます。

 

「ダークネェェス……ダークネェェェス……ダークネェェェス……」

 

と、低い声で大合唱しています。

しかし、吹雪はその中を臆する事無く進んでいきます。

 

「さあ、出て来い!!ぼくと勝負しろ、ダークネス!!!!ぼくは覚えているぞ!!!明日香の事も!!翔君の事も!!万丈目君も!!さぁ、ぼくの記憶を完全に奪ってみろ!!!!」

 

と言うと、ミスターT軍団は両脇に下がり、

仮面を被ったダークネスが現れました。

 

「飛翔の理……世界の真実……理解出来ず、全てを否定する事しか出来ない人間の限界……だが……そんなゴミの様なお前達を俺が肯定してやろう。」 

「ぼくはお前を許さない!!」

「フフ……結構。そうこなくちゃな。では、お前の挑戦を祝福しよう!!」

「「デュエル!」」




今回はデュエルシーンほぼほぼ無いけど仕方無い。

次回、「大切な物」
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