黄金船の長い旅路 或いは悲劇の先を幸せにしたい少女の頑張り 作:雅媛
「ということで、チームスピカの宣伝担当 兼 タキオン研究所宣伝大臣 兼 高知トレセン学園宣伝部長 兼 ブランドヘイロー宣伝執行役員 兼 メジロ家お抱え宣伝員 のゴルシちゃんだぞー」
「このタイミングでこの茶番をやりますの……?」
「1章10話ぐらいに収めたいからこのタイミングなのぜ!」
「メタいですわね……」
「このチャンネルは、本編とは少し違う感じの世界線っぽい何かだから大丈夫なのぜ!」
「はぁ、しかたないですわね。という事で今回はゴールドシップとわたくしメジロマックイーンとマスコットのサトノダイヤモンドさんでお送りします」
マックイーンがいつものようにサトイモを抱っこしながら放送がスタートした。
サトイモはキリっとした表情をしていた。
「ではさっそく視聴者様のご要望から行きますわね。ゴルシちゃんネーム紫渓さんから「ゴルシチャンネル開くときは最初から最後までオネェサマ全力でお願いしたいです!」だそうです」
「え、もう普通のモードで始めちゃったのぜ!?」
「今からでも遅くないのでは?」
「じゃあがんばるのぜ! ん、ん!!」
「頑張ってください」
「マックイーン」
「なんですの?」
「お姉さまモードですと、マックイーンと区別がつかなくなるのではないですか?」
「……」
「……」
「まあ、頑張りましょう! ひとまずふつおたから行きますわよ! ゴルシちゃんネーム劉玄さんから。「タキオンがダスカに全票譲ればメジロのおばあ様の159票を超えるのでは……?」」
「感想にも同じような意見が出てましたね。はい、単なる計算違いです。気づいた方には皆さんサトイモモフモフ券を一枚プレゼントいたします。ただし、サトイモちゃんは付属しておりませんので、別途そちらはお買い求めいただくようよろしくお願いいたします」
「つまりどういうことですの……」
「もふーん」
マックイーンがサトイモの頭を撫でる。とても柔らかかった。
「続いてゴルシちゃんネーム音操さんから。「スペシャルウィーク現生徒会長様以外に生徒会長適性の高いウマ娘とは誰が居るのでしょうか。」ちなみに音操さんはテイエムオペラオーを推していますね」
「なるほど。オペラオーさんは確かにリーダーとしての素養があると思います。ですが私があげるとすれば…… ハルウララちゃんとかですかね?」
「ウララさんですか!?」
「リーダーに向いているのはみんなが手伝いたいと思うカリスマ性と、何を言われても折れないメンタルの強さです。そういう意味ではスペちゃんは向いているでしょうし、ウララちゃんも向いていると思います。世にウララのウララんことを」
「謎の呪文唱えないでくださいまし!? こほん、次に行きましょう。ゴルシちゃんネームゼルガーさんから「ゴルシちゃん、まんじうさん、ピスピース!」」
「ぴすぴーす!!」
「ぴすぴーす!!」
サトイモもノリノリでピースをする。
「「いつの間にか年月が5年経過していますが、学年とかはどうなってるんでしょうか?」」
「……」
「ゴールドシップ」
「それに気づいてしまったあなたには、消えてもらうしかありませんね」
「ゴールドシップ!?」
「大丈夫、もう済みました」
「……」
マックイーンは聞かないことにした。
「えっと、次は…… ゴルシちゃんネーム尚識さんから「とあるウマ娘の育成をしていたら、クリスマスの日にそのウマ娘が部屋の壁ぶっ壊して入って来た上に、玉鋼をクリスマスプレゼントとして渡されました。自分はそのとあるウマ娘と分かり合えるでしょうか?」」
「百万倍返しですね」
「百万倍返し?」
「文字通り百万倍の価値のものを返すというクリスマスの礼儀作法です。ちなみにその玉鋼は約4kgで値段は約4万円ですから、400億円ぐらいの価値のものを返せばいいでしょう」
「えっ?」
「返せない場合は、体で返すしかありませんね。そちらの世界のゴルシちゃんと、末永くお幸せに」
「えっ、えっ?」
「ほら、マックイーン、次に行きましょう」
「あ、はい…… ゴルシちゃんネーム09e16さんから「ちょいとメタい話ですがそちらの世界ではリョテイさんの血縁関係ってどうなってるんですか?」」
「しりません!」
「しらないんですの?」
「私はリョテイパパの親族にあったことないですからね。史実馬とも血縁かなり違いますし、親族関係は決めていません」
「なるほど、続いてゴルシちゃんネーム消耗品さんから「マックイーンの身体が成長したようにテイオーの身体も成長しますか?」」
「たぶんしません。まあ少しは体格は良くなるかもしれませんが」
「そうですの?」
「史実の馬に合わせた設定ですから、マックイーンが大きくなってポニーちゃんが小さくなりましたが、あとはそうずれてないですからね」
「なるほど」
「という事で応えていたらいいところになったので、この辺で終わりにしますね」
「何かしてほしい企画や、ふつおたは下のアドレスの活動報告に送ってくださいね」
「なあマックイーン」
「なんですの?」
「やっぱり書き分けで来てない気がするのぜ」
「私は正直違和感しかなくて寒気がしていましたわ」
「私は好きですけどね」
「スズカさん!?」
「ボクも好きだよ」
「テイオー!?」
どこからともなく現れたスズカとテイオーがゴールドシップに抱き着いた。
「ありがとうな、二人とも」
「ゴールドシップ」
「なんだ?」
「後ろ後ろ」
「?」
ゴールドシップの振り返ったそこには、修羅のオーラを纏ったスペシャルウィークがいた。
「ゴールドシップさん?」
「ひっ!?」
「指、何本行きましょうか?」
「ホラーなのぜ!?」
逃げ出したゴールドシップをすさまじい脚で追いかけ始めるスペシャルウィークだった。
「という事で、今回のゴルシちゃんネルはこのあたりで。メジロマックイーンと」
「サトノダイヤモンドでおおくりしました♪」