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くれぐれも18歳未満はみないように!
そうじゃないと、へカートで狙撃されちゃうZO!
暖かな温もりと柔らかい感触に包まれて目覚める。目の前には細工が施された綺麗な天井。ここで知らない天井だと言うのが、テンプレなんだろうが、あいにくと泊まりに来ているロイヤルスイートだ。柔らかいベッドのお陰でグッスリと寝れたようだ。まあ、それだけじゃないだろうけど。
「んっ……んんっ……」
すぐ隣に俺の腕を枕にしながら眠っている詩乃が居るのだから。それにしても、詩乃の寝顔は可愛い。つい頭を撫でてしまう。こんな可愛い彼女ができるなんて思わなかった。いや、まあ……作ろうと思えば作れるんだが、金目当てだったりと色々とあるので作らなかったのだけど、詩乃はそんなの関係ないからな。
「……んっ、んんっ……」
「おはよう、詩乃」
「……おは……よう……っ!?」
寝ぼけながら俺の顔を見て直ぐに真っ赤になる詩乃。
「うっ、うぅ……」
「可愛い寝顔だったよ」
「ばっ、馬鹿っ」
恥ずかしさのあまり向こう側を向いてしまった詩乃に後ろから抱きついてこちらに顔を向かせてキスをする。
「ちゅっ」
「んんっ……ちゅ、ちゅるっ」
直ぐに口を開いて舌を絡める。
「ね、ねぇ……するの?」
「いや、しないけど」
「じゃあ、このあたってるのは……?」
「ああ~朝の生理現象だから気にしないで。それに詩乃の身体の事を考えたらできないよ」
「別にいいのに……」
「それよりも風呂に入ろう。今の時間だと景色も綺麗なはずだ」
「……そうね。また一緒に入るの?」
「当然」
「はぁ……わかった……」
起き上がると、布団がずり落ちて詩乃の綺麗な裸が現れる。俺は詩乃の裸を見詰めてしまう。
「みっ、見ないで……」
手で胸と股間を隠す詩乃。視線を下にやると赤い染みがシーツについてしまっている。
「はっ、早くお風呂行くわよ!」
「そっ、そうだな……」
脱ぎ捨てていたバスローブを掴んで立ち上がる詩乃。
「痛っ」
「っと、大丈夫か?」
「うん……なんだか変な感じがする」
倒れてきた詩乃を抱き留めて俺もベッドから出る。そのついでに詩乃をお姫様抱っこする。
「ちょ、ちょっと……」
「まあ、いいじゃないか。このまま風呂場に行くよ」
「うぅ……凄く恥ずかしいんだけど……」
詩乃の言葉を黙殺して風呂場向かう。裸のままなのでそのまま浴室に入って詩乃を座らせて身体を洗っていく。明るくて恥ずかしがる詩乃を堪能しながらしっかりと綺麗にする。俺も詩乃に簡単に洗って貰ってから一緒に湯船に入る。
「しっ、染みる……」
「大丈夫?」
「慣れれば平気」
湯船に入り、詩乃を膝の上に乗せて抱きしめながら外の景色を見る。
「凄く綺麗……」
「夜明けの富士山は綺麗だ……」
昨日はご飯が終わった後にお風呂に入り、する事をしてさっさと寝てしまったので起きた時間も早い。そのお陰で夜明けの光を受ける綺麗な富士山を詩乃と一緒にお風呂に入りながら見れた。
「今日はどうするの?」
「今日は詩乃の家まで行く予定だったけど、このままもう一泊して詩乃の体調を整えてからの方がいいかな」
「そこまでしなくても大丈夫よ。痛み止めを貰っておけば……」
「ん~まあ、ここから3、4時間で詩乃の家には到着するから様子を見ようか。それにこのホテルは色々とサービスがあるみたいだし」
「サービス?」
「エステとか」
「エステとか受けた事ないけど……やってみようかな。私の身体、もう和人のモノだし綺麗にしないと……」
「詩乃は充分綺麗だけどな~」
「お世辞はいいわよ」
「お世辞じゃないのに」
真っ赤になって照れている詩乃を抱きしめて、時々悪戯しながらまったりとした時間を富士山を見ながら過ごす。
少しして、お風呂から出て服を乾かす。髪の毛の量から詩乃の方が先に乾くので手伝って貰う。その間ににベルを鳴らしてみる。すると微かな時間で扉がノックされた。
「どうぞ」
「失礼致します」
部屋に入って来た執事さんはトレイを持っていた。
「おはようございます。朝の紅茶はいかがでしょうか?」
「貰うね」
「お願い、します」
「畏まりました」
淹れてくれた紅茶は美味しくて身体に染み渡る。ハーブティーのようだけど、詳しいのは分からない。
「あっ、寝室なんだけど……」
「直ぐに新しいのにお変えいたしますね」
テキパキとしてくれる。しかし、あれだね。テンプレ的な言葉を欲しくなる。ちなみに詩乃は真っ赤になって窓の外を見ながら紅茶を飲んでいる。
「昨晩はお楽しみでしたね」
「うわっ、心を読まれたっ!?」
「桐ヶ谷様の出演作品なども知っておりますから、これくらいの予想は容易いのでございます」
「そうなんだ……確かにそんなシーンがあったな~」
「それとうまくいったようで何よりでございます」
「そういえば、なんかお風呂から出たら甘い匂いがしてたね」
「それはこれでございますね」
香炉を持ってきてくれた。微かに香炉からは甘い匂いがしている。
「気分を楽にしてくれますので、初めての方々にお使いしております。VIPの若い方々はよくご利用なさいますので」
「それのせいっ!?」
まあ、確かに婚約者同士が結婚して初夜をホテルで……とか結構あるみたいだしね。というか、このお香のお陰で詩乃が濡れ濡れだったんだね。
「要らぬお節介でしたかな?」
「い、いえ……助かりましたけど……恥ずかしい……」
「可愛かったからよし。それよりも朝食かな」
「直ぐにご用意致します。少々お待ちください。それと桐ヶ谷様には申し訳ございませんが、オーナーよりこちらを……」
「ふ~ん」
受け取った手紙を見ると、簡単に言えば仕事の依頼だ。VR技術を使った演出を行いたいそうだ。期間は長いので問題ないのは一応、こちらの事情を考えてくれたからだろう。それに報酬が魅力的だ。系列会社のホテルでのフリーパスに、他色々。受けるなら直ぐにでもできる問題ない簡単な仕事だ。むしろ、美味しい類いに入る。
「詩乃、仕事受けていい? 今日の昼すぎくらいまでには終わるだろうけど」
「いいわよ。私はエステとか行ってみるし」
「じゃあ、受けるって伝えて。それと機器はあるんだよね?」
「はい。こちらの機器ですが……」
「機材はいいけど、映像が全然駄目なのか。やっぱり、楽な仕事だ。じゃあ、ちょっとお仕事と行きましょうか」
「お願い致します」
「和人、その前にご飯」
「そうだった」
豪勢な朝食を食べてドクター達とネット回線で繋げて映像を作成する。その間に詩乃はエステなどに向かった。今回の料金も無料になるし、みんなで遊びに来るのに充分な施設があるのでここのフリーパスはかなり使える。母さん達に家族サービスもしてあげないといけないし、派手に作成しましょうか。