遊戯王GX 語り継がれぬ物語 デュエルアカデミアのもう1人の英雄 作:桐山唯
「ここは…」
私は周りを闇に包まれ上下左右それすらも分からない世界。
私は…そっか、コブラとのデュエルの途中で意識を失って…
私の力は残されてはいない。
もう私には…
--汝、力を欲するか
誰?この世界には私以外には誰もいない筈…
ーー私はただの剣。主の望む姿こそ私の姿。
剣が喋っている?それ以前にこの空間には…
--外の世界で貴方を救おうとする者達がいます。
何も無い空間に外の世界が映し出される。
「くっ。《アシュレイ》、剣の生成は何処まで…」
『7割弱…と言ったところですか。』
「《サファイアペガサス》は…」
「すまない、ヨハン。未だ半分位だ。」
ヨハンの指示の元、《アシュレイ》が剣を《サファイアペガサス》が宝石を作っている。
「ヨハン…」
どう言う訳かコブラはこの状況を見て笑みを浮かべながら佇む。
まさか、この状況も計算の内?
『完成したわ。』
『ヨハン、完成したぞ。』
「よし、《アシュレイ》…、後は…」
『《ルビー》、貴方の力で宝石の力を。私も協力します。』
「宝玉獣の皆も援護を頼む。」
宝玉獣の力が宝玉に注ぎ込まれる。
その刹那、一瞬竜の姿が見えた気がする。
『これで、宝玉は恐らく覚醒状態になった。』
「これで、唯は。」
『恐らくマスターは復帰出来る筈です。』
剣、そして宝石の色は共に虹色。
《アシュレイ》は剣の上を宝石で滑らす。
その滑った後には7つの宝石が現れる。
赤く光るルビー。
琥珀に輝くアンバー。
黄褐色の光トパーズ。
翡翠色のエメラルド。
澄み通った青き光サファイア。
白き金属コバルト。
紫水晶アメジスト。
そして、虹の宝石を剣先に埋める。
こうして8つの宝玉を携えし剣が完成する。
「これが《反逆の剣》…」
『我、主のため汝の力を借り受ける。その身に宿りし聖なる力と忠実なる騎士である我の精霊エネルギーを糧とし主を助ける奇跡を起こし給え!』
《反逆の剣》は毒沼に沈み、毒沼を白く照らす。
その光は私の空間をも照らす。
ーー我は《反逆の剣-ディスオベイ》。汝を思う精霊騎士の思いは受け取った。汝に力を与えよう。
《アシュレイ》…皆、ありがとう。
私は、必ず…
《反逆の剣》を手にした瞬間、私は光に包まれる。
「無事だったのね。」
「無事に帰ってこれて良かったぜ。」
「皆、ごめん。そしてありがとう。」
「デュエルを続行する。《デストラクトスネーク》を発動。場の爬虫類族を任意の枚数破壊。1枚に付き300のライフを回復。3体の《ナージャ》を破壊。」
コブラライフ7800→8700
《ヴェノミナーガ》ATK4500→6000
「更に、《ヴェノムスワンプ》の効果で《アシュレイ》にカウンターを乗せる。」
《アシュレイ》ATK2400→1900
コブラ 手札0 ライフ7800
モンスター:《ヴェノミノン》ATK6000
魔法罠:《ヴェノムスワンプ》、《フィールドバリア》、《ダメージ=レプトル》
唯 手札3 ライフ650
モンスター:《アシュレイ》ATK1900(2)
魔法罠:伏せ1
「私のターン、ドロー。《アシュレイ》を対象に《反逆の剣-ディスオベイ》を発動。モンスター1体を選択。そのモンスターが元々の攻撃力と攻撃力が異なる場合、その値分相手にダメージを与える。」
コブラライフ7800→6800
「その後、対象のモンスターにこのカードを装備。」
《アシュレイ》ATK1900→5050
「《会合》を発動。手札の《ウェポンナイト》をコストに2枚ドロー。《アシュレイ》をリリース。《神炎王アシュレイ》を特殊。」
炎の柱…それは《アシュレイ》を飲み込み、新たな姿へと変わる。
「《ディスオベイ》の効果発動。このカードが墓地へ送られた時、場の《アシュレイ》と名の付いたモンスターをリリース。デッキより《禁忌の宝石騎士 アシュレイ・ディスオベイ》を特殊召還する。」
《アシュレイ》と姿は同じ。だけど、髪と鎧の色が栗色になっている。
それだけではなく、剣は《ディスオベイ》を装備している。
「《アシュレイ・ディスオベイ》の効果。墓地の《反逆の剣-ディスオベイ》を装備。更に、《双剣-トライス》を装備。《反逆の剣》の最後の効果。装備モンスターの攻撃力が元々の攻撃力より低い場合1ターンに1度、互いのライフの差分攻撃力を上げる。」
《アシュレイ・ディスオベイ》ATK3500→3000→6150
「《アシュレイ・ディスオベイ》で《ヴェノミナーガ》を攻撃。反逆のレインボーソード!」
《反逆の剣-ディスソード》で《ヴェノミナーガ》を切り裂く。
《ヴェノミナーガ》ATK6000
コブラライフ6800→6650
「《ヴェノミナーガ》の効果…」
「《アシュレイディスオベイ》は戦闘で破壊したモンスターの効果を無効にし、500ポイントのダメージを与える。」
「そんな、馬鹿な。」
「《アシュレイ・ディスオベイ》でダイレクト。反逆のレインボーソード。」
コブラライフ6650→6150→0
「ぐぁぁぁぁぁ。おのれ、おのれぇ…」
デュエルも決着し、全てが終わったと思われた。
だが、私とコブラとのデュエルでデュエルエナジーが溜まりきったのか謎の光が現れる。
「コブラ…君のお陰でデュエルエナジーはたまった。」
「おお、リック…リックじゃないか。」
その光は人型となり、コブラを誘導する。
「や、やめるんだ!」
光は宙を舞える。
だが、人の身であるコブラは飛ぶ事は出来ない。
光に誘導され、コブラはヘリポートから落下した。
『君達を僕の世界に招待するよ。』
「何ですって?」
『このアカデミアもろともね。』
人型の光。
そこを起点にし、デュエルアカデミアは光に包み込まれたのであった。