【完結】ユイ君…本当にこれで良いのかね?   作:5の名のつくもの

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いきなりアスカ来日はいきなりすぎるので一旦ワンクッションの導入を入れてから、来日します。

※更新頻度について※
更新頻度についてお知らせです。新年度からの生活が不安定になりますため、頻度が乱高下します。基本的に一日一話を考えていますが、時間がある日は一日二話投稿するかもしれないです。逆に忙しい日は投稿できないです。予めご了承ください。


新たな恋敵?

~冬月家~

 

第六の使徒ラミエルを撃破した二人は念のための静養で入院していたが、体に異常は確認されなかった。二人の疲労もとれたので無事に退院して冬月の家に戻っていた。二人は冬月の家に戻って、どこか懐かしい気がした。住み慣れた家を少しでも離れると寂しく思うものだ。

しばらく使徒が現れることもないので二人はすぐに学校に復帰して、勉強に追いつこうと頑張った。入院中に暇があれば冬月が見舞に来て出張授業をしてくれたので特段苦しむことはなかった。元大学教授という昔取った杵柄で冬月の教え方は非常に上手かった。

 

さて、今日は休日で冬月も休みを取っていた。こんな日はどこかに出かけたいが使徒のことを考えて外出はし辛い。それに超大事なチルドレン二人がいるのだからなおさらだ。だから家で過ごすことになる。リビングで茶を飲みくつろぐ冬月と、ソファでイチャつくカップル二人がいる。その光景はまさに、爺と孫だろう。

 

「あ、そういえば冬月先生」

 

「どうかしたかね?」

 

「噂で聞いたんですが、新しいエヴァとパイロットがここ(NERV本部)に来るんですか?」

 

「あぁ…そのことか」

 

冬月は少しだけどもった。この情報は機密だからまだ知られていないと思っていたからだ。しかし、聞いてきたのは碇シンジ君でエヴァパイロットだ。だったら予めに知っておいた方が色々と楽かもしれない。それに、隠しごとをして関係を崩したくない。ここは知らせるが吉だろう。

 

「そうだよ。ユーロNERVからの増援とでもいうのだろうな。以前教えたセカンドチルドレンだ。そのセカンドチルドレンとエヴァンゲリオン弐号機がここに移送されてくる。最新型のエヴァだから連携して戦えば楽になるぞ」

 

「やっぱりなんですね。てことは三機体制になるんですか?」

 

「そうだな。バチカン条約ギリギリの三機だよ。面倒な制約をつけおってからに。使徒との戦いを考えればエヴァは足りん」

 

「先生」

 

「ん?どうしたレイ君」

 

ここで珍しくレイが割り込んできた。レイは控えめな人物なので会話に割り込んでくることはない。家族内の会話だから幾らでも割り込んでいいが、珍しいことに変わりはない。

 

「セカンドチルドレンは男性ですか?女性ですか?」

 

「あ、確かに気になるな。どうなんですか?」

 

「セカンドチルドレンの性別は女性だよ。年も二人と同じ14歳だ。年が同じなんだから仲良くしてくれよ。エヴァ同士の連携に歪が生じることは避けたいんでな。私が聞いた限りの情報では、彼女は気が強いからな。気を付けてな」

 

「女性…」

 

そうつぶやくとレイはシンジの腕と自分の腕を絡み合わせた。ただ、絡み合わせるぐらいではなく、結構な力である。まるでシンジのことを絶対に離さないと言わんばかりに。これにはシンジもびっくりしてしまった。

 

「ど、どうしたの」

 

「碇君は渡さない。セカンドには」

 

「…若いなぁ」

(やれやれ…レイ君の束縛が強すぎるな。運命を仕組まれて、二人が結びつくのが必然とは言え、ここまでとは。私から手を回すことはやめて、二人に任せきっているのだが。まぁ、二人が仲良くしてくれればユイ君も本望だろう)

 

心の中で語った冬月だが、本当の心奥深くにある心理では二人がラブラブしているのを喜んでいた。孫に近い年齢の二人が仲良くしているのは本能的に喜ばしく思えるのだ。

大丈夫だとは思うが、問題が今より発生した。言わずもがなセカンドチルドレンについてである。来るのはドイツの式波・アスカ・ラングレー氏だ。彼女とエヴァ弐号機が移送されてくる。新しい仲間が増えるのは極めて喜ばしく思えるのだが、レイにとってはそうはいかない。自分たちと同年齢で更に女性となれば、敵だ。自分が愛する碇シンジを奪われかねない敵である。絶対に渡さない。

 

「つお、ちょっと待ってよぉ。まだ会っても、見てもいないんだよ」

 

「関係ない。碇君を狙うものは敵」

 

「冬月先生!」

 

あまりのレイの気迫によってシンジの放つ日本語が少し変になってしまった。シンジは会っても、見てもいない人だというのにここまで敵愾心をたぎらせるレイに恐怖した。そして、冬月に助けを求めた。

 

「まぁまぁ、レイ君。気持ちはよくわかるが、共に使徒と戦う仲間なんだから敵ではないよ。それに、独り占めをしてもよくない。シンジ君は君だけのものではないのだよ。私としては、もし三人になっても構わんからね。シンジ君、頑張りたまえ」

 

「え?あの、え?」

 

「でも…碇君は」

 

「男にとってはだな。束縛しすぎは毒になる。だから程々にな。程々なら、男は愛されている、大事にされていると感じて喜ぶ生き物だ」

 

「はい」

 

「先生?」

 

冬月による援護射撃だったが、それはどちらかというとレイに向けられたものだった。もちろん、今度来るセカンドチルドレンと軋轢を生まぬように楔を打ち込んだ。だが、同時に二人でシンジ君を取り合うのではなく、二人で共有するという道を教えた。そしてそれを了承した。そしてシンジへの束縛もしすぎるなと忠告した。多少はいいがと逃げ道を教えて。

 

聞いたレイは力を弱めるも、腕を離すことはなかった。シンジもこれ以上言及すると火に油を注ぐことになると思ったので引き下がった。その撤退は素晴らしい判断だ。

 

「一応だが君たち二人は出迎えとかはしなくてもよい。私たちでするからな。ただ、念のためでその日(来る日)はこちらで予定を開けておく。好きに過ごしなさい」

 

冬月は意識せず、本当に念のためで来日の日を予定を空けておいたが、後々この判断が功を奏することになる。それは先の話であるので、今は触れないでおく。

 

「最近は忙しいですよね、先生は」

 

「まぁ、これでも肩書はNERV本部の副司令だ。碇ができないことをするのが私の仕事だ。知っての通り、碇は無愛想だから。外部との連絡などは私がやっているのだよ」

 

今日は休みだが、最近の冬月は本当に忙しいのだ。セカンドチルドレンが来ることが大きいが、他にもたくさんある。NERVと接触してくる外部の者たちの相手をしているのだ。民間企業から大学、政府といったところである。これらを裁いているのが冬月副司令官で、総司令に比べれば割と話しやすい。いや、総司令があまりにも人を拒絶しているだけだ。

 

「何かお手伝いできることがあれば言ってください」

 

「老体を労わってくれてありがとう。そうだな、軽い仕事があれば二人に手伝ってもらおうかな」

 

休日が過ぎていく。祖父と孫二人と言っても差し支えない光景が続いていく。

 

続く




次話は…みんな大好きアスカ来日です。

それでは次のお話でお会いしましょう。
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