遊戯王GX 語り継がれぬ物語 デュエルアカデミアのもう1人の英雄 作:桐山唯
マッケンジーとのデュエルから1週間の時が経った。
その間に分かった事と言うと…
留学生は全てマッケンジーから与えられたプラネットシリーズで操られ、ある精霊の完全復活に加担させられていた事。
マッケンジーの正体はトラゴエディアと呼ばれるデュエルモンスターの精霊でプラネットシリーズの力で復活しようとしていた事。
そして、トラゴエディアとコブラが何かを共同で企んでいたと言う事。
それが未だ続いていてこのデスリングと関係があるであろうという事。
そして決定的な事が今《アシュレイ》の口から耳にした。
「え?ごめん、もう一回言って。」
『このデスリングですが、どうやら使用者のデュエルエナジーを吸い取っているようです。』
「そうなの?私は今まで通りだと思ってたけど」
『マスターは空手をなされていた頃があったとか。それ以外にもこれまでの過酷なデュエルが今のマスターの精神力と体力の礎となっていると思われます。その結果でしょう。』
知らず知らずの内に身体に無理をさせてしまったんだ…
そう言われてみると普段より復活が遅かった。
普段は元気な十代も未だ目覚めてない。
『そうなると今回、今までより目覚めが遅かったと言うのもデュエルによる疲労やダメージだけではなくデュエルリングの影響もあると思われます。』
「そっか…。それなんだけど…」
『エネルギー反応は森の奥に集まっている模様。その先にこの事件の首謀者、恐らくコブラが居ると思われます。』
「十代が居ないのは少し心配だけど、行くしかないよね。案内は頼める?」
『はい、勿論です。マスター。』
さぁ、行くよ。
もう1人の敵を倒しに。
そう決意し、部屋を出るとそこにはオブライエンが居た。
「コブラの元へ行くのか?」
「ええ。全てに決着を付ける。」
「なら、俺を連れて行って欲しい。」
「コブラの傭兵だったって聞いたけど、それでも良いの?」
「ああ。せめてもの罪滅ぼしだ。それに、元々スパイとして入ったからな。」
「そうだったの。じゃあ…」
「俺も居るぜ。」
そう言って背後から現れたのは、青い髪の少年だった。名前は確か…
「ヨハン、だっけ?」
「ああ。」
「貴方もコブラを倒すのを手伝ってくれるの?」
「勿論。そのために、ここに来たんだから。」
仲間が2人増えた。それも二人共かなりの実力者。
これ程心強い事はないだろう。
そんな時だった。
『大量のデュエルエナジーの反応がある…もしかしたらデュエルがあったのかも…』
「何処で起きたの?」
『ブルー寮近くのパーティ会場…誰かがパーティを開き、デュエルを一斉に行った可能性が…』
「そんな、馬鹿な…」
「取り敢えず、行ってみよう。」
一斉にデュエルが行われたと思われるパーティ会場…、そこでは多くの生徒が倒れていた。
「唯君、君達も来ていたのか…!」
えっと、このイエロー、私の同期で…誰だっけ?
「三沢ボーイ。どうしてユーはここへ?」
あっ、そうだった。三沢だ、三沢。
完全に名前を度忘れしてた…
「俺は、アモン君がパーティを行うと聞いて怪しく思い、ここまで来たんだ。アモン君は万城目君とブルー寮の湖でデュエルしている筈だ。」
「ありがとう。私達は、アモンの元へ行く。三沢は、ここに居る生徒を見てて。」
「分かった。そっちは頼む。」
「万城目、そんなデュエル止めるのよ!」
「唯先輩!どうしてここに?」
翔、剣山、明日香、レイの4人がここに居た。
「それは、こっちの台詞よ。あんた達こそ…」
「三沢君の指示で、こっちに来る事になったッス。」
「そっか。」
ヘリコプターに支えられた2つの足場…
そこには、三沢の言う通り、万城目とアモンがいた。
丁度、アモンのターンが始まった所だった。
「僕のターン、ドロー。《雲魔物 タービュランス》を召喚。このカードは召還成功時、自身に場の雲間物の数だけフォッグカウンターを乗せる。」
《タービュランス》:カウンター0→1
「《タービュランス》のもう1つの効果。カウンターを外し、《スモークボール》を特殊。《二重召喚》を発動。」
ヤバイ…この状況で勝負を終わらせる雲魔物が1枚存在する…それがアモンの手札にあるとするなら…
万城目は、負ける…
「《タービュランス》と《スモークボール》をリリース。来い、《雲魔物 アイオブザタイフーン》!」
この雲魔物は…
万城目…
「《アイオブザタイフーン》で《オジャマイエロー》を攻撃。」
人型で1つ眼の紫色の雲。
それは、クラッコのような雲へと形を変える。
「《アイオブザタイフーン》の攻撃宣言時、雲魔物以外の全てのモンスターの表示形式を変更する。」
《アイオブザタイフーン》ATK3000VS《オジャマイエロー》ATK0
万城目ライフ1200→0
万城目はデュエルの敗北と共に、足場から落ちた。
その万城目を助けようとする剣山だが、万城目が一言。
「泳ぎたかっただけだ。」
しかし、その直後、デスリングの影響か沈み始める。
そこを慌てて剣山が引き上げる。
「こんなデュエル、何時まで続くんだろ…」
「終わらしてやる。剣山と翔は2人を連れてパーティ会場の警護を頼む。レイも一応、剣山と一緒に行動してくれ。」
「分かった。」
「だけど、唯先輩達はどうするザウルス?」
「私達は、大本を叩く。出来れば、明日香も来てくれ。」
「分かったわ。」
こんなデュエル、直ぐ終わらせてやるわ。