遊戯王GX 語り継がれぬ物語 デュエルアカデミアのもう1人の英雄   作:桐山唯

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第67話 毒蛇

デュエルエナジーを吸い取られ少しよろめく。

 

「ふぅ。」

「大丈夫か?唯。」

 

駆け寄って来たのは、一緒に居た筈のヨハンではなく、別方向を探索していた筈のジム、オブライエン、明日香だった。

 

「ええ、なんとか。ところで、ヨハンは?」

「ヨハンなら途中で会ったわ。途中で貴方と逸れたって言ってたわね。」

 

ヨハンは方向音痴らしく、留学生の紹介の時も迷子になっていた所を十代に出会いなんとか辿り着いたとか。

そんなヨハンを1人にして大丈夫なのかと言う不安が過ぎったが直ぐ払拭された。

 

「ヨハンは恐らくコブラの元へ繋がる道の真ん中でデュエルをしていた。まだ決着は着かないだろう。」

 

そっか。じゃあ、そこへ…

ゴゴゴゴゴ…

急に私の立っていた地面が動き出す。どうやらそこは、他の地面とは異なり、昇降盤になっていたようだ。

 

「唯!」

「皆はヨハンの元へ。私はこのまま行く。恐らく、この先に居るであろうコブラとデュエルを行う。皆はヨハンと一緒に…」

「ドントウォーリー。必ずヨハンと共に駆け付ける。」

 

遂に、全てを終わらせる。

この事件の黒幕たるコブラを倒して。

昇降盤が昇った先はヘリポートであった。

 

「ここが、貴様との決戦の舞台だ。私の計画がここまで来れたのも貴様や十代、そしてトラゴエディアのお陰とも言えよう。だが、計画は後少しの所で完成には至らぬ。ここで、貴様からデュエルエナジーを頂き、あの方を蘇らせる。」

 

ここでデュエルをすると、それをトリガーにしてあの方と呼ばれる何かが復活する可能性が高い…

だけど、デュエルをしなければ…

 

「一応、分かっているとは思うがここでデュエルをしなかったとしてもデスリングは他のデュエリストからデュエルエナジーを吸い尽くし、どちらにせよ、あの方は復活するだろう。」

「だけど、貴方を倒した時点で復活するだけのエネルギーが補填されないのなら復活は恐らく有り得ない、よね。」

「ああ。我が計画に賛同する者は精霊狩りの佐藤先生のみだったからな。ヨハンとか言う少年とデュエルのチャンスをくれてやると言えば無償で精霊使いのギースは我の手伝いをした。奴には計画を話していない。我が計画を知り得るのはその2人とあの方のみ。」

 

なら、コイツを含めて3人共倒せば計画は恐らく頓挫する。

佐藤先生は私が倒した。

ギースとか言うのは、ジムの話にあったヨハンとデュエルしている奴の事だろう。

あっちは多分ヨハンに任せて大丈夫の筈。

なら、私は前の敵に集中するのみ。

 

「「デュエル!」」

 

FIRST TURN:コブラ

 

「私のターン、ドロー。カードを2枚セット。《ヴェノムスワンプ》を発動。」

 

地面は紫の毒沼へと変貌する。

 

「これは…」

「《レスキューラビット》を召喚。その効果で《ヴェノムコブラ》2体を特殊。《ヴェノムコブラ》2体でオーバーレイ。エクシーズ召喚。現れよ、《キングレムリン》。その効果で素材を1つ取り除き、《カゲトカゲ》を手札に。《カゲトカゲ》を捨て、《スネークレイン》を発動。」

 

フィールドの真上にぽっかりと開いて穴から《ヴェノムコブラ》と《ヴェノムスネーク》3体が降って来て、そのまま毒沼に飛び込んで行った。

 

《キングレムリン》

エクシーズモンスター

ATK2300 DEF2000 レベル4 地 爬虫類

レベル4モンスター×2

1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。デッキから爬虫類族モンスター1体を手札に加える。

 

《スネークレイン》

通常魔法

手札を1枚捨てて発動できる。デッキから爬虫類族モンスター4体を墓地へ送る。

 

「《フィールドバリア》を発動してターン、エンド。エンドフェイズ、《ヴェノミノン》及び、ヴェノムと名の付いたモンスター以外のモンスターにヴェノムカウンターを乗せる。ヴェノムカウンターが乗ったモンスターは《ヴェノムスワンプ》がある限り、攻撃力はヴェノムカウンター1つに付き、攻撃力が500ポイントダウン。」

 

《フィールドバリア》

永続魔法

永続魔法

このカードがフィールド上に存在する限り、お互いにフィールド魔法カードを破壊できず、フィールド魔法カードの発動もできない。

「フィールドバリア」は、自分フィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。

 

《ヴェノムスワンプ》

フィールド魔法

お互いのターンのエンドフェイズ毎に、フィールド上に表側表示で存在する「ヴェノム」と名のついたモンスター以外の表側表示で存在する全てのモンスターにヴェノムカウンターを1つ置く。ヴェノムカウンター1つにつき、攻撃力は500ポイントダウンする。この効果で攻撃力が0になったモンスターは破壊される。

 

《ヴェノムスワンプ》の毒沼より1匹の青い蛇が現れ、《キングレムリン》に噛み付く。そこから毒が染みて腐食し始める。

 

《キングレムリン》:ヴェノムカウンター0→1

《キングレムリン》ATK2300→1800

 

コブラ 手札0 ライフ8000

モンスター:《キグレムリン》ATK1800(1)

魔法罠:《ヴェノムスワンプ》、《フィールドバリア》、伏せ2

 

「私のターン、ドロー。《エリス》を召喚。その効果で《シュヴィ》を特殊。」

 

《宝石騎士 エリス》

効果モンスター

ATK0 DEF0 レベル4 光 戦士

このカードの召喚時に手札からジュエルナイト1体を特殊召喚。

 

「《エリス》と《シュヴィ》で融合。来て、《ジュリア》!《ジュリア》で《キングレムリン》を攻撃。」

 

《ジュリア》ATK2000VS《キングレムリン》ATK1800

 

コブラライフ8000→7800

 

「この瞬間、《ダメージ=レプトル》と《スネークホイッスル》を発動。私がダメージを受けた場合、そのダメージ以下の攻撃力を持つ爬虫類族モンスターを特殊召還する。現れよ、《毒蛇王ヴェノミノン》!更に、爬虫類族が戦闘破壊されたため、《ヴェノムサーペント》を特殊。」

 

《ダメージ=レプトル》

永続罠

永続罠

1ターンに1度、爬虫類族モンスターの戦闘によって

自分が戦闘ダメージを受けた時に発動できる。

その時に受けたダメージの数値以下の攻撃力を持つ

爬虫類族モンスター1体をデッキから特殊召喚する。

 

《スネークホイッスル》

通常罠

自分フィールド上に存在する爬虫類族モンスターが破壊された時に発動する事ができる。

自分のデッキからレベル4以下の爬虫類族モンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。

 

ヴェノミノンATK0→4000

 

攻撃力4000…?!

 

「《ヴェノミノン》の攻撃力は墓地の爬虫類の数×500となる。」

 

《コブラ》と《スネーク》が3体ずつ、《キングレムリン》と《カゲトカゲ》で8体…

 

「カードを2枚伏せる。ターン、エンド。」

「エンドフェイズ、《ヴェノムスワンプ》の効果。」

 

《キングレムリン》を襲った物と同じ蛇が《ジュリア》の足に噛み付く。

 

『うっ。』

「ジュリア!」

 

《ジュリア》:ヴェノムカウンター:0→1

《ジュリア》ATK2000→1500

 

コブラ 手札0 ライフ7800

モンスター:《ヴェノミノン》ATK4000、《ヴェノムサーペント》ATK1000

魔法罠:《ヴェノムスワンプ》、《フィールドバリア》、《ダメージ=レプトル》

 

唯 手札2 ライフ8000

モンスター:《ジュリア》ATK1500(1)

魔法罠:伏せ2

 

「私のターン、ドロー。《ヴェノムサーペント》の効果。《ジュリア》にヴェノムカウンターを乗せる。」

 

《ジュリア》:ヴェノムカウンター1→2

《ジュリア》ATK1500→1000

 

更に、蛇が毒沼から現れ蛇に噛み付く。

 

「《ヴェノムサーペント》をリリース。《ヴェノムボア》をアドバンス召還。その効果で《ジュリア》にカウンターを更に2つ乗せる。」

 

《ジュリア》:ヴェノムカウンター2→4

《ジュリア》ATK1000→0

 

『お役に立てずすみません…』

 

新たに追加された2匹の蛇により《ジュリア》は体中を毒に犯され、破壊される。

 

「《ジュリア》!」

「《ヴェノムスワンプ》の効果で攻撃力が0になったモンスターは破壊される。《ヴェノミノン》でダイレクト。」

 

蛇の手が分裂し複数の蛇に変わる。

その蛇は私目掛けて毒霧を吐くのであった。

 

唯ライフ8000→4000

 

「ターン、エンド。」

 

コブラ 手札0 ライフ7800

モンスター:《ヴェノミノン》ATK4000、《ヴェノムボア》ATK1600

魔法罠:《ヴェノムスワンプ》、《フィールドバリア》、《ダメージ=レプトル》

 

唯 手札2 ライフ4000

モンスター:なし

魔法罠:伏せ2

 

「私のターン、ドロー。《シビル》を召喚。《シビル》で《ヴェノムボア》を攻撃。」

 

《シビル》:ジュエルカウンター0→1

 

《シビル》ATK1700VS《ヴェノムボア》ATK1600

コブラライフ7800→7700

 

「《レプティレスナージャ》を特殊。」

「ターン、エンド。」

「全てのモンスターにヴェノムカウンターが乗る。」

 

《レプティレスナージャ》:ヴェノムカウンター0→1

《シビル》:ヴェノムカウンター0→1

《シビル》ATK1700→1200

 

コブラ 手札0 ライフ7800

モンスター:《ヴェノミノン》ATK4500、《ナージャ》DEF0(1)

魔法罠:《ヴェノムスワンプ》、《フィールドバリア》、《ダメージ=レプトル》

 

唯 手札2 ライフ4000

モンスター:《シビル》ATK1200(V1、J1)

魔法罠:伏せ2

 

「私のターン、ドロー。カードを1枚伏せる。《ヴェノミノン》で《シビル》を攻撃。」

「《ダメージダイエット》を発動。このターンに受けるダメージは半分になる。《シビル》の効果で《シビル》を特殊。」

 

唯ライフ4000→2350

 

「ターン、エンド。」

 

《ナージャ》:ヴェノムカウンター1→2

《シビル》:ヴェノムカウンター0→1

《シビル》ATK1700→1200

 

コブラ 手札0 ライフ7800

モンスター:《ヴェノミノン》ATK4500、《ナージャ》DEF0(2)

魔法罠:《ヴェノムスワンプ》、《フィールドバリア》、《ダメージ=レプトル》、伏せ1

 

唯 手札2 ライフ2350

モンスター:《シビル》ATK1200(1)

魔法罠:伏せ1

 

「私のターン、ドロー。《活路への希望》を発動。1000のライフを払い、ライフ差2000に付き、1ドロー。3枚ドロー。《プラム》を召喚。その効果で《ミスト》を特殊。3体で融合。《アシュレイ》。その効果で《ヴェノミノン》を破壊。《ブラスターブレード》を特殊。」

「《ヴェノミノン》が効果破壊された事により《蛇神降臨》を発動。デッキより《毒邪神ヴェノミナーガ》を特殊。」

 

《ヴェノミナーガ》ATK5000

 

「《魂の開放》を発動。《ヴェノミノン》、《ボア》、《サーヴァント》、《カゲトカゲ》、《キングレムリン》を除外。」

 

《ヴェノミナーガ》ATK5000→2500

 

「《アシュレイ》で《ヴェノミナーガ》を攻撃。」

 

《アシュレイ》ATK2900VS《ヴェノミナーガ》ATK2500

 

コブラライフ7800→7400

 

「《ダメージ=レプトル》の効果。《ナージャ》を特殊。《ヴェノミナーガ》の効果。《ヴェノムサーバント》を除外して復活。」

「《ブラスターブレード》で《ヴェノミナーガ》を攻撃。」

 

《ブラスターブレード》ATK2900VS《ヴェノミナーガ》ATK2000

コブラライフ7400→6500

 

「《ダメージ=レプトル》の効果で《ナージャ》を特殊。《ヴェノミナーガ》は《コブラ》を除外し、復活。」

「カードを1枚伏せて。エンドフェイズ、このターンにはカイしたモンスターのレベルの合計は28。5600のダメージを受けてもらう。」

 

コブラライフ6500→900

 

「《スワンプ》の効果。場のモンスター全てにヴェノムカウンターを乗せる。《ヴェノミナーガ》はあらゆるカード効果を受け付けない。」

 

《ナージャ》:ヴェノムカウンター2→3

《ナージャ》:ヴェノムカウンター0→1

《ナージャ》:ヴェノムカウンター0→1

《アシュレイ》:ヴェノムカウンター0→1

《アシュレイ》ATK2900→2400

《ブラスターブレード》ATK2900→2400

《ブラスターブレード》ATK2900→2400

 

コブラ 手札0 ライフ7800

モンスター:《ヴェノミナーガ》ATK4500、《ナージャ》ATK0(3)、《ナージャ》DEF0(1)、《ナージャ》DEF0(1)

魔法罠:《ヴェノムスワンプ》、《フィールドバリア》、《ダメージ=レプトル》

 

唯 手札3 ライフ1350

モンスター:《アシュレイ》ATK2400(1)、《ブラスターブレード》ATK2400(1)

魔法罠:伏せ1

 

「私のターン、ドロー。《異次元からの埋葬》を発動。除外されているカード3枚を墓地へ戻す。」

 

《ヴェノミナーガ》ATK1500→3000

 

「《ヴェノミナーガ》で《ブラスターブレード》を攻撃。」

 

《ヴェノミナーガ》の片手の蛇が伸び、《ブラスターブレード》を貫き、私の首に噛み付く。

 

「ガハッ。」

 

1350→750

 

私のライフは風前の灯。

それどころか、相手の場には無敵の《ヴェノミナーガ》…

私の場には攻撃力が今にも2000を切る《アシュレイ》1体のみ…

どうすれば…

 

「《ヴェノミナーガ》の更なる効果。このカードが相手にダメージを与えた時、毒を染み込ませる。その毒は3ターンかけて身体を蝕み3ターン後には貴様は強制的に敗北する。貴様は何も無い。だから、私には勝てないのだ。」

 

このデュエルでのダメージ、今までのデュエルによる疲労。

これらにより私の身体は限界だった。

そこに追い討ちの《ヴェノミナーガ》の毒。

そしてコブラの精神攻撃。

私の意識を刈り取るには十分過ぎたのだ。

 

《偽善だけのデュエルではいつか身を滅ぼす。》

 

前のデュエルで佐藤先生が言った言葉だ。

私は頑張り過ぎたのかな。

私はもう…疲れたよ。

 

「唯!」

 

遠くでヨハンの声がする。

そんな事は関係なかった。

私にはもう力が残ってない…

意識が遠のいて行く。

私はそのまま毒沼に倒れ込むのであった。

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