独自設定、原作キャラ強化、弱体化を含みます。
苦手な人はブラウザバック推奨です。
前章よりも長くなると思います。
第一話
寒い…。
いつの間にか目を閉じてしまっていたようだ。
あまり長い時間ではなかったからか眠気は収まらず、意識は朦朧とする。
周りを見渡すとあれだけ騒がしくしていた皆が黙りこくっている。不気味なくらいに音がない。
……ハハハ。普段はあれだけ騒がしいくせしてなんでこいつらはこんな時に静かになるんだろうな?
……ああ、分かっているさ。今がどんな状況なのかってことくらい。
皆黙りこくり、身じろぎ一つもしない。
馬鹿みたいにはしゃいでいた陽キャ達も、ひたすらスマホをタップしていたオタクたちも、いつものように駄弁っていたその他大勢も皆、音一つ発することなくそこにいる。
ふと隣に目を向ける。一人の少女が冷たくなっていた。辛うじて息をしているが、時間の問題だろう。
「付き合ってまだ一週間もたっていないないのになぁ……。」
こぼれたのは未練の言葉。
……でも、仕方ないだろう。
…長い片思いが実り、初めての思い出ができると思ったらあの世への片道切符を渡されたのだから。
……ああ、ヤバい。眠い。
…あー、…瞼が…重い……。
……もう、…駄…目み……たい…だ…。
………サヨナラくらい…言いたか、ったなぁ…。
△▼△
ははは、あっけないものだな。こんなに早く死ぬなんて。
もし俺がもっと頑丈で、生命力にあふれていたら変わっていたのかな?
もしかなうならそんな生き物になりたいな。例えば、吸血鬼みたいな。
《確認しました。
《続いて
そういえば彼女とは両片思いだったんだよなぁ。できれば観察眼とかついてこないかなぁ。あと、即断できる頭脳。即断即決って結構大切なんだよな。
《確認しました。ユニークスキル『
死ぬのが怖い。
自分が消えていくのがどうしようもないほど怖い。
なけなしの積み上げてきたものが、磨いてきたものがゆっくりと消えていく。
嫌だなぁ。もっと生きていたかったなぁ……。
《"死への恐怖心"と"生への渇望"を確認しました。固有能力『自己再生』をユニークスキル『
……ちゅーかさっきから何だ? ユニークスキルやヴァンパイアとか何だよ。ふざけているのか?
いたずらなら本当に勘弁してほしいんだけどな……。
いや、むしろ悪戯であってほしいな……。
▼△▼
「生まれたぞ!!」
「おお、元気な声だ。」
「御当主様、早く!!」
「分かっておるわ!」
「あなた……。この子…。」
「ああ、よく頑張ったなアリサ。おお、可愛らしい顔だ。それに、なんてすばらしい
「名前はどうされますか?」
「名前か……。…うむ、今してしまうか。この子が成長した後なら私達では“名づけ”を行うことは不可能だろう。」
「それで、名前はどうするの?」
「実はな、もう決めておったのだ。…ヴィンセント、というのはどうだ。」
「ご先祖様の名前ね…。文句なしよ。」
「他の者達も意見はなさそうだな。…よし、息子よ、今日からお前は“ヴィンセント・ヴァレンタイン”だ。」