IS原作っていつスタートだっけ?   作:鮭のKan2me

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 うーん、投稿頻度が遅くなってる!!ここ最近休みしか書けてないですね・・・。
 そうそう、44話投稿した時に気づいたのですが、30000UA突破してましたね!話数が多いとはいえ、ここまで行くものですかね?ともかく、ご愛読ありがとうございます!
 それではどうぞ!

 


45:強みを押し付けるのは戦いの基本

 倉持技研にて専用機を受け取り、試験運用も終えてIS学園へ戻った影清。そしてその翌日、影清はアリーナにてグリフィンと待ち合わせていた。

 

 

「あ、トオル!おはよう!でも、ちょっと遅くない?」

 

 

「お、おはようございます・・・、寝坊しました、すいません。」

 

 

「素直で宜しい。・・・なーんて♪予定より10分程早めに呼んでたし、別に気にしてないよ。」

 

 

「え?あ、そうなの?いやでも、遅れたのに代わりはないし・・・。」

 

 

「私がいいって言ってるんだからいいの!あ、そうそう、一応観客もいるから。」

 

 

「え?それってどういう「オーッス、カゲキヨ。調子どうだ?」

 

 

 グリフィンと話していると、そこにダリルがやってきた。そして、その後ろにはベルベットと虚の姿もあった。

 

 

「あれ、ダリルさん?・・・と、ベルベットさんに虚さんも。・・・おはよう。」

 

 

「おはようございます、道さん。」

 

 

「おはよう・・・。今日は、色々見させてもらうわ。」

 

 

「は、はい・・・。えーっと、グリフィンさん。もしかして今日、連戦?」

 

 

「流石に連戦はしないよ。道もバテるだろうし、ダリルも今日は見てるだけって言ってるしね。」

 

 

「ま、そういうことだ。やるならベストコンディションでやった方がいいからな!つーわけで、明日戦ろうぜ?」

 

 

「・・・えっと、ベルベットさんの聞いてからでいい?」

 

 

「私はここ一週間以内ならどこでもいいわ。どうせISの訓練してるだろうし。」

 

 

「わかった。じゃあ、ダリルさんとやった後にまた連絡するよ。」

 

 

「じゃ、明日はオレと、ってことで。そういやオマエ、専用機の待機形態どこに付けてんだ?」

 

 

「え?あー、っと、コレだけど・・・。」

 

 

 そう言って、影清は首の辺りを指差した。

 

 

「あん?マフラーか?」

 

 

「あ、いや、マフラーに付いてるヤツ。このバッジみたいなの。」

 

 

 影清の専用機・灰楼の待機形態は、赤と灰色の正方形二つが重なったような形状のバッジで、影清のマフラーにその針を通している。ちなみに、灰色の正方形が上で赤色の正方形がその下となっている。

 

 

「・・・あー、それか。なるほどな。でもなんでマフラーに付けてんだ?」

 

 

「いや、自分で付けたというか、解除したらすでに(・・・・・・・・)付いてた(・・・・)って感じなんだけど・・・。まぁでも、良い感じにマフラー留めてくれて、型崩れしにくくなってるから結構助かってる。」

 

 

「道さん、ISに乗ってる時もマフラー巻いていますからね。ちょうど良いと思いますよ。」

 

 

「ホントは外した方が良いんだろうけど、コレないと落ち着かないからさ。今のとこ、邪魔とは思ってないよ。あ、グリフィンさん!そろそろじゃない?」

 

 

「そうだね。じゃ、準備しますか。」

 

 

「なら、オレも行くとするか。どうするカゲキヨ、別に手の内見られたくねぇなら見ないでやってもいいんだぜ?」

 

 

「・・・いや、別にいいよ。こっちもダリルさんの手の内色々知ってるし。」

 

 

「ハッ、そうかよ。じゃあ、また後でな。」

 

 

「・・・よし、行くか。虚さん、ベルベットさん、また後で。」

 

 

「はい、いってらっしゃいませ。」

 

 

「えぇ、・・・頑張って。」

 

 

 こうして、各自ピットや観客席に向かい、その数分後、アリーナにはテンカラット・ダイヤモンドを纏ったグリフィンが影清を待っていた。さらに数分後、ピットから灰楼を纏った影清が出てきた。

 

 

「・・・お任せ。ゴメン、ちょっと準備手間取った。」

 

 

「別にいいよ。これから慣れて行けばいいし。じゃ、始めよっか。・・・といっても、カウント数えてくれる人いないんだよね。まぁ、私の不備でもあるし、先手はトオルに譲るよ。それがカウント代わりってことで。」

 

 

「・・・あんまり望ましくないけど、別にまだ対等にやって勝てるとは思ってないし、そうさせてもらうよ。」

 

 

 グリフィンの提案を飲み、影清は幽牢を取り出し距離を詰める—

 

 

 

 

 

 

 

 

 —と同時に夢月も取り出し、スイッチを押して盾を射出した。

 

 

「っ!?」

 

 

 ギンッ!

 

 

「っ、よっ!」

 

 

 グンッ

 

 

 不意打ちで放たれたその盾は、咄嗟に反応したグリフィンによって回避されそうになるも、脚部アーマーにヒットした。影清は、右手に持っていた幽牢を仕舞って夢月のワイヤーを掴み、まだ勢いが残っているにも関わらず、強引に盾を引き寄せた。そして、盾をブン回しながら、再度グリフィンに接近し始めた。

 

 

 ブォン、ブォン!

 

 

「うっ、くっ・・・セェヤァッ!」

 

 

 グォン! ガァァン!

 

 

「うおっ!」

 

 

「もらった!」

 

 

 グォッ!

 

 

 盾による攻撃を躱しつつ、ダイヤナックルによる右アッパーで盾を弾き飛ばしたグリフィン。そして、盾が弾かれたことにより、影清は両腕を弾かれた方向へ持っていかれ、体勢が崩れてしまった。その隙を突いて、グリフィンはもう片方のダイヤナックルでストレートを繰り出すも—。

 

 

 クンッ

 

 

「なっ!?」

 

 

 その攻撃を見切った影清は、両腕が明後日の方向を向いてグリフィンに背を向けた状態から、足を浮かせて逆さの体勢になった。そして、グリフィンがストレートを放った隙に、逆さのまま後退して夢月を仕舞い、朧矢を取り出してから身体を横に半回転して姿勢を整えた。

 

 

(よし、動きは問題ない・・・けど、このままだと軽(・・・・・・・)く逆転される(・・・・・・)・・・!)

 

 

 先に仕掛けられたとはいえ、先程の攻防で代表候補生相手に一方的にシールドエネルギーを削れたことは大きい。しかし、それが最後まで続くかと言われれば否である。灰楼のコンセプト上、蜃気楼による機動力の補助で攻防一体の戦闘が可能だが、弱点が二つある。

 一つは武装の数。灰楼には計4つの武装があるが、その武装4つで拡張領域の空きが殆どなくなってしまっている。ここで話は変わるが、蜃気楼とは、灰楼の装甲の至るところに設置された小型スラスターのことであり、総数は50を超える。これを一気に制御するにはそれ相応のシステムが必要である。つまり、灰楼の拡張領域の殆どは、蜃気楼に割り振られているのだ。そんなわけで、武装の種類が乏しく、それぞれの尖ったところで戦っていくしかないのだ。

 もう一つは防御性能の低さ。ここでの防御性能は攻撃を避ける、防ぐといったことではなく、攻めに於いての耐久性を指す。灰楼は高い機動力を持ちつつも、装甲は厚くなく、攻撃をまともに防ぐ手段といったら夢月ぐらいしかない。そのため、相手に向かって突撃してもその過程でやられてしまう可能性もある。こう考えると、今まで影清が接近できていたのは、打鉄の2対の大楯の存在が大きいことがわかる。

 結果、灰楼は攻防両方優れたISでありながら、攻めに転じることがかなり難しくなってしまっているのだ。初心者が運用するのであれば明らかな設計ミスといっても過言ではないかもしれない。

 そんなわけで、攻めの手が止まってしまった影清に、グリフィンは自分から近づいて攻撃を始めた。

 

 

「ふっ!」

 

 

 ヒュッ

 

 

「っ、ぇえいっ!」

 

 

 ブンッ!

 

 

「ほっ!」

 

 

 ガシッ!

 

 

「なぁっ!?」

 

 

 突進からの蹴りを繰り出したグリフィンに対し、影清は横に移動しながら蛇腹剣を振り下ろすも、グリフィンはこれを両手で掴むことで防いだ。更に—。

 

 

「くっ、このっ!」

 

 

 ググッ、ジジジジッ

 

 

「そんなことやっても放さないよっ、と!」

 

 

 ガシッ!

 

 

「!!や、やべっ!」

 

 

 影清は、蛇腹剣を強引に引き抜こうとすることでグリフィンのシールドエネルギーを削りつつ、手を放させようとするも、グリフィンが手を放すことはなく、逆にダイヤナックルによって身体すらも抑え込まれてしまった。

 

 

「じゃ、そういうことでっ!」

 

 

 ガァン!ガガギンッ!ガンッ!

 

 

「うっ!?ぐっ!ごっ!」

 

 

 身動きの取れない影清に対し、両脚による連撃を浴びせるグリフィン。しかし、影清もこのまま黙ってやられているわけにはいかなかった。

 

 

「ぐぅっ!・・・ラァッ!!」

 

 

 ガンッ!

 

 

「っ!?もう一本・・・!」

 

 

「ッ、フッ!」

 

 

 ブォッ!ガチッ

 

 

 グリフィンのラッシュを喰らいながら、自然に朧・二の矢から手を離し、即座に朧矢を取り出した影清は、それをテンカラット・ダイヤモンドの左脚部に突き刺した。そして、空いた左手で拳を作り、それを朧矢のスイッチに叩き込んだ。すると、ゼロ距離で朧矢の刃が伸び、脚部装甲をズタズタに引き裂いていった。

 

 

 ズギャアァァガガガッッ!!!

 

 

「のわっ!!?」

 

 

「行けるっ!」

 

 

 あまりの衝撃に体勢を崩しながら距離を離したグリフィン。それを好機とばかりに影清は距離を詰めてトドメを繰り出そうとするも—。

 

 

 ガァン!ビュオッ、ゴシャァッ!

 

 

「グワッ!?」

 

 

「・・・ふぅー、あ、危なかったー。」

 

 

 グリフィンに向かって突撃をかました影清は、突如飛来した球体の物質に反応できず、そのままシールドエネルギー削り切られてしまった。よって、この模擬戦の勝者はグリフィンとなった。

 

 

「・・・あー、クッソッ!あとちょっとだと思ったんだけどなぁーっ!」

 

 

「ははは、ホントだよ。もうあと一、二発分ってところだったんだから。でも、ここまでやられるとは正直思ってなかったよ。」

 

 

「まぁ、確かにグリフィンさん相手にそこまでやれたなら上々、かな?あの、さっきのヤツなんだけど・・・。」

 

 

「あぁ、アレ?アレはね・・・うん、見た方が早いか、ホラ。」

 

 

「?」

 

 

 先程の物体について説明を求めた影清に対し、グリフィンは影清の方に手を差し出した。すると—。

 

 

 パキッ、ガキ、カキッ

 

 

「えっ!?ちょっ、なにそれ?!」

 

 

「フフン、どう?すごいでしょ!?臨海学校の時に、色々調整してもらったんだ♪」

 

 

 グリフィンの手の周囲がキラキラと輝いたと思ったら、その輝きが掌に収束し、球状の形を為していった。この現象を引き起こしたのは、他でもないテンカラット・ダイヤモンドの特殊武装・ダイヤモンドダストである。前までは、ダイヤナックルの指の修復にしか使えない程の出力しかなかったが、臨海学校の実習の際にブラジル側がそのシステムを改善、ボールを形作れるまで自由に使えるようになった。しかし、強化されたとはいえ、燃費の消耗はあまり改善されておらず、サッカーボールぐらいの球を複数作り出そうとしても、10個程しか生成することができない。ただ、前よりは汎用性が上がっているため、かなり凶悪なことに変わりはない。ちなみに、この球体がものすごい勢いで影清に飛んできたのは、グリフィンがそれを蹴り飛ばしたからである。

 

 

「いや、すごくないソレ?いざってなれば剣とか作れそうだし・・・。」

 

 

「あー、そこまではムリかな。このぐらいの大きさでもそれなりにエネルギー喰うしね。・・・とりあえず、ピットに戻ろうか。またあとでね!」

 

 

「わかった。じゃ。」

 

 

 ピットに向かって飛んでいった影清とグリフィン。この後、ダリルやベルベット、虚も交えて反省会を行った。なお、灰楼の整備に四苦八苦して虚の手を借りることになるのはまた別のお話し。




 朧矢のゼロ距離射出・・・技名つけるなら、『朧突き』といったところですね!(厨二感満載)
 夏休み編は次で最後の予定です。それと、前に学園祭の出し物決めたと言いましたが、ベルベットさんやグリフィンさんのクラスの出し物も考えないといけないことに気がつきました・・・。ここら辺考えないといけないので、学園祭編の投稿が滞る可能性大です。まぁ、そうならないように色々アイデア考えておきます。
 ちなみに、現在の専用機持ちとなった影清くんの強さは、一般生徒以上代表候補生以下といったところです。ちなみにこの代表候補生には、専用機持ちではない人も含まれます。

影清くんの新武装(終盤で適用予定です。ちなみにこのアンケートで取ったもの以外にも最終兵器的なもの出ます。)

  • 今言ったの全部乗せ
  • ナシ

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