IS原作っていつスタートだっけ?   作:鮭のKan2me

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 刺突・溶解・侵食

 


73:その花、劇物につき

 試合後、控え室へと向かうサラ。その道中、壁に寄りかかるとそのまま座り込み—。

 

 

「・・・・・・ハアァァ〜〜。」

 

 

(よ、よかった、上手くいって。BT兵器まだ扱い慣れないからどうなることかと・・・。その点だけは、セシリアを見習わないとね。)

 

 

「あ、サラさん!こんなところにいたのか!」

 

 

「ひっ!?は、はい!なんでしょうか!?」

 

 

 影清が突然現れたことで、安堵し切っていたサラは驚きながらも即立ち上がった。

 

 

「あぁ、ゴメン。驚かせたかな?」

 

 

「い、いえ、カゲキヨ先輩が気にすることではないので・・・。何か用事でも?」

 

 

「その、サラさんの専用機のことなんだけど、アレ確かBT兵器だよね?すごく気になってさ。」

 

 

「は、はぁ・・・。確かに第三世代兵装ではありますが、そんなに関心あるんですか?」

 

 

「まぁ、カッコよかったってだけの理由だけどね・・・。ねぇ、アレどうやって動かしてるの?」

 

 

「主にイメージインターフェースによるものですね。両手で別々の作業をするようなものなので扱いは難しいですけど・・・。」

 

 

「おぉ、それは大変そう・・・。そんな代物使えるなんて、すごいなサラさんは。」

 

 

「い、いえ、私なんてそんな・・・。実は私、BT適正そんなに高くなくて、この専用機も・・・あ、『サイレント・ゼフィルス』って言うんですけど、まだ調整中の試作機でして・・・。」

 

 

「え、試作機?全然そうは見えなかったけど・・・。まぁ、大きな事故とか起きないならそれでよし。ごめんね、話付き合わせちゃって。」

 

 

「いえ、お気遣いなく。確か次がカゲキヨ先輩の番でしたよね?頑張ってください。」

 

 

「ありがとう。じゃ、準備して来ますか。」

 

 

 サラと別れ、少し早めにピットへと向かう影清。ただその頃にはもう次の試合の準備が終わりかけていたので、軽い確認だけしてアリーナ内へと飛び出た。

 

 

「さ〜て、僕の相手、は・・・。」

 

 

「おぉ、トオルじゃないか!なるほど、コレはやりがいがありそうだ。」

 

 

(まさかの貧乏クジ引いたぁぁぁ!?)

 

 

 予定時間より早く出たハズだが、それよりも早くアリーナにいたのは専用機『オーランディ・ブルーム』を纏ったロランであった。

 

 

「・・・あー、どうも。今日はよろしく。」

 

 

「あぁ、よろしく頼むよ。ところで、どこか不満気じゃないか?私が相手では物足りないと?」

 

 

「物足りないっていうか、やりづらいっていうか・・・。とにかく、今見えてる手札だけでもイヤなカードだなって。」

 

 

「なるほど、なら安心したまえ。前に訓練で見せたものはほんの一部に過ぎないからね。」

 

 

『それでは試合開始のカウントダウンを始めます。』

 

 

「おっと、ではトオル。あとは闘いで語るとしよう。」

 

 

「・・・お手柔らかに。」

 

 

(さて、弾取り替えますか(・・・・・・・・)。)

 

 

 ロランから背を向けた影清は、朧矢を取り出して調子を確かめるように・・・見せかけて死角になるように妖戯を出し、装填されていた弾を取り替えた。こうして自然を装いながら作業をしていると、もうカウントが数え終わる頃であり、ロランの方を向いて姿を捉える。

 カウントがゼロになると、ロランは手に持っていたライフル『スパーシー・プランター』による狙撃を開始した。

 

 

 バヂヂ、ギュン!

 

 

「う、おっ・・・!やっぱり慣れないな、ビーム系。」

 

 

「ならこれはどうだい?」

 

 

 ガコッ

 

 

「へっ?」

 

 

 ビイィィィィ!!

 

 

 ロランのISのアンロックユニットが前に出ると同時に発光する。それを見た影清は即座に前進してから横に勢いよく飛び、紙一重でアンロックユニットから発射されたレーザーを避けた。

 

 

「っ!!・・・び、びっくりした。なんつーもん搭載してんだ・・・。」

 

 

「その割にはまだ余裕ありそうだね?コレを見せたのは初めてだと思うけど。」

 

 

「まぁ、似たようなもの見てきてるから、ね!」

 

 

 ボンッ!

 

 

「!へぇ、目眩しか—。」

 

 

 ゴオッ!!ガァァン!

 

 

 事前に幽楼に搭載された煙幕弾を撃つ影清。ロランはそれを見て次なる一手を予測するが、そんな暇を与えず影清は瞬間加速で煙幕を突っ切り、ロランに朧・二の矢を振り下ろした。

 

 

 ヂヂッ、ヂヂヂ

 

 

「マジか、正面突破とはいえ防ぐのか・・・。」

 

 

「まぁ、このぐらいは・・・ぐっ、少しばかり押しが強くはないかい?」

 

 

 速さ、重さ、その二つが乗った強力かつ素早い一撃を防いだロラン。それを防いだのはレーザーライフル・・・から分離されたレイピアである。ただ剣の質量からも考えて瞬間加速の一撃を止めるには心許なくはあるが、灰楼の機体コンセプト的に加速の爆発力はあまりなく、ロランが完全に受けに回っていたことから鍔迫り合いの状況となったわけである。

 だが、渾身の一撃を止められたからと言って油断してはならない。むしろ耐えてしまったことで最悪の状況となった。簡潔に述べるなら、IS・灰楼はどちらかと言えばパワー型ということである。

 

 

「そりゃあ、灰楼(コイツ)のおかげでこういう力比べは負け無しなんでね・・・!!」

 

 

 ギ、ギギギギギギ

 

 

「う、くっ・・・!」

 

 

 ザスッ

 

 

 本来の機体出力+何十機もの小型スラスターの補助によりどんどん押し込まれ、遂には片膝を地面に付けてしまうロラン。しかし、そんなロランの表情には苦しさだけでなく笑みが浮かんでおり—。

 

 

 ヒュヒュッ!

 

 

「!?ぅおっ・・・!」

 

 

 バッ!

 

 

 ロランの専用機の背部に垂れていた四本の触手が一斉に動いて影清に襲いかかる。完全に押し込みの姿勢に入っていた影清であったが、そこは蜃気楼のサポートもあって即回避行動へと移れた。しかし、流石に距離が近すぎたのか四本の触手の内一本が灰楼の腕アーマーへと突き刺さった。

 

 

 ヒュッ、ザシュ!

 

 

「っ!」

 

 

(あ、危ない・・・危うくスラスター部分に突き刺さるところだった。我ながら良くそんな判断できたな・・・。まぁとにかく、さっさとコイツ引きちぎって・・・!?)

 

 

 咄嗟に腕を回転させることでスラスターとの間に上手く刺さった触手。流石に付き合ってもいいことはないため、さっさと抜こうと試みた影清であったが・・・。

 

 

「う、おっ・・・!?」

 

 

(な、き、機体の調子がおかしい!?なんで・・・っ!こ、この触手、なんか侵食してるんですけ(・・・・・・・・・・・・)()!!?)

 

 

 先程突き刺さった触手は、ゆっくり流れも灰楼のアーマーに侵食し、その機体性能を狂わす、あるいは下げていた。当然その周辺にあるスラスターもいかれており、蜃気楼がエラーを起こすという事態にもなったため、影清はその手に持っていた朧・二の矢を使って、無理矢理にでも引き離した。強度はそれなりにあったため断つことはできなかったが。

 

 

「ふふ、驚いたかい?これがワタシのISの第三世代兵装『ヴァイン・アームズ』さ。これに囚われたら最後、どんな装甲すらも溶かし尽くす代物だが・・・。キミのISには効果的面みたいだね?」

 

 

「全くだよ。ここまでやられたら直すの相当苦労するってのに・・・。まぁ、今ゴタゴタ言っても仕方ないか。」

 

 

 ガシッ

 

 

 蜃気楼からの補助を完全にカットし、右手に持つ武装を朧・二の矢から夢月へと持ち替え、左手に妖戯を取り出した。

 

 

「へぇ?中々面白い組み合わせだね。」

 

 

「今回限りだけどね、多分。攻めさせてもらいますかな、っと!」

 

 

 ギュン!

 

 

「なんの!」

 

 

 ビイィィィ!

 

 

 機動力のみに頼った特攻を仕掛ける影清。それをロランはアンロックユニットから放たれるレーザーで迎撃する。多少掠りはすれど、攻めの姿勢を崩さなかった影清は盾を分離させ、盾の取手と同時にそのワイヤーを持ってロランに向かって振り下ろす。

 

 

 グオッ!

 

 

「おっと、まさかここまで無茶してくるとはね。なら今度はこちらの番だ!」

 

 

 チャキッ

 

 

 レイピアを構えて影清との距離を詰めるロラン。それと同時に触手『ヴァイン・アームズ』四本が同時に襲い来る。それを見た影清は左半身を向けながら後ろに下がる。そしてその肩アーマーには、なんと妖戯が取り付けられており—。

 

 

 バサッ!

 

 

「なっ・・・!でもこれぐらいなら—。」

 

 

 ボンッ!

 

 

「!?」

 

 

 影清の肩アーマーに設置されたトラップ砲からはネット弾。これにより動き辛くはなったものの、点の攻撃を重視したレイピアや触手には効果が薄いかもしれない。そんな時、後ろ側(・・・)から発射されたのは・・・。

 

 

「こ、これは一体・・・?」

 

 

「トリモチってヤツだよ。封殺とは行かなくても、ここまでやれば抵抗手段も限られるでしょ。いやー、盾の裏(・・・)にまで気を使われてたら、勝機無かったかもね。」

 

 

 ザギャッ!ズガッ!

 

 

 先程飛ばした盾の裏側、そこには左肩に取り付けられてたのと同じトラップ砲・妖戯が設置されていた。実は試合前には閃光弾が装填されていたのだが、カウントダウンに入ったところでギリギリ取り替えていたのである。

 こうしてまんまと策にはめたわけであるが、二機のアンロックユニットにまでは被害が及んでいなかったため、すかさず朧矢で破壊する。人体への攻撃は躊躇するが、無機物相手なら容赦ない影清であった。

 

 

「さて、まだやる?ぶっちゃけ残りのシールドエネルギーそんな多くないし、蜃気楼だってお釈迦にされてる。そこから抜け出せれば、勝ったも同然だとは思うけど・・・。」

 

 

「いや、降参するよ。まだ見せてない手もあるけど、この状況じゃ役には立たないだろう。キミの勝ちだ、トオル。」

 

 

『降参を受理しました。勝者、影清道。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところで、日本ではああいう状況になったら『くっ、殺せ』というらしいが、そちらの方がよかったりするかい?」

 

 

「やめて、マジでやめて。」




 スーッ、更新遅れましたァァァァァ!!!!!いやあの、別小説書いてたってのも多少はありますが、まさか時間が取れなくなるとは・・・ほんっとに申し訳ない。
 それでアンケートの結果ですが、先程言った通り他の二次創作を執筆することと致しました。ただ、あくまで気分転換なので一気に話数更新されたりそもそも凍結してりなんてことがあるかもなので期待なさらず・・・。
 あ、そうそう、またアンケートを取りたいと思うのですが、これはかなり終盤での適用となる予定です。ずばり、影清くんの新武装について!まぁ、個人的にはもう幾つかアイデア固まってはいますが、せっかくなのでね。今後とも長い目で応援よろしくお願いします!

影清くんの新武装(終盤で適用予定です。ちなみにこのアンケートで取ったもの以外にも最終兵器的なもの出ます。)

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