脚本調にしたかったので、序盤はみんなが知っているストーリーがメインで、少しずつオリジナル要素を絡めながら描いていこうかなと。日常シーンも小説という強みを活かして沢山作っていけたらなと考えてます。
鋼鉄の復習もするつもりです。
No.1.4
シンジが瞑っていた目を開けると、葛城ミサトがサングラスを掛けて車の扉を開けてシンジを迎える姿があった。先程見た、ピースサインの葛城ミサトの写真通り、初対面ではあったがシンジは頼もしい姿に安心したが、こんな状況での堂々とした姿勢に少し引き気味の様子である。そんなミサトの後ろでは、先程の攻撃を回避することができた攻撃機がナニカをミサイルで一斉射撃した。それの周りを爆炎が包む。一帯が爆風によって、地形が抉られている。シンジ達の元へ爆炎が押し寄せてくる。それを回避するべく、ミサトは、その光景に呆然としてるシンジの手をとり助手席に押し込める、車のギアをバックに入れて素早くハンドルを回し、急発進させる。
「出発進行ーー♪」
No.1.5
国連軍の幹部達が、第1発令所の巨大主モニターを食い入るように見ている。
「目標は、依然健在。現在も、第3新東京市に向かい侵攻中」
「航空隊の戦力では、足止めできません!」
オペレーターが悲惨な戦況を報告する。
「総力戦だ。後方第4師団を全て投入しろ!」
「出し惜しみを出すな!なんとしてでも目標をつぶせ!」
幹部達は、拳を握り締めて指示を飛ばす。今まで感じたことの無い、圧倒的な力の差を自覚しつつも、プライドも相まって感情的に身を乗り出す。
海岸線にも用意していた戦車、複数の地上ミサイルを使って、ナニカへと砲撃の雨を浴びせる。戦闘機が大型の爆弾を投下し、それの至近距離で炸裂する。それは、当たりの土煙と爆炎で姿を隠す。幹部達は、倒したと思い安心し、胸を撫で下ろす。その安堵も束の間、ナニカが平然と土煙の中から姿を現した。滞空していた攻撃機を手から突き出した光の槍で突き刺し堕とす。
幹部の一人が机を叩く。
「何故だ!直撃のハズだ!」
大量のタバコの吸殻が乗った灰皿が乾燥した音を立てながら揺れる。
「戦車大隊は壊滅。誘導兵器も砲爆撃もまるで効果なしか……」
幹部の一人が腕を組んで、頭を抱える。
「駄目だ!この程度の火力では埒があかん!」
机を叩いた幹部が、もう一度机に拳を叩きつける。
幹部達の様子を、静観する二人がいた。
「やはりA.T.フィールドか」
特務機関NERV副司令官・冬月コウゾウは司令席の傍らで主モニターに映るそれを見てつぶやく。
「ああ。使徒に対し通常兵器では役に立たんよ」
特務機関NERV最高司令官・碇ゲンドウは、司令席に肘をついて顔の前で手を組みながら、攻撃が通用せず焦っている幹部達を見て、これからの展開を見守っていた。
その時、国連軍の幹部の下へ緊急用の通信が入る。
「分かりました。予定通り、発動いたします」
幹部が先程の狼狽していた様子とは違って、神妙な面持ちで事を受けた。
No.1.6
ユーロNERVの一室で、大きな椅子に背をもたれ掛け紅茶を嗜む少女。
タブレットに送られてきた戦況を観ながら、独りごちる。
「うーーむ!光の槍は戦闘データに残ってたけど、鞭は知らないにゃー。A.T.フィールドも、ちょっと強くなってる。助けに行きたいのは山々だけど、君のためには絶対にならないからね。ファイトだニャン。」
No.1.7
使徒は二つの山が形成する谷間へとその足を動かす。使徒がある位置へ到達すると一斉にして身を引く空中の攻撃機。その戦況をミサトは、車を止めて助手席の窓から身を乗り出して見定めていた。シンジは、身を乗り出したミサトの胸に押しつぶされそうになる。少年であるシンジは、やはりこんな状況には顔も少し赤い。
そんな事、お構い無しに双眼鏡で国連軍の動きを観測していたミサトは、次に彼らが起こそうとしてる事態を察知する。
「ちょっとまさか……N2地雷を使うわけ!?」
事態に驚いたミサトは、シンジの頭を抱えて車のシートへと身を沈める。
「伏せてっ!」
次の瞬間、凄まじい閃光と、激しい爆発が起こり、使徒がいた山の向こうに巨大な火柱が立ち上がる。彼ら国連軍は、戦略自衛隊が誇る最強の破壊兵器を使用したのであった。
No.1.7
「やったっ!」
第1発令所で歓喜を上げる国連軍の幹部たち。自分達のご自慢の最強兵器が使徒に直撃したのだ。生き抜く方が想像し難い。
「残念ながら君達の出番は無かったようだな」
幹部は立ち上がって自慢げにゲンドウたちの方を見る。
「衝撃波、来ます」
オペレーターの報告が入った直後に、カメラは壊れ主モニターは砂嵐の映像になる。
No1.9
爆撃が終わった後、吹き飛ばされた車から這い出たミサトは、シンジの無事を確認する。
「大丈夫だった?」
シンジは、口を動かしながら渋い顔でそれに答える。
「ええ。口の中がシャリシャリしますけど……」
「そう、無事ならそれでいいわ。」
山が削られて流れてきた土砂の上に、ミサトの車が横倒しになっている。その現状を見て、ミサトはシンジに車の方を指さす。
「それじゃ、いくわよおっ!」
ミサトの合図で、シンジは車の天井に背中を付けて全力で体重を掛ける。
「せーのっ!よっ……っしゃぁ」
顔を赤くして二人は力を込めて車を押した。少しずつ傾いていく車体は、遂にタイヤを地面に着地した。
「ふぅ、どうもありがとっ。助かったわ、シンジ君」
ミサトは両手に付いた砂埃を払いながらシンジの方を見る。
「いえ、僕のほうこそ。葛城さん」
シンジはミサトを見て言う。
「ミサト、でいいわよ。改めてよろしくね!碇シンジ君」
ミサトはサングラスを外して自己紹介をする。
「はい!ミサトさん」
シンジは少年らしい笑顔で答える。
No.1.6以外は殆ど新劇版と同じセリフと描写です。少し変えたところがありますが、ほぼ誤差です。オリジナルの分岐点まではご容赦ください。