やはりこの生徒会はまちがっている。   作:セブンアップ

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 あけましておめでとうございます。今年も、セブンアップをよろしくお願いいたします。

 今年初の投稿は、対して絡みが無いのに何故かエンドルートが生まれた不知火ころもでございます。


不知火ころもエンド

 

「ヒッキー先輩、夕飯作ってよー」

 

「見て分からない?俺今編集中なんだけど」

 

 炬燵に入り込み、俺の隣でSwitchで遊ぶ彼女は、不知火ころも。当然のように同じ屋根の下に居るのは何故かというと、俺と彼女は付き合っている。

 

 とかではなく。

 

 俺と彼女の関係は、言ってしまえば仕事上の関係。何の仕事かと言うと、YouTuberである。もう1度言おう。YouTuberである。

 手前味噌でなんだが、これでも登録者数300万人を突破しており、今も尚、登録者数が増え続けている。コメントを見る限り、不知火が居る事や、俺と不知火のやり取りによって増えたようで。

 ジャンルとしてはほとんど実況である。素顔を出して、コメント返しや雑談の動画を出しているのもある。

 

「良いじゃーん、ヒッキーの料理美味しいしー。今度ヒッキーのお料理動画出さない?」

 

「一応俺らのジャンル実況なんだけど」

 

 俺達YouTuberになったのは勿論、経緯があって。

 大学3回生の頃、そろそろ就職活動を意識し始めた俺は、どの企業へインターンに行くかを決めあぐねていた。そんな時。

 

『あっれー、ヒッキー先輩じゃん。まさかヒッキー先輩もこの大学ー?』

 

 まさか大学で不知火と遭遇するとは思わなかった。アイドルの彼女が大学生活に勤しむ暇も無いだろうし、出会わないのも無理は無いと思いはしたが、まさかの邂逅。

 

『そういえばさー、私アイドル辞めて今YouTuberなんだよねー。今度新作ポケモンの実況するからさ、ヒッキーも一緒にやろうよー。対戦しよーよー』

 

 俺が新作を持っている前提で話しているのはさておき、1度俺は断った。インターンの事もあるし、実況動画なんてあんま見ないから分からんが、声や素顔を出すのだと思っていたから。彼女の実況にゾンビが入り込んでみろ。彼女の周りでリアルバイオハザードが起こってんのかってコメントが荒れる。

 

『えー良いじゃーん。ヤろうよー、前みたいにいっぱい激しくヤろうよー』

 

 断っても不知火は食い下がる。しかもちょっと言い方が卑猥だった。周囲の男子のレーザーポインターが一瞬にして俺に向けられたのが分かった。

 どうせ悩んでいても仕方がないし、少しぐらいの息抜き程度で彼女に付き合う事にした。それがそもそもの間違いだったのだ。

 

『おー、すごっ。見てみてー、今日の動画。視聴回数爆上がりなんだけどー』

 

 俺と2人で遊んだポケモンの実況を見た回数が200万を超えていた。コメント欄には、「KOROMOと一緒に居る男誰?」とか「めっちゃやらしい戦い方」とか、なんか俺に対して風当たりが厳しいコメントがあったものの、「KOROMOとこの人のやりとり好き」「例えツッコミがめっちゃ古くて草」「この2人結構相性良さげ?」的なコメントも多々あった。

 

『もし良かったらさー、私と一緒にゲーム実況しようよ。1人でも楽しいけどさー、やっぱヒッキー先輩が居るともっと楽しいんだよねー』

 

 彼女からスカウトされた。YouTuberなんてのは不確定で不安定な職業だ。登録者数が突然減るかもしれないし、そのせいで給料が減る。しかしよくよく考えてみれば、この世に安定した仕事は無い。福祉や保育士、教師などは除き、倒産すればそれでゲームオーバーだ。

 しかしYouTuberは実力主義。自分達が仕事を生み出し、自分達でこなす。それでお金を稼げている人間が居るわけだから。実際、白銀パパの動画も需要があったから白銀家の生活が多少裕福になったのだ。

 

 手を伸ばすべきでは無かったかも知れない。就職活動はまだ始まっていないし、インターンすら行っていない。その段階で、彼女の手を取るのは早計だと言うものだろう。

 

『YouTuberって遅刻も無いから寝たい時に寝て、起きたい時に起きれるのが良いよね〜』

 

『あっよろしく』

 

 YouTuberは自由度が高い。やる事さえやっておけば、後は自分のプライベートだ。早寝早起きする事も無い。しかも職場が家。決して、それらが決め手となったわけではない。

 誤解が無いようにもう1度言う。決して、それらが決め手となったわけではない。

 

「…うし。編集終わり」

 

「おつ〜」

 

 明日投稿する動画の編集が終わり、一息吐いた。ゲーム実況だからカットと字幕を入れる程度になるが、それでもずっとパソコンと睨めっこは目に負担が大きい。

 

「いやぁ、やっぱヒッキー先輩が居ると負担が減って楽だわ〜」

 

「思った事を素直に言っちゃうなお前。まぁもう慣れたから良いんだけどさ」

 

 基本的に編集面は俺に一任されている。というのも、不知火が編集していた時より、今俺が編集している方が評価が高いのだ。逆に実況の主体は不知火。俺は解説辺りの立ち位置になっている。

 

「そろそろセーブしよ」

 

 不知火がひと段落ついたのか、ポケモンをセーブしている。そしてセーブが終わり次第、Switchの電源を切って寄って来る。

 

「ヒッキー先輩、お腹減ったー」

 

 寝転んでいた彼女は、俺の腰に両腕を回す。ええい抱きつくな鬱陶しい。

 

「自分で作れよ。それかウーバー頼め」

 

「ヒッキー先輩が作ったご飯の方が良いー」

 

「お前子どもか」

 

 一応言っておくが、俺達は別に付き合っているわけではない。同じ職場の同僚として、同じ家を使って過ごしている。のだが、こうベタベタ触られるようなスキンシップはいかがなものかと思うわけで。

 

「ねーねーヒッキーせんぱーい」

 

「…あぁもう分かったからちょっとベタベタすんのやめてくれませんかね。マジで頼むから」

 

「やりぃ〜。やっぱヒッキー先輩やっさしー」

 

 なんだこいつ彼女かよ。同棲してる彼女か。俺にこんなよく分からん彼女なんて居ない。俺は炬燵から出て、夕飯の支度をする。すると、不知火がこちらにスマホを向け始めた。

 

「何してんだお前」

 

「んー?ヒッキーが料理作るとこインスタに載せるんだー」

 

「どうすんだよ。俺の目が腐り過ぎて料理の見栄えが悪いとか言われたら」

 

 燃えて良いのは食材だけだぞ。俺らが燃えたらそれ完全にアウトよ。ただでさえ警察に目を付けられる風貌をしているというのに。

 

「心配し過ぎだってー。そんな料理作るだけで炎上しちゃったら、なーんにも出来ないよー」

 

「俺の存在が炎上になりかねないって言ってんの」

 

 不知火は元々アイドルだったのだ。YouTuberに転身したとしても、不知火ころもという人物の人気が落ちるわけも無く。

 絶賛人気者の不知火の隣に知らない男が居るんだぞ。ファンからすればそれは殺害対象と言っても過言では無い。なんなら暗殺対象になるまである。

 

「ヒッキー先輩のアイデンティティーはこのチャンネルのアピールポイントなんだから、そんな気にする必要無いよー。炎上してるって言うのは、ほら、この"チャンネルDDD"とか」

 

「よく分からん国でやってるチャンネルだっけか」

 

「この"GENTLE VIDEO"とか、評価の割合えっぐいし」

 

「なんか迷惑行為してる奴らだっけか」

 

「この人達を下に見るわけじゃないけどさー、ヒッキー先輩の目ぇ程度で炎上するんならこの人達なんか灰すら残らないよー?」

 

 今この子結構辛辣な事言ったな。炎上どころか灰すら残らないとかヤバい。マジで跡形も無いじゃん。

 

「それに、ヒッキー先輩の目ぇ私は嫌いじゃないよー。この程度で騒ぎ立てるアンチなんて放っておきなって」

 

 彼女なりの励ましか何かだろうか。普段ふわふわしていて読めない彼女が発したその言葉に嘘は無いと思ってしまった。

 

「そんな事よりさー、今度コラボする事が決まったんだけど」

 

「コラボ?て事は相手は実況者?」

 

「いんや、ガッチガチのアイドル

 

「What?」

 

 不知火の言葉に思わず英語で返してしまう。何?コラボの相手がアイドル?意味が分からなさすぎる。

 アイドルの方からコラボの誘いあったって事は、そのアイドルもYouTubeを出しているという事。YouTube始めた芸能人なんて珍しくないが…。

 

「…因みに、そのお相手は?」

 

B小町ってグループ」

 

「小町……だと…!?」

 

「あっ妹ちゃんじゃないよー」

 

「違う…のか…」

 

「うわめんどー」

 

 そんな冗談はさておき、B小町。聞き覚えがある。

 

「確か3人ぐらい居たよな」

 

「うん。星野ルビーと、有馬かな、そんでMEMちょの3人だよー」

 

「でも何目的?俺ら一応実況者だぞ。確かに多少の顔出しの動画は出してるけども。メントスコーラでもするの?」

 

「違うなー。純粋にコラボしたいって話。お菓子食べながら雑談するアレ。YouTube始めた時はどうでしたかーとか、何か苦労はありませんでしたかーってやつ」

 

 確かに珍しくはない動画内容だ。コラボして、長々と雑談する動画も検索すれば出てくる。それこそ、コラボしてライブ配信する者も居るくらいだ。

 

「私としては、アイドル目指してる彼女達と話が合いそうだし、彼女達からすれば登録者数300万以上のYouTuberとコラボして、今より名を上げようって事じゃないかなー?坂○グループやジ○ニーズと比べれば、やっぱり認知度は違うから」

 

「まぁ互いにメリットがあるなら良いんでないの。で、俺は部屋で篭って編集しとけって事か」

 

「ううん、ヒッキー先輩も出るんだよー」

 

 えっそれ大丈夫?男1人と女4人だろ。尚の事ファンからのレーザーポインターの圧力が凄むだけなんだけど。

 

「そりゃそーでしょ。ヒッキー先輩と私が居てこそのこのチャンネルだよー?むしろ居ない方が視聴者から文句言われちゃうよー」

 

 出ても文句言われて出なくても文句言われる俺は一体どうすれば良いのだろうか。死んだら良いのかそうなのか。

 

「それに普段の動画でもさ。ヒッキー先輩が居ないと楽しくないんだよねー。1人でゲームするのも楽しかったけど、ヒッキー先輩が居たらもっと楽しいんだもん」

 

 えー何この子急にグッと来るセリフ言っちゃって。正直今のキマシタワー。

 

「…分かったよ。時間と場所とか決まったらまた後で教えてくれ」

 

「あいあいさー」

 

 こうしてB小町とのコラボが決定。日や場所は不知火とあちらとで連絡を取り合って決めつつ、いつも通りに動画作成に勤しんだ。

 

 

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「疲れた……」

 

 B小町とのコラボ撮影が終わり、3人が去った後、俺は力なく項垂れた。

 

「そー?私は結構楽しかったよー?」

 

「お前らはそうだろうけど、俺は針の筵だったぞ。なんなら途中から笑いながらディスられ始めたし、俺」

 

「それはほら、あれじゃん。仲良くなった証拠でしょー」

 

「あれを仲良くなったって言えるのか……」

 

 人をディスる段階は、仲良くなった段階だと言うのか。確かに考えてみれば、馴れ馴れしくなると遠慮が無くなって俺をディスってくる奴は多々居たが。

 

「まぁヒッキー先輩人見知りでネガティブだしねー。コミュニケーションに関してはポンコツの一言に尽きるもん」

 

「その通りだ。だから今後はコラボするなら不知火1人でやって」

 

「えぇー」

 

 知らん相手とわっきゃわっきゃするのは未だに慣れない。B小町の他にも様々なYouTuberとコラボしたが、その度にこのザマだ。

 

「なんならもう不知火と2人だけで良いまである」

 

 不知火の相手はもう慣れた。だから気を張る理由も必要も無い。

 知らない相手と話すよりも、慣れた相手と話す方が疲れないのは分かるだろう?分からない?じゃあお前陽キャだなちくしょう。

 

「…それもしかして口説いてるー?きゃーだいたーん」

 

「え?」

 

『なんならもう不知火と2人だけで良いまである』

 

「ば、ばっかお前、違うに決まってんだろ」

 

 確かに捉え方によってはそう聞こえてしまうかも知れないが、俺はそんな意識を持って言ったわけでない。こんな誤解されるような言い方をしてしまうほど俺は疲れてしまっている。うむ、そうに違いない。

 

「そんな否定しなくても良いじゃーん。ほれほれー、私と2人が良いんでしょー?」

 

 そう言って俺の背後から抱きしめるようにして揶揄ってくる。

 2人でYouTubeを始めるってなって以降、不知火のスキンシップは激しくなった。前までは肩を叩く程度とかだったが、今ではもう当たり前のように後ろ抱きついている。しまいには、俺の頬を指でつんつん。

 

「おいマジで頼むから早く…」

 

「私さー」

 

 「退け」とまで言い切ろうとすると、彼女はそれを遮るように声を発すると同時に頬を指で突くのをやめた。

 

「冗談抜きでさ、ヒッキー先輩と一緒に居るのが好きなんだよね」

 

「…それは前にも聞いたぞ」

 

「ちょっと違うよー。一緒に居て楽しいとは言ったけどー」

 

 確かに違う。だが内容は似たようなものだろう。言い方を変えただけで、その意味に違いなどあるのだろうか。

 

「ヒッキー先輩とYouTubeやり始めた辺りはさ、普通に楽しいゲーム仲間って感じだったんだー。勝ったり負けたりして、偶には一緒に組んで。そんでゲームの事をいっぱい話して。その毎日が楽しかったんだー。けどそれは、あくまでゲーム好き同士としての感情しか無かった」

 

 不知火の言葉は、尚も続いていく。

 

「でもここ最近、ちょっと違う気持ちになって来たんだよねー。一緒に居て楽しいのはもう当たり前として、その当たり前を離したくなくてさー。この間、ミリカちゃんとゲーム実況したっしょー?」

 

「したな。あのパツキンガール」

 

 登録者数5万人とかそこらのYouTuberだが、男を落としてしまうであろう2つのメロンとルックスがあった。

 

「一緒にゲームしてて楽しかったけどさー。ちょっとヒッキー先輩にベタベタし過ぎて、んーって思ったんだよねー。もしかしたらあれは、嫉妬なのかもねー」

 

「嫉妬て。何お前、俺の事好きなの?」

 

 「そんなわけないだろ」的な反応が来る事を想定して、そう聞いた。一緒に居る事が好きだとはいえ、一緒に居て楽しいの延長だと思い、軽々しくそう聞いた。

 

 だが、返って来た応えは。

 

「好き、なのかなー」

 

 と、自分でも分からないと言った意味が込められた言葉だった。

 

「人に恋愛感情なんて持った事無いから、どこからが恋愛感情のラインなのかは知らないけどさー。でも、私がヒッキー先輩とこれからも一緒に居たいって思ってる事とか、私以外の人とヒッキー先輩が男女の付き合いするとモヤモヤするとかを好きって範疇のものなら、多分好きって事なのかも」

 

 不知火がそう溢した好意の言葉。おそらく、一般的世間的に言う恋愛感情としての好きと言う事だ。しかしそんな伏線どこにも無かった。彼女が俺を好きになるきっかけも、そう思わせた言葉も無い。

 

 なのに彼女は明確に、俺への好意の言葉を口にした。

 

「別に今すぐヒッキー先輩とキスしたいとか、セックスしたいとかは無いよ。ただ一緒に居たいだけ。何があっても、ずっと一緒に居たいなーってだけの話」

 

「…マジ、か…」

 

 俺は他人の好意や悪意に気付くほどの鋭さはあると自負していた。

 だが不知火ころもの好意に関しては、本当に気付かなかった。この様子が不知火ころもの普通なのだと、無意識に思い込んでいたから。彼女と関わってきて、それが当たり前の行動だと思ってしまってた。

 

「ヒッキー先輩は私の事嫌い?」

 

「嫌い、じゃねぇけど……」

 

 彼女に対して一切の嫌悪感は無い。それだけははっきり言える。というよりも、こいつと常に共に居る事が当たり前となっていた。だからそこに自分の感情なんて介入させた記憶も無い。

 けど、少なくともこいつと居る時間は悪くないと思っていたのは確かだ。一緒にゲームをして、話して、くだらない真似する不知火をあしらう。そういうコミュニケーションが、少し心地良くなっていたのは否定出来ない。

 

「その、何。好きとかどうとかは俺も分からんけど、一緒に居て落ち着く、ぐらいは思ってる。常に一緒に居るからかも知れんけど」

 

「…へぇー。私の事そう思ってたんだー」

 

 すると後ろから抱きつく力が強くなる。えっ何してんの?なんで離れようとせず、逆に密着してきてるの?

 

「嬉しいなー。なんとも思ってないんじゃないかって思ってたし。ヒッキー先輩捻くれてるし、あれこれ自分の気持ちに理由を付けて無関心ですよーみたいな事言われると思ってたー」

 

「流石にそこまでは…。つか離れろよ、マジで。さっきからずっと言おうと思ってたんだが」

 

「やーだ。しばらくこのままで良いもーん。だって、一緒に居て落ち着くんでしょー?」

 

「物理的な話じゃねぇよ」

 

 彼女はどうあっても離れないらしい。多分眠くなったりゲームしたくなったら離れるとは思うけど。

 

「私もこうしてる方が、なんとなく良いなーって感じするからさ」

 

「それアレだろ。ハグしてたらオキシトシンっつうのが分泌してるから安らぎを得てるだけだろ」

 

「かもねー。でもこういうのって、その人の事をどう思ってるかで変わると思うんだよねー。好きな人じゃない人にハグしても何も思わないし、そもそもしようとも思わない。された人だって、嫌な気持ちになったりするでしょ?」

 

「…好きじゃない人からだったら、そらそうだろ」

 

「そう。好き、だから多分落ち着いたり、安らぎを得てたりしてるんだと思う。ヒッキー先輩の事好きだし、そういう事なのかもねー。ヒッキー先輩は、嫌?」

 

「…嫌、とかではない」

 

 嘘ではない。こいつにハグされて嫌だと思ってはいない。が、それ以前に女の子からハグされて好きとか嫌いとか落ち着くとかそんな次元に立っていない。今多分心臓がバカみたいにうるさいだろう。

 

「そっかそっかー。ならもう少しこうしてよーっと」

 

 え、ちょっと?嫌とかではないけど落ち着きはしないからいい加減離れてくれない?純粋な男子の心を弄んで楽しいのかお前。

 

「ヒッキー先輩」

 

「…なんだよ」

 

「これからも、ずーっと一緒に居てね」

 

 彼女ははにかんでそう伝えた。

 就活を途中でやめてYouTuberになって、不知火と2人で仕事して。客観的に見れば、間違った答えなのかも知れない。しかし、青春にはスパイスありきだから。

 

 こういうスパイスは、思ったより悪くない。

 

 




 ころもちゃんあまりに登場する回が少ないからどういう人間なのかイマイチ分かり切っていないので、多分解釈不一致とかあると思いますが、ご了承ください。

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