月の少年のover Dress   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
色々と考えた結果、連載する事にしました。
更新速度は遅いかもしれませんが、よろしくお願いします。

それではどうぞ。


第0話 姉との再会

「…ここは……? 前も何処かで……」

 

遠目から見たら、少女にも見えなくもない中性的な少年、水無月悠里(みなづきゆうり)が目を覚ましながら呟く。

起き上がり辺りを見渡す……真っ白で虹色の渦のような物体が周囲を徘徊してるだけだった。他は特に何も無い。

 

「…あ。思い出した……僕の精神世界だっけ……」

 

あー、思い出したとばかりにポンと手を叩きながら呟く悠里。

確か惑星クレイの『パーレル村』に迷い込んだ時に色々あって、その時にも1度だけ此処に来た事がある。

 

となれば……

 

「お目覚めですか? マスター」

「シャル」

 

聞き覚えのある声がした。

そこには白いドレスを着こなし、金色のウェーブ髪をたなびかせる1人のマーメイドの少女が居た。

 

彼女は地球では悠里だけのパートナーで、惑星クレイのマーメイド達の間では伝説と言われる歌姫……シャルロット。

 

「ところで僕はなんでまた精神世界(こんなところ)に来ちゃってる訳?」

「それなんですが……私も分からないんです。ただ……」

「……ただ?」

 

悠里がそう訊くと、シャルは言葉を続ける。

 

「マスターがギーゼに勝利した直前に、視界が眩しくなったのを覚えてますか?」

「そういえば……」

 

シャルに言われた事を思い出してみる悠里。

惑星クレイで倒された筈の『破壊の竜神ギーゼ』の思念が現実世界に現れ、世界中がとんでもない事になったのだ。

 

ギーゼにファイトを挑み、勝利した途端、謎の光に包まれ、目を覚まして今に至る……という訳だ。

 

「ただ誰かに呼ばれた感じに近いんだよね……一体誰「私よ」……えっ?」

 

悠里とシャル以外の()()()が聞こえた。

 

それと同時にコツコツと、こっちに近づいてくる足音が聞こえた。

影で姿がよく視えないが、その人物は徐々に悠里の前に近づいてきた……

 

「……」

 

その人物を見て、悠里は驚愕の表情になる。

 

「姉……さん……?」

「もぅ……そこは()()()()()って呼んで欲しかったなぁ……」

 

その人物は悠里の言葉を聞いて、自分が聞きたかった言葉と違って残念という感じで軽く溜息を吐く。

 

青色寄りの薄紫色の長い髪、水晶のように綺麗で優しそうな瞳。

そしてこの口調。見間違う筈がない。その人物の正体は水無月家の長女であり、悠里の姉の水無月静流(みなづきしずる)だった。

 

「…なんで姉さんが僕の精神世界にいるのさ。説明してくれない?」

「うーん、可愛い悠里のお願いなら、今すぐにでも聞いてあげたいけど……」

 

静流が悠里にそう言った瞬間、半透明のファイトテーブルが突如現れた。

 

「……時間がないからって、私の可愛い弟にゆっくり説明させてあげる時間もくれないのかしら?」

「ご、ごめんなさい……急かし過ぎた」

 

いつの間に静流の隣に居た白いローブを羽織った赤いドラゴン?が空中で土下座をしながら、静流に謝っていた。

それを見て、横目で軽く睨む静流。

 

「トリクスタ! だから私言ったでしょう!! シズル、本当にごめんね!? 私がリノ達を止められなかったばっかりに!」

「レイユは謝らなくていいのよ?」

 

すると今度は巫女服を着た銀色の髪に角が生えた女性が現れ、静流に涙目で謝っていた。

 

「シズルとレイユ、やっぱり同類……」

「「黙りなさい。誰のせいでこうなったと思ってるの?」」

「す、すみません……」

 

トリクスタが呟くと、般若の如く睨む静流とレイユ。

2人が怖いのですぐに謝った。

 

「マスター、シズルさん……昔と全然変わってないですね。あれは紛れもなく本物のシズルさんです」

「奇遇だね。僕も最初は偽物かと疑ったけど、本物の姉さんだよ。なんで僕の精神世界に居るのかは未だ分からないけど」

 

完全に蚊帳の外にされてる悠里とシャルは、そんな事を話していた。

 

「悠里、シャルも待たせてごめんね? 早速だけど、お姉ちゃんとヴァンガードファイトしよっか! 後で仏の顔も三度までって意味をトリクスタに教えとこ♪

「「……う、うん(は、はい)」」

 

笑顔で悠里とシャルに言う静流。

何やら小言で物騒な言葉を口にしてた気がしたが、聞こえない。さっきのは空耳だと2人は割り切った。

 

「先ずは、山札から4枚の()()()()()()を用意して~♪ その後は手札を5枚引いて……」

「…ライドデッキ?」

「お姉ちゃんのデッキは、最初だけ変則的だから、気にしなくてもいいよ~♪」

 

デッキをシャッフル中、静流の口から聞き慣れない単語が聞こえた悠里は首を傾げる。

 

「……(とは言ったものの、姉さんに勝てるかな?)」

 

初期手札を確認しながら、考え込む悠里。

実は姉である静流には、ヴァンガードファイトでは一度も勝てた事がない。

 

何せ静流は、ユニットに認められた者しか扱えないカード、『超越龍』の唯一の保持者なのだから。

 

「さ。始めよっか♪ 悠里が先攻でいいわよ」

「……(姉さんが言ってたライドデッキは、デッキの横に3枚。となると……残りの1枚がファーストヴァンガードって事か)」

 

悠里が推測できるのはここまでだった。

そもそもデッキを50枚中、4枚削ってまで使用するライドデッキとは何なのだろうか?

 

まぁ、ファイトをすれば分かる事だが。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」

 

2人がファーストヴァンガードを表に返すと同時に、静かだった真っ白で虹色の渦のような物体は、2人の意志に応えるかのように激しく周囲を徘徊し始めた。




読んでいただきありがとうございます。
更新はゆっくりとなりますが次回もよろしくお願いします。
本日はありがとうございました。

※主人公とオリキャラの簡単なプロフィールです。


水無月悠里(みなづきゆうり)

容姿イメージ:『らき☆すた』の岩崎みなみ

誕生日:12月12日、いて座

血液型:A型

一人称:僕

使用クラン:バミューダ△、ドラゴンエンパイア、リリカルモナステリオ



水無月静流(みなづきしずる)

容姿イメージ:『プリンセスコネクト!Re:Dive』のシズル

誕生日:12月9日、いて座

血液型:A型

一人称:私

使用クラン:かげろう、ドラゴンエンパイア


※次回予告

精神世界で姉の静流と再会し、ヴァンガードファイトする事になった悠里。

ファイトの最中、姉の口から話されたのは、惑星クレイにも関係ある事で?

────次回、第1話『カラフル・パストラーレと天輪聖竜』
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