新劇ベースでストーリー構成。序盤は新劇と似ているところが多々ありますが、中盤からは自分のオリジナルで描いていきます。
参考資料は後ほど記載させていただきます。
No.1
如何なる生命の存在を許さない、何処まで果てしなく赤い海が続いている地で、
「あっちゃー、ここも違うかぁ。もう少し待ってて、どこに居ても必ず迎えに行くから、待ってなよシンジくん」
No.1.1
人混みの中で、通信機に怒りの声をぶつける少女。
「ちょっと 弐号機がまだ輸送の準備すらされてないのに、なんであたしが日本に行かなくちゃ行けないのよ!なぞメガネ!」
呑気な顔で鼻歌混じりに、その怒り声を聞いている。眼鏡を掛けた少女。
「まーまー、落ち着いてくださいな。姫様。」
「その姫様呼びやめて!だいたい、なんであたしが急に現れたアンタの命令に従わないと行けないのよ!」
「ユーロ空軍からも指令が出たでしょ。私はあなたの指示役なだけ。」
「ふん、もういいわよ!あたしは日本で弐号機が到着するまで呑気に暮らしとけってことでしょ!こんなの引退した老人みたいじゃない。」
「そんなことないよーん。まっ、てなことで、ファーストとサードにもよろしくね〜。ひ め さ ま。」
「知らないわよ、あたしは、そんな馴れ合いはいらない。てか、サードなんて候補ぐらいの不確定要素でしょ。なにいってんのよ、このなぞメガネ!」
「あっちーーいっけね、元気でねー、アスカ」
そう言って、通信を切断する。先程の呑気ね表情とは違い、どこか事を懐かしむ表情でため息をつく。
「2人とも必ず幸せにするから。」
No.1.2
青い空、白い砂浜に青い海から打ち寄せる波。風で消え入りそうな蝋燭の火のように、ただ1人座る少年。彼にとっては、その鮮やかな景色も無彩色にしか見えないのだ。
No.1.3
青い空、白い砂浜に打ち寄せる波。快晴の天気の中で、人が誰一人歩いていない今の第三新東京市は、普段よりも現実とは離れている光景になっている。崩壊している無数の建物、赤い海、海を睨み海岸線一帯にひしめき合っている戦車を、静がより強調する。
第三新東京市へと上京してきた碇シンジは、待ち合わせのため数十メートル先の非常用公衆電話に向かって街なかを歩いていた。
「久々だなー、第三新東京市。母さん元気かな…。」
『現在、特別非常事態宣言発令中のため、全ての回線は不通となっております』
受話器の向こうから録音された音声が流れ、そのまま通信は切れる。
「あっ、だめか。携帯も圏外のままだし、バスも電車も止まったままだし。」
予想はしていたが、少し面倒に感じてしまう。ため息を吐き、足元にあったバックを持ち上げる。
待ち合わせの相手である葛城ミサトの写真に視線を落とす。
「待ち合わせは無理か。しょうがない、シェルターに行こう」
予定の変更するため、腕時計を見て確認をする。
「あれ、おかしいな。8分ずれてる。 ん…?」
時計のズレを直そうとした時、気配がした。道路の方へを目を向ける。
そこには、制服を着た同い年くらいの少女が立っている。シンジと目が合う。
初めて見るはずの少女に、少しばかり懐かしさを感じている。
「アヤ......」
無意識に声が出始めたその時。電線に止まっていた、鳥達が一斉に羽ばたく。それに一瞬意識がいってしまい、視線を逸らしてしまった。もう一度、先ほどの少女がいた場所に目を向けるが、そこには少女はいなかった。
誰であったのかを考えようとした時。シンジがいる一帯に大きな衝撃が走る。
近くのシャッターが軋み音を出す。空を切るように電線が揺れる。突然の事に、シンジは目を瞑り立ち尽くす。そして、先の衝撃とは違って、鈍い音が近づいている事にシンジは気づく。
シンジが山の方を見ると、国連軍の垂直離着陸型攻撃機が次々と空中を後退している。それに続いて響く鈍い足音。後退してきた攻撃機に続いて現れたのは、山の麓に建っているビルよりも背の高い二足歩行のナニカだった。
攻撃機は、そのナニカの周りを取り囲むように空中を固める。シンジのいる市街地を抜けて攻撃機からミサイルが発射される。ミサイルは旋回しながら弧を描く、そして、次々とナニカに命中する。それがミサイルによる爆炎に包まれると、高熱の爆風が街に広がり、停車中の電車、建物が融解していった。
「目標に全弾命中!」
しかし、そのナニカにはミサイルの攻撃など全く通じなかった。パイロットが手ごたえを確認する間もなく、それは手の先から高温の光の鞭を伸ばして、周りにいる攻撃機数機を羽虫を潰すかのように薙ぎ払う。
「うわっ!」
粉々になった攻撃機だった物が、シンジの目の前へと落下する。ナニカは頭上に光の輪を宿して空へ上昇し、残った攻撃機を片手で掴み握り潰す。極限で握り潰された機体が発火し爆発を引き起こす。シンジは耳を塞ぎしゃがんで、それを避けようとする。その時、爆風に巻き込まれそうになったシンジの前に、車のスリップ音が鳴り響くと共に、女性の声がした。
「ごーめんっ、お待たせっ!」