遊戯王GX 語り継がれぬ物語 デュエルアカデミアのもう1人の英雄   作:桐山唯

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第81話 可能性

体力に余裕のある私が先陣を切り、デュエルゾンビを退けながら発電所へと向う。

その手段は、リアルファイト、《アシュレイ》達による峰打ち等

メンバーはオブライエン、ジム、十代、ヨハン、三沢となっている。

 

「はぁ…何とか発電所まで着いたわね。」

「全て唯のお陰だぜ。」

「グレート。すばらしい体術だ。」

「余計な体力は出来るだけ使わない方が良い。」

 

私の思わずこぼれた言葉に十代、ジム、オブライエンがそれぞれ感想を零す。

 

「ジム、ありがとう。オブライエン、私は皆と比べて体力はあるから。取り敢えず、気を使ってくれてありがとう。」

 

ザザッ

 

『誰か…居るか…』

「まさか…」

 

上下に並行する2本の電線にモニターが現れ、老人の顔が映る。

 

「繋がった…?」

「いや、まだ出力が足りない…そうだ、あれだ!」

 

そう言うと電力版の方へと向う。

周りが砂漠のせいか砂に埋もれてなかなか開かない。

 

「くっ。」

「皆は三沢君の手伝いを!私はデュエルゾンビの見張りをする。」

「了解。」

 

一斉に引っ張ったお陰で扉が完全に外れたものの、電力盤を操作できるようになる。

 

「これを…繋いで…」

『誰かこの通信をキャッチしてくれたまえ!』

「ツバインシュタイン博士!三沢です。三沢大地です!デュエルアカデミアが飛ばされた異世界です!」

 

ツバインシュタイン博士…聞いた事がある。何時だったか十代が対戦した相手だ。

 

『おお、三沢君。実験中の事故で君もデュエルアカデミアの皆と同じ次元にに飛ばされたと言うのか!』

「そうなんです。」

 

モニターの人物が変わる。

 

『それで、皆は無事なのか。』

「エド!」

「無事とは言い切れん。生徒に死者こそ出ていないが、状況は最悪だ。一刻も早くこの異次元から脱出出来なければ恐らく皆…。」

『何とかなる方法は1つだけ無くは無い。』

 

帰還する方法…!

 

「それは何ですか、博士!」

『この通信が成り立っている事から三沢君は分かっているかも知れないが、この次元とその次元に僅かな歪みが生じている。これを利用すれば君達を現実世界に戻せる。』

「その方法は…」

 

ゴクリ

 

『その鍵は幻の宝玉獣《レインボードラゴン》だ。』

「でも《レインボードラゴン》はまだカードになっていない。いやカード化するに必要な七つの宝玉を収納する石版さえ見付かっていない」

『その石版の所在がインダストリアルイリュージョン社の情報網を駆使して探査した結果、遂に分かったのだよ!』

 

遂に伝説の宝玉獣が…

 

『ペガサス会長の執念が実ったのだよ。今、ペガサス会長は石版の発掘に向っている。発掘し次第、石版の成分を抽出し、会長自らのデザインによりカード化される。』

「《レインボードラゴン》が…」

『《レインボードラゴン》のカードがこちらに到着したら次元の歪みからそちらに送る。そしてそちらの世界で《レインボードラゴン》を発現させ、二つの次元を繋ぐのじゃ。』

 

となると、目的は《レインボードラゴン》の回収、そしてその出現…

 

「本当にそんな事が…」

『三沢君、実験によって30.75%の成功確立が出ておる。今はこの可能性にかけるしかない。』

「しかしどうやって?」

『まだこの歪みは小さい。カードを送るワームホールとするためにはその幅を広げなくてはならない。それには数千億ジュールものパワーが必要となる。』

 

数千億…化学に詳しくない私ですらその途方も無い量である事は察しが着く。

 

「数千億ジュール?!」

『しかし、それはとてつもない実力を持ったデュエリスト同士が激突した時に生じるデュエルエナジーで得られるのだ。』

「デュエルエナジー…」

『見給え。』

 

その先にはアンテナの乗った機械が運ばれている。

 

「これは…」

『言うなれば、亜空間デュエルシステム。君達は学園内にあるテニスコートに行き、あそこにはこのシステムと同調出来る条件が全て揃っている。準備が出来次第、二つの次元を繋ぎ、デュエルを行うのだ。』

「分かりました、博士。やってみます。」

「でもテニスコートにはゾンビ化した生徒がうようよ居る…」

 

問題はそこだ…

 

「いや、突破する。絶対に《レインボードラゴン》を手に入れるために!」

『頼むぞ!』

『だが、時間的に夜になりそうだ。』

 

勝負の時は…夜か。




さて、ようやく異次元からの帰還の目処が立った所です。
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