やはりオレが家庭教師の補佐なのは間違っている   作:チャキ

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どうもチャキです!第11話どうぞ!


第11話

二乃side

 

皆と合流しバスに乗り友達と話していると、キャンプファイヤーの事で聞かれた。

 

「ねぇ、二乃キャンプファイヤーの相手決まった?」

 

二乃「こ、これからよ」

 

「二乃は理想高いからね」

 

二乃「ま、まぁね」

 

理想は高いかもしれないけれど、やっぱりハー君よりいい人なんてこの学校にはいなさそうだしね。そういえば1人だけいたな。確か葉山だっけ?でも葉山って奴は見た目はいいかもしれないけど、やっぱりハー君の方が断然いいわ。なんかあいつ胡散臭いというか怪しいのよね。それよりもやっぱりハー君をキャンプファイヤーに誘ってみようかしら。そう思いハー君の方に視線を移すと隣で座っていた戸塚君と喋っていた。戸塚君は最初は見た時女の子だって思ってライバル視してたけど、ハー君に男の子だって言われて疑ったわ。あんな子が男の子だなんて信じられないわ。ホント世の中は何があるか分からないわね。

 

「二乃何見てるの?」

 

二乃「え!?な、何でもないわよ」

 

と誤魔化そうしたけど、友達は私がさっき見ていた方向に視線を向ける。

 

「あー、戸塚君と比企谷君だね。仲良いよね」

 

「だね」

 

二乃「そんなになの?」

 

私は気になり聞いてしまう。いつからあんなに仲良いのか気になってしまう。

 

「うん、二乃が転入する前からあんな感じだよ」

 

二乃「そうなんだ」

 

またハー君と戸塚君の方に視線を移す。楽しそうに話すハー君と戸塚君が目に入る。

 

「でもさ、戸塚君が男の子だって知らない人から見たら、あの2人って恋人同士に見えない?」

 

「あ、わかる〜」

 

二乃「なっ!?」

 

た、確かに言われてみればそう見える。でも、相手は男の子。なのに何故かライバル視してしまう。だけど男の子だから心配はいらないわね。けど、心配なのはハー君が入っている部活のメンバーの人達だわ。その人達がハー君をキャンプファイヤーに誘わないとは限らない。もしかしたら誘うかもしれない。だったらその前に私がハー君をキャンプファイヤーに誘わないといけないわね。

 

二乃sideout

 

八幡side

 

林間学校2日目はオリエンテーリングから始まる。けどオレや風太郎、5つ子達からすると1日目みたいなもんだけどな。まぁ、でもやっぱりオレは戸塚と合流できたのが1番いいけどな。そして時間は過ぎて今は飯盒炊爨の時間だ。そして林間学校で作るといえばやはりカレーである。夏休みのボランティアの時もそうだったな。やはり林間学校といえばこれだとなる。まぁ、どうでもいいがな。

 

そして現在オレは火をおこしてご飯の炊け具合を確認している。火をおこしはボランティアの時のようにやれば良いしな。それとご飯が焦げないように気をつけないといけないな

 

戸塚「八幡大丈夫?」

 

八幡「ああ、大丈夫だ」

 

ご飯を見ていると一緒の班の戸塚が声をかけてきてくれた。

 

戸塚「熱そうだけど大丈夫?」

 

八幡「まぁ、大丈夫だ」

 

戸塚「そっか。あ、僕向こうの方の手伝いしてくるね」

 

八幡「ああ、頼む」

 

戸塚「うん」

 

そう言って戸塚は同じ班の奴らの手伝いに行った。そしてオレと同じ班は戸塚の他に二乃もいる。いや、なんでや!気づいたら二乃と同じ班にっていた。いや、睡魔に襲われて眠てしまったオレも悪いけどさなんで二乃と一緒の班なっているのか疑問だ。まぁ、でも決まってしまったもんは仕方ない。

 

風太郎「よお、八幡」

 

呼ばれて振り向くと風太郎がいた。風太郎はオレの横に座る。

 

八幡「風太郎か」

 

風太郎「相変わらず戸塚の仲良いな」

 

八幡「フッ、まぁな。んで、お前もご飯の見張りか」

 

風太郎「まぁ、そんなとこだ」

 

そんな会話しながら再びご飯の方へと視線を移す。

 

「おいコラ」

 

と声が聞こえた。方向からして風太郎よりも向こうの方から聞こえた。誰かが誰かを呼んでいるようだ。オレには関係ないな。

 

「気づかないフリしてんじゃねぇぞコラ」

 

とまた誰かが誰かを呼んでいる。誰だよ気づいてやれよ。誰かさん。

 

「俺を忘れたとは言わせねぇコラ」

 

風太郎「そんなわけないさ」

 

いや、お前かよ風太郎!さっきから誰を呼んでいるのかなって思っていたら、お前かよ風太郎!

 

風太郎「名前だって覚えてる……」

 

いや、覚えてねぇじゃねぇか!覚えてないのに覚えてるって言ったのこと人。そう思い横目で2人の様子を見る。

 

前田「って前田だよ前田。中野さんとは順調なんだろうな?」

 

風太郎「あ、ああ…」

 

ん?中野さん?一体誰の事言っているんだ?それとどういう意味だ?風太郎とあいつらの誰かと何かあるのか?

 

前田「お前は良いよなフォークダンスの相手がいて。俺なんて相手なんか見つからねぇし」

 

そこから何やら言っていたが無視しておいた。

 

八幡「風太郎、さっきの一体何の話なんだ?」

 

風太郎「あ、ああ…それは後で説明する」

 

八幡「わかった」

 

前田「っておい!聞いてんのか!」

 

おお、いきなり大声で叫ぶんじゃねぇよ。びっくりするだろうが。気をつけろよ。

 

四葉「あ、上杉さん、比企谷さん」

 

風太郎・八幡「「ん?」」

 

呼ばれてたので声のした方へ視線を向けるとそこには箱を持った四葉がいた。

 

四葉「この肝試しの道具運んじゃいますね」

 

風太郎「四葉…お前は確かキャンプファイヤーの係だったろ」

 

四葉「はい!でも上杉さんと比企谷さんだけじゃ大変だと思って。それに勉強星人の上杉さんがせっかく林間学校に来てくれたんです。私も全力でサポートします」

 

おお…まじか。まじかこの子。めっちゃいい子やん。だってオレと風太郎が作業しても誰も手伝ってくれなさそうだったし、正直助かるわ。

 

風太郎「よし前田。俺の班の飯も見ててくれ」

 

そう言って立ち上がり四葉の元へ向かう風太郎。ナチュラルに頼み事してやがる。

 

前田「あ?命令してんじゃねぇよ!つーか俺の話は…」

 

風太郎「肝試しは自由参加だ。クラスの女子でも誘って来てみろ。ただし、こっちも本気でいくからビビんじゃねぇーぞ」

 

めっちゃくちゃノリノリですやん風太郎さん。あんたそういうキャラでしたっけ?と、まぁそんな感じで風太郎は四葉と一緒に肝試しの道具を運びに行った。え?オレ?オレは炊け具合を見るために残る。オレも肝試しの係だが仕事をほったらかしにして行く訳にはいかないからな。でないと二乃が怒ってしまう。それから与えられた仕事を終えた後、風太郎と四葉と一緒に肝試しの道具を運んだ。と言っても量が少ないけどな。

 

 

そして……

 

 

風太郎「うあああ!」

 

四葉「うおおぉぉ!」

 

「「きゃああぁぁぁーー!」」

 

と2人は叫びながら男女ペアや女子同士のペアをおどかしている。そしておどかされたペアは高い悲鳴を上げながら走り去っていく。いや、もうホントノリノリですやん風太郎はん。オレはオレで、風太郎達と一緒に姿を現すのみで、声は出てない。だってこいつらのノリについていけなくなっている。

 

四葉「絶好調ですね」

 

風太郎「そうだな。ふっはははは」

 

絶対お前恨みも少しだけ入っているだろう。確かにオレも肝試しの係を押し付けられた恨みもあるが、お前みたいにノリノリでやらねぇよ。

 

四葉「私、嬉しいです。いつも死んだ眼をした上杉さんの眼に生気を感じます」

 

風太郎「そうか、蘇れて何よりだ」

 

そうか?オレはそんなに変わってねぇように見えるがな。

 

四葉「もしかしたら来てくれないと思っちゃったから。後悔のない林間学校にしましょうね」

 

そう言った後、しししと笑う四葉。こいつは…四葉は風太郎に楽しい思い出を作ろうとしているのだろうな。四葉は確か風太郎の家柄は知らない筈だ。けど学校でもほとんど1人でいるしな。オレと同じで。それで風太郎に楽しい思い出を作ろうとしてくれているのだろう。ホント良い奴だな四葉は。そうこうしているとライトが見えてくる。どうやら次のペアがやってきたみたいだ。そしてそのペアが近づいた瞬間、風太郎達と姿を現しおどかしに行く。

 

風太郎「うおりゃあぁぁぁ!」

 

四葉「ぐおぉぉぉ!」

 

とおどかす掛け声とは違うのではないかと思いながら、オレもおどかしに行く。

 

結衣「うわぁぁ!…ってヒッキーじゃん」

 

三浦「あ、ホントだ。ヒキオじゃん」

 

海老名「ハロハロ〜」

 

八幡「なんだお前らかよ」

 

というかなんで驚いてないんだよ。由比ヶ浜は最初驚いたと思ったら、オレを見た途端やめやがった。

 

三浦「ていうかあんたらなにやってんのよ。全然おどかしに来ないじゃん」

 

八幡「しょうがねぇだろ。肝試しの係はオレ達だけなんだから」

 

海老名「え?そうなの?」

 

八幡「お前らな。オレに肝試しの係押し付けたくせによく言えるな」

 

結衣「あ、あはは…でもそれはヒッキーが寝てたから悪いんじゃん」

 

八幡「まぁ、それもそうだな」

 

それを言われたら言い返せない。だって睡魔が襲いかかってきたんだからしょうがねぇだろ。あ、そうだ。

 

八幡「進むのなら看板通りに進めよ。でないとこの先崖で危ねぇからな」

 

結衣「うん、わかった。じゃあね」

 

八幡「ああ」

 

由比ヶ浜達はオレの言う通り看板通りに進んでいった。

 

四葉「比企谷さん…」

 

すると四葉が何か驚いた表情でオレの名前を呼ぶ。

 

八幡「なんだよ」

 

四葉「比企谷さんって私達以外とも話せるんですね」

 

八幡「おい、それは一体どういう意味だ」

 

四葉「だって、比企谷さんが私達以外と話すところ見たことなかったので」

 

八幡「なかったからってそういう発想になるのはおかしいよね?オレだって話す時は話すわ」

 

まったく失礼な奴だなおい。確かに急に話しかけられたりしたらキョドったりするけどさ。それでも話はできるぞ。

 

風太郎「おい、次のペア来たぞ」

 

そんな事を話していると次のペアが来たらしい。今こちらに向かってきたペアに意識を向けるそのペアが十分にこちらに近づいてきたタイミングで勢いよく飛び出す。

 

風太郎「やってやらァ!」

 

四葉「食べちゃうぞー!」

 

何回も言うけどノリノリだなお前ら。それよりも向こうの反応はほとんど同じだろうなと思っていたら。

 

三玖「フータロー。それにハチマン」

 

一花「四葉もいるじゃん」

 

風太郎「なんだ、ネタがバレてる2人か。脅かして損したぜ」

 

さっきも由比ヶ浜達と同じで驚いていない。

 

一花「わぁ!ビックリ!」

 

風太郎「嘘つけ」

 

八幡「わざとらしい」

 

一花「本当だよ。あ、その金髪どうしたの?染めたの?」

 

風太郎「カツラだ」

 

一花「それにしてもハチマン君は何もしなくても怖く見えるね」

 

八幡「それ褒めてるの?それとも貶してるの?」

 

一花「褒めてるんだよ〜」

 

八幡「嘘くせぇ〜」

 

一花「本当だよぉ〜」

 

八幡「あー、はいはい。ありがとさん」

 

一花「適当だな〜」

 

風太郎「そうだ、この先崖が…って三玖聞いてるか?」

 

三玖「えっ…何?」

 

風太郎「この先崖で危ない。看板通りに進めよ」

 

三玖「わかってる。行こう一花」

 

一花「え?う、うん」

 

そう言って三玖と一花がその場を去っていく。

 

風太郎「なんだ?やけに素っ気ないな」

 

四葉「そうですか?」

 

いや、風太郎の言う通りだ。さっきの三玖はなんだかいつもと違う様子だった。一体どうしたんだ?

 

四葉「それよりも上杉さん。脅かし方にまだ迷いがあります。比企谷さんはもっと声を出して脅かさないと、相手は驚いてくれませんよ。だからもっと凝った登場しないと!」

 

えぇ〜……あれでもダメなの?というかお前らに任せておけば良くね?勝手に脅かしてくれるし、こっちとしては楽なんだけどな。というより君手伝いに来てるんだよね?なんでそんなに仕切ってんの?おかしくない?

 

 

 

そんな会話して脅かしたを変えている頃。2人の女子生徒が歩いていた。

 

 

五月「うううう…クラスメイトが言ってたのですが、この森には出るらしいのです」

 

二乃「デマに決まってるじゃない。キャンプファイヤーの伝説もそうだけど信憑性が無さすぎるわ」

 

五月「ううう…うわぁ!」

 

二乃「こんなチープなおもちゃで誰が驚くのよ」

 

おもちゃのちょうちんに五月が驚くも、二乃は素っ気なく対応する。

 

二乃「はぁ…林間学校ってもっと楽しいと思ってたんだけどなぁ。それにハー君ともあんまり喋れてないし最悪だわ」

 

五月「まだこれから喋れる機会が出てくると思いますよ」

 

二乃「だといいんだけどね。まぁ、今のところ何もないけどね」

 

五月「ということは二乃じゃないんですね」

 

二乃「え?何が?」

 

と言った途端、ギイィィと奇妙な音がしたと思ったら上から人がぶら下がっていたのだ。

 

「勉強しろ〜」

 

と低音ボイスで2人に向かって言う。けれど2人はその言葉は耳に入っていなかった。あまりにも恐怖で。

 

五月「わあああぁぁ!もう嫌ですぅ!」

 

二乃「ちょっと五月。待ちなさい」

 

五月があまりにも恐怖で走り出してしまう。その五月の後を追いかけるようにして二乃も走り去っていく。

 

 

 

そしてそんな2人を脅かした人達は

 

四葉「あちゃー…やりすぎちゃいましたね」

 

八幡「そうだな」

 

風太郎「でも本当に苦手だったんだな」

 

八幡「ああ、みたいだな。……ん?そういえばあいつらどっちに行った?」

 

四葉・風太郎「「え?」」

 

八幡sideout

 

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二乃side

 

二乃「五月ー、どこ行ったのよー。もう、どこに行ったのよ。それにこっちの道で合ってるのかしら。一旦戻った方が良いかな…」

 

今二乃はさっきの場所で五月とはぐれてしまい探していた。夜なので周りは暗い。なので唯一の明かりといえば二乃自身が持っているスマホのライトのみだった。けれどそんなライトも充電切れで消えてしまったのだ。

 

二乃「え!ちょっと嘘でしょ!?もう!なんなのよ……せっかくの林間学校なのに。上杉と同じ部屋で泊まらされるし、ハー君とも話せないし。しまいにはこんな所で1人で…」

 

 

スマホのライトが消えたことによってさっきまでは少し明るかった場所が一気に暗闇へと変わっていく。それに風のせいで木々が揺れていつもより一層不気味になっていく。そんな森の中に1人になってしまった二乃の心はより一層不安になっていく。

 

二乃「いやぁ!」

 

怖くなった二乃はその場から走り出す。

 

二乃「きゃ!」

 

けれどつまづいてしまい、その場で倒れてしまった。体を起こすしが、立てなくてその場で座り込んでしまう。

 

二乃「…最悪…………助けて……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………………………ハー君……」

 

 

二乃は助けを求めるようにつぶやく、それも自分の好きな人の名前を呼びながら。二乃自身も八幡がその場にいるはずがないとわかっていながらも、好きな人に助けを求めていた。

 

するとその時

 

「見つけた」

 

二乃「っ!」

 

二乃の後ろからそんな声が聞こえた。見つけたとか言われたら怖くなってしまう。そして二乃は恐る恐る後ろを振り向くと、そこには目が濁っていて、頭にはアホ毛が生えており、さっきまでその場にはいないと思っていた想い人がいたのだ。

 

二乃「…ハー君」

 

私はさっきまで恐怖だった気持ちが一気に安心感に満たされる。そして私は気づけばハー君に飛びついていた。

 

二乃sideout

 

八幡side

 

オレは二乃と五月が看板通りとは反対方向の道に進んだのではと思い、すぐに2人が走り去っていった方向へ探しに行った。そして、2人のうち1人である二乃を見つけることができた。二乃はオレの姿を見るやいなや、涙目になりオレに飛びついて来たのだ。

 

八幡「ちょっ!?に、にに二乃さん!?」

 

急に飛びついて来たのでビックリし過ぎてキョドってしまった。だけど二乃の様子を見るとすぐに元に戻る。なぜなら二乃は少しばかり震えていたのだ。多分、こんな暗闇の中1人取り残されたから、怖くなったんだろう。ライトもないみたいだし。そんな二乃を見ていると小さい時の小町や中学の時の二乃の姿を重ねてしまった。

 

八幡「大丈夫か?二乃」

 

そんな二乃を頭を撫でながらそう言う。

 

二乃「…うん、なんとかね。でも五月とハグれてしまったわ」

 

八幡「一緒じゃないのか?」

 

二乃「…うん」

 

八幡「やばいな」

 

それを聞いた途端オレの頭の中に最悪な予想ができてしまう。

 

二乃「え?何かあるの?」

 

八幡「こっちの道は崖があって危ないんだ。だから早く見つけないと」

 

二乃「そんな…!?」

 

オレの言葉を聞いた途端、二乃の顔が一気に青ざめる。そりゃあそうだろうな。大切な妹が危険にさらされているかもしれないのだからな。

 

八幡「とりあえず五月を探しに行くぞ」

 

二乃「うん」

 

とりあえず周りは暗いので、持っていた懐中電灯を照らす。

 

二乃「懐中電灯なんて持ってたんだ」

 

八幡「まぁな。一応念の為にな」

 

二乃「良かった〜。さっき携帯の充電が切れちゃって。困ってたのよ」

 

八幡「なんだ充電忘れたのか?」

 

二乃「そうなのよ」

 

八幡「二乃もそういう事もあるんだな」フッ

 

二乃「いつもならするんだけど、つい忘れちゃって」

 

八幡「まぁ、そういう時もあるだろう」

 

その後も二乃の気を紛らわせながら、五月を探していた。けれど一向に見つからない。そんな時だった。

 

二乃「ねぇ、ハー君。何か聞こえなかった?声みたいな」

 

八幡「いや、オレには聞こえなかったぞ。気の所為じゃないか?」

 

二乃「でも本当に聞こえたんだって」

 

八幡「ラップ音かもしれないだろう」

 

二乃「そんな筈ないわ!ちゃんと聞こえたもん!」

 

八幡「そう言われてもなぁ…」

 

実際に聞こえていないのだ。二乃の空耳かもしれないし、ラップ音かもしれない。本当に人の声が聞こえたのか分からない。けれど二乃は自分にしか聞こえてないと思ったのか怯えはじめた。そんな二乃を落ち着かせそうとした時だった。

 

「あああ…」

 

と呻き声みたいな声が聞こえたのだ。今のはオレにもバッリチ聞こえた。確かに人の声だ。

 

二乃「いやぁ!」

 

八幡「あ、おい!二乃!待てって、無闇に走ると危ねぇぞ!」

 

その声を聞いた途端二乃が走り出してしまう。そんな二乃の後を追うようにして走る。そして少し離れた場所で二乃は立ち止まる。

 

八幡「危ねぇから急に走り出すなよ」

 

二乃「ご、ごめん」

 

八幡「まぁいい。それよりも早いとこ五月を探すぞ」

 

二乃「う、うん。そうだね」

 

再び二乃と共に五月探しを再開しようとする。すると二乃が

 

二乃「あ、こっちにも道があるわ。こっちの方が楽そうよ」

 

八幡「え?」

 

後ろを振り向くと二乃はオレとは違う道の方へ歩き出す。確かあの道は……!

 

二乃「あ、ほら、森もすぐ抜けるよ!」

 

八幡「待って二乃!そっちは…!」

 

二乃「え?……っ!」

 

二乃が向かった先はさっき話していた崖になっていた。このままじゃ二乃は崖から落ちてしまう。

 

間に合え!そう思いオレは懐中電灯を投げ捨て走り出して二乃の元へ向かう。そして二乃の腕を掴み自分の方へ引き寄せる。そして引き寄せた勢いで二乃と密着してしまった後、バランスを崩してしまい後ろに倒れてしまう。それでもなんとか二乃が崖から落ちるという最悪の事態を避けることができた。そんな二乃はオレの上に乗っている。

 

八幡「大丈夫か……二乃」

 

二乃「う、うん……大丈夫……ありがとう」

 

八幡「ったく…危ねぇだろ」

 

二乃「ごめん…」

 

二乃は俯きながら謝ってくる。どうやらかなり反省しているようだ。けどちょっとキツく言い過ぎたかな?

 

八幡「悪いキツく言い過ぎた」

 

二乃「う、ううん私もごめん。ハー君が注意してくれてたのに、それを忘れて無闇に行動してしまったわ」

 

八幡「それはもう気にしてないから大丈夫だ。それよりも二乃を助けれて良かったわ」

 

二乃「え?」

 

八幡「ほらさっさと五月を探しに行こうぜ。五月も1人さまよってるはずだ」

 

二乃「う、うん」

 

オレは立ち上がり五月を探しに行こうとするも、二乃は座ったままだった。

 

八幡「どうした?」

 

二乃「ちょっとごめん、怖くて動けなくなってしまったわ。だ、だから…その…手を握って……」

 

そう言って二乃はオレの方に手を差し出してくる。確かに少し二乃の手が震えていた。確かに崖から落ちそうになったんだから、そんな状態になってしまうのは無理もない。小町もそんな時があったな。そんなことを思いながら二乃の手を握る。

 

八幡「ほ、ほら、これでいいか?」

 

二乃「あ、ありがとう」

 

するとさっきと比べて顔が落ち着いた表情になる。というか二乃の手柔らかいな。女子と手を繋ぐのは小町以外だと初めてだな。

 

八幡「じゃあ、さっさと五月を探しに行くぞ」

 

二乃「うん」

 

二乃を助けるために投げ捨てた懐中電灯を拾い五月を探しに行こうとした時だった。あの呻き声みたいな声が聞こえたきたのだ。

 

「ああああ」

 

二乃「この声…さっきの…」

 

八幡「…ああ」

 

二乃はオレの後ろに身を隠すようにする。オレも内心ビビっている。一体声の正体はなんだ?そう思っていると声はだんだん近づいてくる。そして木の影からその声の正体が出てきたのだ。

 

五月「わあぁぁ…二乃ぉ…どこ行ったんですかぁ〜」

 

二乃・八幡「「五月!」」

 

五月「ふえぇ…」

 

なんとあの声の正体は二乃とハグれてしまった五月だった。紛らわしいったらありゃしない。

 

五月「二乃ぉ〜、心細かったです〜」

 

二乃「まったく心配かけさせて」

 

五月「ごめんなさ〜い」

 

そう言って五月は二乃に抱きつく。二乃は二乃でオレの手を離し五月の元へ向かう。

 

二乃「まぁ、でも無事で良かったわ」

 

五月「二乃こそ無事で良かったです」

 

二乃「ハー君が一緒に来てくれたから」

 

五月「そうだったんですか。ありがとうございます比企谷君」

 

八幡「別に。それよりもお前も無事で良かったわ」

 

五月「ご心配をおかけしました」

 

八幡「気にしてないから大丈夫だ。それよりも早く戻るぞ」

 

五月「そうですね」

 

そんな会話をしながらこの場を去る。早く戻らないと先生とか心配かけさせてしまう。あ、そういえばアイツらも探していたんだったな。ここって電波届くかな?そう思いスマホを取り出して見てみる。良かった、なんとか電波が届いているみたいだな。ということですぐに四葉と風太郎に二乃と五月を見つけたことを知らせるためにメールを送った。

 

その後、オレを先頭にして森を後にした。そしてオレが二乃と五月と一緒に戻った時にはもう肝試しは終わっていた。オレと風太郎は二乃と五月を探すためにあの場から離れた為、四葉が残って脅かしてくれた。今度何かお礼をしないとな。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ということでオレは四葉が本来担当しているキャンプファイヤーの手伝いをしている。オレと風太郎の担当である肝試しの手伝いをしてくれたお礼とまで言わないが、手伝いをしている。そして今キャンプファイヤーに使う木を運んでいる。それにしても重いなこの木。

 

戸塚「大丈夫八幡」

 

八幡「ああ、大丈夫だ」

 

戸塚はキャンプファイヤー係でオレと一緒に運んでくれている。

 

戸塚「それにしても八幡が手伝ってくれて助かったよ」

 

八幡「まぁ、肝試しを手伝ってくれた奴がいてな。それでそのお返しみたいな感じで手伝ってるんだ」

 

戸塚「へー、そうなんだ」

 

八幡「ああ」

 

そんな会話をしながらどんどん木を運んでいく。何往復したか分からないが、どうやら全て運び終わったみたいで小屋のドアが閉まっており鍵も閉まっていた。

 

戸塚「戻ろっか」

 

八幡「そうだな。はぁ…疲れた」

 

戸塚「お疲れ様」

 

八幡「ああ、戸塚もおつかれさん」

 

戸塚「うん」

 

さてさっさと戻りますかね。

 

ドン…ドン…ドン

 

八幡「ん?」

 

戸塚「八幡どうかした?」

 

八幡「いや、さっき何か聞こえたような気がしたんだけど」

 

戸塚「そう?僕には聞こえなかったけど」

 

八幡「……気のせいか。じゃあ戻るか」

 

戸塚「うん」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

そしてオレは戸塚と一緒に宿に戻る。戻った後、少し時間が経った後、オレが入っている部屋に三玖と五月が尋ねてきた。

 

八幡「どうした?」

 

三玖「ハチマン、一花見てない?」

 

八幡「一花?いや、見てねぇけど、どうしたんだ?」

 

五月「実はまだ戻ってきてないんです」

 

八幡「は?まだ戻ってきてないってどういうことだよ」

 

五月「分かりません。ですからこうして比企谷君が何か知ってるかもと思い聞いてみたんです」

 

八幡「そうか。……そういえば風太郎の姿も見てねぇな」

 

三玖「え?フータローが?」

 

一体どうなってんだ?風太郎だけじゃなくて、一花も戻ってきてないとは。風太郎もキャンプファイヤーの手伝いをしていたし、一花はキャンプファイヤー係をしていた筈だ。でも全て運び終わったから戻ってきてると思ったけど、それでも戻ってきてないとはどういうことだ?

 

八幡「なぁ、戸塚」

 

戸塚「ん?どうしたの?」

 

同じ部屋だった戸塚に聞いてみるか。

 

八幡「風太郎…上杉見てないか?」

 

戸塚「上杉君?ううん見てないけど」

 

八幡「そうか」

 

戸塚「何かあったの?」

 

八幡「まだ戻ってきてないらしいんだ」

 

戸塚「え?そうなの?」

 

八幡「それにいち…中野一花も戻ってきてないらしいんだ。見てないか?」

 

戸塚「ううん、見てないよ」

 

八幡「そうか。ったくどこに行ったんだよ」

 

オレは風太郎と一花がどこに行ったかを考える。2人はキャンプファイヤーに使う木を運んでいた筈。オレと戸塚が行った時には小屋が閉まっていたから戻ってきた。オレはてっきり2人とも戻ってきていると思ったんだけど、戻ってきてない。ホント一体どこに行ったんだ?

 

戸塚「そういえば八幡。小屋の前で何か聞こえたって言ってなかった?」

 

八幡「ああ、言ったな」

 

戸塚「それってどっから聞こえたの?」

 

八幡「確か小屋ら辺から聞こえたような……まさか」

 

五月「何かわかったんですか?」

 

八幡「いや、予想だけどな」

 

三玖「教えてハチマン」

 

八幡「多分だけど2人は、小屋の中に閉じ込められてるんじゃないかと思ってな」

 

五月「それは本当ですか!?」

 

八幡「いや、まだ決まった訳じゃない。ただオレが戻る時に小屋から扉を叩く音が聞えて、それで2人は小屋の中に取り残されたんじゃないかと思っただけだ」

 

五月「でももしそれが本当なら大変です!今すぐ見に行きましょう!」

 

八幡「待てオレも行く」

 

五月「わかりました」

 

戸塚「そういえば小屋には鍵がかかってた筈だよ」

 

八幡「そういえばそうだったな。サンキュ戸塚」

 

五月「ありがとうございます戸塚さん」

 

三玖「五月、戸塚君は男の子だよ」

 

五月「えっ!?そうなんですか!?」

 

戸塚「あ、うん。僕は男だよ」

 

五月「す、すみません!」

 

五月は戸塚が男だと知って慌てて謝る。

 

戸塚「ううん。気にしてないから大丈夫だよ。だから頭上げて、ね?」

 

五月「ありがとうございます」

 

八幡「よし、じゃあさっさと行くか」

 

三玖「そうだね」

 

五月「は、はい」

 

どうやら落ち込んでいるらしい。

 

 

 

そしてその後鍵をもらい、小屋の方へ急いで向かう。すると小屋から警報音が聞こえてくる。一体中で何が起きてるんだ?そう思い小屋の前に立つと話し声が聞こえてきた。

 

「ひとまずセンサーをなんとかしよう!」

 

「何とかって…だから鍵がないと…」

 

どうやら本当に風太郎と一花が閉じ込められてるらしい。オレは急いで鍵を開ける。

 

八幡「風太郎!一花!大丈夫か!?」

 

オレはそう言いながら小屋の扉を開ける。

 

風太郎「八幡!助かっ…」

 

そこにいたのは何故かずぶ濡れの風太郎と一花がいた。

 

五月「一花、2人して何をしてたんですか」

 

いや、もうホント何してんだろうなオレ達があんなに心配して探したのにね。

 

 

 




いかがでしたか?ではまたお会いしましょう。
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