ウマ娘の世界な筈だが、うちのチームがカオス過ぎる。   作:湯川彼方

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ある意味、この話を書きたくて物語自体を始めたのは内緒です。


2人の距離が、近づき過ぎる!

 長い長い写真判定。

 

 栄光あるダービーウマ娘を2頭も出してはいけないと、ギリギリまで見極めようとする審判員たち。

 

 

 だが…

 どこまで見ても、差は見つからなかった。

 

 

 日本ダービー史上2回目。

 あの、“日本の総大将”スペシャルウィークと“怪鳥”エルコンドルパサー以来の同着。

 

 それが審判員たちの出した結論だった

 

 

 同着となり、二人揃ってウィナーズサークルへ戻ってくるシルフィードとマキシマム。

 

 順番にインタビューをするため、まずマキシマムがお立ち台に上がる。

 激闘の疲れか、一度足を踏み外しそうになるが、今はしっかりとした足で立っている。

 

『おめでとうございます、マキシマムさん!同着とは言え、これで無敗の二冠馬です!次の目標は当然三冠ですよね?』

「次の目標?…」

 

 目をつぶり、少し考える素振りをするマキシマムだが、すぐに眼を開けて答える。

 

「次の目標は、シルフィードさんに勝つことです」

「!?」

 

 

 その言葉に一番驚いたのは…シルフィードだった。

 

 

 お立ち台を降りてくるマキシマムに、笑顔で話しかけるシルフィード。

 

 

「次は完全にボクが勝つからね!マックス!」

「いや、次も私が勝つよ。…シル!」

 

 その瞬間、それまで交わる事の無かった二人の影が重なるのだった。

 

 

 

 

 お立ち台でのインタビューは私たちの位置からは直接見えないため、ターフビジョン越しに見ていた。

 マキシマム先輩がお立ち台から降りた後、何か歓声が上がっていたけどどうかしたんだろうか?

 カメラがお立ち台の上に固定されてて、ここからは見えないんですけど。

 

『シルフィードさん、同着とは言えマキシマムさんを相手にダービーに優勝する事が出来ました!次の目標は何でしょうか?』

『もちろん、マックスに勝つことだよ!』

 

 

 インタビューを終えて、シルさんとマキシマム先輩が入場口に戻ってくる。

 

 二人は手をつないで、空いてる方の手で観客に手を振りながら戻ってきた。

 

 

 …ん?手をつないで?

 

 

 いつの間にそんなに仲良くなってるんですかぁ!?

 

「うわぁぁーん、良かったなぁシルフィードぉ!!」

 

 あと、ひかりさんは泣き過ぎじゃないですかぁ!?

 

「あぁ、ライバルって良いものですわね。私にもあんなライバルができるのでしょうか?」

「う~ん、あんな強い奴が同期に居たら困るでしょ?」

「んあ~、私はライバルよりも友達が欲しいのね」

 

 いやいや、あなた達のライバルはマキシマム先輩と同じチームにしっかり居ますからね!?

 

 

 

 と、そんな事をしている間に、シルさんとマキシマム先輩の姿は入場口の奥に消えていた。

 

 

「さぁ、皆さん行きましょうか」

 

 

 いつまでも泣き止まないひかりさんに代わって、アルさんがチームの音頭をとる。

 

 そう、レースが終わったら…次はウイニングライブだ!

 

 

 

 

 シルさんとマキシマム先輩のダブルセンターによる『winning the soul』。

 皐月賞では見られなかったシルさんの姿に、私たちチームのメンバーは感動していた。

(一番感動していたのはひかりさんだが、法被を着てペンライトを振るその姿を、チームの皆は見て見ぬふりをしていた)

 

 ウイニングライブが終わり、ステージから降りるシルさんとマキシマム先輩。

 

 

「シルフィードさん!」

「マキシマムさん!」

 

 

 戻っていく2人に、スタンドから声を掛ける娘が2人。

 あの娘達は私と同じ歳ぐらいだろうか?

 

 一人は綺麗な長い銀髪で、おっとりとした目つき。右耳に竜巻状の耳飾りを着けている。

 シルさんの小さい頃と言われても信じる程に似ている。

 

 もう一人は黒髪のショートカットで、ややキツイ眼が特徴。右耳に剣の形の髪飾りを着けている。

 なんとなくマキシマム先輩に似ている。

 

 

 

 …アレ、ナンカイヤナヨカンガスルゾ

 

 

 

「シルフィードさんの風の様に速いスパートに感動しました!私、シルフィードさんみたいなウマ娘になります!!」

「マキシマムさんの絶対に負けないって思い、スタンドでも感じました。オレも、マキシマムさんみたいなウマ娘になります!!」

 

 その言葉を聞き、まず銀髪の娘にマキシマム先輩が話しかける。

 

「シルみたいなウマ娘になる為には、みんなの思いを受け止めきるだけのずば抜けたスピリットが必要だぞ。キミに出来るかい?」

「はい!頑張ります!」

 

 銀髪の娘の答えに満足したマキシマム先輩に代わり、黒髪の娘にシルさんが話しかける。

 

「ねぇ、マックスみたいなウマ娘になるには才能だけじゃダメなの。凄い努力をしてようやくなれるのよ。キミに出来る?」

「俺、絶対やります!」

 

 シルさんとマキシマム先輩は、二人の言葉を聞いてお互いの顔を見る。

 そして、楽しそうに笑い出した。

 

 

 いやいやいや、何をアニメ(第2期)の1話みたいな事やってるんですか!

 それをやるって事は…

 

 

 ルドルフ会長とトウカイテイオーの二人と、同じ様な関係だと言ってる様な物じゃ無いですか!

 

 

「「ねぇ、キミの名前は?」」

 

 核心をつく二人の質問。

 そして、私の嫌な予感は…

 

 

 残念ながら的中する。

 

 

「私はエアリアルです!」

「オレはマルスです!」

 

 

 …なんで、更に登場作品増えてるんですかぁぁぁ!!!




どうしてもダービーでマキシマムが負ける絵が思いつかなかった。
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